【白猫】カモメ(名星会)・思い出
カモメ・ナルミ CV:本多陽子 中尉となった水兵少女。 戦闘艇<オルキヌス>を指揮する。 |
メインストーリー
思い出1
お久しぶりです!
キャトラ航海士、アイリス機関長!主人公船長!
アラアラ、また現れたのねえ、カモメってば。
ま、またってなんでありますか?
またはまたよ。それよりも――
…………まったく同じやりとりをまえにした気がするわ……
ぎぎぎ……ぎにゃー!!
💧
アンタってば、ホントに飛行島が好きなのねー。
えへへ……もはや、私の第二の故郷であります!
カモメさん、お仕事の方は順調ですか?
なんか、またちょっとフンイキが変わった気がするわ……
……さては、また階級があがったわね!?
はい!<少尉>から<中尉>に昇進しました!
えっと……確か、帝国の<海軍飛行部隊>に所属していたんでしたよね?
存続があやういとかなんとかって話だったけど……
……ふふふ、それがですね……
とある作戦で私の活躍が認められまして、今もまだ部隊は残ってるんです!しかも――
私……艇長になったんですっ!
……ていちょう?
私が以前乗っていた、艦載艇<ガルボード>……
帝国海軍がその技術を応用して、新しく戦闘艇を造船したんです。
そのうちの一隻を、私が任されることになって。
という事は、部下もたくさん増えたんじゃないですか?
はい! みな、荒々しい海の男たちであります!色々と大変ではありますが……
私は、彼らの命を預かっている身。責任は重大なのであります。
……なるほどねー。そりゃフンイキも変わるわけだわ。
立派です、カモメさん。
思い出2
それにしても、アンタが中尉ねえ……一等兵だったころが懐かしいわぁ。
よろしければ、詳しく聞かせてくれませんか?
そうですねえ……
部下がいっぱいふえたんでしょ?どーなのよ、艇長どの?
任務遂行中は、それはもう厳しく統率しているでありますよ?
一瞬の判断の迷いやちょっとしたミスが、乗組員全員の命を危険にさらすことになりますからね
こーいっちゃなんだけど、カモメのそんな姿、あんまりイメージできないわね。
私も最初は緊張しましたが……すぐに慣れました。
巡洋艦に所属していた時からずっと、艦長や砲術長が指揮を執る姿を見てきましたから。
それにカモメさん、ずっと頑張って勉強していましたしね。
でも船を降りている時は、彼らにはできるだけ優しく接するように心がけているんですよ?
ご飯をおごってあげたり、悩んでいることがあれば相談に乗ってあげたり……
ふふ、これぞ<アメとムチ>であります!
カワムキは?
え?
イモのカワムキは、やっぱりもうしてないのよね。
え、ええ……特務少尉になった時から、それはとっくに……
……砲弾運びも、よね。
……はい。
……くぅ……
……すごく残念そうですね、キャトラ航海士……
アタシたちのカモメは、いつのまにかずっと遠いところへといってしまったんたわ!
あ、でもですよ?なんと……いたんですよ!砲弾運びを出来る者が、クルーに!
あら……よかったじゃない、仲間がいて。
それがですね。あれって、はたから見ると……こう……すごい、ですよね。色々な意味で……
『私、あんな風に甲板を駆け回ってたんだ』って……なんかこう、変に冷静になってしまったというか……
……なのでそのクルーにも、ちゃんと台車で運ばせるようにしました……
でも、そんな風に思うってことは、カモメさんが成長しているということなんだと私は思いますよ。
中尉になって、船もまかされて。……考えなきゃいけないことも、たくさん増えたでしょ。
……はい。
私が心血を注ぐべきは、イモのカワムキや砲弾運びでは、もはやないんです。
いかに戦闘艇を効率よく運用するか。いかに多くの敵を撃破するか。
――いかに、部下を死なせないか、それを考え抜かなくてはいけないんです。
……このような立場になり、帝国海軍のある程度深い部分についても、知る機会が何度かありました。
そして知りました。……私の所属する組織は、決してー枚岩ではないのだと。
……考え抜かなくてはいけないのです。私の理想とする軍人像に、私自身がなりたいのなら。
…………
思い出3
……これでよし、と!準備完了であります!
