マナ・思い出

マナの思い出とボイス

思い出1

？？？

失礼。どうしてこの島は、

空を飛んでいるのですか？

キャトラ

それはね……！

？？？

それは。

キャトラ

知らないわ！

？？？

知らないのですか。

キャトラ

でもいいじゃないの。

マナ

それもそうかもしれません。

私はマナ。今は冒険家です。

キャトラ

今はって？

マナ

詮索は無用に願います。

キャトラ

（泳ぎやすそうな服装……

海でお魚をとかを獲る

しごとのひとね！）

アイリス

私達も冒険家なんです♪

マナ

それは奇遇ですね……

ではこの島も、冒険を通じて

発見したのですか？

アイリス

……はい。いろいろありまして。

マナ

なるほど……世界は謎に満ちている、

そういうわけですね。

キャトラ

たしかにね……！

このへんの島、カニカマが

すごい値段するのよ！

ナゾだわ！

マナ

経済危機の予兆かもしれません。

キャトラ

カニカマだいぼーとーだわぁ！！

マナ

ところでみなさんは、どんな冒険を

されているのでしょう。

キャトラ

近所のお手伝いから、

探し物や、魔物の討伐……

あと、＜大いなるルーン＞を

集める旅をしてるわ！

マナ

幅広いですね……！

キャトラ

アンタはどういう冒険してんの？

マナ

未確認地域の探索などを

メインにしていますね。

アイリス

大変な依頼ですね……！

マナ

確かに、難易度は高いですね。

でも私には好都合です。

キャトラ

どーして？

マナ

もっと自分を追い込みたいんです。

キャトラ

しゅぎょうしてるの？

マナ

理性を越えた直感――

のようなものを、

身につけたいのです。

キャトラ

なるほど～。

勝負師のカンってやつね！

マナ

――むっ。

突然ボールが飛んできた！
が、マナは難なく受け止めた！

マナ

身につける必要あるの！？

思い出2

マナ

……海に行くんですか？

キャトラ

行くのよ！

アンタ、海好きでしょ！

キャトラ

アワビ焼いちゃうわよ！
サザエも焼いちゃうわよ！
海の幸なのよー！！

マナ

海は嫌いです。

キャトラ

どういうことなの！

マナ

この服は海で泳ぐための

ものではありません。

アイリス

そうなんですか？

マナ

ただの、海水に濡れても

大丈夫な服です！

キャトラ

じゃあ泳ぐための服よ！

アイリス

ひょっとして、マナさん……

マナ

泳げます。

歩くより泳ぐ方が早いくらいです。

キャトラ

まるでお魚さんね！

それなのになぜ海が嫌なの！

マナ

海には……悲しい思い出が

あるんです……

キャトラ

あ、そうなの、じゃあむりには

すすめないわ。

マナ

でもシーフードはかなり

好きなので、行きます。

キャトラ

どっちなのよ！

でもいいわ、行きましょ！

…………

……

キャトラ

ひゃっほーい海だわ！

すっごくきれいな海！

アタシ泳がないけど！

マナ

海ですね。

キャトラ

ちっちゃいカニさん発見！

マナ

キャトラさん、はしゃいでますね。

アイリス

マナさん、キャトラにあわせて

くれたんじゃ……

マナ

とんでもありません。

みなさんこそ、こちらに合わせる

必要はありませんよ。

マナ

それに……みなさんと見る海なら、

きっと悲しくありません。

キャトラ

アッ、フナムシだわ。

フナムシはマナの足元に！

マナ

おや。

マナ

はあ……やれやれです。

アイリス

マナさん？

マナ

いやあああああ！！
フナムシィー！！

キャトラ

にがて……だったのね……！

思い出3

マナ

ふむ……

マナ

ルーン回路のトラブルですね。

……接触不良のようです。

おんぼろ飛行艇のエンジンが
動き出した……！

キャトラ

おお……マナってせんもんかなの？

マナ

専門家といえば専門家ですね。

キャトラ

（普段から水着を着ていて、

メカに強い……！）

キャトラ

（どんなしごとをしてるのっ！？）

マナ

これで一応動きますが、

一度本格的に整備をした方が

良いかと思われます。

アイリス

ありがとうございます！

マナ

ところでアイリスさん。

そのマスコットはなんでしょう。

アイリス

福引の景品なんです。

キャトラ

歯ブラシの精霊さんよ。

シュールね……！

マナ

ゆるい……！

キャトラ

どうしたのマナ。

…………

……

司会者

さあさあ次の方、はりきって

まわしちゃってね～。

マナ

ゴクリ……

マナ

（歯ブラシの精霊、デンタルくんの

マスコットは10等賞ですね）

マナ

（ならば期待値はかなり高い。

当選確率は十分――）

マナ

（いや、数字なんかあてにならない。

ここは直感に賭ける！）

マナ

ハッ！！

司会者

アラすごい気合だわぁ～。

マナ

来たーー！！

司会者

はーい、9等のタオルね～。

また挑戦してちょうだい！

マナ

デンタルくん……！

司会者

デンタルくんだったら、

歯ブラシ買ったらついてくるよ。

マナ

何ですと！？

…………

……

マナ

――デンタル曹長、貴官の

着任を歓迎します。

謎のマスコットたちが
テーブルに並んでいる……

キャトラ

マナ……なにこのうつろな目をした

おかしな連中は……

マナ

私の部隊に何か？

キャトラ

何かやらかしそうな面々だわ。

マナ

彗眼ですね。

彼らはやりますよ。

アイリス

かわいい……！

思い出4

？？？

君は、人ではないんだ――

マナ

男の言葉に、私はさして

驚かなかった。

マナ

当時、五歳になったばかりの私は、

