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【白猫】劇団ほわいときゃっつ Story4

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最終更新者:にゃん




登場人物


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登場人物








では受付開始しまーす!

お願いします!

受付開始しまーす!

はーい!

どきどきするね、夕ロー……!

キャウン……!

お待たせいたしました~♪三列にお並びのまま、順にお進みくださ~い♪

チケットをお持ちのお客様は、開場時間までロビーにてお待ちください。

お取り置きのお客様は、右側のテーブルで受け付けております♪

お荷物や差し入れ等は、左側のテーブルでお預かりしておりまーす!

ひゃ~!みなさん、押し合わず、ゆっくりとお進みくださ~い!

客席へのご入場は、!5分後となりま~す!お待ちくださ~い!

お~い、コートを、預かってくれんかね

クロークこっちでーす!

座長?ここ、14ー楽屋だけど……

そうだな。14ー二lー皿、どうしてここに?|血ylーヨ皿邪魔だって言われて。受付は混雑してるし、客席も掃除してるし。

……着替えたいんだけど?

「どうぞ。

出てって!?

……演出って、本番直前で居場所が

なくなるんだな、シャグランよ……

あ、シャグランもブースか……

大入りじゃねえか、たいしたもんだな……

……にしてもあのヤロウ、『チビどもが怖がるからオメーは遠くの席な!

たとお!?

テメーから誘っておいて、なんつー言いぐさだ!

っと、この列か……お?

貴様も来たのか、金獅子。

あんたもいたのか。……ん?隣にいるのは……

うむ。

妻だ。

あ……はじまりそう……!

どんなお芝居か楽しみね♪

はい……せんぱい……♪



それは、ここではなく、いまでもない、違い遠い島での物語――

バロンさんの声……?

バロンさんがナレーションをやってるのね。

その島には人々に恐れられる、一人の悪い魔法使いがいました。

その魔女は災いの象徴。生物を別のモノヘと変貌させ、心を奪い、言葉を奪う――

その魔女の冷徹な心は、空と大地を凍てつかせ、春の訪れを妨げる――

そんな中、一人の少女が人々のために立ち上がり……

おとものライオンとともに、悪い魔法使いを滅ぼしました。

こうしてその島には、平和が戻ってきたのです……

……と、いうのは。

果たして、真実だったのでしょうか――?

彼女の名はジーニー。

一人前の魔法使いを目指す、村一番の変わり者。というのも……

カシの木さんこんにちは♪ごきげんはいかが?

よくねーよ。サイアクだよ。

あはは、毎日おんなじね♪あ、小鳥さん。あなたはどう?

ダリーわよ。やんなっちゃうわよ。

もうみんな、元気元気!

動物や植物と話すことが出来たからです。

動物や植物と話すことが出来たからです。

村の人々は、一人でしゃべるジーニーを、おかしな娘だと言いました。

ジーニーは、自分がどう思われようと気にはしませんでした。なぜなら――

あら?

おや、彼女の村に、誰かがやって来たようです。

デボラ……まったく、と、とんでもない田舎ね。ま、空気だけは、いいみたいだけど。

おっ……マ匝!皿それにしても、このあたしに、なんのしゅぎよーが

必要なのかしら?わからないわ!

……彼女の名はテボラ。由緒ある家系に生まれ、天才と呼ばれる若き魔法使い。

宿す魔力は史上最大とも言われているのですが……オツムの方が、少々……

あら?あれは何かしら……木の幹をコンコンとくちばしでつついている……

……そういうおもちゃかしら。

……と、申しておきましょう。

しゃべりかたの方も、ちょっと個性的かも、しれませんね。

……こんにちは。私はジーニー。あなたは?

あたしはデボラよ。ここって、何もないところね。まあ、しばらく厄介になるわ。

二人は目を合わせ、同時に思いました。

『こいつ、むしが好かない』

……陰気な子

高飛車ね。

……素朴だけど素敵なお召し物ね。ソレ、どこで買ったの?

あ、これは、おばあさんにもらったのよ。

なんだ、おさがりか。|・1ー二嗣皿バ……なにこの子!?

あたしのは違うわ。ー流の仕立て屋さんに繕ってもらったの。どう?

……ええ!とっても、、似合っているわね!

ジーニーの村に越してきたデボラは、すぐに人気者になりました。

デボラさん、あの、ボクと、ダ、ダ、ダ、ダンスを……!

ごめんなさい。『ダダダダンス』というものを、あたしは知りませんので。

……!村で一番人気者のパットを……!ナニサマなのかしら!

