友情プレイボーイ
ゼロキス cv.下野紘
女の子とまともに話せないインキュバス。
友人を救うためにとある街に潜入する。 |
2020/05/15
メインストーリー
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思い出1
さぁ、今日の舞台は整った。純情色の青空に、クリアな瞳のインキュバス。
俺の囁きがキュートなガールにときめきを与え、ハートに切ないビートを刻ませる。
ヒートするふたりの視線、シュートするじれったい関係―＾
恋愛マスターの俺と虹色ランデブー、試してみるかい？よし！完璧だ！
歯も来る前に３回磨いたし、５種類の香水もふりかけた。
ファッションは最新トレントをおさえてるし、幾多の困難を乗り越えた僕は成長している！
今日は！今日こそは！今日と言うこの日こそは――
あら、ゼロキスじゃない。
キャトラさん！？どーしてここに！？
ここ飛行島よ、いるに決まってるじゃない。
やあ、こんにちは！いや待ってくれ、主人公もいるってことは……
ゼロキスさん、こんにちは。
あ、ああ！あああ！アイ、アイ、アイ！ぁああああ！！
言えてないわよ。
アアイリシュしゃをん！！
まともに女子と話せないのはいいけども、悪化してない！？
ええ！？そんなことないですよ！
僕だって色々あって成長したんだよ。したつもりなんだよ！
でも前より心臓バクバクな気がする！久々にアイリスさんとお喋りして緊張してるのかも……！
喋るというほどの会話もしてないと思うけどね。
へっ！？あ、いや、そう言われてみればそうかも……
ふふ、ゼロキスさんはお元気そうですね。
ひゃい！え、えっとですね、ここ、ここ最近はなんというか……色々と……はい！そんな感じですね！
どんな感じよ。
ふふ、そうだよね……わかっちゃいたけど、そうなんだよね……
つまり、そうさ。こういうことさ……やっぱり僕は……
はい来たいつものヤツ！
今日はもうダメだ！
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思い出2
ベンケイさん！
うるせえ、帰れ。
まだ何もいってないのに！
怖いし０歳だけど、言うことは的を得ているからお悩み相談しに来たのに！
あんちゃんよ、すぐに人を頼ろうとするな。まずはおめえで考えるもんだぜ。
女の子と……女の子と喋れないんだ！
くだらん、帰れ。
僕だって帰りたいよ！毛布にくるまって叫びたいよ！でもどこに帰ればいいのさ！
おめえが知らん場所など知るはずがねえだろう。
うぅ……わかってるよ。そんなことは……！
女と喋りてえなら使えばいいだろ。
その後生大事に持ってる、＜アップデートルーン＞とやらをな。
気づいてたんだね……
そのアップデートルーンを使えば自信過剰になって女と気軽に会話できるんだろ。
それで解決じゃねえか。
それじゃダメなんだよ。
ああ？
あの力を使えば、確かに僕は女の子と会話ができる！でもそれは本当の僕じゃないんだ！
勘違い野郎になるだけなんだ！女の子と話すってのは、それじゃダメなんだよ！モテるってのは、そういうことじゃないんだ！
やかましい！
ぐへっ！いま、ぶったね！ひどいよベンケイさん！せっかくいいこと言ったのに！
喝――ーッ！！
！！
いいことを教えてやるよ、あんちゃん。
例えばここに、ー振りの大業物があったとしよう。
大業物って、刀のこと？それがなんなのさ。
剣も使えねえ木偶の坊が振れば、クソの役にも立ちゃしねえ鉄くずだ。だが使う奴が振れば、鬼に金棒だ。
つまり、それって……
アップデートルーンだかなんたか知らねえがよ、所詮ただの道具。
悪いのは道具じゃなく、未熟であるおめえ自身だ。
……！ベンケイさん、何かが見えた気がするよ！
勘違いだ。わかる奴はそもそも悩まん。
すぐそういうこと言うんだから！……でも、目が覚めた気がするんだ！
僕は道具のせいにして、逃げようとしていたんだね！
そう言っただろうが。
ったく、しょうもない説法をしちまったぜ。ワシは寝る。帰れ。
