ミカエラ・思い出

ミカエラの思い出とボイス

思い出1

ミカエラ

私はミカエラ・セラフィムと

申します。

どうぞよろしくお願いいたします。

キャトラ

よろしく、仲良くしようね！

ミカエラ

いえ、慣れ合うためにここに

来たわけではありませんので。

アイリス

では何の用で……？

ミカエラ

……近い将来、天界と魔界との

決戦が行われます。

キャトラ

急に穏やかじゃない話が来た！

ミカエラ

魔界の王は剣の達人、私は普段

この杖で戦っておりますが、懐に

入られてはひとたまりも

ありません。そこで……

ミカエラ

この剣で戦おうと思っております。

そのための予行演習、および剣の

試し切りのためにこの世界に

来たのです。

キャトラ

修行、ってことね。

ミカエラ

ですのであまり長居する

つもりはございません。

アイリス

それでも、少しの間だけでも

ご一緒するなら仲良くできると

いいと思うんですが……

ミカエラ

ご迷惑はおかけしませんので。

どうぞお構いなく。

キャトラ

絡みづらいわね……

思い出2

キャトラ

いただきまーす！

アイリス

お茶も用意しておいたからね。

ミカエラ

……？

何を召し上がっているのですか？

アイリス

これは＜焼きそば＞ですよ。

ミカエラさんも食べますか？

ミカエラ

いえ、見た事がなかったので

気になっただけで……

別に食べたいわけでは……

キャトラ

そんな事言わないで食べてみなよ。

おいしいよ？

カニカマもたくさん入ってるよ？

アイリス

はいどうぞ、ミカエラさん。

ミカエラ

そ、そこまで言われては

仕方ないですね……

ミカエラ

――！

こ、これは……様々な具の味が

混ざり合うだけでなく、

この香ばしい味付けが……！

キャトラ

初めて食べたって顔してるわね。

おいしいでしょ？

ミカエラ

ま、まぁ……悪くはないですね。

アイリス

天界ではどんなものを食べて

いたんですか？

ミカエラ

とても豪勢な食事でした。

その焼きそばとは比べものに

ならないくらいの。

ミカエラ

小さい頃はよく弟と一緒に……

いえ、この話は関係ありません

でしたね。

アイリス

そんなに豪華な食事は

できませんけど、おいしいものは

たくさんありますよ。

キャトラ

欲しいものあったら

遠慮しないで言ってね？

ミカエラ

……も、もう一口もらっても

いいですか？

思い出3

アイリス

ミカエラさん、その手に持って

いるのは……焼き鳥？

キャトラ

うわぁおいしそう！

ミカエラ

焼き鳥はすばらしいですね。

炭火で焼き上げたふっくらした

食感もさることながら、タレと塩で

違った味わいを楽しめる……

ミカエラ

それに、串に刺すという発想！

まさしく神の食物！

キャトラ

神の食物と串に

何の関係があるのよ！

ミカエラ

それだけではありません。

このたこ焼き……中のたこの

プリプリ感と生地の実に上品な

味わい、もうたまりません！

キャトラ

もう完全に食の虜ね。

アイリス

他にも何か気に入ったもの、

ありました？

ミカエラ

はい！　一番はラーメンです！

＜カタメコイメオオメ＞が

通ですよね！

ミカエラ

わかっていただけますか！

主人公さん！

キャトラ

何を言っているのか

わからないわ……

アイリス

すごく好きなんだなって

ことは伝わるけど。

ミカエラ

こんな素敵な食生活ができるなんて

羨ましい限りです！

キャトラ

でも、ラーメンとかたこ焼きで

満足するなんて、威厳も何も

あったもんじゃないわね……

ミカエラ

……はっ！

私は聖王、そのことをすっかり

忘れて食に興じてしまった……！

アイリス

いいんじゃないですか？

食事は大切ですし。

ミカエラ

こ、これはいけません！

私の聖王としての尊厳が！

実家に帰らせていただきます！

キャトラ

威厳とか言ってるなら、その手に

持ってる焼き鳥の串は

離しなさいよね……

思い出4

アイリス

ミカエラさん、どこかに

行くんですか？

ミカエラ

ここにいると聖王たる威厳を

失ってしまいかねません。

ミカエラ

焼き鳥を食べられなくなるのは

名残惜しいですが、天界に帰らせて

いただきます。

アイリス

そんな……

せっかく来てくれたのに……

キャトラ

でもいいの？　帰っちゃうと

もう二度とラーメンも

食べられないわよ？

ミカエラ

そ、それは……！

ミカエラ

……もうちょっと残ります。

アイリス

よかった！

キャトラ

案外かわいいトコあるのね。

ミカエラ

か、かわいい？！

そんなのじゃありません！

私は……！

キャトラ

もっと楽にしていいんじゃない？

聖王とか威厳とか、別に

気にしなくてもいいだろうし。

アイリス

そうですよ。ミカエラさんが

普通にしてくれたほうが私たちも

嬉しいです。

ミカエラ

……そうですね。ちょっと気を

張りすぎていたかもしれません。

もっと楽に……ですね。

ミカエラ

頑張ってみます。だから、そんなに

悲しそうな顔をしないでください。

主人公。

キャトラ

じゃあ焼き鳥食べに行こうか。

ミカエラ

はい！　喜んで！

主人公も！

思い出5

ミカエラ

主人公、

あなたの生まれ育った国について、

教えてもらえませんか？

キャトラ

急にどうしたの？

ミカエラ

せっかく来ている世界ですから、

色々と知っておきたいと

思いまして。

キャトラ

そういえばアタシたちも

聞いたことないわね。

アイリス

そうね、私たちが最初に会ったのが

アストラ島だったよね。

ミカエラ

それからどうやってこの島に

来たのか、なぜこの島は空を

飛んでいるのか……

ミカエラ

あの魅力的な食べ物はどうやって

生まれたのか、そしてこの世界の

＜ルーン＞とはいったい何なのか。

キャトラ

ちょっとちょっと！

質問は一つずつ！　焦らないで！

ミカエラ

あっ、ごめんなさい。

ゆっくりでいいですよ。

ミカエラ

ありがとうございます。

――そして、ミカエラは

主人公の耳元で

そっとつぶやいた。

ミカエラ

主人公のことが、

もっとよく知りたいから――

思い出6

ミカエラ

――これが……ルーンの光？

すごい力……

ミカエラ

それに、主人公の

心が……この光を通して

伝わります……

ミカエラ

私、この島に来て色々なことを

知りました。皆様のこと、この

世界のこと、そして……

主人公のこと――

ミカエラ

でも、私にはまだ知りたい

ことがたくさんあります。

ミカエラ

だから、もう少し……というか

しばらくこの世界にお世話に

なりますね！

キャトラ

あれ？　魔界との決戦は？

ミカエラ

決戦まではまだ時間があります。

だから大丈夫です！

アイリス

ミカエラさん、すっかり肩の力が

抜けたね。

キャトラ

楽しそうでよかったわ。

ミカエラ

うふふ、でもこのことは聖王と

しての私を知っている方には

秘密ですよ？

キャトラ

ねえアイリス、そろそろ

ご飯の時間じゃない？

アイリス

そうね。じゃあ今日は焼きそばに

するね。ミカエラさんも

食べますよね？

ミカエラ

もちろん食べます！

ありがとうございます！

アイリス

じゃあ準備しますね。

キャトラもお手伝いお願いね。

キャトラ

はーい。

ミカエラは満面の笑みで

主人公を

見つめている――

ミカエラ

――あなたのことも、もっと

教えてくださいね――

ボイス

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