私のものではない

記憶をもっていた。

マナ

遠く深い海の記憶を――

マナ

それにしても、うさん臭い人物だ。

彼は一体何者なのだろう？

マナ

私が人間として生まれた

人魚であるということは、帝国に

知られるところとなった。

？？？

……人魚たちは、君の身柄を

引き渡せといってきた。

でも君は帝国の国民だ。

？？？

帝国の国民は帝国の法に基づき

その権利を保証される。

誰が相手でも、これは覆せない。

？？？

と、いうわけでだ。君はある家の

養女となってもらうよ。

マナ

イルカ獣人の名家、

ドーリス家……

私はそこの養女となった。

マナ

ドーリス家は帝国の貴族で

ありながら、海の民でもあった。

マナ

私は＜海＞と帝国、双方の

持ち物となった。

――これが政治なのだろうか。

マナ

私は海底では、人魚として

迎えられ……

マナ

地上では、ドーリス家の人間として

軍人の道を進んだ。

マナ

見た目はかわいいが、

私の養父も中身は軍人。

マナ

私が選んだのは、技術開発職。

新型ソナーの研究をしていた。

マナ

――だが私は、ほどなくあの艦の

開発に関わるようになる。

マナ

ドレッドノート号……

海の底の技術で作られた、

あの船に……

…………

……

マナ

（＜帝国＞は多くの島からなる

巨大な国家）

マナ

（一方海底に棲む人魚たちは、

巨大な資金力をもち、世界の

経済を支配している）

マナ

（恐らく、私の存在そのものが、

帝国と海との取引の結果）

シン

難しい立場なんだな、君は。

マナ

いえ、私のケースは数ある

密約の一つにすぎません。

シン

どうしてそう思うんだい？

マナ

当時は子供でしたが、

はっきりと覚えてます。

あのうさん臭い人は――

マナ

真実を語っては、いませんでした。

シン

怖い話だね。

マナ

それより艦長、冒険家の

ライセンスを取得したとか。

シン

そうなんだよ。

一緒に冒険でもしてみるかい？

マナ

でしたら装備を整えましょう。

冒険といえど準備が大切です。

シン

それって、買い物っていわない？

マナ

勿論買い物ですが、何か？

思い出5

マナ

……遥かな昔、私が出会った

その人は……

マナ

――よく食べる人だった。

マナ

大きな手……澄んだ瞳……

優しい声――

？？？

海の底で食事をするなんて、

思わなかったな……

？？？

ここは、静かだね……

とても――

マナ

一目見て――思った。

マナ

似ていると。

？？？

でも、ちょっと暇かな。

マナ

こんなところも似ていた。

？？？

君は暇じゃないの？

マナ

……暇かといわれれば、

そうでもなかった。

マナ

私はとっくに、変化のない日々に

慣れ切っていたのだから。

マナ

不死のルーンを守り、

あふれ出るソウルを海に還す。

それが私の役目。

マナ

――変わらない日々。

まるで永遠のような――

…………

……

マナ

あの人は……行ってしまった。

マナ

永遠の日々は、終わってしまった。

マナ

もしも未来が見られたなら――

マナ

私はずっと……あの人と、

永遠の日々を――

…………

……

マナ

愚かですね――

マナ

私は……

マナ

取り戻すことなど、

出来はしないのに――

マナ

どうして私は――

蘇ってしまったの――

思い出6

マナ

光――これは……あの時の……！

己の体が、ソウルに溶ける。
あの感覚――

全てが、風に溶けて――

まぎれもない。
最後の瞬間――

マナ

そう、私は、己の決断に賭けた。

マナ

己の直感を信じて――

マナ

私が再び生まれたのは――

もう一度、命を賭けるため。

マナ

永遠の日々は、あの日に終わった。

マナ

あの人は命を賭けた。

私も同じ――

マナ

たとえ未来が見えたとしても、

私は同じことをする。

マナ

○○。

――あなたは何者なのです。

マナ

まさかあなたも――

想いを抱き続けて……

マナ

すみません、立ち入ったことを

伺ってしまったようです。

マナ

なんといったらいいか、

わかりませんが――

ご助力感謝します。

…………

……

キャトラ

アラ、それって……？

シン

そうだ。彼女はなんというか、

おかしなマスコットを

集めていてね。

アイリス

マナさんにプレゼントを？

シン

気に入ってくれるといいが。

…………

……

マナ

これは艦長。

司令部からの通達ですか？

シン

いや、違う。君の部隊に

新人を紹介したくてね。

マナ

これを、私に――？

イルカのぬいぐるみだ。

マナ

ずいぶんと苦労知らずな顔ですね。

シン

どうかな、この新人は。

マナ

おあずかりします。

私の部隊にいれば、一週間で

戦士の顔になるでしょう。

シン

鬼軍曹だね。

マナ

私からも艦長に渡したいものが。

シン

これを、僕に――

サメのぬいぐるみだ。

シン

（なんだかドレッドノート号に

似てるぞ！？）

マナ

艦長の身辺警護に、

お役立てください。

シン

ありがとう。

心強い味方だね。

ところで……

マナ

なんでしょう？

シン

直感を鍛えてるって聞いたけど。

成果は出たかい？

マナ

大事なのは覚悟です。

私はそれを悟りました。

シン

そうだね。大事なのは、

決断に賭ける覚悟だ。

マナ

はい。行きましょう、艦長。

船は征く。

命の輝きを秘めた船は、
未知なる深淵へ――

ボイス

---

◀ 思い出まとめへ戻る

◀ マナへ戻る