ありがとう！ベンケイさん！
よーし！僕は生まれ変わるんだ！やってやるぞー！
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思い出3
くんくん！息はオッケー、グリーンミント！
髪型カンペキ！イメージ通りの毛先になるまで、朝シャンも４回繰り返した！
僕は恋愛マスターのインキュバス、ゼロキス・チェリサージユ！今日こそは女の子を前にしても、魅惑のウインクでイチコロにしてやるんだ！
アンタがイチコロじゃないの？
わー！キャトラさん！
主人公も！
今日はお外でお昼ごはんなの。お弁当持ってアイリスも来るわよ。ふふ、ダイジョブ？
うぐっ……バスケット片手に走るアイリスさんをイメージしたらハートに甘い電流が……！
でも！
今日はいつもと同じじゃない！これを見てくれ！
あら、なにそれ。
アップデートルーンさ！
アップデートルーン……？なにそれ、金運を呼びこむ黄色い財布みたいなもの？
違うよ！そもそも何だよそれ！
じゃあ飲むとモテモテになるとかいうやたら高いお水みたいな？
だから違うってば！いや、あってるのか？
僕はそもそもモテたいんだし……
もう、はっきりしなさいよ。
わかったよぅ。これは僕に自信をくれるアイテムなのさ。
どゆこと？
百聞はー見にしかず！響け、僕のハーモニー！
やぁ、さまよえる子猫ちゃんたち。
待たせてしまったね。キミたちが待ち焦がれた男の登場だよ……
……は！？
驚いた顔も可愛いじゃないか、そのトキメキフェイスは、俺のものかな？
違うわよ！混乱してんのよ！
主人公も固まってるじゃないか？緊張しなくていいさ。ここにいるのは俺とそれ以外の生き物だけさ。
そもそも意味がわからんのだけど。
息を吸うように女性を虜にするインキュバス。
ゼロキス！アップデート！チェリサージュ！
とは俺のことさ。
はは！ふたりともオーラにあてられてしまったかな？大丈夫？
その言葉そっくり返すわ！
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思い出4
ファサ……！
なんかアンタ、周りを薔薇が囲んでそうね。
違うよキャトラさん。薔薇に囲まれてるんじゃない。薔薇が俺を囲みたいんだ。
知らんがな！
そもそもアイリスが来ないとアンタが変わったのかわからないじゃない。
ふふ、俺に興味津々だね。安心しなよ子猫ちゃん？お姫様が俺に会いに駆けてくるぜ？
おーい、みんなー！遅くなってごめんね。
慌てなくても、ここから逃げないさ。
アイリスはお昼ごはんを持ってきたのよ！
とゆーかホントにゼロキス！？走るアイリス見て電流流れないの？
流れてるさ。触れると感電しちゃうかもな♪
ぎにゃー！！ウインクしないでよ！
ゼロキスさん、こんにちは。今からお昼なんですけど、よかったらー緒にどうですか？
もともとキミたち３人ぶんだろ？俺は大丈夫さ。
変に謙虚ね、遠慮しなくていいのよ。
そうですよ。ー緒に食べましょう。
本当に気にしなくていい。なぜなら――
俺は自信でできている。自信を吸って、自信を吐くのさ。自信に満ちていれば腹は誇りで満たされるんだよ。
……なるほど？
いや全然わかんないんだけど！
いずれわかるさ。同じステージに上がればね。
じゃあ遠慮しておくわ！
ところでアイリスさん。
あ、はい。なんでしょう。
予約のとぎれない超高級スイーツ店の予約が取れたんだ。よかったら俺とどうだい？
ぎにゃー！どさくさに紛れてアイリスにちょっかい出さないでよ。
えっと……どうしようかな。
キミは優しいね。キャトラさんと主人公が気になるのかな？
オーケー！いいだろう。スイーツ店にはみんなで行こうじゃないか！
え！？それでいいの！？
当たり前だろう。世界中の人間が悩むべきは俺のことだけ。
他の悩みなんて、この瞳に夢中になれば忘れてしまうぜ？
誰がなるか！
ふふ、それでも――
今日はダメじゃない。