よーやった、カモメ中尉!
……あ! きましたよ!
アヤメ大尉! トモエ大尉!
久しぶりですね、カモメ中尉。
お久しぶりであります!
初めまして。陸軍大尉のトモエと申します。
本日はティーパーティーにお招きいただき、ありがとうございます。
サー、お初にお目にかかります!
海軍飛行部隊、戦闘艇<オルキヌス>艇長、カモメ中尉であります! サー!
あなたのうわさは、アヤメから聞いておりました。
出世しましたね、カモメ。大変よろこばしく思っております。
……ふふ。その調子ですと、いつか私がサーをつけて話さねばならない時が来るかもしれませんね。
そ、そんなことは……!
……ねえカモメ、そろそろ敬礼といていいんじゃない?
え……は、はい!
そんなに固くならずに。今日は軍人としてではなく、ただのお茶飲み友達としてやってきたのですから。
もっとフランクに接してくださって結構ですよ。
イェッサ――……はい、わかりました!アヤメさん、トモエさん!
そうそう、その調子です。
えーっと、アヤメとトモエは友達同士なのよね。
はい。共に切磋琢磨して剣技を磨いてきた、いねば戦友です。
で、アヤメとカモメは…………そういえば、なんで二人は知り合いなのか、聞いてないわね。
アヤメさんには、私がまだ海軍の訓練所にいた時から、色々と目をかけていただいていたんです。
カモメのお父様とは、当時から面識がありまして。どんな様子かと、いつも気になっていたのですよ。
なるほど……
……あ、すみません!お茶がまだでした。すぐに滝れますからね!
お待たせしました!アヤメさんには<ラ・デルテ>の紅茶を……
トモエさんには<季寿園>の緑茶をご用意いたしました!どうぞお召し上がりください!
……ああ、いいですねえ……この香り、この味……
いいですねえ……このふくよかな香りと味わいこそ、<季寿園>のお茶です。
……トモエ。紅茶の方も飲んでみますか?
……アヤメこそ、今日ぐらいは緑茶も召し上がってみてはいかがですか?
今日ぐらいはと言いますが、私だって時には緑茶も飲みますよ。トモエこそどうなんです。
私は帝国軍人たる身。御国の名産品を嗜むことぐらいはします。
本当かどうか怪しいものですね。
あ、えと……その!お茶菓子も、用意してるんですよ!クッキーに、おせんべいに――
ちょっとアヤメ? いくら帝国では紅茶党が多数派とはいえ、調子に乗らないでくれますか?
私がいつ調子に乗りましたか?
…………
いまに緑茶ブームが来ます。せいぜい震えて待つことですね!
いいでしょう。時代がどちらを選ぶのか、見届けるとしましょう。……まあ、きっと紅茶が――
いいえ緑茶です!
うわ~~~ん!主人公船長、どうしましょう!?
…………中尉になっても、ティーパーティーマスターにはまだまだほど遠いわね……
思い出4
<帝国>のとある領海。
<海軍飛行部隊>の軍艦が、瞭然と陣形を組みながらゆっくりと前進している。
帝国海軍による、軍事演習が行われていた。
カモメが指揮する戦闘艇<オルキヌス>は沿岸部の哨戒に当たっていた。
出現する敵を迎撃するためである。
……いいか!今回の仮想敵は、海に潜む大型の魔獣だ!
また、今回は新しく開発された演習弾を使用する。勝手が少し違うため、早めに慣れるように!
イエッサー!
<乗組員は、てきぱきと作戦準備を開始する!>
アラアラ、みんないそがしそーねー。
……みなさんは、あまり動かずにじっとしててくださいね。
ハリボテの敵を倒す演習とはいえ、やる事は実戦と変わらないので……
すみません、無理に乗せてもらっちゃって……
たいじょーぶ、じゃまにならないとこにいるから!
