茶熊版マール・思い出

茶熊版マールの思い出とボイス

思い出1

マール

まてまて～！
あ、主人公！
ボール拾ってー！

マール

ありがと～！

キャトラ

ねぇ、マール。

アンタ、その格好……

バスケ部にでも入ったの？

マール

うん、そーだよ。

ほら、みてみてユニフォーム！

かっこいいでしょー！

アイリス

はい、よく似合ってます。

マール

でっしょー！　えへへ～！

キャトラ

もしかしてだけど、

ユニフォームを着たくて、

入部したんじゃないわよね？

マール

そんなわけないじゃん！

ふつーに勧誘されたんだよ。

キャトラ

そうなの？

マール

たまたま体育館に行ったら、

バスケ部が練習してたんだよ。

マール

それで見てたら『やってみる？』

って、誘ってくれたんだ。

キャトラ

ふ～ん。

なかなか青春してるじゃない。

マール

バスケしたことなかったのに、

気にしないでいいよって

言ってくれたの。

マール

それで、ためしにシュートしたら、

バンバン入って、

みんなびっくりしてたよ。

キャトラ

……あ～、まぁ、

アンタならそうでしょうね……

マール

たくさん褒めてもらったよ。

それで『ぜひ入部して』

ってお願いされたんだよね。

キャトラ

なるほど……それで入部したのね。

マール

うん！　おもしろかったし、
みんなもよろこんで
ハッピーだからね！

マール

それじゃ、

まだ部活あるし、いくねー。

キャトラ

はいはい、がんばんなさい。

アイリス

……大丈夫かな？

キャトラ

まぁ、楽しそうだったし、

少し様子をみましょ。

思い出2

マール

シューート！！

マールが適当に投げたボールが、
綺麗にゴールネットを通過する。

キャトラ

……あ～、これは良くないわねぇ。

ガレア

お前たちもそう思うか……

キャトラ

アンタも見に来たのね。

ガレア

マールから『バスケ部に入った』と

聞いてな……

マール

あ、ガレア！　今のみてたー？

あれ一回入ると、三点なんだって！

マール

バスケはね、遠くから入れると、

得点が多いんだよ！　……どう？

ガレア

マール……よく聞け。

お前が今しているのは

バスケットボールではない。

マール

え、バスケだよ？

もしかしてガレア見てなかったの？

ガレア

見ていたから言っている。

バスケではないと。

マール

え～！　違うよ！　バスケだよ。
あたし、ちゃんとシュートしたよ！

ガレア

違う。お前のは、ただ運まかせに、

ボールを投げただけだ。

バスケをしているのではない。

マール

だってゴールに入ったし、

得点してるよ？

ガレア

ルール上、得点となっただけだ。

ガレア

マール、バスケはスポーツだ。

運でするものではない。

マール

そんなの言われても、
よくわかんないよ！
ちゃんと説明して！

キャトラ

ただ投げて得点するだけなら、

アンタ、コートの端からでも

できるでしょ。

マール

それは……できると思うけど……

キャトラ

ならボールは投げ合えばすむわね。
攻めとか守りとか必要なし！

キャトラ

だけどそれ、

もうバスケじゃないわ。

ただの玉入れよ。

マール

バスケもボール入れるし

……同じじゃないの？

ガレア

バスケは、ただの玉入れではない。

ガレア

ひとつのボールをめぐり、

互いに磨いた技と知識を

ぶつけ合い競うスポーツだ。

キャトラ

い、意外に語るわね、アンタ……

ガレア

マール。お前のやり方では、

すぐにバスケはつまらなくなる。

ガレア

そしてそれは、お前だけではない。

チームにとっても不幸なことだ。

マール

あたしがみんなを不幸にするの？

じゃ、じゃあ、どうすればいいの？

ガレア

運に頼るのを止めるんだ。そして

みなと同じ立場で、同じ目線で、

一緒に努力してみろ。

ガレア

それができれば、

お前もバスケを本当に

楽しむことが出来るだろう。

マール

…………

アイリス

マールさん……？

マール

うん……わかった。

キャトラ

え、ホントに？

マール

ほ、ほんとはあんまり
わかってないけど、
みんなを不幸にできないでしょ！

マール

それにあたしもバスケ、
楽しみたいから、やってみる！

ガレア

……ああ。頑張ってみろ。

マール

うん！　まかせといて！

キャトラ

……これで上手くいくといいわね。

ガレア

苦労もまた、成長に必要だろう。

マールにとって

いい経験になれば、それでいい。

キャトラ