しかも、デボラはジーニーと同じ、魔法の先生に弟子入りしたのです。

というのが、これまで人が歩んできた、魔法の歴史なのです。

はい先生!人間の魔法についてこれなかったから、動物たちは魔法が使えなくなったのですね!

進化ですから、仕方ありませんね!

先生――――

人間が動物たちと心を通わせようとしなくなったから――

……今日はこれで終わりです。……ごほ、ごほ……

で楽しかった日常はー変し、ジーニーはデボラヘのいらいらをつのらせます。

あの子ったら、なんなのかしら!?お姫様にでもなったつもり!?

がるるる……

あ、ごめんね。こんばんは、ライオンさん。

……ううう……

無理して話そうとしなくていいわ。あなたはまだ小さいものね……

がる。

……ごめんね。人間が増えてしまったから、あなたたちは、どんどん居場所を奪われて……

いまでは、動物たちが元々しゃべってたなんて、おとぎ話だと思われてる。

がう……

大きくなったら、聞かせてね。あなたのお話も――!

心優しいジー二ーは、毎夜、語りかけました。自分の夢を。

この世界が、昔のように一人間も動物も区別なく、幸せに、暮らしていた時に戻したい、という――

天才と呼ばれてきたデボラは、魔法の力は確かに見事でした。

はあっ!

すごい……同じ詠唱なのに、こんなに差が出るなんて……!

いや、良くも悪くもだよ。大きな力を持つってのはさ。

憎まれ口叩かないの。デボラは性格はアレだけど、悪人とは違うわ。

ですが、そんなデボラは、ジーニーのことを意味ありげな瞳で見つめるのでした。

……なによ。あの子ばっかり……

そう。

『天才魔法使い』と呼ばれるデボラでしたが……

ジー二ーのように、動物や植物と話すことが出来ませんでした。

ふん!

心の底ではジーニーを羨むデボラ。必要以上に、厳しく当たります。

ジーニー!先生のおっしゃった詠唱の組み立てと違うわ!

だけど、威力ばかりを上げても……

火炎の魔法は全てを焼き尽くすべきよ。

―体何に、そんなに気をつかっているというの!?

木々や、動物たちよ。

ふん!バカみたい!それならまた魔法で癒やしてやればいいだけよ!

本当に、そうかしら……?

魔法は人が発展させ、人のためにあるものよ!間違えないことね!

魔法は人が発展させ、人のためにあるもの……そんなの、問違ってるわ……

がる……

魔法はもっと、、全ての生き物たちのために――

二人はぶつかりながら、魔法の腕を磨きました。

そして、あるとき――

先生!

しっかりしてください!まだ全てを教わっていませんわ!

ワシはもう十分生きた……

あとのことは、任せたぞ……

ワシの後継者は……おまえじゃ……ジーニー……

先生……!待ってください、先生、先生――ー!!

どうして……

……デボラ?

どうして、あなたがッ!

あたしの方が、魔力だってずっと強いのに!

こんなの、ひいきだわッ!

あっ!待って、デボラ!

デボラは、薄々わかっていました。たとえ魔力が強くても、自分は人として、ジーニーに負けている……

それをはっきりと告げられた気がして、絶望してしまったのです……

……どうせ、あたしは。

魔力だけが取り柄よ。あの子のように、鋭い感覚はないわ……

……デボラ……

来ないで!あたしを笑いに来たの!?

違うわ。お礼を言いに来たのよ。

お礼……?

私はずっと、村のみんなから、相手にされてこなかったの。

感情をぶつけてくれた人間は、あなたが初めてよ。

おかげで、魔法の勉強も、あなたが来てから、ずっと本気でがんばれた。

ありがとう、デボラ。

なによ。

あわれみなんかいらないわッ!どうせあたしは、半人前の魔法使いなのよっ!

そんなことない!そんなことはないわ!あなたはすごい才能を持っているのよ!

口ばっかり!

本当よ!だから私は、後継者をあなたに譲ろうと――

情けなんか……やめてっ!

頭に血がのぽったデボラは、ジーニーに向かって魔法を放とうとしました。そのとき――

だめだよう!!

けんかしちゃやだよう!仲良くしてよう!

驚いたデボラは、ジーニーと顔を見合わせました。

ねえ……いま……?

聞こえたの……あなたも……?

うん……

ふふ……

あははは……

すごいすごい!デボラ、あなたこそ、やっぱり後継者よ!

ううん、そんなことない!あなた、ずっとこの声が聞けてたのね!なんて素敵!

がる……?ふたりとも、笑ってる……?

あなたこそ後継者よ!

いいえ、あなたよ!

あはははは……♪

……がる!よかったね!よかったね!

