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【白猫】白猫温泉物語2 Story1

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん

開催期間:2018年5月2日 ~ 2018年5月14日


目次


Story1

Story2

Story3

Story4

Story5

最終話


主な登場人物







story1



――アオイの島。季節は春。

本国は自慢の温泉を他国ヘアピールし、観光客を集める運動を行なっていた。

ミカドであるセオリ自ら温泉大使としてー意奮闘し、この企画は大成功を収めた……

――はずだったのだが。


観光客がほとんど見当たらないわね……

以前の街の活気はどこに……

セオリに呼ばれて来たものの、なんだか嫌な予感が……


みなは~ん……

ちょっとセオリ! ボロボロじゃない!?

遠路はるばるすまへんな……

本来ならもてなすべきなんやけど、諸事情により堪忍な……

諸事情って……

見ての通り、温泉事業は大失敗。懐はスカスカや……

どうしてそんな……

不況の波に襲われたといえば、それまでなんやが……

観光客からしたら、アオイの島に来るだけで旅費がようさんかかるからな……

風呂なら近場で事足りる……たぶんそういうこっちゃね……

どうにもならないの?

サービスを向上したくても、その銭がないからな……

八方塞がりね……

そこでや!

急にどないした!

キャトラ、口調うつっとるで!

これを見てみい!

その本がなに……?

これは温泉界の生ける伝説、ホメ様の著書や。

ホメ……さま?

ファンの間では敬意を込めてそう呼んどるらしいで。

そんなに有名なの?

温泉のすべてを知り、温泉に人生を捧げ、温泉を評価する。まさに温泉キング。

ほんで、ホメ様に紹介された温泉は一夜にして観光客が殺到するほど人気になるっちゅー噂や。

すごいわね……

それで、そのひとがなんなの?

実はホメ様が近々、この国に訪れるそうなんや。

おっ、それはチャンスね。

せやから、ホメ様がアオイの島の温泉を気に入ってくれるように工夫をしたいんやけど……

……ふむ。それで元親善大使であるキャトラさんの手を借りたいというわけね。

せや! キャトラは企画力に長けとるし、マスコットキャラとしても優秀や!

せや! このキャトラさんが力を貸すからにはあんじょうよろしゅうやで!

ねっ! 主人公、アイリス!

……う、うん。

おおきに! ほんなら、さっそく企画を考えるでぇ!


ぼろぼろ……

思ったより、ひどい有様ね……

泣けてくるから言わんといて……


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story2



――セオリたちは数日間にわたり、ホメ様来訪に向けて、粛々と準備を進めていた。


みかん風呂ってのはどうかしら?

マッサージコーナーも完備したいわね。

あかん、どれもホメ様の本に書いてあることばかりや……

なんかこう、斬新なアイデアはないんかいな。

財政悪化で乱れた治安を正すため、一肌脱いでくれとる。

うーん……私たちだけじゃ力不足かも。

そういえばコジローや、アキヒコはどうしたの?

将軍はんの負担が少しでも減るならとな……

あの物ぐさなコジローが……事態はそこまでひっ迫してたのね……

すべては最高責任者であるウチの不始末……

せやから、なにがなんでも今回の機をものにせんと!

うっ、急にプレッシャーが……

「へーここって温泉の数が多いんだな。」

「リウマチは治せるかのう。」

にしても、今日はなぜだか観光客が多いわね……

客足は途絶えたはずじゃ……?

こ、これはまさか……



「きゃー! うれしいー!」

「湯上がり卵肌、ワンダフォーです。」

「もう、お上手なんですから♪」

「はいはーい! 次は私が褒められる番!」

「イエ~ス、Ohでもその前にテイク・ア・メモさせてね。」


あのひと、女性客に囲まれてるわね。

有名人なのかな。

「そのサイン、さっきのおっさんからもらったの?」

「うん! ホメ・タタエールさんっていうらしいよ。」

やっぱり……

じゃあ、あのひとが……

ホメ様や!!!

