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八仙過海鬧羅漢・憶絵物語

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作成者: 皮蛋納豆丼
最終更新者: 皮蛋納豆丼

目次 (八仙過海鬧羅漢・憶絵物語)

歳寒松柏・一

歳寒くして松柏を知る。事難ければ君子を知る。道阻にして且つ長し。行けば則ち将に至る。

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)

冬のある日、静かで穏やかな朝を迎えた空桑。


書物を抱えて車の方に歩いていく馴染みのある人影。

服の袖に描かれた松の絵柄と車の飾りが相まって、

優美な雰囲気を醸し出している。


「師兄、おはようございます。どこか遠くにお出かけになるのですか?」


八仙過海鬧羅漢

「貴方だったのですね。

 今日は天気がいいから、遊学に出ようと思いたったのです。

 準備ができしだい出発するつもりです。」


『霜雪は我意を知り 我心は松柏の如き』


あなたへの気持ちは

霜雪のみぞ知る

世間に万千の美景はあれど 我が心は変わらない

あなたと世界の隅まで行くと誓いを交わす


【八仙過海鬧羅漢・歳寒松柏】

「遊学?師兄、どうして急に遊学に?」


八仙過海鬧羅漢

「遊学は最高の学びの場です。先生も、いつも『万巻(ばんかん)の書(しょ)を読み、万里(ばんり)の道を往(ゆ)く』とおっしゃっています。

 遊学は、視野を広げ、見識を深めることに繋がるのです。」


「その新しい御召し物は遊学のためにあつらわれたのですね、

 とてもお似合いですよ。」


八仙過海鬧羅漢

「論語曰く『歳(とし)寒くして、然(しか)る後松柏の凋(しぼ)に後るるを知るなり』という言葉があります。

 貴方はご存知ですか?」


「はい、知っています。「寒い季節になってはじめて、松柏が一番最後まで枯れるということが分かる」という意味で。つまり「君子は、松柏のように我慢強く、苦境を耐え抜き、初心を忘れてはならない」ということですね。」


八仙過海鬧羅漢

「そのとおりです。寒くならなければ、松柏を知るすべがない、困難が無ければ君子を知るすべがない。松柏の強さを忘れることの無いよう、松が描かれたこの服を身につけることにしたのです。」


「遊学ということは、もう行先や道順は決めているのですか?」


八仙過海鬧羅漢

「本来、遊学とは心の赴くままに各地を訪れ、その土地を五感で感じること。

 その土地の自然を感じ、その土地の人々と心を通わせる、

 その全てが学びになるのです。」


「なんだか楽しそうですね。」

「あの……師兄、1つお願いがあるのですが。」


八仙過海鬧羅漢

「吾らの間で、遠慮はなさらず、言ってごらんなさい。」


「僕も遊学にお供させてもらえないでしょうか。

 師兄と一緒に自由気ままな遊学の旅に出てみたいのです!」


八仙過海鬧羅漢

「長い旅になりますし、楽な道のりではありませんよ。

 本当に行きたいのですか……」


「師兄と力を合わせて困難を乗り切れば、

 それこそが「難患いて真情を見る」じゃないですか?」

「それに、旅は困難があった方が楽しいと思いますので。」


八仙過海鬧羅漢

「遊学は遊びではありませんよ。

 それに……」


「あーあ、また、師兄のお説教が始まった。

 師兄と二人で過ごせるチャンスなんて滅多にないので、

 この機会にもっと多くのことを学びたいだけなのです、」


八仙過海鬧羅漢

「少々誤解しているようですが、

 貴方が一緒に行ってくれるのは、嬉しいことです。」


「すみません、ちょっとふざけただけなので、気にしないでください。

 本当は、空桑にももう長いので、ちょっと外に出てみたくなったのです。

 外の世界を見て視野を広げることで、きっと得られるものがあると思うのです。」


八仙過海鬧羅漢

「そこまで考えて決断されたのですね。

 では、準備が整ったら一緒に出発しましょう。」


万象陣を使って目的地の近くに移動し、

そこから北へ向かって車を走らせていた。

この先どんなことが待ち受けているのか、期待に胸が膨らむ。


しかし、思いがけず天気が急変になった。

先ほどまで広がっていた青空が、あっという間に黒い雲に覆われた。


「雪だ!」


八仙過海鬧羅漢

「少し休んで、天気が回復するのを待った方がよさそうですね。」


「そうですね。少し先に村があるようなので、

 あそこで一先ず休憩を取りましょう。」


幸いにも、休ませてもらえる屋敷を見つかった。

この大雪では、今夜はここに一晩泊ることになりそうだ。


八仙過海鬧羅漢

「先ほど聞いたところ、この辺の雪は夏の夕立ちのように、

 急に降ったり止んだりする傾向がありますが、

 もう少しで止むかもしれませんね。」


そして、黙ったまま僕に向き直り、こう言った。


八仙過海鬧羅漢

「心配しなくても大丈夫ですよ。」


「心配などしてませんよ。

 むしろ、この大雪の中で何をしようかとわくわくしています。」


八仙が言った通り、それからほどなくして、

降り続いていた雪が少しずつ止め始め、真っ白な雪の景色が目の前に広げた。


「雪が止みました!

