プリムラ・思い出
魔法学園の新入生 プリムラ・プラント cv.小倉唯 魔法学園に入学したばかりの少女。 春の精霊に守られている。 | ||
2015/03/27 |
思い出1
<温かい風が、島を吹きぬけた。>
ふぁあ、なんか眠くなってきたわ。
さっきの風、お花の香りがしたわ。春が来たって感じね。
……あの、あの……
えっ?
<風とともに、小さな女の子が、草むらに舞い降りる……>
……あの……わたし……
女の子が飛んできちゃった。
どうしたの?
わたし……プリムラ、です……魔法学園の……新入生……です。
魔法学園の子なのね。よしよし。
ふあぁ、ねこちゃん……かわいい……あっ、いけない。
うんとね……あのね……わたし……宿題で、いろんな魔法をさがしているの。
魔法を?
いろんな魔法をみつけて、みんなの前で発表するんです。でもわたしは、みんなと違って、お勉強できないから……
見返してやりたいとか?
んーん、プリムラは、みんなに、おいつきたいの。学校のみんな、すごくお勉強できるから。この島のこと、発表すれば、おもしろいねって、みんなにいってもらえるっておもったの。
そうなんだ。じゃあ案内するわ。いっぱい見ていってね。
……ありがとう、ございます!
飛行島は、まず眺めが最高よね。あとは……ヘレナのパイとか?
思い出2
おにいさんは、飛行島の、どんなところが好きですか?
<プリムラはメモ帳を手にしている。>
また宿題をしているのね。
えらいわね、プリムラちゃん。
キャトラちゃん、アイリスおねえさん、こんにちは。
今日は何をしているの?
飛行島にすんでいる人に、いろんなことを、きくの。『社会と魔法の関わりをかんがえてみましょう』っていう宿題なんだよ。
魔法学園って、いろんなこと教えてるのね。
魔術師は、ただ魔法を使えるだけじゃ、だめなんだって。
だからプリムラちゃんは、みんなに飛行島のことを聞いてるのね。
たしかに島が飛ぶくらいだから、すごい魔法の力が働いてるはずよね?……普段、考えてもみなかったけど。
アイリスおねえさんは、飛行島の、どんなところがすきですか?
いろんな楽しい人がいるところ、かな?ごめんね。あまり魔法と関係ないかも。
キャトラちゃんは?
そうねえ。いろんな島に飛んでいけるところかな?
プリムラちゃんは、飛行島のこと好き?
……すき。
どんなところが?
みんな、やさしいところ。
そうかな……?さすがに、プリムラに意地悪するやつはいないだろうけど。そんな奴がいたら、ぶっとばしてるわ。
プリムラちゃんが気に入ってくれて、よかったわ。
思い出3
えーとえーと、えーとうーん……
なにか難しそうな本を読んでるわね?
魔術の参考書なの。
アンタが勉強してるやつね。なになに……?
『天より降りし刻印の言葉、其は始原なる資料にて、万物の理なり』……?
『あまねく満る魂の輝きよ、我が身に宿りて秘められし門を開け』……?これ、なにいってるわけ?
魔術の呪文なんだよ。書き取りしてるの。
どういう意味なのかしら??
魔術の原理を表しているんだって。
この呪文を読めば、魔法が使えるワケ?どういう原理なの?
ことばをルーンのかわりにしているんだって。
そんな面倒なことしなくても、ルーンを使えば魔法が使えるのにね?
原理を抑えておくのが重要なのかもね?
ルーンをつかった魔法をうまく使うためにも、魔術のお勉強は大事なんだって。……でも、魔術のお勉強、とっても難しいの。
確かに難しいわね。なんかワザと難しく書いてるみたい。
でも学校のみんな、参考書はかんたんだって……もっと難しい本を、暗記している子もいるの。
魔法学園に通う子たちって、すごいのね。
わたしのせんぱいはもっとすごいの。いつもテストで満点なんだよ。
先輩がいるのね?
