クライヴ・テニスの思い出
騎士の家系に生まれ、テニスの英才教育も受けた実直な青年。 |
思い出1
よう!お前たち!
アラ、クライヴじゃないの。
こんにちは♪
おう!
クライヴさんも、始めたんですね、テニス?
ああ。剣の鍛錬ばかりでは腕がなまるからな。
そんなことあるの?
なまる、は言い過ぎかもしれないが……
別の技術を習得することで、結果として剣の腕が磨かれることもある。
そういえば、クライヴさんは格闘術も使えるんでしたよね
まあな。全ての道は剣に通じる――
――だから――
俺は、テニスも極めてみせる!
『も』?
剣も極めてないからテニスもやるんでしょ?
いまのは言葉のアヤさ。
ともかく、心機一転がんばるつもりだ! 改めて、よろしくな!
思い出2 (LV20)
――ふっ!
おーおー、素振りしとるわね。何本くらい終わったの?
一万本ほど。
おおぅ!?
練習熱心ですね、クライヴさん……!
そうでもない。今は反省している。
?
ラケットは剣より軽い。だから、ついつい数だけこなしてしまったが……
その分、一振り一振りに懸ける集中まで、軽くなってしまっていた気がする。
アラアラ、それはよくないわね。素振りは惰性の千本より、集中した百本よ?
(キャトラ……! もっともらしいけど……!)
キャトラもそう思うか。……よし。素振り、もう一万本だ!
えぇーっ!? だから、そうじゃなくって!
さっきの五倍、時間をかけて、な。
…………………………ふっ!……!
…………………………ふっ!……!
ふむ。
(キャトラが納得している……!)
思い出3 (LV40)
…………
クライヴ、なにしてんの?
用具の手入れだ。
ラケットやシューズも剣と同じ……命を預ける相棒だ。
日々の手入れは欠かせない。
ふふふ、物を大事にするの、とってもいいと思いますよ♪
だがこのキャトラさんは知っている。
?
クライヴのウチは騎士の名家よね? お金持ちの?
……事実だが、何かひっかる言い方だな。
気のせいよ。それでね。
そのウェアもシューズもラケットも、親御さんに買ってもらった物なんでしょ?
!
いや、違う。
&!?
コツコツ節約したおかげで、貯金も溜まっていたからな。
俺は節約も好きだが、大事なものにはきちんと金を払うさ。
むしろそのために節約していると言っていいだろう。
しっかりされてますね♪
ウンウン、それなら、いいと思――
――でもそれなら高い剣を買うほうが先じゃない?
思い出4 (LV60)
ねークライヴ、テニス初めて変わったことってない?
たとえばモテるようになったとか?
直球だな……そんなこと考えてもいない。
そーなの? だってアンタって……
テニスの道はまだ踏み出したばかり。無心で鍛錬あるのみだ。
でも、鍛錬の先で余裕が出たら無心じゃなくなるでしょ?
ふっ……そんな誘導には乗らないぞ、キャトラ?
ムムム……!アンタ、てごわくなったわね……!
テニスの練習で、精神も鍛えられてきたんですね?
うっ……そう見えるのか……?
鍛えられたというよりも、初心にかえってきているつもりだったんだが……
最近の俺は、そこまで不真面目に映っていたのか?
あ! いえ! それは……その……!
そーだよ。
キャトラ!?
…………
……ははは! キャトラはいつでも真っ直ぐ言ってくれるな!
そう?
ああ。礼を言う。より一層、練習だけに打ち込む覚悟が決まった。
アイリスも、気にしなくていいぞ。
あ、はい……!
思い出5 (LV80)
主人公。勝負だ!
――!
何を驚いている?この日が来ることはわかっていただろう?
剣の鍛錬も、実戦のためのもの――テニスだって同じだ! さあ、試合を!
ムムム……! ついにこの時が来たわね……!
主人公! 尋常に勝負しておやんなさい!
練習試合といって手を抜くなよ……!
全力でぶつかり合い! より高みを目指すんだ!
――!
二人とも……! がんばって……!
では――――――プレイ!!!
思い出6 (覚醒進化) (LV100)
……主人公。いい試合だったな……!
いい試合どころじゃないわよ……
まさか、時間切れで引き分けなんてね……
この場合は勘弁してね。だって終わらなさそうだったんだもん。
わかっているさ。異存はない。
……主人公。
俺たちは、まだスタートラインに立ったに過ぎない……
テニスの道はまだまだ遠い。たゆまぬ鍛錬が必要だ。
これからも、よろしく頼む!
……ふふふ……♪
まったく、男の子ってこうなんだから……
(キャトラ……!?)
コート上の白銀の堕天使
その他
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2016/07/31