<ルーン・バイタル・レーダー>、目標を探知!45度に3体っ!!
攻撃よぉおおい!
<目標に対し、迎撃態勢を取るオルキヌス。そして――>
撃て!
命中を確認!……目標は完全に沈黙!
<その時!>
新たな目標を探知!90度に5体、225度に……8体!――待ってください!
全方位に、敵多数出現!こちらを囲むようにして前進してきます!……どうしますか、艇長!?
最初の3体はオトリだったか……!
て、艇長!
慌てるな!まずは敵の層が最も薄いポイントを叩き、突破する!
面舵いっぱい!
<アークキャノン砲>、準備急げ!
……装弾完了!いつでもいけます、艇長!
できるだけ引きつけ、まとめて排除する!
……まだ……まだだ……!
……撃て!!
思い出5
<軍事演習は無事に終了し、カモメたちは基地のある港へと進路を向けていた。>
カモメったら……ホントに立派になって!
とっても格好よかったです、カモメさん。
ありがとうございます!……でも、まだ任務は終わっていません!
ないが……?
艇長、ちょっといいですか。
何だ。
レーダーに反応が。わが軍の艦艇ではありません。こちらに向かって来ています。……小型船、か……?
この海域は封鎖中のはずだが……どこかから迷い込んだのか?
反応、さらに増えます!船を追うように前進中!このバイタルは……魔獣……?
……演習、実はまだ続いてるんですかね?
――違うっ!!これは、演習ではない……!
……あの船は……襲われているんだ!!
なんてこと……!
カモメ!早く攻撃を――
それは……不可能です。
いまの<オルキヌス>の兵装は、すべて演習弾――
魔獣……特に大型相手には、ほとんど効果がありません!
て、艇長……!どうしますか!?
決まっているっ!
<カモメはむんずと操舵輪を握る!>
全速前進で助けに行くっ!……全責任は私が取る!
貴様ら!私についてこぉぉぉいっ!
サー!イエッサーー!!
<戦闘艇はその進路を変え、矢のような速さで海面を進んでいく――!>
思い出6 (友情覚醒)
<戦闘艇<オルキヌス>は、港へと帰還していた――>
本当に……本当に、ありがとうございました!
皆さんが助けてくたさらなければ、私は今ごろ、魔獣の腹の中に収まっとりました……!
礼には及びません。これも我々の任務でありますから。
貴様らっ!!
はっ!!
……よくやったな!今日は私がおごってやる!好きなだけ食っていいぞ!
サー!ありがとうございます!サー!
♪
主人公船長!
そうね、主人公。一番すごかったのは、やっぱりカモメよ。
魔獣にふねごと体当たりからの、目をおおいたくなるほどのアナログな退治方法は見事としかいいようがなかったわ。
あ、あの時は無我夢中で……
……それに、みなさんにもたくさん助けていたださましたし……
本当に……ありがとうございました!サー!
<カモメは、見事な敬礼を三人に送る。
その時。一人の男性が遠くから近づいてくるのが、カモメの目に入った。>
…………!
お父さん……!?
カモメ。
お父さん、どうして……!?
たまたま、近くに来ていてな。……部隊長から、話は聞いた。
――成長したな、カモメ。
…………
…………
誇りに思う。
……!
おまえは……私の自慢の娘だよ。カモメ……
お父さん……ありがとう。
<やがて、カモメのはにかんだ少女らしい顔が、誇り高き軍人のそれへと変わる。>
……色々なものを見ました。色々な事を聞きました。色々な事を知りました。
帝国海軍という、海をも飲み込む巨大なうねりの中で。
…………
……もしかしたらいつか、抗う時が来るのかもしれません。私の愛する、海軍のためにです。
…………太く根付いた信念は、貫き方を誤れば自身をも食らい尽くす。残るものなど何もないのだ。
覚悟は出来ております。
……そうか。
それでこそ、私の娘だ――
大海の守護者 カモメ・ナルミ
その他