【白猫】クレア(クリスマス)・思い出
ルーントレイン搬入班 クレア・スチーブンソン CV:今村彩夏 ルーントレインを愛する少女。 ルーントレインの活用法を模索している。 |
2016/11/30
メインストーリー
思い出1
<主人公たちは、クレアに仕事をたのまれて
鉄道の島ディーゼラに来ていた。>
急なお願いなのに、来ていただいて助かりました。ありがとうございます!
今日一日、私とウォルターさんの護衛、よろしくお願いしますね。
おやすいごようよ。まっかせなさ~い。
非常に助かります。わたくしとしましても、クレア様になにかあれば困りますので。
それで、今日はルーントレインに乗るんですよね?
はいっ! ウォルターさんにはルーントレインの可能性を理解してもらいたいんですっ!
ティーゼラの鉄道と都市開発に関するビジネスモデルのイノベーションは、わたくしとしましても注目しております。
なるほどね。ウォルター、アンタ、やっぱりできる男ね!
あいかわらず、ウォルターさんの言葉ってむずかしいね、主人公……
では、駅にむかいましょう!
***
ディーゼラって、さかえてるわよね。
ルーントレインがインフラの根幹を支えていますからね。このイノベーションモデルからは多くのことが学べます。
よくわからないけどそうなんです! ルーントレインって尊いんです!!
そうよね、イノベーションって尊いわよね。
(三人とも徴妙に会話が噛み合ってない感じがする……)
放せっ!
騒ぐなっ!
なにしてるんですか!
チッ!
大丈夫ですか!?
なに、大したことないわい。
腕、ケガしてるじゃない!
唾でもつけときゃ治る。ほっとけ。
ダメです! 見せてください!
ワシゃあ、急いどるんじゃい。放さんかい!!
血が出てるじゃないですか!
ええい! うるさいわい! 列車に遅れるじゃろ!!
だったら、ご一緒しましょう! 私たちもルーントレインに乗る予定だったんです。
はっ! ワシは山岳の町にむかう。無理はせんことじゃな。
本気で言ってるんですか!?
なにかあるの?
……列車強盗の出る路線なんです。おじいさん一人じゃ危険です。
またまだ若いもんには負けんわい。
……クレア様、どうでしょうか? あえて、リスクを取るのも悪くないと思うのですか?
その危険な路線を視察するのもアリだと思います。リスクマネジメントの参考にもなります。
それに、ここでご老人を無視するのはモラルに反しますね。ひいては弊社のコンプライアンスにかかわりかねません。
そうね! コンプライアンスは重要よ!
よくわからないけど、わかりました!
おじいさん! 私たちもご一緒します!
……もう、行っちゃったよ?
なっ! 待ってくださー―い!!
思い出2
ルーントレインの食堂というのもなかなか素晴らしいですね。
……ワシは一人で食うほうが好きなんじゃがな。まあ、この飯はうまいが……
喜んでいただけて、なによりです♪
ですが、ルーントレインの楽しみ方は、これだけではありませんっ!
食堂車だけではなく、駅弁というものがあります!
噂なら、聞いたことあるわ! おいしいの!?
おいしいです! 不思議なことに普通のお弁当の5倍はおいしいですっ! これが駅弁マジックなんです!
でも、お弁当ってつめたいでしょ?
キャトラさん、甘いですね! あったかいものもあるんです! 瞬間スチームつきの駅弁っ! ああ、なんて尊いんでしょう!
(クレアさんのスイッチが入った……!)
駅弁は土地や駅で種類が違います! ですので、同じ路線を使っても食べる駅弁を変えることで、旅そのものさえ変わるんです!
これが駅弁マジックなんです! 駅弁とルーントレインが合わされば<自動車>の出る幕なんて、ありませんっ!
……嬢ちゃんは元気だな。うるさいくらいじゃわい。
元気が取り柄ですから♪
嫌味で言っとんじゃがな。
ところで、その包みはなんなんですか?
…………
おじいさん、おじいさん、その包みはなんなんですか?
…………
おじいさん、私を無視するなら、
<ルーントレイン言えるかな?>を一人で始めますよ?
近い、近い、近い! うるさいのう。……これは、孫へのクリスマスプレゼントじゃ。
……ですが、クリスマスは、まだ先の話では?
