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【白猫】ミッドサマー・オペレーション! Story1

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最終更新者:にゃん


登場人物




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story



E(氷の国って本当に、ー年中寒いんだなあ……)

(銘菓の<エドむらさき>……アンジェラ、食べてみたいって言ってたし、送ってあげよう)

(グラハムさんやエレノアさん、リンツのみんなにもお土産に……)

Eあの、すみません。エドむらさきがほしいんですけど……

p……氷の国へようこそ。エドっぴーだ……ぴ。

Eえ、はい。エマです。

E…………

p氷の国には温泉がたくさんあり、万病に効くと言われているっぴ。またー年を通して美しいオーロラを観測できるのも魅力のひとつで――

E(観光案内……!?)

<――エマが氷の国を訪れる、少し前のこと――>

<北方氷槍騎士団>――我が氷の国が誇る、ー騎当千の兵たちよ。

――皆様には、夏季休暇をとっていただきます!

v夏季休暇――ですか?

たまにはきちんと休まないと体を壊しますし、有事の際、力を発揮できませんから!

Iせやね。部下の体調管理も、騎士団長の大事な役目や。

wソフィ様ああああああ!!お気遣い大変痛み入りますが、ワシらに休暇なんぞは不要ですぞおおおおおお!!!

vおい、静かにしろ。

wワシらは団長と死ぬまで戦い続けたいんじゃあああああ!!

vソフィ様の御前で騒ぐな。


v……エイス。休暇とは、何をすればいい?

Iま、たまには領主様らしく、皆の様子見にいってあげてもええんやない?

ウチ久々に温泉堪能してくるわ♪ほんじゃ、また後でな~♪

w……困ったなぁ……

v……どうした。何か、困っているようだが。

wおお、これは領主様!お戻りたったのですな……!

エドっぴー着る役の人がねー、転んでケガしちゃったのー!

wこれから国興しの催事なんですが、このキグルミがまたけっこう重たいモンで……


pヨーグルトもおすすめだっぴ。

Eいえ、エドむらさきがほしいんですけど……

 wいいから謝れよオラ~~ン!

kぶつかってきたの、そっちでしょ!

p(彼女は……)

wうるせいっ!こっちは客だぞオラ~~ン!

E(……あれ?この曲……)

wなんっだこりゃあ~?オルゴールう~?

k……っ!やめてよ!それは……!

Eあの。乱暴は――

p……暴力はやめるっぴ。

wなんだ~~!?先にお前らからやってやる~ン!

kあ……二人とも、ありがとう……

Eいえ。このオルゴール、あなたのですよね?

kう、うん!私、クルーピエ。よろしくね!

Eええと……エマです。

kにしても、二人とも強いねー!

E……?

k実は私、今、本当に困っててね?ギルドにある依頼をしたんだけど……二人もドタキャンされちゃって。

Eはぁ……

kだから、お願い!!頼まれてくれない!?ピンチヒッター……!

Eえ、えぇぇ……!?ちょっと、待って……!

w領主様~!そろそろお休みに……って、あれ?どちらへ……?




Sやだよ、ジーク。やっぱり、無理だよ……離れ離れになるなんて……

仕方、ないだろ。

S仕方なくなんてない――!!

家族が一緒にいられないなんて絶対に間違ってる……!

いや仕事で数日空けるたけだろ!!

Sそれでもや~だ~!ジークがいじわるゆう~!!

wおーい。ぐずぐずしとると、飛行艇の発着場のある島まで乗せてってやらんぞ?

しがみつくな!自分でギルドから受けた依頼だろ!

Sだって生活費貯めなきゃだし……墜ちた<ウェザリス>の修繕費も稼がないとだし……

……この快晴じゃ、僕は一緒に行けないだろ。

w<ハーレ>と<レイナー>の姉弟っちゅーのも、不便なもんじゃの……

ハーレは雨に弱くて、レイナーは晴れが苦手ときた。

S……そりゃまあ、確かに不便なコトはたくさんあるよ?天気の変わりやすい地域だと、一緒に生活するだけでも大変だし……

良いお天気の日でも一緒にお出かけできないし、今回みたいな泊りがけの依頼なんてなおさら一緒に受けれないし、一緒の時間が減れば滅るほど心の溝が深まる気がするし……

w自分の言葉に自分でへこんでんじゃないよ。

Sやっぱりさ~び~し~い~よ~!!


lそれじゃあ、フウ先生。いってきます。

フゥルエル

hああ。気をつけろ。

l大丈夫です。体だけは頑丈ですから。

r――――

l……ルエルちゃん、やっぱり……怒ってる……?

r怒ってないわよ。呆れてるだけ。

グズで。ノロマな。アンタが。一人でギルドの依頼なんて受けたことにね。

h――ルエル。

l……ルエルちゃん。一緒にきて、手伝ってくれる?