 外に出て何か面白い事をしましょうよ?」


八仙過海鬧羅漢

「面白いこと?」


僕の言葉がまだ理解していないせいか、八仙は首をかじげている。

ぼーっとしている間、その袖を引っ張り僕は彼と一緒に庭を出た。


八仙過海鬧羅漢

「雪に行く手を阻まれると普通は残念がるものですが、

 貴方はこんな状況も楽しむことができるのですね。」


「師兄は論語をよく読まれているのに、

 「既に之を来たりせば、之を安ぜよ」を知らないのですか?」

「それに、雪は自然からの恵みです。

 有り難く楽しんだ方がいいと思いませんか?」


八仙過海鬧羅漢

「そうしたいであれば、吾も貴方に付き合おう。」


「師兄は、雪だるまを作れますか?

 見てください。まずこのように、雪を丸く固めるのですよ。」


八仙過海鬧羅漢

「それほど難しくもなさそうですね、やってみます。」


八仙は、雪を手に取り、手早く雪だるまの体を作り上げた。

そして、同じように雪だるまの頭を作り、先に作った体の上に載せた。

しかし、頭はすぐに体から転げ落ち、地面に落ちて割れてしまった。


「その……」


八仙過海鬧羅漢

「こんな……難しいとは……」


「なるほどね、師兄にも苦手が事があるのですね。」


八仙過海鬧羅漢

「貴方と同じようにやったつもりなのですが……

 どこを間違えたのでしょうか。少し教授願えないでしょうか。」


「雪だるまを子供の遊びと侮ってはいけないのですよ。

 簡単そうに見えて、実はコツが必要なんです。」

「まず、雪だるまの体を作ります。

 力を入れて、土台をしっかり固めることが重要です。」

「頭は大きすぎては駄目で、体の半分くらいの大きさがちょうどいいですね。

 その次が重要なポイントです。体と頭の接合部分に細かな雪を補充するのです。

 そうすることで、体と頭がしっかりとくっつきます。」


八仙過海鬧羅漢

「なるほど、さきほどはしっかりと力を入れていなかったため、

 雪玉が崩れやすかったということですね。」


「砂と同じように、雪でも建物や動物など面白い物も作れますよ。」

「そうだ、こんなにたくさん雪が積もっているのですから、

 空桑農場でも作りましょうよ。」




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歳寒松柏・二

何をもって思いを託しますか?霜雪、月光、暖陽?

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)


ふたりでシャベルで余分な雪をどかせ、雪の中に平らな一画を作った。


八仙過海鬧羅漢

「では、吾は次に何をしたらいいでしょうか?」


「まず、しっかりとした建物を作りましょう。すみませんが、手伝って……師兄?」


話終わらないうちに、八仙の大きな両手が、

僕の両手をそっと優しく包み込んできた。

八仙の手の温もりが、僕の手の甲に伝わる。


八仙過海鬧羅漢

「このように手伝うのはどうでしょうか?」

「先ほど、土台が重要と言いましたね。

 吾がこのように貴方を支え、ふたりの力を合わせれば、

 より頑丈な建物が作れると思いますよ。」


「師……師兄、その通りですね……

 では、力を合わせて一緒に作りましょう!」


あっという間に、雪の中に、空桑の食堂、農場、

その他の建物が出来上がった。

それは、まるでおとぎ話の中の世界のようだった。


この世界に互いに想い合っている人がいる。

だから、凍えるような氷雪に覆われても、

温もりや楽しさを感じることができるのだ。


「よし、最後に「僕」を作ろうっと。師兄、この雪だるまは僕に似ていると思いませんか?それを農場の前に置いて、この雪だるま、つまり僕は、ずっと空桑を、そしてみんなのことを守り続けるのです。」


八仙過海鬧羅漢

「あなたは……」


「何……?もしかして――」


八仙過海鬧羅漢

「いえ、何でもありません。

 とても新鮮で、楽しい気分です。

 今日一日貴方と過ごし、多くのことを学ぶことができました。」


その夜、雪が静かに降り、時間はゆっくりと流れていた。

目を開けると、部屋に八仙の姿は見当たらず、

ろうそくの火が静かにゆらめいているだけだった。


机に置かれている紙には、こう書いていた「遊学見聞・其一:本日、雪だるまの作り方を教わった。一に力加減、軽すぎては駄目。二に……彼の熱心に、吾はもっと早く覚えなくては」その美しい筆跡は、正に八仙のものであった。