……当日は忙しいからな。
てめえら、動くんじゃねぇ! このルーントレインは俺たちクラッシュ団が占拠した!
おっと、そこの兄ちゃん。正義感ふりかざせば、無関係の人間が死ぬことになるぜ。
おら、金だしな!
支払いはカードで。
支払いじゃねえ! 強盗だ、バカ野郎!
あいにく現金は持ち歩かない主義なので。
おい、モタモタしてんじゃねぇ! おら、じいさん、財布出しな!
……ほれ。
なんだよ、しけてやがんな。おい、その包みも寄越せ。
これはダメじゃ……
おじいさん!
おっと、動くなよ。嬢ちゃんの体に風穴が開くぜ。
じいさん、さっさとそれを寄越しな! もう一発殴られねぇとわかんねぇか!!
なっ!
じじい、てめえ! なにしやがった!!
<老人に銃口が向けられる――>
あがっ!
え!? あっという間に……
今の動き……マーシャルアーツですね。従軍の経験が、おありですか?
……フン。
思い出3
…………
どこ行くんですか!?
バカモンどもをかたづけてくるだけじゃ。
ちょっと、おちつきなさいよ! 何人いるかもわからないのよ!
ワシは今日中に町につかねばならん。油を売っとる時間はないわい。
私も手伝います! ルーントレインを狙った強盗なんて許せません!
わたくしもアサインしてください。即戦力であることを保証します。
アタシたちも力になるわよ! この程度のトラブルなら余裕で解決よ!
がんばります!
…………
あんたらは好きにせい。ワシは機関室をおさえる。
おじいさんは一人で大丈夫なんですか?
若いもんには負けんわい。
行っちゃったわね。
やっぱり、おじいさんが心配です……
では、クレア様はご老人のフォローをお願いいたします。わたくしたちは、客室を占拠する強盗を処理しましょう。
…………
……
(おじいさん、大丈夫かな……)
「嘘……」
機関室へと続く通路には意識を失った男たちが倒れていた。
「なんじゃ、嬢ちゃんか……」
「その子は?」
「ヒック……」
「親とはぐれたみたいでな。客室の方はどうなった?」
「主人公さんたちに任せました。
すごい……この人たち、一人で倒したんですか?」
「……自慢にもならん。」
…………
……
これで全部、縛ったわね。
後のことは私が鉄道警察に連絡しておきます。
おじいさん、大丈夫ですか?
フン。アンタらに任せたせいでかえって時間がかかったわい。
口が悪いわね~。
まあまあ。
とにかく急ぎましょう。おじいさんもお孫さんのところに行かないといけませんしね。
フン。
思い出4
ほんと、大変だったわね~。なんか、お腹、すいてきちゃった。駅弁、食べましょう!
もう、キャトラったら……
おじいちゃん、さっきはありがとう。
助けていただいたみたいで、ありがとうございました。
礼なら、そこの譲ちゃんたちに言っとけ。
すいません、このおじいさん、照れてるんです。
照れとらんわい!
バイバイ、おじいちゃん、お姉ちゃん。ありがとう!
みなさん、無事でなによりでした。
そうね~。でも、列車強盗とか本当にあるのね。
ティーゼラは西部と東部で紛争していましたからね……治安がいいとは言えません。
そうなんですか?
はい。一応、休戦協定が結ばれて戦争は終わりました。でも、戦争帰りの方々にはお仕事がなくて……
戦後に治安が悪化するのは、しかたかありません。
弊社としては、復興事業に手を入れつつ失業されてる方々に雇用の機会を与えたいと考えております。
失業率の減少にともない、犯罪率も低下するのは明らかです。
……いい話を聞かせてもらった。お若いの、アンタは芯がしっかりしてるな。
いえ、まだまだ若輩者です。
ワシは戦争しか知らんが、アンタみたいな若者を見ると戦ってきてよかったと思うよ。
やっぱり戦争に行ってたの?
……ワシらの世代はみんな、な。気づけば何十年と戦い続けてきた。
まあ、今でもワシの戦いは終わっとらんがな。
え? でも……
平和を嫌う連中がおる。ワシは、この平和を維持するため、まだ軍籍だ。
…………
……実は孫の顔も見たことがない。娘もワシが死んだと思っとるし、妻の最期も看取れんかった。
明日には、また仕事だ。しばらく戻ってくることもできん。
…………
元気だけが取り柄の嬢ちゃんが、そんな顔するな。調子が狂う。
……すいません。
お若いの、あんたも仕事人間みたいたが、本当に大切なものを見失うなよ。
承知いたしました。肝に銘じておきます。
…………
っ! 伏せろ!
