【白猫】アシュレイ・思い出
神殿騎士 アシュレイ・ディナ cv.速水奨 聖霊教会に所属するアルマ憑きの騎士。 血塗られた過去に苦悩し、教会を離反する。 |
2015/12/11 |
The World of Guilty
思い出1
……ここか。
飛行島にいらっしゃ~い!アシュレ――
どいてくれ。
っと!い、いきなりなによ!?
…………
<アシュレイは、アジトの内部と外観を警戒するように見て回る。>
伏兵に使い魔の気配もなし。不可視の罠の可能性は――
アシュレイさん、なにか探しもの……ですか?
お前たちの拠点に異常がないか確認している。
へ?なんで?
ここは戦術的価値のある島だ。敵から狙われる可能性が高い。
せんじゅ……えーっと?
過去に、この島を狙って接触してきた者がいただろう。
ま、まあ何人かくらいは……でも普通にお帰りいただいたし。
そう見せかけて……とは考えなかったのか?
いえ、そんなことは……
……飛行艇までのルートをすべて確認しておきたい。島内で孤立すれば敗北は必至――
もうアシュレイってば!ギシンアンキにもほどがあるわよ!''
見知らぬ土地を警戒するのは当然だ。地盤を固め、より生存率を高く――
ここは安全です、アシュレイさん。私たちを信じてください。
…………そうか。
最初はみんな緊張するもんよ。アンタもじきに慣れるって。
……違う。そういう問題じゃない。
ん?
目に見えるすべてを警戒するのは、影の世界で生きてきた者のさがだ。
誰かの命を奪った分だけ、今度は俺の命が狙われる。……因果応報というやつだ。
……そういえばアンタ、昔は結構、苦労してたんだっけ。
……お前たちには関係のないことだったな。
ま、アンタがワケありだろうとこっちは歓迎するけどねぇ~。
……あまり他人を信用しすぎるな。
ま、待ってください!アシュレイさん!
んー、ルウシェと違って、なかなか打ち解けてくれないわねぇ。
思い出2
アシュレイさん……?こんな朝早くにどこへいくのかしら……?
なんか気になるわね……こっそりついてってみましょ!
…………
……
はぁ……ひぃ……
追いかけてはみたものの……も、もう疲れたぁ~……
山に入ったところで見失っちゃったね……
……何をしている。
げげっ!見つかった!ていうか回り込まれた!?''
俺が尾行に気づかないとでも思ったか?
だ、だよねぇ~……
……さっさと来い。遭難すれば命はないぞ。
ま、待ってよ~!''
…………
……
あの、アシュレイさんは、どうして山に……?
ただの趣味だ。
しゅ、趣味!?アシュレイが?
……悪いか。
いや、そんなことはないけど……意外だな~って思っただけ。
ここには世俗の雑踏がない。山は人を孤独にするが、この静けさが俺には心地いい。
へ、へぇ~……
頂上までの道程は険しいが、登り切って山を制覇したときの達成感は、何ものにも代えがたい。
そ、そうなんですね……
獲物や山菜がとれるとなお良い。山頂で食べる山の幸は格別だ。これ以上ない活力になる。
ほほう……じゅるり……
修練で山ごもりをすることはあるが、こうしてあてどなく山で過ごすのも悪くない。
ふ~ん、ほんとに山が好きなのね。いつもよりよくしゃべってるし。
…………
いや、わざわざ無口に戻らなくてもいいのよ?
……そうか。
今度はルウシェさんも連れてってあげたらどうですか?きっと喜ぶと思いますよ。
そうだな……
うんうん、そうしてあげなさい。
ルウシェには武の素質がある。一月も篭もれば劇的な成長を遂げるだろう。
そっちじゃないから!
思い出3
……お前か、どうした?
なに?俺の剣を教えろだと?俺とお前では型が違うだろう。
あくまで参考に、か。
…………
……剣を抜け。お前がどの程度か見せてみろ。
――はあっ!
……なるほどな。
今の一合でよくわかった。
俺の剣を、お前に教えてやることはできない。
勘違いするな。お前に剣の才がないと言っているわけじゃない。
お前の剣には伸びしろがある。成長していく未来を感じた。
だからこそ、俺の剣で歪ませるわけにはいかない。
この剣術は教会で教えられた。相手を容赦なく斬り、確実に命を奪うための剣だ。
そんなもの、お前には必要ない。今の剣を忘れなければそれでいい。
……礼などいらない。
…………本当に、変わった連中だ。
思い出4
ねぇねぇ、アシュレイ~。えっと……<アルマ>だっけ?
……デュナミスのことか。
ぶっちゃけ、ソレってなんなわけ?
……どういう意味だ。
私たち、そのアルマについてもっとよく知りたいと思って……
初めて見たからね~。コーキシンってやつよ。
<好奇心は猫を殺す>という言葉を知っているか?
縁起悪いこと言わないでよ!いやなら別に――
……いいだろう。
え!?
どうした。
いや、うん……なんでもない。
(また『お前には関係ない』って言われると思いきや……意外だわ)
アルマは意思を持つソウルだ。本来なら人が使役できるような代物じゃない。
だが<聖霊教会>は、古の秘術によってアルマと契約する術を得た。
連中はアルマを聖霊と崇め、その強大な力を誇示することで大国に取り入ろうとした。
アルマって、そんなに強いの?
上位のアルマの中には、天災に匹敵するモノもいるらしい。
じゃあさ、アタシもその秘術ってのを使えば……
無理だな。
え~、なんでよぉ~!