部屋には窓から月の光が差し込んでいた。

外を見ると、一面の雪が月の光を反射し昼間のように明るく空を照らしていた。

時折降る雪の花が、まるで風の舞い散るたんぽぽのようだ。


戸を開けると、月の光が、雪の上に影を伸ばす。雪の上に刻まれた足跡をたどると、八仙が地面にしゃがみ込んでいるのが見えた。手にスコップを持ち、何かを作っているようだ。白い光に包まれたその姿は、まるで幻想のようだった。


「師兄、何してるのですか?」


八仙過海鬧羅漢

「昼間、貴方から雪だるまを作るコツを教わりましたが、

 まだ分からないことがあったので、もう一度試してみたくなったのです。」


八仙の眉や髪に雪が積もり、まるで神話に出てくる仙人のようだ。

その様子がいくらか間抜けであることに、本人は全く気付いていない。


僕は手を伸ばし、八仙の顔についた雪を払おうとした。


八仙過海鬧羅漢

「あなたは……」


「師兄、まるで雪だるまのようですよ。」


八仙過海鬧羅漢

「す、すみません……集中するあまり、身なりがおそろかに……。

 貴方にこんなだらしない姿を見せてしまうとは失礼しました。」


「さきほどまで、雪を払ってあげようと思っていたが、やはりやめます。

 こんな師兄は滅多に見られないから、実に可愛らしくて、

 このまま見ていたいです。」


八仙過海鬧羅漢

「ゴホッ、ゴホッ!

 こら、人をからかうものではありません。

 ……貴方が喜んでくれるのなら……吾は、かまいません。」

「見てください、吾が作った雪だるまはどうですか?

 貴方の作った雪だるまには遠く及びませんが。」


昼間作った雪の空桑農場は、未だしっかりとその形を留めており、

「僕」も衛兵のように農場の前に立っている。

そして、「僕」の横には、新しい雪だるまが置いてあった。。


顔までははっきり見えていないだが、「僕」より一回り大きな雪だるまが、

「僕」の傍にたたずんでした。一目で、それが誰か分かった。


「これはあなたですか?」


八仙過海鬧羅漢

「お恥ずかしいところを見せましたね。貴方が空桑を守るという誓を聞いて、思いついたのです。吾も空桑の一員であり、更に貴方の兄弟子である以上、貴方と共に戦わないわけにはいきませんからね。」


「そうだったのですね、さすが師兄です。」


八仙過海鬧羅漢

「では、この雪だるまは合格ですか?

 ……初めて造ったものと比べて少しは上手になりましたか?」


「雪だるまより、師兄の方が心配です。

 雪の中に長い時間いらっしゃったのでしょう。

 手がかじかんでしまってますよ。」

「霜焼けされたら大変じゃないですか!

 ほら、動かないでください、手を温めますね。」


八仙過海鬧羅漢

「いや、これは礼儀に……」


「あにが「礼儀」ですか?先ほどもこのように僕の手を温めてくれたじゃないですか。「ふたりの力を合わせれば、より頑丈な建物が作れると思いますよ」なんて、下手な口実ですね。」


八仙過海鬧羅漢

「俺……」


「はい、はい意地はその辺にしましょう。

 ここには空桑農場があって、「師兄」も「僕」もいます。

 何か足りないんですよね。」


八仙過海鬧羅漢

「何が足りないのですか?吾が探して来ますよ。」


僕は、つま先立ちで傍にある松の木の小枝を数本折り、

それを手足に見立てて、雪だるまに挿した。


「これで完成です。完璧です。」


八仙過海鬧羅漢

「なるほど、いい考えでしたね。

 これで完成しました。」

「あの……」


「どうしたんですか?

 何かおかしい?」


八仙過海鬧羅漢

「貴方の頭にもたくさん雪が積もってますよ……

 本当に可愛らしいです。」


「あっ、僕のセリフをパクりましたね。

 ずいぶん長い間、雪の中にいるので気づけば、

 僕たちふたりまで雪だるまになりましたな。」


八仙過海鬧羅漢

「雪がいっぱい頭に積もり、まるで時が流れて、

 ふたりとも一瞬で年老いてしまったかのようですね……」


「師兄もそんなセンシティブな話をなさるのですね。」


八仙過海鬧羅漢

「積もった雪を払ってあげようとしたのですが、

 ふと、貴方とこのまま雪を浴びるのも悪くない話だと思いました。」


「こんな静かな夜に、白く輝く月の下で、少し雪の中で散歩しましょう。」


八仙過海鬧羅漢

「貴方がそうしたいのなら、喜んでお供しますよ。」

「地面に凍って滑りやすいので、手を引いてあげましょう。」


雪の上で並ぶ2つの雪だるま。

それぞれの松の枝で作られた手が重なって、まるで手を繋いでいるかのように。


そして、月明りの下、果てしなく広がる雪の上に肩を並べて歩くふたり。

降り続く雪でさえ、この冬の闇に灯る優しい温もりを凍らせることはできない。




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歳寒松柏・三

天地悠悠、手を構え共に行く事を望む。君のいる所、吾が心の向う所なり。

◆主人公【男性】の場合◆

(逆の場合の差分は募集中)