……ってね、お願いしようと、何度も思ったんだ。

けど、それじゃ、意味かないなって気かして。

r何よ、意味って。

lルエルちゃんに頼ってばかりじゃ、私、いつまでもこのままだから。

もし、いざっていうとき――ルエルちゃんに頼らなくても、孤児院のみんなやフウ先生――

それにルエルちゃんのことも……ちゃんと守れるような、立派な私になりたいんだ。

rバカじゃないの。

……ほら。これ。

l……イヤリング?

r試作した魔術品。結晶化させた少量の疹気を、銀蝋樹の台座に封じてある。

いざってときには、ちょっとしたブースター代わりになるわ。使い捨てだけど。

l……ルエルちゃん……

r……ほんとにピンチのとき以外、使うんじゃないわよ。

lうん……ありがとう!――いってくるね!!


ねえねえ見て見てこの依頼!

ええと……『真夏の海でお宝さがし』……?

楽しそうだし受けてみましょうよ!

そうだね。予定も空いてるし……

wみんなー!

あら、シエラとフレイヤじゃない?

sやっほ~♪奇遇ね!

こんにちは♪今日はとうしたんですか?

近隣の島で、ギルドの依頼を終えてきたところです。

sで、ちょうど飛行島が見えたから遊びにきちゃった!みんなでなに見てたの?

……冒険家ギルドの依頼書?

これ受けようと思ってるの。アンタも一緒にくる?

sうん、行くー♪

誘っといてナンだけど即答ね!

sだって楽しそうだもの♪

では行ってきなさい。あなたが出ている間、私は休息をもらいます。

sえ~~?フレイヤも一緒に行きましょうよ?

結構です。先程までの依頼で人疲れしていますしー彼らが一緒なら、心配もないでしょう。

s……フレイヤが行かないんなら、じゃあ、私も……

気遣いなど不要です。一人で落ち着く時間がほしいだけです。

sむ~……



sここが氷の国ね。夏なのに寒い!すごいすごい♪

kこんにちは。あなたたちが、私の依頼を受けてくれた?

アンタが依頼人のクルーピエね!

初めまして、アイリスです。この子がキャトラで、彼が主人公。そして――

sシエラよ。飛び入りの参加だけどよろしくね♪

E……キャトラちゃん!?それに、皆さんも!!

うっそー?エマじゃない!アンタもおんなじ依頼受けてたのね?

E成り行きで……

p…………

エドっぴーまで!中にいるのはどちら様かしら?

Sうう~……さ~む~い~よ~……へぴすっ!へぴすっ!

lあ、私マフラー持ってます。ええと、どこにしまって――ふきゃー!?

サテラさんに……レイチェルさんまで!?

Sみんなー!?

lうう、顔が雪まみれに……あれ……皆さん……!?

アンタたち、知り合いたったの?

lいえ、さっき飛行艇で会ったばかりです。

さっき転んだ拍子に、甲板の手すりへし折っちゃって……落ちそうになったんですけど、サテラさんが助けてくれて。

さらっと死にそうになってるんじゃないわよ。

Sそしたら同じ依頼受けてるってわかってさ!

sあなた、戴冠式のときにエレノアと一緒にいた人よね?あらためて、私はシエラ。よろしくね♪

Eあ……エマ・イングラムです。よろしくお願いします。

kうん、これで全員集合だね。じゃあさっそく船に乗りましょう!

お――ー!!


kさて。みんなに探してほしいのは、五年前、海の魔物に襲われて沈んだ、氷の国の貨物船――

p……!

k正確には、その船で運ばれていた――積荷だよ。

s何が積まれていたの?

k<海に咲<桜>――その苗木。

l海に、咲く……?そんな桜の樹があるんですか?

Eあ……もしかして、<イサナザクラ>ですか?

昔、何かで読んだ憶えがあります。海に沈んだ遺跡から見つかった、不思議な桜の樹……

樹の中に埋め込まれた古代のルーンの働きで――

海中に届くわずかな陽光を蓄え、ソウルヘと変えて海に振り撒くことができた、って。

l海を豊かにする肥料……みたいなものなんですね。

kそ。でもねー今はもう、<イサナザクラ>はぜんぶ失われちゃったの。

――これから探す船に積まれてた、最後のー本を残してね。

残りの<イサナザクラ>は、どうして……?