アンタ、完全にマールの保護者ね。

思い出3

マール

う～ん……う～ん……

キャトラ

どうしたのマール？

マール

えっとさ、ガレアがラッキー

使ってたらダメっていったでしょ？

アイリス

いってましたね。

マール

それで、使わないようにしようと

思ったんだけど……

それってどうやればいいの？

キャトラ

どうやればって……アンタ、

いつもラッキー配ってるじゃない。

それを止めればいいんじゃないの？

マール

でもあたし、

自分にラッキー使ってないし。

キャトラ

……そういやそうだったわね。

マール

キャトラは、

どうしたらできると思う？

キャトラ

さ、さぁ？　とりあえず、

いろいろ試してみたら？

マール

たとえば？

キャトラ

えっと……気合い入れるとか？

幸運にならないように！

マール

それ、よくわかんないんだけど……

キャトラ

いいからやってみなさい！
こうよ！　たぁー！

マール

たー。

キャトラ

とぉー！

マール

とぉー。

キャトラ

もっと気合い入れてっ！　はい！

マール

え～？　じゃあ……
よっ！　ほやっ！　てやー！

エシリア

よっ！　ほやっ！　てや～！

エシリア

ねぇ、ねぇ！　次は？

キャトラ

次もなにも……エシリア、

アンタなにしてんのよ？

エシリア

マールがヘンなおどりしてたから、

楽しそ～だな～って思って、

やってみただけだよ？

エシリア

それで、なんのおどりなの？

タコ？

キャトラ

これはおどりじゃなくて、

ラッキーを使わない練習なのよ。

エシリア

へ～。

マール

ねぇ、エシリアちゃん。

これであたし、

ラッキーじゃなくなってると思う？

エシリア

ん～、エシリアはマールの

ヘンなおどり見て、楽しかったし、

ラッキーだと思うけど？

マール

えー！

じゃー、やっぱり失敗してるよ！

なんでぇ～？

エシリア

さ～？

でもラッキーのがいいと思うな～。

マール

それはそうなんだけど……

エシリア

なら、このままでいいよ。

それより続きやろ。

さっきのおもしろかったし！

マール

う～ん……じゃあ、今はいっか！

エシリア

うんうん。じゃあ、いくよ～。

マール

おー！

キャトラ

……うん。これは先が長いわ。

思い出4

マール

むぅ～～……

キャトラ

そうとう悩んでるわね……

ミケンにシワが

よりまくってんじゃない。

マール

だって、全然上手に
できないんだもん！

キャトラ

だからって、イライラしても

仕方ないでしょ。

もうちょっと気楽にやんなさい。

アイリス

こういう時は焦らずに、

気持ちを落ち着かせた方が、

うまくいくと思いますよ。

マール

でも～……

ツキミ

まぁまぁ、イライラしないで、

おだんごいかがですか？

マール

……もらっていいの？

ツキミ

いいですよ。

おなかが空いてると、

よけいにイライラしますから。

ツキミ

それにリラックスするなら、

やっぱりお茶とおだんごが一番！

マール

ありがと！　いただきまーす！

キャトラ

あ、アタシもー！

ツキミ

どうぞ、めしあがれ～。

アイリス

もう……キャトラったら……

キャトラ

はぁ～まったりするわねぇ～。

マール

ほんとだね～。

ツキミ

まったりするなら、

動物を触るのもいいですよ。

キャトラ

あ、それ聞いたことあるわ。

＜猫＞を撫でたりすると

癒されるのよ！

マール

へー、そうなんだ。

ツキミ

よかったら、

もふもふいかがですか？

ツキミが手招きすると、
大きなウサギがよってきた。

キャトラ

でか！　うさぎでかっ！！

アイリス

あ、でも……すごくもふもふよ！

マール

ほんとだ～。

あぁ～すっごいもふもふ～。

しあわせ～。

ドロ

プー♪

キャトラ

ほんとね～……って、

幸せになってちゃだめでしょ。

マール

そうなんだけどぉ～、

これはむりだよ～。

このしあわせは手放せないよ～。

マール

また、今度……今度がんばる～。

思い出5

マール

……はぁ……

もう、なんで出来ないのかなぁ……

アイリス

……マールさん……

マール

こんなにいっぱい考えて、

いろいろ試したのにさ……

やんなるよね……

キャトラ

気持ちはわかるわよ。

アンタ、なんだかんだ言って、

諦めずにがんばってるもんね。

マール

だって、ガレアが

あんなこというから……

がんばるしかないじゃん。

マール

あたしはさ、ちゃんとガレアに

認められたいもん。

アイリス