夜が明けると、雪は止んでいた。

積もった雪も溶け始めており、僕たちは出発することにした。


八仙過海鬧羅漢

「もう少し前に進みますと、分かれ道があります。」

「1つは、ふもとを通る広い道です。

 雪は残っているかもしれませんが、最短のルートですから、

 車に乗っていれば特に問題は無いでしょう。」

「もう1つは、山道となります。

 雪に覆われていて地面は凍り、恐らく大変な道のりになるでしょう。

 さあ、貴方はどちらを選びますか。」


「すでに決まってるだとは思いますが、

 師兄と僕の考えが同じかどうか、一緒に答えたらどうでしょ。」

「せいーの!」


八仙過海鬧羅漢

「山道。」


ふたりの声は見事にシンクロした。


「やはり僕たちの心が通じ合ってますね。」


八仙過海鬧羅漢

「今回の遊学の目的は、自身を鍛錬することです。山道は大変ですが、精神力を鍛えるのにちょうどいい機会だと思います。ここで楽な道を選ぶわけにはいきません。貴方こそ、なぜこの道を選んだのですか?」


「僕と同じ考えですね。

 平坦で広い道もいいですが、たまには遠回りをした方が、

 違った景色を楽しめることができるかもしれませんからね。」




足下に注意しながら、一歩一歩と石の階段を登りあがっていく。

森の空気は澄みきっており、時々鳥のさえずりが聞こえる。

とても深い森のようだ。


「師兄、見てください。

 この寒さの中、頑張って活きてるのは松や柏だけではないようですね。

 見たことのない変わった植物は何ですか?」


八仙過海鬧羅漢

「この植物、本で見たことがあります。

 たしか、寒冷地に生息して薬の原料になる植物です。」


「今、木の枝に一瞬現れた動物は何ですか?

 ふさふさの尻尾が見えました。」


八仙過海鬧羅漢

「本によると、この辺には野生の獣が出没することもあるようです。

 怖くないですか?」


「いいえ、全然。それに師兄も側にいるじゃないですか。

 ほら、あそこ見て……」


八仙の方に振り返ると、八仙は巻物を広げ真剣な面持ちで何かを書き留めていた。気付かないうちに筆を進めていたのだろう、紙にはすでにびっしりと文字が並んでいる。


「師兄、何してるのですか?」


八仙過海鬧羅漢

「やはり自然の万物の美しさというのは書物だけでは理解しきれないものですね。

 こうやって自分の目で見て初めて、その良さが分かったような気がします。

 この旅での貴重な経験を書き留めておこうと思っているのです。」


「『遊学日記』というわけですね……

 あれ、僕の名前がたくさんありますが、何を書いたんですか?」


八仙過海鬧羅漢

「コンコン、何でもありません……疲れたら少し休みましょう。

 無理する必要はありませんよ。」


「師兄、見てください。

 もうすぐで頂上になりますよ。一気に登ってしまいましょう!」


階段を登り切ると、そこは日の光が降り注ぎ、まるで雲の上にいるかのようだった。どこまでも層となって続いていく雲。雪に白く染め上げられた山々。そのどれもが、大自然が作り出した絶景であった。


「山の上から見る雪の景色はこんなにも美しいものなのですね。」

「あそこに松柏の林があります。

 論語に書かれている通り――他の木は枯れているのに松柏は寒さに負けず青々としています。」


八仙過海鬧羅漢

「例え本を何百回も読み返しても、

 実際自分の目で見るには及ばないということですね。」


「僕たちの選択は間違えていなかったようですね。

 もし、楽な道を選んでいたら、この景色を見ることはできませんでした。」


八仙過海鬧羅漢

「「学問に大切なのは、実践すること。

 知識のみに頼って実践しないのは、学ばないのと同じこと。」

 これこそが、遊学の神髄と言えるでしょう。」

「貴方に贈り物があります。暫く目を閉じてください。」


「何ですか?随分勿体ぶってるじゃないですか。」


目を閉じると、八仙が近づいてくるのが感じられた。

馴染みのある暖かい息づかいに包み込まれ、

松のような清々しい香りが鼻先をかすめる。


何だろうと思っているところ、急に八仙の息づかいが消え、

次に、彼の優しい声が僕の耳に届いた。





2022/07/30 途中フリーズする





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