肉骨茶・物語

一　背中の両翼・壱

◆主人公【男性】の場合◆

（逆の場合の差分は募集中）

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淡い金色の朝日の光を踏み、人がひしめき合う喧騒の通りを抜け、朝もやがたちこめる静かな路地に入った。

ペンキがまだらの診療所の木の扉を押し開けると、白いシャツの少年が診察していた――

肉骨茶

「安心して。特に大きな問題はありません。この処方箋通りに毎日1つ飲めば大丈夫ですよ。」

女の子

「ありがとう、お兄ちゃん。」

肉骨茶

「〇〇、当帰と川芎を持って来てくれるかな？」

「ありがとう……前に手伝いに来てくれると言ったけど、まさかこんなに早く来てくれるなんて！」

「なんですか？僕の体にどこかおかしな所でも？」

触れ合い

頭に触れる（髪を整えてあげる）

思わず手を伸ばして少年の髪を整えると、触り心地がふわふわで、まるで仔猫の毛のようだった――

肉骨茶

「キャハハハ！急に……何ですか……くすぐったいなぁ！」

「え？髪の毛が乱れてる？さっき机の下で落ちたペンを探した時に乱れたんだ！」

体に触れる（襟を整えてあげる）

肉骨茶

「え、襟がシワシワ？

　さっき暑くて襟を引っ張ったせいでシワシワになったのかな？」

手に触れる（袖口を整えてあげる）

肉骨茶

「もう！袖……一体いつ汚れたんだ？」

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肉骨茶

「はぁ。診察している時のかっこいい姿で君の好感度を上げられると思ったんだけど、どうやら無駄だった！」

「でも〇〇は優しいなぁ。もし家でこんな姿だったら、きっと彼らにひどく叱られます！」

「逃げてきてよかった。もう二度と父や先生、お婆ちゃんからの「三重の圧力」を受けなくて済む！

　彼らに僕がここで診療所を開いたことを知られてはならない。でないと……」

「ん？また誰か来たようだ。じゃあ僕は診察に行くよ。」

？？？

「阿茶、久しぶり！」

肉骨茶

「あれ？家建？」

「最近は何を忙しくしてるんだい？招待したら今になってようやく来るとは！」

家建

「はは！これは来るタイミングを間違えたようだ！

　さっき彼とすごく親しそうにしていたが……まさか……」

肉骨茶

「な、何だよ？変なことを言うな！」

家建

「わぁ～これは大変だ！

　顔が一瞬にして真っ赤になった。君の面の皮がこんなに薄いってことをすっかり忘れていた！」

肉骨茶

「〇〇、まさか僕にお茶を入れてきてくれたとは！ありがとう。」

家建

「〇〇、こんにちは！診察に来たんじゃなくて、僕は阿茶の友達の家建です！」

選択肢

嬉しそうに話してましたね！

肉骨茶

「え？〇〇、さっきの様子が嬉しそうに見えました？」

家建

「確かにとてもうれしいけど、自分がお邪魔虫のような気がして……」

阿茶の顔が真っ赤っか～

肉骨茶

「もう！それはきっと部屋が蒸し暑いせいだ。すぐに窓を開けてこよう……

　ハ、ハハハ！」

家建

「あれ？でも窓は開いてるんじゃ……」

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肉骨茶

「わあああ！阿茶、僕の襟に何をかけたんだ！」

肉骨茶

「大丈夫さ～無毒無害。ただしばらく君に黙ってもらうためだよ。」

家建はすごく馴れ馴れしいやつで、初めて会う人にも全然人見知りしないんだよ。

3人はすぐにわいわいしゃべり始めた。

肉骨茶

「家建、最近何をしているんだい？」

家建

「僕？実は実家の店に継ごうと思って、それで今まで約束を果たせなかったんだ。」

肉骨茶

「なんだと……！」

家建

「おい、そんなに驚かなくてもいいだろう。僕がそんなに便りなさそうに見えるのか？」

「僕も責任重大だってことは分かってるさ。」

「でもうちの肉骨茶の老舗が何代も受け継がれていることを考えるとね。それにあんなに美味しいんだし。

　僕が受け継ぐことができたら、こんなに幸せなことはない！」

真っ赤な顔をした友人が延々しゃべり続け、まるで完全に幸せに浸っているようだ。

そしていつも明るくよくしゃべる少年は、ただ静かにそこに座っていた……

肉骨茶

「責任……幸せ……」

彼は友人に言われた言葉をそっとかみしめ、まるで龍胆草を噛んでいるようだった。

茶碗の中に彼の頬に浮かんだ苦渋のさざ波が映し出されると、彼はすぐにそれを飲んでごまかした……

家建

「とにかく、〇〇、阿茶。二人ともこれからうちの店をひいきにしてくれよ～。」

肉骨茶

「ああ……わかった。」

肉骨茶

「はぁ……」

「ひゃあーっ！！」

「〇〇、いつ……

　医学書に夢中で全然気づけなかった！」

「え？読んでいた内容をすぐに言えって？」

「えっと……わかった。なんの用？」

選択肢

用があるのはあなたの方でしょ……

肉骨茶

「僕に何があるって？昼ごはんだって大盛をたいらげた！

　君だって今日一日一緒に頑張ってくれたんだし、マッサージしてあげるよ。」

どこかおかしい気がする……

肉骨茶

「心配しないで。僕なら大丈夫！

　君だって今日一日一緒に頑張ってくれたから、マッサージしてあげるよ。」

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肉骨茶

「さあ、座って座って！

　僕のマッサージ技術は一流だよ。あの厳格な父でさえ褒めてくれるんだから……」

「くっ……」

無意識で父親の話をしていたことに気づき、彼の表情が曇った。

そして〇〇の肩に置いていた手もぐったりと落ちた。

肉骨茶

「〇〇、気づいたんだよね？

　正直に言うと、あの日家建が話した事を気にしてるんだ……」

「僕は責任に巻き込まれてここにやって来た。父は僕に家業を継いでほしいと思っていたから、家庭教師にはどの課目も成績優秀であることを求められ、お婆ちゃんからは大人のような洗練された振る舞いを求められた。」

