ショートストーリー投稿板 コメント一覧 (3ページ目)
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冒険者さん
48042017年06月22日 18:39 ID:h7bgns2zメロディア『いいってば!(慌)』
ガトリン『それもまた慈悲――』
エクセリア『メロディアくん可愛いよメロディアく~ん♪(ギュー)』
メロディア『く…苦しいよ~!』
ペオルタン『くぅ~、たまんね~な~!メロディア!オメェ、ピュアッピュアだぞっ!』
メロディア『どこが!?』
エクセリア『帰ったらお姉ちゃんと一緒にお風呂に入りましょ?メロディアくん♪』
ガトリン『では、お風呂前にお薬を処方しますね!』
エクセリア『メロディアくん♪お姉ちゃんがお背中流してあげるからね♪』
メロディア『お風呂やだ~!お薬もやだ~!』
リルム『じゃ、私が背中流してあげるよー!』
リリー『なら私が!』
セラータ『私が!』
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冒険者さん
48032017年06月22日 18:37 ID:h7bgns2z※メロディアはイベント『ハロー!メロディアくん』で入手可能です。
セラータ『さっきのパフォーマンス、見事だったぞ~、メロディアよ♪(ヨシヨシ)』
メロディア『え!?うん…ありがとう…(照)』
アイラ『お疲れ、メロディアく~ん!ナイスパフォーマンスだったよ♪(セリナ風)』
リリー『メロディアくん!今日はお姉ちゃんたちとソフトクリーム食べに行きませんか?』
メロディア『結構です…(恥)』
リルム『じゃあ、私と隣で食べよっか♪』
メロディア『にゃ!?(ギグッ)』
エクセリア『メロディアくんは私とソフトクリームを食べるんですよね?』
メロディア『え…!?(ギグッ)』
アイラ『なら私もっ!(目キラ)』
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冒険者さん
48022017年06月22日 18:35 ID:h7bgns2zアイドルωキャッツ後日譚
『ショタ猫とアイドルと・・・の巻』
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冒険者さん
48012017年05月07日 23:49 ID:ogn1r7lgそれはあまりにも無慈悲だったが、それでいて、どうしようもなく胸を苦しめた。 自分は幸せだろうか。たぶんきっと、幸せなのだ。大切な人が遺したのは、槍のアクアハープーンと、マクリルだけだったけれど、それをモニカは心底大事に扱ってきた。
ただ、これからも生きのこるために、強くなりたいと思った。 あの人が遺した、マクリルと、相棒のソルトとともに――。
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冒険者さん
48002017年05月07日 23:48 ID:ogn1r7lg空の上で戯れるマクリルに抗議を示すが、止める気配が一向になかった。ソルトが妬ましげに唸っていたが、主人を落とさぬように細心の注意を払って飛んでいる。
「あー、わかったよ、わかった。あんたがそれでいいなら、あたしもそれでいいよ」
大切な人が、のこした道。 マクリルは分かればよろしいというように、一声鳴いた。
戦いに、生きのこるということ。
「あの人は、あたしに、生きのこれって言ったんだもんな」
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冒険者さん
47992017年05月07日 23:48 ID:ogn1r7lgただの自己満足と分かっていながらも、そう零さずにはいられなかった。 ドラグナーを失い、こうして自分と共にする道を選んだマクリルが、幸せなのか自信がない。 すると、そんなモニカの頬を、マクリルは舌でぺろぺろと舐めてきた。
「――ちょっ、おいマクリル! やめろって、くすぐったい」
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冒険者さん
47982017年05月07日 23:47 ID:ogn1r7lg大丈夫と言うかのようにマクリルが空中で一回転をする。楽しそうだ。 そうやってモニカは顔をほころばせ、瞬時に寂しいものへと変えた。 きっと、もう誰もマクリルの言葉を聞ける者はいないだろう。本当に心を通わせられる人間が、この世にはいないのだから。 それが、どうしようもない心残りだった。