Eたしか、人魚族に……すべて持ち去られてしまったって、読んだ憶えがあります……

s……そうだったのね……

Sねえねえ?さくら?って、なに?

l主に春に、綺麗な花をたくさん咲かせる植物ですよ。

Sへえー!見てみたいなー!

Eでも……沈没船ということは、海に潜って探すってことですよね?

s深い海の底は、光も届かないって聞いたことがあるけど……

kそこでコレよ!じゃじゃん!

l水着……ですか?

k<水羽衣のルーン>っていう希少なルーンを使ってる水着なの。

どんなに深い海の中でも、これー着で全部かんぺき!!

sそんなすごそうな水着、どうやって用意したの?

kギルドの試作品なんだ。実用試験にコレ使う代わりに、依頼料、超値引きしてくれて……

l……なんだか、急に不安に……


<そうして――>

lあれ?アイリスさんたちは、水着は……?

私たちは服の下に。いつも通りの格好の方が動きやすいと思って。

sずるい!

アタシのリボンにも、<水羽衣のルーン>を装着済みよ♪

kみんな準備万端みたいだね!残るは……

いつまでもそんなの着てないで――え――いっ!!

v――

k…………………………………………

…………………………………………

…………………………領主様?



k申し訳ありません申し訳ありません申し訳ありません申し訳ありません申し訳ありません死んで償います!

まさか、エドっぴーがヴィクトールさんで……

クルーピエの住んでる町の領主だったなんてね……

wあ――――見つけたでー!!

Iもーヴィクちゃん!なんでまた、こないなとこに……

エイスまできちゃった!

Iあらー!みんなして久しぶりやないのー!

あらピーちゃんも!またべっぴんさんになってー!飴ちゃん食べるー?

k……私が無理やりヴィクトール様を連れ出してしまいました。申し訳ございません……

v……顔を上げろ、クルーピエ。

領民が困っているのなら助力する。そう思い……自ら同行した。それだけだ。

水着に着替えてくる。

Iなんで!?

kっっっっっっはぁぁぁああ……!

Eえぇと、クルーピエさん……ヴィクトールさんが優しい方でよかったですね……!

Iあら~!こないなべっぴんさんがそろって!

アイスドラゴンのエイズや。ヴィクちゃん、ちょ~っと口下手やけど、根は良い子やから仲良うしてくれると嬉しいわ~!

lはい。心優しい人なんだって、ちゃんと伝わってきました。

v……着替えてきた。

Iあらあらあらあらなになに~!男前やないのヴィクちゃん~♪はぁ~ルーンカメラ持ってくればよかったわぁ~!

Sあ、私もってるよー?

v……撮るな。


k――みんな。目標地点に着いたわ。

……あ、いえ、着きました……

v俺に、気を遣わなくていい。今は、領主を休んでいる。

Iせやで、ウチら今日はオフや!

kあ、ありがとうございます……では……この氷の国から少し離れた、この海域が――

l五年前、船が沈んだ場所ですね……?

I……!五年前……

S……あ、そういえば私、海泳いだことないんだけど平気かな?

lあ、実は私も泳げないです……

sそ~~れっ!!

ぷはっ!大丈夫よ、レイチェル♪水着のおかげで息もできるし!

Sだってさ!私たちもいこいこー!

lえ!?あの、心の準備が……!!

Sエマちゃんも!ほら、手えつないで一緒に!

Eへ?あ、引っ張らないでくださ……きゃ――――!?

I――よっしゃ。ウチらも張り切っていこか!

アタシたちもいっくわよー!!



「「「――――わあ……!!」」」

Iこれは――絶景やねえ。

Sすごい……っ!すごいすごいすごい!ー面、真っ青に透き通った世界……

sまるで、空の上に……浮かんでるみたい……♪

lはい……全身がふわふわして、上も、下も、ぜんぶなくなって……

E早く船を探しましょう。

感情を船に忘れてきたの?

Eち、ちがうよ!そうじゃなくて……!

無理やりでも切りかえないと、いつまでもこうしてたいなって思っちゃいそうなくらい……本当に……綺麗だから……

k…………

あ、クルーピエさんも一緒に来てくれるんですね!

――それじゃみんな、準備はいいわね!?

海の中の大冒険に……しゅっぱ――つ!!



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