古の秘術に堪えられるのは、過酷な修練を乗り越えた者か、ルウシェのような例外だけだ。
血を吐くような通過儀礼を経て、アルマは初めて人の前に降臨する。
俺もそうしてデュナミスを憑依させた。
そうだったんですね……
ま、そんなすごい力が楽して手に入るわけないか……
…………
ん?どうかした、アシュレイ?
なぜ俺に構おうとする。こんなことをして何の得になる?
べ、別におしゃべりくらい普通だと思うけど……
私たち、アシュレイさんのこと、もっとよく知りたいと思って……
……そんなことを言われたのは初めてだ。
もしかして……メーワク?
……わからない。だがあえて言うなら……不安だ。
不安って、なにが?
……俺は、ここにいていいのだろうか……
アシュレイさん……?
……すまない、一人にしてくれ。
いっちゃった……一体なにを悩んでるのかしらね。
……私たちで力になれたらいいのだけど……
思い出5
<ある日、アシュレイのもとに、一通の手紙が届く。>
…………!
どしたの、アシュレイ。……なんか怒ってるぽい?
……しばらく留守にする。ルウシェを頼む。
え、あ、ちょっと!
どちらに行かれるのですか?
……お前には、関係ない。
またそれ~?少しは信用してくれてもいいんじゃないの?
あの、私でよろしければ、騎士様のお力に……
関係ないと言っている!
っ!ご、ごめんなさい……
……大人しくしていろ。この島から一歩も出るな。
アシュレイ、どうしちゃったのかしら……
…………
…………
……
本当に一人で来るとは。潔いことです、異端者アシュレイ。
御託はいい。目的はなんだ。
貴方のアルマ――デュナミスを教会に返還していただきます。
デュナミスは、貴方が思う以上に高位のアルマなのです。手放すには、あまりに惜しい。
……それで、俺を殺しに来たというわけか。
アルマを切り離すには、憑依した者の魂を消滅させる他ありません。
……あなたも、あの島の住人が苦しむ姿は見たくないでしょう?
これは報いです、アシュレイ。貴方がしてきたことへの罰です。
己が運命を受け入れなさい。そうすれば彼らの身の安全は保障しま――
!愚かな……あの者たちがどうなってもよいのですか?
襲い来るものは斬ればいい。それだけだ。
……まるで殺戮者の思考ですね。
……貴様ら教会が扇動した紛争で、俺の家族は死んだ。
生き残った俺は、そうとは知らず教会に保護され、貴様らに飼い慣らされた。
……くっ!!
俺は――殺戮者だ。
く、来るな……!
デュナミス――八つ裂きにしろ。
ひっ……!
――っ!!
思い出6 (友情覚醒)
…………?
<デュナミスの剣は、刃先が司教に届く寸前でピタリと静止した――>
!……どうして、お前が……!
私たちの仲間を思う意思がここまで導いてくれたんです。
仲間……俺が……?
あったりまえでしょ~!疑問形なんて水臭いわよ?
……俺は殺戮者だ。お前たちのもとへはもう――
騎士様、それは違います。
!ルウシェ……?
あなたの剣は、誰かを救うための剣です。それは私が一番よく知っています。
俺の剣が……お前を……?
私たちはかけがえのない隣人です。どうかお一人ですべてを抱え込まないでください。
……一人で抱え込むな、か。お前からそんな言葉が出るとはな。
あ……ごめんなさい!私が言えたことではありませんでしたね……
いや……お前も、変わろうとしているんだな。
…………
……デュナミス。
!……なんのつもりです、アシュレイ。私たちが憎いのでしょう?
だとしても……俺は斬らない。
何度来ようと止めてみせる。そして、貴様たちを許す。何度でもだ。
……正気とは思えません。
なんとでも言え。これが――俺の『剣』だ。
…………
……ルウシェ。
はい。
……俺は、変われるだろうか。
もちろんです!なんといっても、騎士様ですから!
ふっ、なんだそれは……
今度は事前に相談してよね?
ああ……面倒をかけた。
さあ、飛行島に帰りましょう、アシュレイさん。
……そうだな。
デュナミス……
………――――
……そうか、お前も俺と来てくれるか。
――――ッ!
ああ……俺はもう道を違えたりしない。
俺はもう――ひとりじゃない。
覚醒絵・覚醒画像
罪業を斬り断つ四霊剣 アシュレイ・ディナ
実は、相談がある。
どうしたのよ?
ルウシェを山で鍛えようと考えている。だが、俺とは性別も年齢も違う。
俺の感覚で山に行くのは問題が多そうだ。お前たちだったら、どうする?
修行って具体的になにをするんですか?
一人で生きていけるように鍛える。サバイバルの訓練だ。
ルウシェは女の子なのよ!わけわかんない訓練なんかに連れてくより、もっと楽しい場所に連れていきなさいよ!
だが、俺とていつ死ぬかはわからない。備えておくべきだろう?
アシュレイって、少しズレてるわね……
この光……
そうだな。お前の言うとおりだ。ルウシェとの約束を果たすまでは死ねないな。
だが、それはそれだ。常に最悪な状況を想定し……
…………
ああ、わかっている。未来への希望はある。それを忘れたりはしない。
だが、警戒心が強いのは癖だ。今更治せるものでもない。見逃せ。
これからもよろしく頼む。
その他
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ルウシェ(茶熊) | |
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