どうすんのよ! まだなんにも準備してないわよ!

「景色グッド。ワビサビね。」

メモをとり始めたわ……!

今のままじゃ、まともな評価なんて得られへんで!

誰かなんとかしてー!

――かくて冷めゆく柔肌よ。湯につかり候なれば、世の極楽これあり候――

この声はまさか…… !

呼ばれてなくともそうでなくとも、温泉怪盗ゴエモンとは俺のことだ!

なんであんたがここに!?


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story3



なにしにきたのよアンタ。

一番風呂を盗み回ってるに決まってんだろ!

しかもーヶ月前からずっとだ! 今でこそ観光客が増えてきたからいいものの……

俺はなにと戦ってんだ! 時間を返せ!

知らんわ!

それはいいとして、なにやら火急の事態みてえだな。

あんたには関係あらへん!

そう邪険にすんなって。せっかく協力してやろうと思ってんのに。

いらん! どうせろくでもないことになるに決まっとる!

決めつけんなよ!

あないな乱痴気騒ぎ起こしといて信用できるわけないやろ!

けど、最後は上手くまとまっただろうよ。

まあ、確かにあのキーヴィジュアルは好評やったけども……

それを差し引いてもや!

うるせえ! 別に理由とかどうでもいいんだよ!

俺は世界各国の温泉から一番風呂を盗み続けてきた! つまり、その手の知識が豊富!

されば、渡りに船! 俺を利用するほかあるまいに! 違うか!

ちゃうわ!!

畜生ォォォォ~~~~!!!

まあまあ、セオリ。たしかにこいつの乱行の数々は許しがたいものよ。

けど、今は少しでも希望があるならそれにすがるしかないわ。

くぅ……しゃあない。今回だけやで。

た、大変だわ!? ホメ様が不満そうに……


「オーノー……替えのクロウズ、フォーガットね。」


なにかの専門用語かしら? ただ、明らかに批判してる感じよね……

あかん! ゴエモンはん、なんとかしい!

承知! あのホメ様とやらが気に入りそうな施設を建ててやるよ!

アホぬかせ! そんな時間どこにあんねん!

俺には凄腕の大工の知り合いがごまんといる! むろん、この島にもな!

俺が一声かけりゃ、あっという間に大集合よ!

はあ?

お~い。

<どこからともなく、大勢の大工がゴエモンの周囲に集まってきた。>

んな、アホな!?

こいつらに頼めば、建物なんぞちょちょいのちょいよ。

――

うむ。上出来だ。

けほっ、けほっ、なにが起こったの……?

見て、いつの間にか建物が……!

<立派な瓦葺きの屋根をこしらえた建物の中を覗くと、胸踊るような設備が広がっていた。>

むむむ……追い込まれてるせいか、この不可思議な出来事を受け入れてしまっているわ。

でも、なんとかはなりそうね!


「え? こんな施設あったかしら……?」

「なんだか不気味ね……」

「アンビリーバボォ……素晴らしい。

さっそく中をルックしなくちゃね。」


見たところ、ホメ様はご満悦ね。

そんじゃ、この調子で次の施設をここいらに建てまくるぞ。

なんでや? 島の随所に温泉があるんやから、そこに誘導して……

商売ってのは入り口から固めるのが鉄則だ。

港周辺がさびれてたら、温泉巡りをする気になるか?

ま、まあ、ならへんな……

つべこべ言わずに建てればいいのだよ!




白猫温泉物語2 Story2 シエラと故郷

白猫温泉物語2 Story3 ルミエの恐怖体験

白猫温泉物語2 Story4 トワとセツナの温泉旅

白猫温泉物語2 Story5 ルウシェをエスコート


白猫温泉物語2 Story7

白猫温泉物語2 Story8

白猫温泉物語2 Story9


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その他



相関図



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