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思い出5
色気よし、憂いよし、トーンよし、そしてなにより……俺、よし――
待ち合わせまで時間があるな――
予約のとぎれないスイーツ店か。
アップデートされていない俺が、予定すらないのにせっせと予約していたおかげでアイリスさんを招待できた。
ふふ、頑張りは無駄じゃなかったぞ。冴えない俺よ。
おいにーちゃん、金貸してくれない？
お前の香水いい香りじゃねえか！俺の香水が引き立て役になっちまうだろうがオラア！
てめえのオーラ、周りに薔薇が浮いてるみたいで気が散るんだよ！
とにかく金よこせこの野郎！
ふふ、慌てるなよ。恐喝はよくないぜ。
うるせえ！とりあえずそれもらうぜ！
おい！やめろ――
……ひぇええええ！！ちょっと待ってよお～～！ルーンは取らないでよ～！
なんだこいつ……
豹変しやがった。
お金は渡すから！アップデートルーンは返してください！
今日はアイリスさんとデートなんですよー！
うるせえ！知るか！
大事なもんなんだな？くくく、金になりそうだ！
うわーん！返してよー！返せー！
うっせえ！
へぶっ！
（今日はもうダメなんだな……
いっつもそうさ。僕は結局ダメなんた。そもそも道具に頼って――
道具……？）
悪いのは道具じゃなく、未熟であるおめえ自身だ。
そうだ。道具に頼ったって……
こんな時に試されるのは、僕自身なんだ。僕が道具を扱える男に……！
そう、ベンケイさんみたいな！
そうか、そうだよ！そうなんだ！なんで気づかなかったんだ！僕の理想はベンケイさんなんだ！
さっきから何ぶつくさいってやがる。
喝――ーッ！！！！
やかましいぞ！お前ら！ワシから奪った獲物……
さっさと返しやがれ！
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思い出6
小童共が！僕……じゃなくて！ワシのルーンを返せ！！
ごちゃごちゃうるせえ！
へぶっ！！
……あれ？殴られて……そのまま死んじゃったのかな？
あれしきで誰が死ぬか。
ベンケイさん！また勝手に人の精神に！
でも今は感謝しますよ！気づいたんです！目指すべきは自信に満ちた僕じゃなくて――
うるせえ！
そんな！あんちゃんよ、この言葉を授けてやろう。
ベンケイさん！また何か助言をくれるんですね！
わかりました！今度こそ、壁を乗り越えてベンケイさんみたいな男に――
なるな！
ええ！？けど僕――
僕は僕！ワシはワシだ！
た、たしかに！で、でで、でも――！
黙れ！
ひどい！
そういうことじゃねえだろう。
じゃあどうすれば――
んなもん知るか。自分で考えろ。
考えた結果のベンケイさんなんですけど……
うるせえ！真似すんじゃねえ！！
ぇええええええ！？そんなああああ！！
……うう。ここは……
ちょっと大丈夫？
キャトラさん……？
よかった。ルーンの光で目が覚めたみたいね。
おい兄ちゃん、大丈夫か？
まさかワンパンで失神すると思わなくてな。悪かったよ。
ほら、ルーンも返すわ。
……あ、どうもです。わかってくれたならそれでいいです。
すまなかった！
もう悪さはしねえよ！ごめんな！
恐喝に遭うなんてついてないわね。
ゼロキスさん、大丈夫でしたか？
アイリスさん……恥ずかしいところ見られちゃいましたね……
いいえ。手を出さなかったゼロキスさん、かっこよかったですよ。
かっこいい……？僕が……？
はい。
うう……ぉおおお！！
幸せすぎて、今日はもうダメだー！
やっぱアンタはそうこなくっちゃ！
覚醒絵・覚醒画像
アップデートインキュバス ゼロキス・チェリサージュ
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その他
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人物紹介
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