「なあ、マクリル。あんた、いま、幸せか」
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冒険者さん
47972017年05月07日 23:45 ID:ogn1r7lg「今日が、その」
飛行併走中の後輩が、ぽつりとつぶやく。 眼下に見えたのは、最早戦火の痕すら失われた、活気溢れる街があった。竜の国と和平を結んだ小国は、とうとう隣接する街を領地にと合併したらしい。復興は滞りなく進められ、汚染された空気も感じさせない。
「遅いぞ!お前たち!!」
後ろから追い抜いたドラグナーが、そう囃し立てる。モニカだった。
「副団長!? すんません!!」 「すぐに追いつきます!!」
団員が声を揃えてスピードをあげる。 モニカはそれを見ながら、横を並走するマクリルに声を掛けた。
「大丈夫かよ、マクリル。今日はちと無理を言いすぎた。ごめんな」 「キュルッ」
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冒険者さん
47962017年05月07日 23:45 ID:ogn1r7lgこうなることは、どこかで分かっていたのに。 いざ目の当たりにすると、言葉も成さない叫び声しか出てこないのか。 彼の身体は一体どこにある。腕だけを置いて、どこへ行った。マクリルはそれを、見ていたんじゃないか。
「マクリル……あの人は、どこだよ……」
震える青い竜を、額をぶつけて押し殺した声で責め立てた。
「どこに、連れて行ったんだよぉ……」
涙が邪魔をして、喉がひきつった。痛い程の悲しみは、苦しみを伴って胸を焦がしていく。 マクリルは端から見ても可哀相なほどに、震え、ただ鳴くだけだった。
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冒険者さん
47952017年05月07日 23:44 ID:ogn1r7lg見覚えのある装飾。見覚えのある指先。腕は付け根の当たりから千切られており、血はとうに乾いて黒くなっている。それを、マクリルが大事そうに、抱えているのだ。
「あぁぁぁあああああああぁぁああああ――――ッッ」
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冒険者さん
47942017年05月07日 23:43 ID:ogn1r7lg「いや、あの……あたしにはよく、わからないですよ」
聞きたくはなかった。 あんなにも頼もしく言っていたじゃないか。セルジュに認められるために、背筋を伸ばせと。
どうしてそんな意地悪をするの
詰め寄りそうになったとき、モニカの視界に映り込むものがあった。
「あ……ああ……っ」
それがなんなのか、頭が理解に追いついたときには、モニカはそれに駆け寄っていた。 セルジュの、槍だった。そして、それを離すまいとする、彼の腕があった。
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冒険者さん
47932017年05月07日 23:43 ID:ogn1r7lg「マ、クリル……」 「キュル」
傷だらけな、大きな身体を丸めて、主人がいないドラゴンは、あまりにも哀れに見えた。
「モニカ、残念だが、……諦めろ」 「……は?」
突然、団長から告げられた苦渋を滲ませた言葉の意味が、よく理解できなかった。
「人の匂いが移った小鳥を、親鳥は見捨てるという。たとえ生き永らえてたとしても、マクリルはもう、人の手を借りずには生きていけないだろう。そしてドラグナーもいないここでマクリルがこうして丸まってるのも……大体の予想はつくはずだ」
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冒険者さん
47922017年05月07日 23:42 ID:ogn1r7lg竜の轡を操り、一番被害の大きいとされる都心部へ降り立つ。既に戦いは幕を閉じていた。瓦礫の隙間や、塀の上、下敷きになった住人の死屍累々。鼻を突く厭な匂いにモニカは吐き気を覚えた。
「団長!! こちらへ来てください」
先に調査に回っていた団員が声をあげる。 頷いて彼の元へ駆け寄った団長は、目を瞠った。モニカからでは、倒壊した家が邪魔をして詳細が分からない。
「どうしたんっすか、団長、あの――」
急いでソルトから降り、モニカが駆け寄る。 団長の視線の先にいたのは、マクリルだった。