マールさんは本当にガレアさんと、

仲がいいですね。

マール

もちろんだよ。

あたしガレアのパートナーだから！

マール

……………だけど……だけどさ……

マール

……もしかしたらさ……

あたしには無理なのかも

しれないよね……

アイリス

そんなことないですよ……

マール

ううん。あたしだって、

自分がダメダメなの知ってるし。

でもさ……

マール

でも、こんなの……

やったことないんだもん！

マール

それにラッキーを届ける天使が、
ラッキーつかったらダメなんて
難しいよ！

キャトラ

ちょ、ちょっと

落ち着きなさいって。

マール

うぅ～……

キャトラ

上手くいかなすぎて、

いっぱいいっぱいなのね……

マール

やっぱりあたし……

みんなとバスケするの、

あきらめた方がいいのかもね。

マール

あたしは楽しかったけど、

みんなが不幸になるのは、

いやだもん……

キャトラ

マール……

マール

だけどもうちょっとだけ……

みんなとバスケしたかったなぁ……

思い出6

マール

あ……主人公……

キャトラ

マール！　アンタが本当にみんなと
バスケしたいなら、
ここであきらめちゃダメよ！

マール

でも……あたし、

全然上手にできないし……

アイリス

もう一度やってみましょう？

アイリス

私たちもマールさんにバスケットを

楽しんでほしいですから……

いくらでも協力しますよ。

マール

……みんな……わかった。

あたし、もう一回やってみる！

ううん、できるまでやるよ！

キャトラ

よく言ったわ！
アタシたちも付き合うから、
がんばんなさい！

マール

よーし……やるぞー！！

マールが勢いで投げたボールは、
ゴールリングに嫌われ、外へとはじき飛ばされた。

マール

あ、あれ？

キャトラ

……今、入らなかったわよね？

アイリス

……入ってもおかしくないのに、

どうして……

キャトラ

マール！　もう一回よ！
今度はもっと近くから！

マール

え？　あ、うん！

じゃ、ドリブルシュートで……

とぅ！

ドリブルで近づいたマールは、
小さくジャンプしてシュートするが、
ボールはゴール下にぶつかり――

マール

ったぁ！！

――マールのおでこへ、
跳ね返ってきた。

アイリス

マールさん？！

マール

うぅ～おでこ痛いよぉ……

アイリス

ちょっと赤くなってますね……

今、治してあげます。

キャトラ

マールがここまで盛大に失敗……

これ、ラッキーを

抑えられてるんじゃないの？

マール

……え……あ、そうだね！
あたしできたんだ！　やったー！！

キャトラ

本当なら、喜ぶ事じゃないけどね。

ラッキーじゃなくなったわけだし。

マール

いいの！
あたし、こっちの方が嬉しいし！

アイリス

……あ。もしかして、それで幸運が

抑えられるようになったのかも……

キャトラ

どういうこと？

アイリス

マールさんがバスケを出来ない事、

それがマールさんを含めた、

私たち全員の一番の不幸だから……

キャトラ

なるほど。それで抑えられるように

なったってことね。

マール

みんなとバスケできるなら、

理由なんかどうでもいいよ♪

マール

それより、早くバスケしよ！

マール

たくさん我慢した分、
たくさん楽しむんだからね！

思い出7

マール

みんな～♪　やっほやっほ～♪

アイリス

ふふ、マールさん今日も元気ね♪

キャトラ

バスケの調子はどう？

マール

絶好調だよ！

シュート、外しまくってる！

キャトラ

うむ！　……それはどうなの？

マール

……あたしにとっては

いいことなんだけど、

チームは弱くなっちゃったかも……

キャトラ

まぁ……そうよね。

マール

このままだとあたし、

ホケツになっちゃうかも……

マール

でも……もうラッキーには

頼りたくないし……

ちょっと困ってるんだ……

思い出8

マール

――そっか、そうだよね！

やっぱり、それしかないよね！

マール

練習するっきゃないよね！

マール

実力で上達しなきゃ！

ラッキーを封じた

意味もないもんね！

マール

せっかく、みんなと同じ、

練習して上手になる

喜びを味わえるように

なったんだもん……

マール

もっともっとたくさん練習して、

すっごいプレイを

いろいろ出来るようになるんだ！

マール

よぉーし、がんばるぞ～♪

ボイス

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