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【白猫】ヴァイス(茶熊)・思い出

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん


ヴァイス・グリーガー cv.櫻井孝宏
茶熊学園に入学した闇の王の後継者。
バンド活動、始めました。

2020/09/18


茶熊学園2020(秋)Story
飛行島の思い出 
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思い出1



v失礼。飛行島へ行くにはどちらへ向かえばいい?

えっと……ここが飛行島ですけど。

あら、ヴァイスじゃない。

v喋る猫……貴様、魔獣か?

アンタ、あいかわらず物覚えが悪いわね!こんなかわいいアタシが魔獣?聞き捨てならないわ!

v冗談だ。許せ、ニャトラ。

キャトラよ!

で、今日はどうしたの?

v……オレはなぜ飛行島に来たんだ?

こっちが知りたいわよ!

部活の帰りなんじゃないですか?

v茶熊学園の制服を着ていて、ギターを抱えているということは多分そうなんだろう。

軽音部の活動、けっこー熱心に取り組んでるのね。

vああ。しかし……ちょっと困っていることがある。

なにかしら?相談くらいなら乗るわよ。

v練習のー環でギターバトルをやるとリアムが言い出した。

面白そーじゃない。何が困るのよ?

vリアムリアムやザック、ルカは同じ軽音部の仲間だ。この前の文化祭ライブも協力し合い良いステージになった。

とても素敵なライブでした♪

vだからこそリアムがなぜそんなことを言い出すのか、オレにはさっぱりわからない。アホなオレでもやって良いことと悪いことくらいわかる。

v大切な仲間たちとギターで殴り合うなんてオレにはできない……。大切なギターに傷もつけたくない。

あ、やっぱヴァイスってアホだわ。

あの……ギターバトルというのはみんなでー緒に演奏をしましょうってことだと思います。

vそれなら文化祭でやった。

アドリブでってことじゃない?

vアドリブ?

楽譜を使わずに演奏するんです。

v楽譜が無ければオレはなにもできないぞ。なにを弾けばいいか、わからない。

じゃあ、練習すればいいじゃない。

vリアムとザックにも同じことを言われた気がする。

vしかし軽音部で練習するとあの二人のコピーにしかならない。それではバトルにならない、と。

だから、どこか別の場所で他のだれかと練習してこいと。

アンタが今日飛行島に来た用件ってたぶん、それね!

vそうなのか!?

自分のことでしょ!

vどんな訓練をすればいい?

アドリブで演奏するには譜面をなぞるだけでもだれかのコピーのままでもダメよ。

vそういうものなのか?

とても難しいんじゃないかと思います。

勝負にすらならず、このままだと今回のギターバトルはアンタの負けよ。

v勝ち負けはともかくとして、武を極めんとする者としてバトルと名の付くもので手は抜けない。

教えてくれ。なにが必要なのだ?

オリジナリティよ!

主人公なにか良いアイデアがあるの?

v頼む。アホにもわかるように教えてくれ。




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思い出2



v待ち合わせはここでいいのか?


お待たせ。遅くなっちゃってごめん。

やっほー♪

こんにちは、カスミさん♪

あなたが例の……

v初顔合わせだな、ヴァイス・グリーガーだ。

カスミ・アサミヤよ。

v急に呼び立ててすまない。

茶熊学園の可愛い後輩のためなら多少は、ね。

v……オレは可愛いのか?

面白い冗談ね。さっそくだけどあなた、なぜギターを始めたの?

vリアムに引っ張り込まれた。

私も人に誘われて始めたクチよ。ギターは楽しい?

v音楽はすごい、とは思う。

じゃあ、別にギターじゃなくても構わないの?お琴ならもう少し多く教えてあげられるけど。

vでは、お琴を習おう。

なんでじゃー!

自らの意思でやりたいって気持ちが芽生えてないと、お互いつらくなるだけでしょ?

他人に強制されてやっているうちはどんなものでも心底、群易するわ。これは経験者からのアドバイス。

vどんなことでもやる覚悟はできている。

アドリブなんて、おこがましいとはわかっている。だが、やらなければならない。リアムたちの約束がある。

だれかのコピーのままではなにを弾けばいいか、わからない。

オリジナリティとやらが必要らしいのだ。頼む。オレの練習に付き合ってほしい。

と、メモに書いてきた。

そこは言わんでいい!

信用していいのかしら?

嘘偽りないヴァイスの言葉よ。ただアホだからメモがないと覚えられないの。

そうね……お着物のままギターを弾いたらシワになるから、すぐ着替えてくるわ。

主人公、あなたホントお節介ね。

v説得に成功したのか?

根はいい子だから。

vところで……オレは可愛いのか?


 ***


vー緒に演奏したことのない人とやってみるという主人公の発案だ。

それも悪くないけど、楽器の演奏を上達させるためにもっと大切なのはニュアンスを出すことよ。

vそれはどうすれば出る?

