【白猫】オスクロル(茶熊)・思い出
陸上魔王 オスクロル・ラス・カサス CV:茅野愛衣 冒険家をより学ぶために学園に通う元魔王。 陸上部に入部し、脚力を鍛える。 |
思い出1
こんにちは、みなさん♪
あらオスクロル、いらっしゃい♪
オスクロルさんも茶熊学園に入学されたんですね♪
はい。冒険家ギルドを広めてまわる仕事をする私は、誰よりも冒険家について詳しくなければなりません。
そのためには、もう一度基礎から、冒険家について学ぶのも意義のあることだと思いまして。
そうかもしれないけど、なんだかマジメだわね~。
それは……性分ですから。
せっかく<学生>になったんだからもっと自由に学校生活を楽しみなさいよ?
学生の本分は勉強ですし。
だ~か~ら~ね~?
ふふ、冗談ですよ。もちろん、楽しませていただいてます。
同じ立場のクラスメートたちと授業を受けたり、おしゃべりしたり……
そういう経験なかったので、とっても新鮮で楽しいんです♪
それはよかったわ♪
それに、部活にも所属したんです♪
おお!
どちらの部活ですか?
陸上部です!
りくじょうぶ……! かけっこに青春を燃やす、かけっこ好きの集まりね……!
その言い方はちょっとどうかと……
アラごめんなさい。別に他意はないんだけれど。
私以外の部員は、みんな飛んでますから。
はぁん!?
陸上部なのに空を飛ぶ???
空も陸の上ですよ。
……他の部員って?
ラピュセルさんとフィーユさんです。
それって、エクセリアさんの……?
はい、お二方とも、ドラゴンです。
……あ、フィーユさんは、部員というよりマネージャーなのですが。
ムムムム……!
顧問はいらっしゃるんですか?
はい。カグツチさんです。ゲオルグさんの、ドラゴンの。
ぎにゃー! みんなドラゴンダー!
なんかもうオスクロルが苦労するオチが目に見えるようだわー!
きゃ、キャトラ……ツッコミ、長いよ……?
あ、いけない。他にも、ぽっぽさんとシュゴウさんもいます。
ぎにゃー! どのみちー! だれも地面走らなーい!
心配はいりませんよ。みんな同じ陸上部員です。
一丸となって、部活に励むだけですから♪
思い出2
ひとくちに陸上って言うけど、オスクロルは何の競技をやってるの?
はい、400メートルリレーを。軸に。
じくに?
100メートル走、ハードル、200メートル走、ハードル、400メートル走、走り幅跳び……
走り高跳び、三段跳び、砲丸投げ、槍投げ、マラソン……ですね。
ふむふむ、なるほど。リレーにハードルに幅跳びにマラソンに、なんにでも挑戦するのはとてもいいことだわ。
――って多くない!?
(キャトラのノリツッコミ!?)
陸上って、掛け持ちアリなんですよ。
だとしても度を越えてない!? どんだけマルチ展開するつもりよ!
けっこうよくあることなんです。
よくあるったって、そんなんじゃ練習が大変すぎるでしょ?
べースにあるのは『走る』という行為なので、そこまで大変でもありませんよ。
砲丸投げは???
下半身の力も使うという点では、共通する部分もあるかと。
むぐぐ……! だからって……!
まあまあ、キャトラ。
陸上を始めたばかりだから、どんな競技が自分に合うのか、色々試しているということですよね、オスクロルさん?
ええ、そうです。今後絞っていくことになるとは思っています。
ああ、そういうこと? それを早く言ってよね~。
アタシはてっきり、オスクロルはまた色々やりすぎちゃってるんだと……
ふふ、いつも心配ありがとうね、キャトラちゃん♪
……さ、そろそろ部活の準備をしなくっちゃ……
準備って?
タオルやドリンクであるとか、器具や用具の設置とか、その他にも諸々です。
……あれ? マネージャーいなかったっけ?
ええとたしか、エクセリアさんのドラゴンのフィーユちゃんが……あっ!
ドラゴンの体では、細かい準備は大変なので、私か代わりにやっています。
ええ!? じゃ、じゃあフィーユはなにしてくれてるの?
可愛く応援してくれます。
ふふ♪ エクセリアさんのおっしゃってた通りです♪ 本当に可愛いんですよ~♪
え、エクセリアに感化されとる……!
ちゃんと仕事させなさーい!
え~?
思い出3
貴様ら。ストレッチは済んだか?
はい、カグツチ教官! 準備万端であります!
そうか。
……しかし、この我が人間どもの、それも児戯のような部活の顧問とはな……焼きが回ったものだ。
どうかされましたか?