わたしは、せんぱいみたいになりたくて。魔法学園に入ったの。
思い出4
……いい気分……だいぶなでるのがうまくなったわね。
ありがとう。キャトラちゃん。えへへ。
プリムラちゃん、ご機嫌ね。
せんぱいにほめられちゃったの。
『プリムラも、がんばってるのね』だって。うれしいなあ。うれしいなあ。
プリムラちゃんは、先輩が大好きなのね。
せんぱいは、プリムラが熱をだしたとき、助けてくれたんだよ。熱を出したわたしをおんぶして、白魔術の先生のところに、つれていってくれたの。そのあとも、ずっとわたしを看病してくれたの。うれしかったなあ。
……いい先輩なのね。
せんぱいはいつも『一番になってやるんだから』っていってるんだよ。わたし、一番はむりだけど、せんぱいみたいにがんばりたいの。
プリムラちゃんになら、きっとできるわ。
ありがとう、アイリスおねえさん。
そういえばアンタ、ルーンをつかった魔法は使えるのね?
そうなの。だからわたし、魔法学園にはいれたんだよ。
<プリムラが手を広げると、桃色の光が弾け、ルーンが現れる。>
わたしの魔法は、この<春風のルーン>を使っているの。
とってもキレイなルーンね。
これ、どうしたワケ?
<春の精霊さん>にもらったの。
……精霊さんって、自然をつかさどる人たちのことよね?
その精霊からルーンをもらうなんて、プリムラって実はスゴイ?
精霊さんに桜餅をあげたら、お礼にって……
……えーっと、それでいいわけ?精霊って。
思い出5
キャトラちゃん、わたしね……わたし、がんばったよ、がんばったのに……
どうしたの?つらいことでもあった?
魔術の授業があったんだけどぜんぜんわからなくって。授業中に泣いちゃったの。
そう……
クラスのみんなとも仲良くなりたいけど、わたし……みんなのいってること、ぜんぜんわからなくて。わたし、ばかだから……
そんなことないじゃない。プリムラちゃんはまじめにお勉強してたでしょ。
飛行島のことを発表したら、みんなほめてくれたけど……みんなの発表は、プリムラのと、ぜんぜん違ったの。みんなね、『こだいぶんめい』とか、『いにしえのまほう』とか、難しいこといっぱいで……でもプリムラの発表、『飛行島のひとたちは、みんないいひとたちです』って。『かわいいこねこちゃん、やさしいおにいさんとおねえさんがいます』って。そういったらね、みんな笑ったの。
プリムラちゃん……
みんなは意地悪で笑ったの?
そうじゃ……ないと思う。プリムラだけ、違うことをしてたから……だからみんな、笑ったんだと思う。……でも、やだよ。プリムラだけ……みんなと違うの。わたしも、お勉強できるようになりたいよ。みんなと……お友達になりたいよ。
思い出6
うわぁ、すっごくきらきらしてる……
この光、なあに?あったかいねぇ……
えっ、光の中に……
何か、見えてきたわ!
<光の中に……ベッドに眠るちいさな少女が見える。
少女の頬は赤く、呼吸は苦しげだ……>
プリムラちゃん?でも今よりちっちゃいわね?
<幼いプリムラの眠る、寝台の傍らには……>
「……熱が下がらない……どうして、術式は正しいはずなのに……
何か……まだ何か、見逃しているの? お願い、しっかりしてよ!
だめ……このままじゃ……この子は……こんな子一人助けられないなんて……
なにが魔法よ、白魔術よ!神様お願い…………どうかこの子を助けてあげてください……!」
せんぱい……せんぱい!
うっ……ううっ……せんぱい……わたしは、元気だよ。
せんぱいが……せんぱいが、たすけてくれたから……
<ルーンの光は、消えていった……>
今のは……この子の過去だったのね。
……主人公おにいさん、わたし、がんばる。りっぱな魔術師になって、クラスのみんなと、本当のお友達になるの。
えらいわ、プリムラちゃん。
ワタシたちも、応援するからね!
……ありがとう。いっぱいお勉強して、わたしも一番に……
んーん。一番になれなくてもいいの。
……いつか、せんぱいの隣にいきたいな。
春風の白魔術士 プリムラ・プラント
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