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冒険者さん
47912017年05月07日 23:41 ID:ogn1r7lg「セルジュは、どこだ」
ソルトに跨って項垂れるモニカは、団長の声に顔を上げて、奥を指さした。
「中心部の方です。闇の幹部がいました……あの人、一人で、あたしを」
徐々に声が震え、身体が震えはじめる。 思い出される戦火に焼かれた背中。あのとき彼は、任せたよ、そう言っていたように思えた。 団長は強かにモニカの背中を叩く。あまりの痛みに背筋が伸びた。
「初めから諦めていてはどうする。そういった心理状況も戦場に影響を及ぼすのだ。あいつに見限られる前に、背筋は伸ばしておけ」
モニカは唇を引き結んで、こくりと頷いた。
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冒険者さん
47902017年05月07日 23:41 ID:ogn1r7lg団長のゲオルグが街についたのは、それから三時間が経ってからだった。 応援を呼んで、ともすれば早い帰還だ。鬼気迫った状況を察してか、或いは団長たちの方に既に連絡が回っていたのか。
「これは――……」
炎の勢いが消え、硝煙をあげる倒壊された街。街と言っても、あまりにも規模が小さく、いつか隣接する国と合併するという噂まで立っていた。それほどに無害で、平和な街なのだ。戦争や争いとは無縁の。
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冒険者さん
47892017年05月07日 23:40 ID:ogn1r7lgこのまま逃げるのか。 今から戻れば間に合うのではないか。
そんな可能性が、モニカを惨めにも縋らせている。 生き残るということ。それは、不幸の上に成り立つ、幸せのように思えた。あまりにも、身勝手で、理不尽な。
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冒険者さん
47882017年05月07日 23:39 ID:ogn1r7lg必死に硬い装甲を拳で殴りつける。肉が割れ、皮膚が裂けて血が溢れても、モニカはどうすることもできない気持ちを相棒にぶつけることしかできなかった。後ろの方で地が割れる音がする。幾多の叫び声、ピエロの嗤い声、セルジュとマクリルの叫ぶ声がモニカの背中を叩きつけている。
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冒険者さん
47872017年05月07日 23:39 ID:ogn1r7lg「…………」
セルジュはそれに対して、なにも返さなかった。 しかし、代わりに、大きく息を吸い込み――
「ソルト!!! モニカを連れて行けッッ!!!!」
初めて聞く、彼の怒号だった。 ソルトは大きな体躯をビクつかせ、瞬時に方向転換をしセルジュを背に飛び立つ。
「――なッ!!? 止まれよ!!ソルト!!!止まれ!!! なんであたしの言うこと聞かねえんだよォッ!!!!」
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冒険者さん
47862017年05月07日 23:37 ID:ogn1r7lg耳を塞ぎたかった。誰も、ここにいる誰も、助けられなかった。
「残念だけど、君が思ってるほどそうそうくたばるつもりはないよ。……モニカ、はやく」 「……いやだ、あたしもここで、一人より二人の方が絶対生き残れるに決まってる」
頑なに、手綱を引くことを拒んだ。セルジュの力を信じてはいたが、多勢に無勢のこの状況下で一人残すことは躊躇われたのだ。
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冒険者さん
47852017年05月07日 23:36 ID:ogn1r7lgピエロはそれはもう可笑しいというように、腹を抱えてひいひい言っている。辺りの闇が一際濃さをました。周りの住人だった〝人形〟が、「お前たちが助けに来ないからこうなったんだ」「どうしてすぐにこっちに来なかったんだ」「痛かったのに」「苦しかったのに」「自己満足で人助けなんてしてるなよ」などと、怨嗟の声を連ね、セルジュににじり寄ってくる。
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冒険者さん