「ある時、肩に乗った責任が僕の生活を束縛していると思って、そのすべてから逃げたくなったんだ。」

「でも家建が言った喜びもまた真実だ。

　まるでこれから彼が背負うのは重責ではなく、雲の上へ軽やかに飛んでいける両翼のようだ。」

「責任は……幸せをもたらすのか？」

その時、けたたましく慌ただしい着信音が鳴り響いた――

肉骨茶

「ちょっと待って。電話に出るね。」

肉骨茶

「もしもし、饒顧茶です。あの……」

「ええ……ええ……確かに……」

「な、なんだって？家建……

　会ったばかりなのに。あの時はまだ元気だったじゃないか！」

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二　背中の両翼・弐

◆主人公【男性】の場合◆

（逆の場合の差分は募集中）

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ずっと元気だった家建が急に奇病にかかってしまった。

彼の父親は街の大部分の医者にお願いして診てもらったが、誰も彼を救うことができなかった。

家族や友人はみんな気が気でなく、街の診療所にいる2人もまたそうだった。

しかし、病床の家建はお見舞いに来た2人にこう言った――

家建

「大丈夫。まだやっていない事があるんだ。そう簡単に倒れてたまるか。」

「しばらく起き上がれないだけだ。君と〇〇に美味しい肉骨茶をごちそうしないと……」

数日後――

肉骨茶

「あれ？〇〇、どうしてこんなに沢山の医学書が？」

「前に君に開封をお願いしたあの宅配便の荷物の中にあったって？僕はこんな表紙の医学書なんて絶対に買ってない……」

「でも荷物に書かれているのは確かに僕の名前と住所だ。送り主の名前と住所はぼやけている。おかしいなぁ……」

「わあああ！

　この医学者に書かれているのは全部僕に必要な内容だ。この人、なんて僕のことをわかっているんだ！」

「送り主が誰であれ、その人にしっかり感謝しないと。」

「〇〇、暗くなってきた。一日中資料の整理を手伝ってくれたんだ。早く帰って休んで。」

少年は微笑んでいたが、目の下のクマから彼の徒労が漏れていた。

2人が家建のお見舞いから帰って来ると、彼はすべての医学書をひっくり返して探し、寝食を忘れて研究し始めた……

選択肢

私のことより、そのパンダにも劣らないほどのクマ！

肉骨茶

「パンダみたいに可愛いって褒めてくれているの？うれしいな～」

「……わかったわかった。冗談はおしまい！

　そんな微妙な目で見ないでよ！」

私なら郭さんに鍛えられてるから元気いっぱいだよ。

肉骨茶

「もう！そう言われると逆にもっと心配になるよ！」

「郭さんが最近もまだ君を崖へ連れて行って鍛えているのなら、本当に彼のお酒の中にくしゃみの粉を入れないと！」

「とにかく早く休んで！君まで疲労で倒れられたら僕は……」

「ペッペッペッ！こんな縁起でもないこと言っちゃだめだ！」

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肉骨茶

「え？僕も一緒に休めって？」

「ごめん、今は本当に休めないんだ。

　親友の命が危ういというのに、医者として黙って見てはいられない。」

「こんな時だというのに、彼は自分の責任を忘れず、その責任が彼を支える力にすらなっている。」

「俺……」

選択肢

あなたも医者、親友としての責任を背負ったんだね！

肉骨茶

「……」

「僕も責任を背負った？」

「なんだか……悪くないかも。

　束縛されているような重圧感は無くて、逆に必ず成し遂げたいという闘志がわいてきた。」

「〇〇、僕のそばにいてくれてありがとう。僕たち……一緒にがんばろう！」

あなたの友達は私の友達だよ！

肉骨茶

「ハハハ。家建が聞いたらきっと喜ぶよ。」