きゃっ!
なに!? 今の銃声ってなんなの!?
ヒック……おじいちゃん、お姉ちゃん、助けて……
貴様……
その包みを寄越せ、オールドファントム。
思い出5
動くなよ、オールドファントム。このガキの頭が吹っ飛ぶことになる。
…………
ちょっと、ちょっと! どういうことよ!
いきなりなんなんですか!?
……嬢ちゃん、下がっとれ。あれはワシに用があるようだ。
さっさと、その包みを寄越しな。
これは、孫へのプレゼントだ。お前らの役にはたたん。
役に立つかどうかは、こっちが決める。
…………
<老人は包みを男へと投げた。>
なんだよ、これ……星たぬきの人形だと!?
中にも何も詰まってねえ……本当にただの人形なのか?
ワシが機密情報を運んでるとでも思ったか?
チッ! ……まあ、いい。
<男は銃口を男に向けた――>
てめえは、ここで退場だ。オールドファントム。
……そうかい。
ダメですっ!
嬢ちゃん、危ないことしちゃいかん!
危ないのはおじいさんの方です!
隠れてんじゃねえ! ガキの頭、弾くぞ!! 出てきやがれ!!
びえぇぇん!
お待ちください。建設的に話し合いましょう。
さっさと、そのじじい、こっちに突き出しな!
伝説の特殊工作員オールドファントム……その逸話なら私も存じております。
特殊工作員!?
世に言うスパイというやつです。歴史の教科書には載りませんが、休戦協定の立役者です。
ごちゃごちゃ言ってんじゃねえ! このガキの頭、吹っ飛ぶぞ!
お待ちください! 話しあいましょう!! 子供をまきこんではいけません!!
主人公さん。ウォルターさんが気を引いてる隙に作戦会議です。
!
私がルーントレインを止めます。それで隙を作るので、お願いします。
そんなこと、できるんですか?
できますよ。だって、ルーントレインは私の兄弟ですから。
準備はいいですか? 行きますよ!!
お願い! 私に力を賃して!! ルーントレイン!!
なっ!
――
がっ!
子供に手を出すなっ!!
<老人は男を窓から外へと投げ飛ばした――
急発進します! しっかり捕まってください!
思い出6 (友情覚醒)
……用意したもんがボロボロだわい。
<老人は破られた人形を家の前に置いた。>
……さて、帰るかね。
会わないんですか!?
……会わんほうがいいこともある。
…………
この光……わかってます。私、ハッキリ言います!!
おじいさん、銃を向けられた時、諦めましたよね? 今も同じ顔してます!
……今更、普通の老人には戻れんわい。
そんなの、おかしいです! だって、ずっと、みんなのために戦ってきたんですよね!?
そんな人が幸せになれないなんて、絶対、まちがってます!
…………
差し出がましいかもしれませんが、あの人形ではプレゼントにはなりませんよ。
ただのイタズラたと思われてしまいます。やはり直接会って話すべきではありませんか?
……死んだと思っとるほうが幸せなこともある。
そんなこと、絶対にありません!
会えるなら、会うべきなんです! だって、会いたくたって会えない人も……いるのに……
……わかったよ。
<老人は苦笑を浮かべ、再びドアの前に立った。>
「はい……」
「……こんばんは。」
「どちらさまですか?」
「………………すまん。孫へのクリスマスプレゼントを持ってきたんたがボロボロになってな……」
「嘘……その人形……」
「……最近の子供が喜びそうなものかわからなくてな。」
「お父さんっ!
生きてたのね! どうして、ずっと……!」
「すまん……今まで本当にすまなかった……」
「お母さん……そのおじいちゃん、誰?」
「ワシはお前の……いや、その前に言うことがあったな……
――ただいま。」
私たちも帰りましょうか。
そうですね。
家族の再会を邪魔しちゃ悪いものね。
私も娘と息子に会いたくなりました。
嬢ちゃん!
はい?
……ありがとう。
メリークリスマス、おじいさん♪
聖夜のプレゼンター クレア・スチーブンソン
その他