47842017年05月07日 23:36 ID:ogn1r7lgそれが、敗因なのだ。
「あんた……それって……」
震える声で洩らせば、セルジュが微笑む。 団長に応援を求めて欲しい? 団長は今、エクセリア姫と飛行島に調査に赴いているではないか。連絡が取れたとして、セルジュと合流するまでにどれくらいの時間がかかるというのか。それを、セルジュが知らないわけがない。
「おぉオオぉ?? もしかして、アァナタがワタクシの相手をすると言うんですか? ヒトリで? 応援がくるまで持ち堪えられるんですかねぇギャハハハハ!!」
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冒険者さん
47832017年05月07日 23:35 ID:ogn1r7lg「何やってんですかッッ!!! はやく逃げ――――」
言い終わらぬうちに、セルジュが振り返る。彼はいつも通りの涼しい顔で、口を開いた。
「ここは僕が引きつけておくよ。申し訳ないんだけど、君が行って団長に応援を求めて欲しいんだ」
こんな状況でも変わらず、彼は真っ直ぐで、ブレなかった。 訓練で言われてきた、戦いの中での生きのこるということ。 それは無暗に陣形を壊したり、殺生を繰り返すことではない。たとえ相手が一人でも、勝てないと分かれば逃げるのが先決だ。戦況の伝達が疎かになっていたのか、闇の討伐に赴いた竜騎士団はセルジュやモニカを先頭に、あまりにも数が少なかった。
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冒険者さん
47822017年05月07日 23:34 ID:ogn1r7lg「モニカッッ!!!!!!」
大きな声とともに、目の前に、青い竜が舞い降りてきた。地響きが鳴り、マクリルが水流を起こし竜巻を発生させる。それはピエロや街の人を寄せ付けないための壁となった。
「逃げるよ」
言うや早いか、セルジュはソルトの尻付近を強かに打った。驚いたソルトは一際甲高い声を一瞬だけあげると、ものすごい速さで上空へと飛行する。
「ソルト!? おい止まれってッッッ」
このまま行けばソルトの操縦は困難になってしまう。慌てて手綱を引っ張ると、ようやくソルトは落ち着いたのか、その場で飛行を止めセルジュを振り返った。 彼は、どういうわけか、その場から動こうとはしなかった。
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冒険者さん
47812017年05月07日 23:33 ID:ogn1r7lgモニカは頭に血が上るのを必死で堪え、この状況を打破する隙を覗っていた。ここで焦って飛び出せば、セルジュの言ったとおり、死ぬために突っ込むのと同じだ。
――いいかい、モニカ。戦いっていうのは、相手を倒すためでも、ましてや勝つためでも無い。生き残るためだ。
セルジュの声が、頭の中で聞こえた。 生き残るため。そのために、今何をするべきなのか。
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冒険者さん
47802017年05月07日 23:32 ID:ogn1r7lg「ギャハハハハハ! アー、滑稽滑稽。いいんですか? ほら、街の人救出するんでしょぉ? マァ、もう生きてる人はいませんけどねェエ!!」
煽るようにピエロの耳障りな高笑いがこだまする。それに呼応するように、あちらこちらで動く影があった。 それは、街の人たちだった。 まるで意思を持って歩いてるかのように、各々はルーンで誂えた鍬や鋸、斧といった農作業で使う道具や工具を手に携えて近づいてくる。
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冒険者さん
47792017年05月07日 23:31 ID:ogn1r7lgモニカは槍を構え直した。まさか幹部の方からお出ましになるとは思いもしなかったが、もしここで背中を見せて逃げ出すことは負けを意味するだろう。セルジュの教訓を生かせられるなら。
ここでやらなければ誰がやるというのだ――。
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冒険者さん
47782017年05月07日 23:31 ID:ogn1r7lg「ソレハァ、楽しいからに、決まってるじゃないデスか」
