「騒眩の護衛士」グルカード_include

主人公「そろそろグルカードさんとの待ち合わせの時間だな。どんな人なんだろう。」

メルク「紹介所のお姉さんはグルカードさんは目立つ方ですぐにわかると言っていたのですが、今のところそれらしき人はいないようで……、」

？「 よ う 、２ 人 と も ！ 」

主＆メ「「……！？」」

メルク「人が空から降ってきたのですよ！」

主人公「もしかしてあなたが……！」

グル「荷運びから護衛まで何でも任せろ！ただし１度にひとつのことしかできない！グルカード、ここに推参ッ！」

主人公「ま、まぶしいっ！グルカードさんを太陽が祝福の光で照らしてるようだ！たしかに目立つ……！」

メルク「って、天井をぶち破って降りてきたから、そこだけ日光が降り注いでるだけなのですよ！？」

グル「どうだ、天井よりも強い、オレ！」

主＆メル「「……。」」

グル「ん？どうした？」

主人公（うしろ、うしろ！）

紹介所のお姉さん「グルカードくん、前にグルカードくんがうっかり壊した天井を誰が修理したと思ってるの？」

グル「それは紹介所のお姉さんだな！ありがとう！」

姉「お礼を言うくらいなら、壊さないで！？」

グル「えっ！あの天井を丈夫にしたのはオレへの挑戦状じゃなかったのか！？」

姉「そんなわけないでしょ！」

主人公「グルカードさん、あの後、紹介所のお姉さんに引きずられていったけど、大丈夫だったのかな……。」

グル「ぐふっ……。」

メルク「みゅわーっ、満身創痍なのですよ、精神的に！」

グル「材料費に修理費を足して、紹介所のツテで割り引いて……、」

主人公「頭から煙が出てる！」

メルク「気をしっかり持つのですよ～っ！」

グル「はっ、オレは今まで何を……？」

主人公「記憶を失うほど計算が苦手なんですね……。」

グル「うぐぐ、オレは肉体で戦うのは好きだけど、頭脳で戦うのは大の苦手なんだよ！」

主人公「たしかに見るからに肉体派ですよね。……その筋肉。」

グル「ん？」

メルク「気にしなのですよ、筋肉ソムリエの主人公さんの悪いクセなのです。」

主人公「俺、そういう扱い……！」

メルク「グルカードさんは強い相手と戦いたくて旅をしてると聞いたのですよ。」

グル「ああ！故郷に何度も手合わせを挑んでる相手がいるんだけどな、そいつに勝てないから修行の旅だ！せっかく仕事で金をためて旅に出たんだ。この旅では強い相手と戦える機会を逃さないぜ！」

メルク「そうなのですね、応援するのですよ～！」

（場面転換）

グル「勝負だ、岩ッ！」

メルク「さすがに硬そうな岩を見つけるたびに勝負を仕掛けに行くのまでは応援できないのですよ～……」

主人公「３日かけて、まだ出発した村が見えるところにあるな……」