「もちろん嬉しさで言うと彼より僕の方がうんと上だけどね！」

「だって、君が優しい人だってことだけじゃなくて、僕たちがとても近しい関係だって証拠だから！」

「……」

「とにかく、僕のそばにいてくれてありがとう。共通の友達のために頑張ろう。」

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肉骨茶

「でも、やっぱり今は早く帰って休んで。」

「ハハハ、心配しないで！

　僕にとってこの内容豊富な医学書の眠気覚まし効果はペパーミントティー以上なんだ！」

数日後――

肉骨茶

「〇〇、見てみて。荷物の中にまたこんなに沢山医学書が入ってたよ。」

「あの日から、毎日匿名で医学書が送られてくるんだ。まさか神様の手違いかな？」

「ひと段落ついたら、しっかり調べなきゃ！」

「……」

「うわ！今回の本はすごい！ここ、ここ、それからここ……全部に筆で評注が書かれていて、それにどれも理にかなってる！」

「ん？この筆跡に見覚えがある。どこかで見たことがあるような……」

「思い出した……」

少年の笑顔が急に固まった。彼は両目を見開き、ただぼんやりとそのページを見つめて呆然とした。

肉骨茶

「この筆跡、父のものだ……」

「ここのところずっと医学書を送って来ていたのは父だったのか。」

「父は僕がここにいることを知ってた……」

「それならどうして無理矢理僕を連れて帰らず、それにわざわざ医学書を送って僕を助けたんだ？」

「……」

「〇〇……」

「今までずっと父は僕に対して厳格で、いわゆる責任の中に僕を閉じ込めたいだけなんだと思ってた。」

「僕はいつもその「支配」から遠く離れて、いつの日か翼を生やして自分が行いたい場所に行き、自分がやりたい事をしたいと思っていた。」

「今改めて考えると……」

少年は振り向き、本棚にある父から送られてきた沢山の分厚い医学書を見た。

肉骨茶

「僕は父のことを誤解していたのかな？」

「もしかしたら……いや、折を見て必ず父と話をしなきゃ。」

肉骨茶

「まさか家建が僕たちのお茶を飲んでここまで回復して、あっという間に歩けるようになるなんて！」

家建

「え？僕が飲んだお茶は2人が一緒に調合したものだったのか？」

「どうりでこんなに効果があるわけだ。2人の愛と阿吽の呼吸のおかげかな？わかった――」

「待って！阿茶、煎じ薬の中におかしな物をいれるなよ！」

肉骨茶

「あいつ、歩けるようになっただけでなく、むだ口をたたく余裕まで……

　どうやら本当に回復したみたいだ！」

「はぁ～」

家建の家からの帰り道は夕日が降り注ぎ、少年は道中ずっと嬉しそうに小石を蹴っている。

彼が嬉しそうなのは、友人の回復だけでなく、ほかにも理由があるようだ。

ある交差点にやって来ると、彼は急に足を止めた。

輝く色とりどりの光が顔に当たり、彼の琥珀色の瞳を明るく照らした。

肉骨茶

「〇〇、聞いて。」

「僕は今、ひとつの重要な決断をした――」

「家業を継ごうと思う。」

選択肢

それがあなたの望みなら……

肉骨茶

「うん。単なる思いつきじゃないし、誰かの影響を受けたわけでもない。自分でよく考えて出した結論だ。」

「僕は中医学が好きで、それがこの土地で受け継がれていくために貢献したいんだ。」

「それに今回の出来事で、「責任」と父に対して新しい認識が生まれたんだ。」

どうして急に？

肉骨茶

「実は急に思いついたことじゃないんだ。この事についてずっと何度も考えてきた。」

「「どうして」ってことについては……」

「僕も変だと思う。最近まで父から逃げて、家業を継ぐことに反発していたのに。」

「今回の出来事で、「責任」と父に対する新しい認識が生まれたのかもしれない。」

「それに僕は中医学が好きなんだ。この土地で受け継がれていくためにも貢献したいんだ。」