突如聞こえてきた甲高い奇妙な声に、モニカはすぐさま槍を構えた。ついでソルトが重く唸る。 そこには、派手な衣装と派手な仮面をかぶった、ピエロの男が浮いていた。
「あんた、闇の幹部だな……ッ」 「ご明察!!! そういうアナタは竜の国のドラグナーですねェ? こんなところにナァニをしに来たんです?」 「そう簡単に答えるかよ!!!! あんたはあたしが倒すッ」
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冒険者さん
47772017年05月07日 23:30 ID:ogn1r7lgこれまでの教訓、これまでの訓練、なにひとつ無駄じゃない。無駄じゃないと信じている。それを彼に、セルジュに認めてもらうには、今この瞬間しかないのだと。
「ひでぇ……なんだよこれ、毒……?」
辿り着いた都心部では、炎の手が消えてホッとしたのも束の間、家の瓦礫に飛び散った飛沫を見てモニカは眉をひそめた。匂い、色味、粘り気、頭の中の辞書を引っ張りだしても、引かれたものは猛毒で間違いなかった。 それを街に散布したのか。なんて無慈悲な。即効性があるわけじゃない、じわじわと、嬲り殺したのだ。闇の軍団は。 一体、なんのために――。
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冒険者さん
47762017年05月07日 23:29 ID:ogn1r7lg「モニカ!! 街の人たちは!?」 「誘導と避難は終わってます!! ただ…ッ」
都心を攻められた街は、たちまち業火に焼かれた。ルーンによる砲撃で家々は倒壊し、空は黒く染められていく。
「ここはいい! モニカは街の人を頼んだよ!!!」
セルジュは緊迫した声でそう告げ、マクリルに一声かけて飛び立った。目指す方角には、幹部が攻め込んでいるという、都心部。あそこはそれこそ被害が大きく、まだ、街の人だっているかも知れない。モニカは迷わずにソルトの背を叩いた。
「行くぞ、ソルト! あたしらにはやるべきことがあるんだ!!!」 「ギィギッ」
お互いがお互いを鼓舞して、モニカたちはセルジュの背を追った。
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冒険者さん
47752017年05月07日 23:27 ID:ogn1r7lgそうやって毎日の訓練は続いた。
身のこなし、槍の捌きから戦いに必要な知識まで、隙間なく教え込まれた。 モニカはただ彼に認めてもらいたいがために必死に頑張っていた。一流のドラグナーなんてのはほんとはどうでもよかったのかも知れない。相棒であるソルトと共に生きていくために、全て必要だと思えたから縋りついていた。
その均衡が崩れたのは、闇の軍団が近隣の町を襲撃した、という報告を受けてからだった。
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冒険者さん
47742017年05月07日 23:26 ID:ogn1r7lg先ほどから、この繰り返しである。 セルジュが直々に手合せをすると申し出たことで、どれくらい強くなれるのか期待していた。彼は一切の手加減もしないと言っていたが、全く歯が立たないというのはどうも戦力が削がれてしまう。
「どうしたら……あんたみたいに強くなれるんだよ」 「モニカ、今日は休もうか。そろそろ日が暮れるよ」
にっこりと遮り、腕を取って抱き起こす。
「じ、自分で立てるから離してくれ! ……ださい」
咄嗟のセルジュの行動に面喰ったモニカは、顔を赤くしながら立ち上がった。ずっと、かっこ悪い姿しか見せていない。それが急に居た堪れなくなったのだ。
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冒険者さん
47732017年05月07日 23:25 ID:ogn1r7lgつらつらと連ねながら、セルジュは隙を見せない動作でモニカに手を伸ばした。モニカは渋々といった様子で彼の手を甘んじて取る。その瞬間、重力が消え、視界がぐにゃりと歪んだ。いや、歪んだというのは錯覚で、実際は腕を捻られ後ろから抑え込まれていた。ツボを知り尽くしているのか、反射的に捻ろうとした身体は微動だにしなかった。
「そして、油断もしないこと」
背中を通して伝わる温度とともに、耳元でセルジュがそう囁いた。 身体がかっと熱くなり、空いていた左手を使って脱出を試みた。が、セルジュはあっさりとモニカの拘束を解いてしまう。力のバランスを失ったモニカは見事に尻もちをついた。
