The Shining Shadow3章～光を失くした剣～ Story
The Shining Shadow3章～光を失くした剣～
2015/8/21~9/14
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戦いの記録
アイリス
……この遺跡にも充満してる……
たくさんの人の、悲しみ、
憎しみ、恨みが……！
アイリス
うぅっーー！
キャトラ
アイリス！？ だいじょうぶ！？
アイリス
……ごめんなさい、平気よ。
少し気分が悪くなっただけ……
キャトラ
よし！
こんなところもぐるのやめよう！
アイリス
そうも言ってられないわよ……
アイリス
前の二つの遺跡のように、
ここにもきっと、
＜闇>に対抗するための
武器があると思うし……
アイリス
それに……
キャトラ
アイリス……？
アイリス
……少しでも＜闇>のことが
わかるなら、私だって、
避けては通れないもの……！
キャトラ
……でも、気をつけてこーね。
れーにもれず、ここの魔物も、
たぶんチョー強いだろうから！
…………
……
戦士たち
討て！ 討て！ 討て！
数百人の戦士たちが、
思い思いの獲物を手にし、
闇の魔物たちに躍りかかる。
戦士たち
討て！
戦士たちを二重三重に取り囲む
無数の闇の魔物。
……戦力の差は明白だ。
戦士たち
討て！ ＜闇>を！
戦士たちは一歩も退かない。
仲間の屍の上に陣取り、
なおも意気高く戦い続ける。
？？？
声を絶やすな！
誇り高き
＜蛇>の戦士たちよ！
人柄大柄な戦士が檄を飛ばす。
しなやかな、それでいて
鋼のような筋肉を躍動させ、
巨大な魔物に飛びかかる！
ウオォォォー！！！
雄たけびと共に、
戦士は手に携えた剣を、
魔物の頭頂に突き立てた！
がーー
ーー！？
魔物の肉体の内側から、
＜闇>が剣を押し出す……！
ーー抜け落ちた剣は、
闇の瘴気に侵され、
金属の輝きを失ったーー
？？？
……ウォオオー！！
地面をまさぐり、倒れた仲間の
武器を手に、男は再び魔物に
挑みかかるーー
野には、
戦士の骸ばかりが増えていくーー
服従の拒絶
ーー屍で埋め尽くされた荒野に、
男が一人で立っているーー
？？？
ーー見事なり、＜闇>よ、
＜闇の王>よーー！
アシャクトル
俺の名はアシャクトル。
誇り高き＜蛇>の戦士、
その最後の一人。
アシャクトル
我ら一族死力を尽くし、
戦うも勝利すること叶わぬは、
地の、天の、太陽の神の、
意志と導きなのだろう。
アシャクトル
ならば従わねばならぬ。
アシャクトル
大戦士アシャクトルは、
敗れし者のならいにより、
＜闇>にこの身を捧げる。
アシャクトル
地と魂に研ぎ澄まされしこの力！
これより、好きに使うがいい！
…………
なにっ！？
周囲の＜闇>が渦を巻き、
アシャクトルを
飲み込んでいくーー
アシャクトル
膝なら着いた！
貴様を主と認め、
忠誠を誓うと言うのに！
なぜだ！？
闇はますます＜濃く>なり、
その周囲ごとアシャクトルを
塗りつぶしていくーー
アシャクトル
おのれ……！
＜闇>よ、戦士の誇りを
踏みにじるか……！
アシャクトル
許さぬ……！
アシャクトル
何万年の時が経とうと、
必ずや屠り、背後に照る落陽ごと
呑み込んでくれるーー！
ーー闇は膨張し、&BR;見渡す限りの荒野を黒く染めると、
地中へ深くへと沈んでいったーー
…………
……
アシャクトル
……うぐ、ぐぐぐ……！
グォォォアアーー！
キャトラ
あ、ィシュプールまたいた！
イシュプール
そりゃあいるよ。
同じ物を追ってるんだもん。
キャトラ
アタシたちは
誰かを追ってるわけじゃないけど？
イシュプール
それはわかってるけどね。
＜シバルバーの魔神具>を
探してる以上は、同じことさ。
アイリス
イシュプールさん、
この遺跡について、
何かわかりましたか？
イシュプール
時を経て、地中にあった魔神具が、
いろんな遺跡に
押し出されているみたいだね。
イシュプール
そういう＜地点>なわけだから、
＜闇>も濃ければ
魔物も強いよねぇ。
キャトラ
なるほど……
イシュプール
彼の……
いや、彼らの＜闇>は、
見つかったかい？
イシュプール
ふむ。やっぱり呪われているね。
力を引き出したいのなら、
また苦労することになるだろうね。
イシュプール
今度のそれも結構強いと思うから、
がんばってみてはどうかな？
キャトラ
いけそうだったらがんばるわ。
イシュプール
そうだね、無理は禁物だ。
もちろんわかっているとも。
じゃ、今日のところはここで。
キャトラ
……イシュプールってば、
相変わらず情報を
小出しにするんだから。
アイリス
それがイシュプールさんの
モットーなんじゃない？
キャトラ
そんなこと言ってたわね。
ったく、あの蛇男は……
キャトラ
……で、どうする？
奥に進んでみる？
アイリス
……私は行ってみたいわ。
キャトラ
おっけい。でも、
やばそうだったら
すぐに逃げましょうね。