フン。この鬱憤は、そのうちあの堅物に存分に晴らさせてもらわんとな。
?
それにしても、また来たのか、貴様ら。
ランニングは、みんなで走った方ががんばれるんだもーん♪
冬場はビーチバレーもシーズンオフですから。
それに、ここに来ればシュゴウもいます。鍛錬の場として申し分ないかと。
クックック……! 物は言いようだな。シュゴウの庇護を求めてるのは貴様の方ではないのか?
……いいえ。頼ろうというつもりなどは毛頭。
結構。ではゆけ、人間ども!
元魔王、元退魔士の娘! 先頭は貴様らだ! 我の提示したべースを守れ!
任せて!
はい! ではみなさん、校外十周です! ついてきてくださーい!
途中でのどか渇いたら、セッシャが洋ナシをポナペティするでござる♪
僕は一番後方を走りますので、何かあったら僕に言ってください!
お兄ちゃーん! ファイトー!
行ってくるねー、ぽっぽ一! おとなしくしてるんだよー!
お姉ちゃん待ってるからねー! くじけちゃダメよー!
…………
いってらっしゃーい!
「おい、小娘。」
「なあに、カグツチ?」
「変わったではないか。」
「え?」
「ククク……! 人と交わろうとせず、竜しか見なかった貴様がな……!」
「……そう見えていた?」
「ん?」
「成長するのよ。人も、竜も……」
「青臭いことを。ならば未だ人語を解さぬラピュセルはなんだ?」
「もう少しだけ、時がいるの。
……きっと、もう少しだけ。」
「……フン。」
「それにしてもだ、小娘。」
「?」
「竜に陸上は無理があるだろ。」
「え?」
「飛んでいたぞ、ラピュセル。」
「え!? 飛んじゃダメなの!?」
「当然だろうが。」
「ルールブックには載ってなかったわよ?」
「貴様以外の誰が竜に陸上をさせようなどと思うか。」
「そっかぁ……」
「…………」
(……しかし、盲点だったか? 特に記載されておらぬのなら、違反にもならぬのが道理……)
「……カグツチ?」
「……チッ。何か顧問だ。
副会長だと、ゲオルグめ。人間どもの役職など、我には意味を成さぬというのに。
我が飽いているのをいいことに、面倒な役目を押しつけおって……この貸しは高くつくぞ……」
「仲が良いわね、あなたたちも♪」
思い出4
――はぁ、はぁ……ふぅ……!
……はぁ、はぁ……! やるわね、オスクロル……!
マラソンは引き分けかぁ……私、体力だけは自信があったんだけどなぁ……
いえいえ……私なんか、ソアラさんに比べたらまだまだ……
……ふぅ……! 全員戻りましたー!
フン。こんなものか。まあいい。
走り込みは以上だ。各自部活に、勝手に帰っていくがいい。
はーい! またねー!
***
「ん~……やぁっ!」
「ほう。見かけによらず、たいした脅力ではないか。あの槍を、もうあれほどまで投擲できるようになるとはな。」
「そんな、私なんて、全然たいしたことは……」
「そう謙遜するな。元魔王という肩書は伊達ではあるまい。
今は学生のナリをしていようとも、これまで無数の人間どもを震え上がらせてきたのだろう?」
「そんなことは……」
「で、どうする気だ。ヤリ投げに専念するのか?」
「……たしかに私、最初は個人で打ち込める競技をと、この部活に入ったのですが……」
「なんだ?」
「まだ、その段階ではないかなと。」
「ほう?」
「今は、この陸上部をもっと陸上部らしくするのが先ではないかと思ったんです。」
「おかしなことを言う。貴様以外の部員は人間ではないのだぞ?」
「私だって、正確には。」
「だが、人型だ。貴様ならともかく、他の連中に人並の競技は出来まい。」
「大会に出るとかは無理かもしれません。でも、そこまでいかなくとも……
もっと、部員全員でがんばれる競技に、まずは打ち込みたくて。」
「部員全員でがんばれる競技だと? そんなものがあったか?」
「はい。リレーです。」
「……なるほど。」
「走者から走者へとバトンを託していくリレー競技……
それをみんなで練習して、陸上部として、一体感を作り上げることが出来たらと……!」
「いいだろう。リレーの練習を主軸にメニューを組んでやる。」
「ありがとうございます! カグツチさん!」
「しかし、よりにもよって、リレーとは、な……!
困難な道を選んだものだ……!」
「え?」
「クックック……! やればわかるであろう……!」
思い出5
「ピィ、ピィピィー♪」
「はい!」
「はぁ、はぁ、はぁ……! タイムは……?」
「駄目だな。むしろ疲労で遅くなっているぞ。」
「……くっ……!」
「「「――」」」
「あ! いえいえ、みなさんのせいじゃありませんよ!