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冒険者さん
47722017年05月07日 23:24 ID:ogn1r7lg― 二年前 ―
「これで、今日で何度目だい、モニカ」 「うっ、なんでだよ! どうして見切れないんだ…っ」
悔しさ極まった叫びが広場にこだまする。ともすれば泣きそうな声だった。悔しいという感情を隠さず、尻もちをついたままのモニカが握りこぶしを地面に叩きつける。
「そうだね……これは一つ、教訓だけど。攻撃を見切るには相手の癖と、力の流し方、技の流れを見極めなければいけない。人には誰にでも無意識に出る行動、というものがあるね。それは戦闘中にだって例外じゃない。知識も戦術も必要だ。ただ一途に己の力だけを信じて立ち向かっても、それじゃあいつまで経っても攻撃は躱せないし、入ることも無い」
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冒険者さん
47712017年05月07日 23:23 ID:ogn1r7lgこちらも狂うことなく轡を操りながら、そっと声を潜める。空の飛行で誰かの耳に届く心配はないが、なぜかどうしても口にすることは躊躇われた。
「――……ああ、そう言えば、そうでしたね」
意図を察したかのように、後輩の声のトーンが落ちる。 青い竜と赤い竜。どうしてモニカは二匹のドラグナーであるのか。
それは、竜の騎士団の、暗黙のタブーとされてることだった。
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冒険者さん
47702017年05月07日 23:22 ID:ogn1r7lg「今日はいつになく、副団長熱かったっすね」
竜の轡を操りながら、後輩がそうぼやく。無理もない。今日の訓練は一段とハードだった。 副団長――モニカは、青い竜と赤い竜を操りながら、その双方の攻撃と自分の攻撃とを同時に躱せと言ったのだ。竜の騎士団である団員が一丸となって戦略を練っては立ち向かったというのに、二匹の竜に合さりモニカの身のこなしは、訓練というにはあまりにも桁外れだった。
「仕方ないよ、だってほら、今日は……」
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冒険者さん
47692017年05月07日 23:19 ID:ogn1r7lg「皆! 位置についたか! よし、なら今日の訓練はこれまでとする。解散!」
青く高い空に、ブレの無いよく通る声が響いた。 それまで静かだった広場にたちまち粉じんが巻き起こり、無数のドラゴンが飛び立っていく。その背なには人が。彼らは行動を制限されない程度の武装をし、槍を手にしていた。
ドラグナー。
それが、この竜の国では珍しくもない、騎士である彼らの呼び名だった。
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冒険者さん
47682017年05月07日 23:18 ID:ogn1r7lg竜の国 セルジュとモニカがメインストーリー
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冒険者さん
47672017年03月23日 22:49 ID:j0b67khvアンドリューとかいう浅井のごり押しキャラwwwwwwwwwwwwww(ありがとう)
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好きなキャラを一人追加してSSリレー
47662017年02月26日 15:45 ID:hb3x3k2h「HAHA~HA!ウェルカム ボーイズ エン ガールズ!!」
島に降り立つや響く歓迎の声に、胸を躍らせた。
今日は久しぶりにたくさんの友達と遊べる。様々な運命を背負ったみんなも、この日ばかりは一所懸命遊んでほしい。
「わんわん!タロー、楽しみだね!」
ジモートとミスターマンのパフォーマンス、奇怪な二人の向こうに数えきれない笑顔が見える気がした。
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冒険者さん
47652017年01月31日 14:55 ID:k4abpau5「ラーレッタさんから連絡がつかないから様子を見に行ってくれと言われて…」
「そうだったんだね〜、ごめんね!心配かけて!」
