【白猫】目指せ一番、ナンバーワン! Story
白魔術師ハルカと一緒に不思議な薬草を探しに出かけよう! |
2014/10/3 |
目次
主な登場人物
すべては世のため人のため
悪いわね、あんたたち。付き合ってもらっちゃって。
ハルカさんの白魔術には、よくお世話になっていますから。
でも、大変よねぇ~。
魔法を使うために、薬草を採ってこなきゃいけないなんて。
ちょっとした回復魔法くらいなら、ルーンと魔力たけでなんとかなるんだけどね。
病気の治療や予防のために、薬草を魔力で加工して、より効果の高い薬に変える……
それが、白魔術のやり方なの。
普通の回復魔法じゃ、傷は治せても病気までは治せないですもんね。
人々の暮らしを支える魔法ね~。あ、魔術だっけ?
どっちでもいいわよ。
魔法の一部に白魔術とか黒魔術って呼ばれてるものがあるだけだし。
ハルカさんは、黒魔術は使わないんですか?
イヤよ。あんな、毒だの呪いだのを使う変態御用達の魔術なんて!
世のため人のためにある白魔術と違って、あっちは誰かの邪魔をすることしか考えてないんだから!
だいたいホントなんなのよアイツ!
あんな変態のくせして、なんであんなに成績がいーのよもー!
この間のテストだって、あいつのせいでまた一番になれなかったし!
あーもーむっかつくぅー!!
いちばんでなくったって、ハルカさんは立派だと思いますよ。
だぁーめっ! 万年二番手なんて、私のプライドが許さないの!
この薬草研究のレポートで、今度こそ、私がー番になってやるんたからぁ!
Story2 花咲く森の、その奥へ
えーと、ナツシロギク、ナツシロギクは、っと……
きゃあっ!
あいたっ!?
ごちーんっ、という音が響き、
ハルカと見知らぬ少女が尻もちをついた。
どうやら、お互い頭をぶつけてしまったらしい。
あいったたたた……
す――すいません、ごめんなさい! 薬草探りに夢中になっていて……!
ううん、こっちも不注意だったから…………あれ?
ハルカは、少女が大事そうに抱える薬草を、しげしげとながめる。
それ……ヒメツルニチニチソウ? 何に使うつもり?
妹が、魔物の瘴気にあてられてしまって……伏せってるんです。
それで、これが効くって聞いて――
……そうなの? ハルカ?
ヒメツルニチニチソウには、確かに、魔性の影響を追い払う力があるけど……
その力は、摘んだらすぐに失われてしまうの。
そんな……! じゃあ――村まで運べないんですか……?
ハルカの白魔術を使って、ここで薬草を薬に加工したら!?
それをするには、極度の集中が必要なの。
正直、この場所じゃ無理ね……
そんなぁ……
…………
ハルカは、おもむろに少女に近寄ると、呪文を唱え始めた。
<七の天光 四の霊耀 一の破暁>
<我が身のほむらを矩火となし もって汝に燈し置かん>!
ハルカの身体から放たれた光が、花へと流れ込んでいく……
今の……白魔術ですか?
――そ。私の魔力と生命力を、花の力の維持にあてたの……
それでも、あまり長くもたないわ。
早く、この子の村に行って、薬に加工しないと――
ハルカさん…………わかりました。
行きましょう、主人公!
上級 戦闘後
少女の家の一室……
ハルカが、ベッドに伏せった少女の妹に薬を飲ませてやる。
……よし、よく飲んだわね。
あとは、ゆっくり休んでいれば、明日の朝にはよくなるわ。
ああ……ありがとうございます!
妹を助けてくれて……本当にありがとう!
い、いいのよ、お礼なんて。
それより、よくなるとは思うけどしばらくは無理させちゃダメだからね。――じゃ!
早口に言って、ハルカは少女の家を辞していく。
あのコ、助かってよかったわね~。さっすが末来の白魔術士!
や、やめてよ、そういうの。
ただの応急処置で、そんなたいしたもんじゃないんだから……
それでも、ハルカさんのおかげであの子が助かったのは確かですよ。
優しいんですね、ハルカさん。
称賛の言葉を浴びたハルカは、真っ赤になってそっぽを向く。
それに、これも修行! 1位を取るための、勉強の一環なのよ!
ま、その意味じゃ、今回の私は百点満点のパーフェクトね!
冷静な判断と適切な対応ができ――
……はりゃ?
ハルカの全身から力が抜けていく。
ハルカさん!? どうしたんですか!?
ぬ、ぬかったあ~……花に力をあげすぎちゃった……
あー、そういえば、魔力と生命力をあげたとか言ってたわね。
ぐ、ぐぬぬ……た、立てない……
しょーがないわねえ~。主人公、おんぶね、おんぶ。
――は? え? ちょっ!
た、たんまたんまたんまっ! だいじょうぶだってば!
無理させちゃダメ、なんでしょう? ちゃんと休まなくっちゃ。
そぉじゃなくってえ!
い、いい歳しておんぶなんて、人に見られたらなんていうか……!
知ぃ~らないっと。主人公。ゴー!
待ってやだやだちょっとやだやだぁー!
絶級 開始前
はぁ~……
ハルカが、重いため息を吐いている。
ちょっと、しゃっきりしなってば。
あのとき採り損ねた薬草、今度こそ探らなきゃなんでしょ?
ううう……
もしあの村から来た人にバッタリ会ったりなんかしたら、恥ずかしくってもう……
恥ずかしい、って……あ、そっか。
おんぶされたの、村中の人に見られたもんね。
ギャー!! 思い出させないでーッ!! ううぅうう……
はいはい、落ち込まないの。ほら、一番になるんでしょ?
そ、そうね! 今度こそ1番になって、あのド変態女にぎゃふんと言わせてやるわ!
……あ、クマツヅラ!
ハルカが、ふと見つけた花にいそいそと手を伸ばし――
ペッ、と毒を吐かれた。
――ぎゃふんっ。
ハ、ハルカさん!
ちょっ、この花なにー!?
毒吐いてきたわよ! 毒!
う……う――がぁ――――っ!!
上ッ等じゃないっ、この花ぁー!
清めて煎じて薬にしてやるぅー!
ハルカさん、毒状態で無茶しちゃだめー!
破滅級 戦闘後
はあっ、はあっ、はあっ――
周囲の毒花を一掃したハルカは、荒い吐息を繰り返している。
毒を吐く花は、これでなんとか倒しきったみたい……ですね。
いったいなんで、いきなりこんなことになっちゃったのよ~。
あの花たちからは、禍々しい闇の気配を感じたわ……
魔物たちのせいで、この土地に闇の力が及んでしまったのかも……
そういえば、ハルカが助けた子も魔物の瘍気にあてられた、とか言ってたっけ……
……許せないわ。
ハルカさん――
闇の侵食のせいで草花が毒を持ってしまったら、たくさんの人が不幸になる……
それに……薬草が使えなくなったら白魔術士の権威が失墜して、私も不幸になるじゃないのー!
あ、うん。そりゃそーね。
おっのれ闇めぇ~!
私を一番にさせないって、そういう魂胆なわけね!? むきぃーっ!!
そんなピンポイントな魂胆があるかーい。
ちょっと主人公ッ!
私たちの力を合わせて、闇の侵略を防ぐのよ!
私が1番になる、そのために!
目指せー番、ナンバーワン! えいえいおーっ!!
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