トムボイ・思い出
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思い出1
トムボイ
……は、始めまして!
可愛らしい三毛の獣人が、
少し緊張しながら
キミを見つめている。
トムボイ
おれ、トムボイっていう名前なの。
よろしくね?
アイリス
始めまして。
これから、よろしくね。
キャトラ
そんなにキンチョーしないでよ~
仲良くしてね?
トムボイ
うわっ!?
トムボイ
ね、猫が……喋った……
キャトラ
アンタだって、獣人じゃない!
トムボイ
ご、ごめんよぉ!
トムボイ
ガンバルから、
色んな所に連れてってね?
(主人公)。
思い出2
トムボイ
わあああああああっ!?
トムボイは突然、大声を上げて
腰を抜かしてしまった。
トムボイ
アイリス……
た、助けてぇ……!
トムボイ
あそこに、あそこに――
トムボイは、
震えながら木陰を指差す。
キャトラ
そこに、誰か隠れてるの!?
キミは剣の柄に手をかけ、
臨戦態勢を取る。
トムボイ
……あそこに――
トムボイ
毛虫が……!
アイリス
……えっ?
トムボイの指差す木の幹には――
小指ほどの小さな毛虫が
くっついていた。
トムボイ
うわあああ!?
動いたぁあああ!!
キャトラ
いくらなんでも
驚きすぎでしょうが!?
思い出3
トムボイ
おはよー!
今日も一緒に遊ぼうよぉ!
トムボイは、
キミに一冊の絵本を渡す。
トムボイ
これ、読んでほしいの。
いいでしょぉ?
キミは喜んで朗読しようとするが、
書かれた文字を読む事ができない。
キャトラ
これ、何語で書かれてあるの……?
アイリス、読める!?
アイリス
見せてみて。
うーん、見たことがない文字だわ。
アイリス
北の帝国で使われていた、
封建時代の文字に似てるけど――
トムボイ
それ、おれが作ったトムボイ文字!
すごいでしょ~!?
トムボイは胸を張って、
誇らしげに笑う。
トムボイ
早くよんでぇ!
早く、早くぅ!
眼をキラキラさせて、
トムボイはキミの服を引っ張る。
アイリス
え、えーと……
キャトラ
よ、読んであげるから、
トムボイ辞書も作りなさい!
思い出4
トムボイ
おはよお、(主人公)!
トムボイは可愛らしい笑顔で、
元気に挨拶をする。
トムボイ
この前の絵本、
みんなが読める文字で
書き直したの~!
キャトラ
あら、偉いわねぇ
アタシが読んであげよっか?
トムボイ
うん!
トムボイはキャトラに絵本を渡し、
隣にちょこんと座る。
キャトラ
ふふ、可愛いんだから!
どれどれ、え~と……
キャトラ
<悠久の終焉へと、
創造神は宿因を扇動する>
キャトラ
<驕れる生命よ、自然が発する
悔恨の咆哮を傾聴せよ>
キャトラ
<儚き願いが彷徨う、
魂の神殿にて――>
キャトラ
って、トムボイ!?
アンタ、ど~いう趣味してんのよ!
トムボイ
えへへへ~っ!
アイリス
い、意外な才能ね……
思い出5
トムボイ
(主人公)、
あのね、あのね……
トムボイが必死にキミの服を
引っ張っている。
キャトラ
トムボイ、どうかしたの~?
トムボイ
えーっと、えーっと……
トムボイは恥ずかしそうに、
何かをキミに伝えようとしている。
アイリス
トムボイ、(主人公)に
言いたいことがあるのかしら?
キャトラ
男らしく、ズバッと言いなさい!
トムボイ
う、うん!
トムボイ
えーっと、そのぉ……
キャトラ
筋金入りの恥ずかしがり屋ね……
思い出6
トムボイ
き、きれいな光――
力強く、凛々しい光が
トムボイの不安な心を
穏やかにさせる。
トムボイ
あ、あの!
これ――
トムボイは、背中に隠していた
一冊の絵本をキミに渡す。
キャトラ
あら~っ!
新作ができたのね?
絵本には、この飛行島で暮らす
みんなと――
その真ん中で笑う、
トムボイが描かれていた。
アイリス
とっても素敵な絵本ね。
みんなにも見せてあげたいわ。
キャトラ
トムボイ、やるじゃな~い!
トムボイ
(主人公)。
いつも……ありがと!
トムボイは絵本と同じように、
最高の表情で笑った――