そうするんじゃないかと思ってた！

肉骨茶

「僕のことをそんなに細かく観察してたの？」

「ハハ。ちょっと恥ずかしいな～」

「冗談だよ～

　でも、本当にうれしい。そんな風に僕のことを理解してくれたなんてうれしいよ！」

「ここ最近で、「責任」と父に対して新しい認識が生まれたんだ。」

「それに僕は中医学が好きなんだ。この土地で受け継がれていくためにも貢献したいんだ。」

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肉骨茶

「な、何だよ？なんかマジメすぎて僕らしくないだって？」

「君の中で僕にはマジメな面なんてないっていうのか？」

「はぁ。傷ついたなぁ……

　〇〇に抱きしめてもらわないと立ち直れないよ！」

「ハハハ、うそだよ！

　君に明るく元気な印象を残せていたのなら、すっごく嬉しいよ！」

「でもこれからはもっと君に真面目で頼れる一面を見せていくから、楽しみにしてて！」

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三　背中の両翼・参

◆主人公【男性】の場合◆

（逆の場合の差分は募集中）

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肉骨茶

「スー……スー……」

少年は父親が送った医学書を抱き、一陣の風のように街を通り抜け、家に駆け込んだ。

これから父親に会いに行く彼は、家から送られてきた手紙を受け取った。手紙には父親が突然庭で倒れ、寝たきりになったと書かれていた。

肉骨茶

「父さん！僕……」

見慣れたようで見慣れない部屋の扉を開け、目に入ったのは寝たきりとなって憔悴した父の姿ではなかった。

赤くつやつやした顔の饒さんが、まっすぐ窓辺に立っていた。どう見てもじょうぶで元気そうだ。

肉骨茶

「……」

饒さん

「……」

肉骨茶

「えええええ？」

「大丈夫なんですか！」

饒さん

「大丈夫かどうか、医者なのにわからんのか？」

「これは私のいたずらだ。」

肉骨茶

「はぁ……え？」

饒さん

「どうした？お前が私にいたずらしてもいいのに、私がお前にするのはだめだと？」

肉骨茶

「はぁ。僕は父さんのお茶の中に眠り薬の粉を入れただけだろ。父さんのいたずらにはびっくりして心臓が止まるところでしたよ！」

饒さん

「なんですか？」

肉骨茶

「ハ、ハハハ。何でもない何でもない。」

「ただのいたずらでよかった！よかった。まだまだ間に合う……」

饒さん

「……」

「〇〇という友達と街の一角で診療所を開いたそうだな。それに李さんの

　息子さんの奇病を治したとか。」

肉骨茶

「その事をすでに知っていて、その上人に頼んで僕に本まで送って。なぜ僕を……？」

饒さん

「無理矢理家に連れ戻さなかったのか？」

「顧茶、お前が家出したのは、すべての責任を捨ててぶらぶら遊んで過ごしたいからだと思っていた。

　だがここ最近の様子はお前は私もまったく予想してなかったよ。」

「責任感を持って、勤勉で、診療所をきちんと経営している。私の想像とはまったく違っていた。」

「父親としてこんな風に息子を誤解したこと……

　これまでお前にしてきた事を考えると恥ずかしい。お前に謝りたい。」

肉骨茶

「父さん……」

饒さん

「顧茶、納得したよ。

　これからは家業を継ぐことで悩む必要はない。」

「お前は立派な大人になった。どんな願いがあろうと、きっと自分の努力で達成できるだろう。

　これからは自分がやりたいことをすればいい。」

肉骨茶

「いや、父さん……」

「僕も父さんに謝らなきゃいけない。今までずっと父さんのことを誤解していたから。」

「父さんの考えが変わったみたいだけど、僕の考えも変わったよ。」