互いに認め合った二人は、またたくまに仲良しになりました。

ですが、幸せな日々は、長くは続かなかったのです……

このあたりのはずだ。探せ!

ジー二ーとデボラの先生は、偉大な魔法使いでした。

ですが、その偉大さゆえに……その島の王様たちから、とても恐れられていました。

『滅亡の呪文』を知っている、とうわさされていたのです。

そしてその呪文が書かれた巻物は――その弟子に伝えられた、と、王様は言ったのです。

たいへんよ!兵士たちが、村中を探しまわっているわ!

ジーニー。このあいたの話、覚えてる?

え?i血J巨画皿後継者のことよ。やっぱり、あたしがもらうわね。

そんな!

いいわね?

何を言っているかわかってるの!?兵士たちは、先生の後継者を探しているのよ!?

捕まったら、処刑されてしまうわ!

……そんな顔しないで、

あたしも逃げるから。

島中が敵よ!逃げられっこないわ!

へへん。あたしを誰だと思っているの?天才魔法使いデボラ様なんだから!

あたしの魔法は強力よ!一人でどこまででも逃げ切ってやるんだから!

ダメ、そんなの無理よ……!きっといつか、捕まるわ……!

じゃあどうすればいいの!?二人で捕まる!?そんな必要はないわ!!

デボラ……!

ね?ジーニー?笑いましょう?

あたしの強さ、知ってるでしょう?だいじょうぶだから、ね?

……ダメだよ……!

平気だって。また、会いましょう?あたしはいつだって、あなたの味方だから。

そう――

いつだって私たちは友達同士。そうよね。

ええ。あなたの無事を、いつも祈っているわ……!

私も……!

……さ、離れて。あいつらはこの書を狙っている。ただの先生の日記をね。

さあ、あいつらが来てしまうから……

いたぞ!捕えろ!

来たわね……!

あたしが――

これは……!?

よくぞ来たわね!私が後継者よ!!

!?あなた、本当は、これほどの魔力を……!

ぬう、現れたな魔法使いめ!大人しくお縄につけ!

アハハハハ……!私が何者かを、知らぬわけではあるまい!

ぐわあっ!?ジー二ーの呼び起こした黒い風は、兵士たちを吹き飛ばします。

そして彼女の声を、島中へと届けます。

聞け!民衆たちょ!我は、悪しき魔法使い!

『滅亡の呪文』が知りたくば、我を捕えてみるがよい!

命が惜しくないのならな!アハハハハハ……!

その姿はまさしく悪い魔法使い。

ジー二ーの声は人々に恐怖を植えつけ、そして――

ジーニー……!

デボラヘの疑いの目を、完全に逸らしたのです。

……元気で。

そう言ってほほえむと、ジーニーはデボラの前から姿を消したのでした。

ジーニー……ジーニー!きっと……きっと、待っていて……!

あたしはいつでも……、あなたの味方だから……!

こうしてジー二ーは、恐怖と災いの悪い魔法使いに、なったのでした――

これからどうなってしまうんだろうな、相棒……

うーん……!

――ただいまより、第二幕を開幕いたします。

その前に……とびきりのショーを、ご覧に入れましょう!


レディースアンドジェントルマン!イッツ、ルーントレイン・ショウ!

みなさ~ん!ルーントレインが、町へやってきましたよ~!

さあ、汽笛が鳴ります!お乗り遅れにご注意ください!

さあアンタたち!なだれ込むわよ~!

お~

キャトラ!?そっか、サプライズでショーに参加するのね!

前方よ~し!出発進行~!

ぎにゃ~!

御乗車、まことにありがとうございます♪車掌のクレア・スチープンソンです。

ただいまよりお連れするのは夢の世界への列車旅行!さあ、まばたき厳禁ですよー!

ああっ!?あれはなんだ!?

おっきな星たぬきがお見送りをしてくれています!いってきま~す!

さあ、線路はどこまでも続いていさますよ~♪

おっと、少し肌寒くなってさましたか~?

ひゃ~♪さぶいさぶ~い♪

さぶいさぶ~い♪

そしてルーントレインは、そのまま海へどっぽーん!

ぶくぶくぶく……♪

ほがへがみなはが、こんどはそがへごうかびぱがりばふ~!

わあ

夜空にまたたく星々が、ルーントレインを歓迎してくれています……

進路は順調!さあ、どこまでも、走り続けましょう!

いかがでしたでしょうか、ルーントレインの旅は。

世界にはまだまだ、見知らぬ土地が待っています。

まだ見ぬ世界へ行きましょう!ルーントレインに乗って!

きゃっほ~♪いくいく~♪

それではお付き合い、ありがとうございました。

ー車掌は、クレアスチーブンソンでした♪



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