子供（ピンク髪）・餐庁手帳

一

子供：兄ちゃん、ここは変な人がいっぱい、怖いよ……

お兄さん：大丈夫、爺ちゃんが空桑の食魂は、みんないい人だって言ったから。

子供：でも……兄ちゃん、やっぱ怖いよ……

お兄さん：大丈夫、兄ちゃんは孫悟空も連れてきたから、おれらを守ってくれるよ。

二

子供：パパとママが家にいないから、ボクひとりで食事するの。

子供：ボク泣かない、ボク強い、ボクいい子。

三

子供：兄ちゃん、ご飯食べたら、遊園地に行こう？ボク、バンパーカーで遊びたい。

お兄さん：ダメだ、兄ちゃんは友達とゲームする約束があるから、食べたら家まで送るね。

子供（プンプン、涙目）だって兄ちゃん、遊園地は久しぶりだもん……

お兄さん：へぇ？なんで泣くの？分かった、分かった、遊園地、連れて行くから。

四

子供：母ちゃんが子供は魚をたくさん食べた方がいいって言ってたけど、メニューの魚が少ないな、うぅ……

子供：兄ちゃん、魚はいや、木須肉と芙蓉蝦が食べたい。

子供：お兄ちゃん、なんでメニューに木須肉と芙蓉蝦がないんだろう？店主さん姉僕たちのこときらいなのかな？

お兄さん：君はこんなにもかわいいんだから。そんなことないよ。多分……店主さん姉が忘れてるだけだよ。

五

子供：ボク、一品鍋と八宝豆腐が食べたい……なんで食魂の二イニイたちこの二つの料理を作らないの？

子供：うちのシェフにも作れるけど、まずい……ボク嫌い。

六

子供：兄ちゃん、ぼく、魚はいや、骨が喉に刺さちゃうもん。

お兄さん：大丈夫、兄ちゃんが骨を全部取ってあげるから。

お兄さん：母ちゃんは魚を食べればあたまよくなるって言ったから、たくさん食べよう。

子供：わかった、ぼくも兄ちゃんの魚の骨を取ってあげるね。

七

子供：兄ちゃん、木須肉は木須じゃないの？なんで木須がないの？

お兄さん：木須肉は元々「木肉」って呼ばれてるって、母ちゃんから聞いた事ある、うん……木はたしか金木犀だ。

子供：金木犀？あの小さい黄色い花？でも、この黄色いの、卵の泡だよ？

八

子供：兄ちゃん、えびが美味しいな、とくに芙蓉蝦、コンガリしてる。

お兄さん：母ちゃんが揚げ物を食べすぎるとのぼせるって言ってたから、今度は姿蒸しにしようね。

子供：うぅ……いやだ、姿蒸しだと、殻を剥かなくちゃいけないじゃないか。

お兄さん：大丈夫、兄ちゃんが剥いてあげるから、ね？

九

子供：今日もボクはいい子、ひとりで一品鍋を全部食べた。

子供：ここの食魂のニイニイたちは凄い、料理が全部おいしい。

子供：うちのシェフもそれぐらいの腕があったらな。

十

子供：今日の一品鍋、味が変、ボクもう食べたくない。

子供：でもパパとママが食べ物を粗末にするのは悪い子だって言ったから。

子供：ボク我慢する、全部食べる。

十一

子供：ボク昨日肉を食べすぎた、ママに暴飲暴食はダメって言われたから、今日はお豆腐だけ食べる。

子供：あれ?なんで豆腐にナマコが……うぅ、ナマコは飽きたよ、ボク食べたくない……

子供：でも食べ物を粗末にするとパパとママに怒られるから、うぅ……ボクどうしょう？

十二

子供：兄ちゃん、この魚、臭い！ボク、食べたくないよ！

お兄さん：ダメだよ、、ほら、お口を開けて、あん〜

子供：いや……食べるの……いや……（臭鱖魚を無理やり食べさせられた）

子供：あれ？ほ……本当に美味しいね……

十三

子供：これ、とろろがふわふわでいい匂いがするよ、おいしいな、兄ちゃん、どうして食べないの？

お兄さん：どろどろしてて、見てるだけで食欲がなくなる、子供の食べ物だな、俺はごめんだ。

子供：兄ちゃん！匂いで美味しい物を断ってはもったいないって言ったのに、見た目で断るのね！

お兄さん：食べればいいでしょう、食べれば……！うん……悪くないな。

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