「僕は家業を継ぐことに決めた。これは僕自身が「背負いたい」責任だ。」

「その心の変化の過程について、ゆっくり話すから聞いてください――」

肉骨茶

「〇〇、ここで待っててくれたんだね。」

「ハハハハハ！

　心配いらないよ。父さんは病気じゃなかった。まさか父さんに騙されるなんて！」

「……」

「父さんと長い時間をかけて、僕が家業を継ぐ決心をしたこと、ずっと心の中に閉じ込めていたこと、全部話したよ。」

「父さんも色んなことを話してくれた……」

「こんな風に父さんに思いを打ち明けたのは初めてなんだ。大盛の特製茶を飲むよりもすっきりしたよ！」

「そうだ、知ってる？

　君の話をした時に、父さんが君は機転が利いてかっこいい男の子だって言ってたよ。」

選択肢

え？本当？

肉骨茶

「……」

「ああ。父さんは本当に褒めてたけど、「機転が利いてかっこいい」っていうのは僕が言ったんだよ！」

「誓ってこれは本心から出た誉め言葉だよ。本当に僕の本音だよ。」

それは褒めすぎじゃないかな！

肉骨茶

「あれ？褒めすぎかな？」

「ああ。実は「機転が利いてかっこいい」っていうのは僕が言った言葉だよ！」

「でも決して褒めすぎじゃないよ。僕がそう思ったんだから！」

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肉骨茶

「もう！今はわだかまりや心配が全部風に乗って消えていったみたいで、希望に満ちあふれてる！」

「もし〇〇がそばにいなかったら、こんな風にすぐに気持ちが変わることはなかった……」

「……」

「あの……まだ君に話したいことがあるんだ。一緒に来てくれる？」

夜の空気に暖かさといい香りが流れ、谷間に悠々と星のような蛍の光が浮かび上がった。

2人はその間を歩き、まるできらめく銀河の中に浮かんでいるようだった――

肉骨茶

「〇〇、ゆっくり。足元の木の切り株に気をつけて。」

「ここ、気に入った？」

選択肢

すごく気に入ったよ。

肉骨茶

「本当？それはよかった。ここに来て間違いなかったみたいだ。」

「ここは薬を採りに来た時に見つけたんだけど、すごく好きな場所なんだ。

　だから機会があれば君にも見せたいと思ってたんだよ。」

「でも、大事なのはそんなことではなくて――」

それで、話したいことって……

肉骨茶

「僕が言いたいのは……」

「あ、だめ！決心はしたし、わざわざふさわしい場所も見つけたけど、今すぐ言葉にするのはやっぱり恥ずかしいや……」

「うわ！何でもない、ただのひとり言だよ！

　〇〇、もう少し待って！」

少年は深呼吸をして、大きく2歩前に出た。

数分後、彼は頬を真っ赤に染めて振返った……

肉骨茶

「よし！今から言うぞ――」

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肉骨茶

「〇〇、僕があるものを守る責任を負うことを君に許してほしい。」

「それは特に甘草のように甘くて、時に朱砂のようにまばゆい。

　時に僕にこの上ない温もりをくれて、時に僕に前へ進む勇気を与えてくれる――」

「確かなのは、どんな場面でも、それは僕の心をぐっと引きつけるということ。」

「そしてこの瞬間、それはこの山いっぱいの蛍の光に照らされ、僕は思いがこがれる。」

「ただこうして……」

「ただこうしてそれをじっと見ているだけで、僕の背中にまるで雲の上までふわっと飛んでいけるような翼が生えたみたいだ。」

少年は〇〇のもとに近づき、柔らかい手でそっと相手の頬を包み込んだ……

肉骨茶

「〇〇、その大切なものっていうのは、君の笑顔だよ。」

「僕はその笑顔を責任をもって守りたい。君がずっとずっと……笑顔でいられるように！」

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