みなさんががんばっているのは、よくわかってますし……」
「ククク……!」
(とはいえ……
タイムが縮まらないのは、バトンパスのやり方が原因……
ラピュセルさんも、ぽっぽさんもシュゴウさんも、みんな……
口でバトンをくわえるから……
バトンを受け取るとき、どうしても振り返ってしまう……
どうがんばっても、そこでタイムをロスしちゃう……)
「どうした、元魔王? まだ無駄な練習を続けるのか?」
「いいえ、無駄になんてなりません!」
「だが事実、何度繰り返そうとネックであるバトンパスは改善されておらん。」
「……!」
「わかったか、元魔王よ? 人型ではない我らにとって、リレーがどれほど困難であるか。」
「……はい。私が甘かったみたいです。」
「身に染みたであろう。所詮、種族の違う我らに、―体感など生まれようはずが――」
「だまって聞いてりゃイジワルばかり! ホント インケンなドラゴンね、アンタは!」
「キャトラちゃん……?」
「誰かと思えば……口を挟むな、猫よ。陸上部の顧問は我だ。」
我の指導に、貴様が文句を言える筋合いはないぞ。」
「ええ、ないわ。でも、オスクロルに手助けするくらいいいでしょ?」
「ほう?」
「手助け、って……?」
「オスクロル!」
「は、はい。」
「なんか、名案浮かんで!」
「きゃ、キャトラ……」
「う、浮かびたいのはヤマヤマなんですが……」
「大丈夫、安心して! 例のヤツいくから!
これでなんとか思いついてー!」
「!!」
思い出6 (友情覚醒)
(暖かい光……頭の中にかかっていたモヤが、晴れていくよう……)
「…………――そうですっ!」
きたわねっ!?
「カグツチさん!」
「その目は……」
「もう一度、やらせてください!」
「…………いいだろう。」
「ありがとうございます! ラピュセルさん、ぽっぽさん、シュゴウさん、集まって!
いまから私が言うことを、よく聞いてください……!」
「つかんだみたいね……! なにかを……!」
「ピィ……!」
***
「よーい……」
「ピィ!」
(ラピュセルの飛行速度は我にも匹敵するほど。第―走者としての役目は十分に果たしている。
だが、ラピュセルからぽっぽへのバトンパスが、致命的なロスを――)
「!! なんだと!?」
(そうか……!
次の走者の『後方』でバトンパスをしようとするから、首をねじらねばならぬ。
だが、次の走者を追い抜かし、両者の『前方』でバトンパスをしたなら?
なるほど、それなら……! 首をねじる必要もない!
あとはバトンの上下をくわえ、スムーズに受け渡すのみ!)
「ピィー!!!」
「はぁ、はぁ……! タイムは……!」
「ククク……! そんな手があったとはな……!
一本取られたぞ、元魔王よ……!」
(まあ、ルール上は、バトンは「手」で持たねばならぬのだが……
この場で野暮は言うまい……)
***
「…………」
「――昼間はしてやられたぞ。元魔王、オスクロルよ。」
「カグツチさん。」
「一つだけ答えろ。」
「なんでしょう?」
「なぜ、リレーにこだわった?
陸上部、などというものにこだわらずとも、貴様なら個人競技でいくらでも実力を示せたであろう。
陸上競技は、突き詰めれば己との戦いだ。
なのになぜ、余計にチームプレーなどが必要な、リレーを選んだ?」
「さあ……どうしてでしょうね……」
「愚かな。自分のしたことの理由もわからぬとは。」
「ただ、みんなのためになるのかなぁ、とは思ったのかもしれません。」
「ラピュセルやぽっぽのことか?」
「だけではなく。エクセリアさんや……カグツチさんも含めて。」
「…………」
「絆の力って、強いじゃないですか。そうでしょう?」
「知らんな。」
「いいえ、あなたやエクセリアさんが誰よりも知っているはずです。
でも、普段は、あまり意識することもないですから……
たまにはあんな風に、みんなで一つのことをがんばるのはいいことだと思うんですよ。
私にとっても。誰にとっても。」
「……フン。余計なお世話だ。」
「はは、すいません。ですけど、まあ、明日からは個人競技の方に打ち込もうと思いますので。」
これからもよろしくお願いしますね、カグツチさん。」
「ますますもって、ゲオルクに鬱憤をぶつけねば気が鎮まらん……!」
「ふふふ……♪」
バトンにかける情熟 オスクロル・ラス・カサス
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