重症のヨシナカを抱えて、ビートが超音速で飛んでいる。
マールのバフで普通の人間であるザックとカスミもかなり速い移動が出来ている。
「あ、あの草叢抜ければすぐ飛行島だよ!」
「ありがとうございます!皆さん、飛ばしますよ!」
ビートは6人に声をかけ、背部エンジンの出力を最大限まで上げる。
そしてフルスロットルで駆け抜けた。
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冒険者さん
47642017年01月26日 14:13 ID:k4abpau5「ラッキープレゼント!」
可愛らしい声が響く。その声にヨシナカ以外の3機が振り返る。
その瞳に映っていたのは、連絡がつかなかったはずの4人だった。
「マールさん、ヴィルフリートさん!」「ザック!カスミ!」
ビートとリカが叫ぶ。
ちょうどマールがヘビーナイトを沈めたところだった。
「ヨシナカ、ひどいエラー起こしてるじゃない!」
「僕のメディカルヒールでは完全治癒は不可能です、恐らくカスミさんでも…」
「わかったわ、とりあえず暴龍は鎮めたから急いで飛行島に戻らないと!」
カスミのその一言で、ヨシナカの救出が最優先とされ、4人と4機はその地を後にした。
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冒険者さん
47632017年01月11日 15:17 ID:aexfjxp1★★★あとがき★★★
結局SSでなかった……でも詰め込み……
書き切ることが目的だったので無茶展開は見なかったことに。そして今後の限定化が楽しみなキャラです。
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冒険者さん
47622017年01月11日 15:07 ID:aexfjxp1ミュリエ:ふふ…。
レイン:なんだ、気色悪い。
ミュリエ:ありがとうね。色々頑張れるかも。
レイン:言っておくが毎日更新中だぜ?まあ、分かったら、とっとと引っ込んでろ、じゃーーーーーーな。
ミュリエ:………。
ミュリエ:…………ありがとう。
(流れ星が一筋、光る。)
ミュリエ:私にとっては……ほんと……天使…だったかもね。
(星空は爛々と輝いていた。明日はいい天気になりそうだー。)
―完―
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冒険者さん
47612017年01月11日 14:51 ID:aexfjxp1レイン:ふん、まあ、せいぜい頑張れや。
ミュリエ:ふふふ……。
レイン:…今日は、あー、よくやったぜ?ったく、後先考えねーで、飛ぶとか言い出しやがって。回収が意外と大変だったんだぜ、あれ。
ミュリエ:けっこう楽しかったけど。
レイン:…よく言うぜ、……ったく。
ミュリエ:…レインは、どうして飛行島へ来ることになったの?
レイン:………知りたいか?
ミュリエ:当然。
レイン:……俺さ、今ランク150なのよ。
ミュリエ:へえ?
レイン:クソ下らねえ冒険者ギルドのルールだがよ……そいつを超えたら、喋ってやるよ。
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冒険者さん
47602017年01月11日 14:44 ID:aexfjxp1キャトラ:ただし、今日はもう遅いから、もー寝なさい!
(キャトラ達は大手を振る天使を見送ると、各々の部屋に戻った)
☆☆☆
星が輝く空の下ー。
ミュリエ:…色々なことがあって、疲れたな…でも…空気が美味しい…。
レイン:……よう、何をほっつき歩いてんだ?
ミュリエ:レイン…。休んでなかったの?
レイン:……ん、なんつーか、な。オメーは何してんだよ?
ミュリエ:レイン…私、冒険家になろうと思う。
レイン:…へえ。
ミュリエ:…アイリスさんに色々、聞いたの。ギルドのクエストにその、戦う依頼もあるみたいだから。少しずつ、戦いに、自分の力を自分で好きなように、使えるようになるために
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冒険者さん
47592017年01月11日 14:37 ID:aexfjxp1キャトラ:ということは、レインがミュリエを助けて、漆黒の力の解放は防げたってこと?
ルカ:結果的には、そうなります。レインには一番の功労者として、この天使像を私がこさえました!
アイリス:(木の像…だわ!荒さが目立つけど…!)
キャトラ:うんうん、明日レインに渡すわね。
ミュリエ:…あの。
キャトラ:あんたがその暗黒のソウルを持つ人ね?ここは自由よ。安全だし。空き家もあるから、自由に使って。
ミュリエ:ありがとうございます。あの、修行を出来るところはないですか?
キャトラ:修行?突然ねえ…。
アイリス:冒険者ギルドに登録するのはどうでしょう?簡単な討伐クエストなどあります。
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冒険者さん
47582017年01月11日 14:31 ID:aexfjxp1レイン:ふん…今回は不問だ。まあ、俺が突っ走って出てったからな。
キャトラ:こらレイン、みんな心配してたのよ!!
レイン:問題なく帰って来ただろ?!あー、キャンキャンうるせーよ!!俺はもう、寝るぞ!
キャトラ:ちょっと、レイン!この人は誰なのよ?説明しなさーい!! 人さらいして来たの?!
レイン:何でそうなるんだよ?まあ、その辺の世話オメーらがしてくれんだろ?ルカ、テキトーに説明頼むわ。じゃーーな。
キャトラ:ムムム……じじょーが知りたいのに、レインの奴ーッ!!!
ルカ:みなさま、私から説明しましょう。かくかく…!しかじか…!!
☆☆☆☆☆☆☆
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冒険者さん
47572017年01月11日 14:26 ID:aexfjxp1ルカ:みなさま、お疲れ様でしたー!さ、凱旋門くぐりましょー!!!
レイン:うるせー、クソ天使。全く、どうなるかと思ったぜ。
ルカ:うふふ。落下していく彼女を真剣な顔で追って急降下して行くレイン、かっこよかったぜ。やっぱお前、漢だなあーッ!!
レイン:だから!頭撫でんのやめろよ!気色悪い!!とっとと、帰るぞ。
(そして、悪魔と天使と人間は飛行島へ帰還するのだった)
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キャトラ:あ、帰って来たわ!
アイリス:ルカさんも居るわ。それとあの方は…?
レイン:お前ら。まーだ起きてたのか?
アイリス:レインさん、断りなく部屋へ入ってしまったけど…布団干してあって、冷えてしまうから…。
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冒険者さん
47562017年01月11日 14:18 ID:aexfjxp1ルカ:最後の一撃、守ったらーーーーーーッ!!!
(空中に放り出されたミュリエの身体を黒いオーラと守護天使の加護の力が包む。そのまま、大きく振りかぶった斧が凶鳥の首元を捉え、断裁した―)
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悪魔:おお…ッ素晴らしく美しい黒でしたな……って、感動している場合じゃねえぞ!おい、レイン、マジでオメエウザすぎんだろ!おい!
レイン:うるせーよ、お前らが俺以下、いや…コイツ以下ってことなんだよ、とっとと親玉んところ帰って泣きつきやがれ!!コイツほしけりゃ、エルゴラム自ら来いよ?弱小悪魔じゃ歯が立たんぜ?
悪魔:クソッ、クソがーーー!!!
(悪魔は姿を消して行った)
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冒険者さん
47552017年01月11日 14:11 ID:aexfjxp1レイン:悪くねえが、しくじったらあの世行きだぞ?
ミュリエ:大丈夫、ルカさんも……レインも居てくれる。それに、凶事を招いたのは、私のせい。私が始末する。
レイン:へッ、いい顔するようになったじゃねーか。……………まあ、後のことは任せな。
ルカ:レイン、大分追い込んで居るけど、こっちも消耗してるわ。一気に攻めるぜ、最後の決戦になるぞ、行くぜえーーーーーッ
レイン:ふん…まあ、さっさと帰るぞ。
(凶鳥の動きは大分鈍っている!が、凶鳥も必死だ。制空権を中々取れずに、飛行レースが続く。そして、一瞬―レインは凶鳥の上を制空する―)
レイン:行けるかッ!?
ミュリエ:………!!!