あなた、バンドをやってみてなにを感じた?

vー人じゃなにもできないと感じた。

私もそう。以前までの私はなんでもかんでもー人で解決しょうとしていた。

v無茶な戦い方をしてきたんだな。

わかるの?

v戦場に置き換えれば、な。

でもそれって、誰も助けないってことの裏返しでもあるなあってバンドを組んで初めて気が付けた。

v集団戦術と似ている。如何にして攻防の連携を取るか、理解と感性が問われる部分だ。

ニュアンスもまさにそうよ。さまざまなジャンルの音楽の知識と五感で捉えたものがリズムや強弱として表れるの。

vギターを通して自分の力を発揮できるようになったということか?

発揮できるようになったのは力じゃないけどね。

v……?

もう少し素直に自分を出せるようになれた、ってところかな。

v……音楽とは、ギターとは奥深い。

あなたにもできるわよ。感じる心があるんだもの。あとはそれに従えばアドリブもオリジナリティも自然に出てくると思う。

vオレはアホだぞ。

頭の良さより心の豊かさのほうが音楽には大切だと思うわ。



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思い出3



wやや!ややや!ややや~!

広場にすごい人だかり……大道芸でもやってるのかな?

mはい、太鼓のリズムに合わせて~!ややや!ややや!やややんや~!!

vくっ、この鳥……なんてテンポの早さだ。

アンタたち、なにしてんのよ?

mん~、ヴァイスさんとぽっぽで豆の早食い対決だよ♪

なんで?

mギターの練習だよ♪

なんで!?

vおい、鳥。この皿はオレの分の豆だ。

また全ての豆を食べ尽くされてしまったか……

mぽっぽはすごいねー、えらいねー。あたしがラッキーをあげなくても全部の豆を見つけられるもんねー。

v未だ味わう余裕さえ作れない……このままではアドリブも夢のまた夢……

意味がわからないんですけど!

vいたのか……お前らとも豆の早食い対決の決着をつけねばならないようだな。

やるわけないでしょーが!

どうしたんですか?

vギター上達のため、五感を鍛える訓練だ。

mやり方がわからないっていうからあたしとぽっぽがやってた練習を試してみてるの!

v理にかなったレッスンだ。

放り投げられた豆を見切る視覚。落ちた豆を聞き取る聴覚。隠れた豆を見つけ出す嗅覚。鳥と競り合う際の触覚。豆を味わい尽くす味覚。

完璧だ!

なにか成果があったの?

vポッポ♪クックル~♪鳥の物真似が上手くなった。

ギターと全然関係ない!

vでは、どうすればいい?

キレイな景色や絵画を見たり、素敵な音楽やお芝居を鑑賞したり。その際の感動をたくさん得るのがー番いいと思います。

vオレにそんな高尚なものが理解できると思っているのか。

ハードルを上げすぎたみたいよ、アイリス!

mラッキー、ほしい?

v幸運の天使の力に頼る局面ではない。

豆の早食いはまた今度だ。広場を片付ける。

m豆ならぽっぽが全部食べてくれるよ。

wZzz……

mあ、ダメみたい。もうお腹いっぱいで眠いって。


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思い出4



nゆら~り、なのです。

v……ッ!?

(近寄る気配をまるで感じなかった……できる!)

vお前、何者だ?

n今日のノアはメイドなのです。

vどこでそこまでの技を身につけた?

nメイドはまだ特訓中なのです。

やっほー、ノア♪あら、またメイドに化けてどこかに潜入するの?

n違うのです。誰かにご奉仕をしたくて飛行島まで来たのです。

で、誰かにごほーしはできたの?

nそれがまだなのです。みなさんはなにをしているのです?

vオレはなにをしているのだろう?

アンタが広場にまき散らかした豆を掃除してんの!

nお掃除は得意なのです。ノアもお手伝いするのです。

v悪い、助かる。

nメイドはご奉仕するものなのです。

あとでヴァイスからなにかお礼してもらうといいわ。

nいいえ、なのです。初回特典の無料サービスなのです。

v初回無料……ありがたくいただこう。

ずいぷんと気前がいいのね。

nメイドのご奉仕無料サービスは侵略のー環なのです。

策を相手にバラしちゃ意味がないじゃない。

nハッ!!なのです。

v侵略だと……?お前はこの飛行島をメイドで埋め尽くす気か!?

nそれも楽しそうなのです。

アンタたち、飛行島をいったいどうするつもりなのよ!?

nところでなんで広場に豆が散らばっているのです?

v音楽の訓練だ。

nひょっとして石畳が五線譜で、豆は音符だったのです?ごめんなさい、なのです……勝手に動かしてしまったのです。

v散らばった豆からでも音楽は作れるのか?

n試しにルーンキーボードで弾いてみるのです。

v天才か……

やろうと思えばなんでもできるものなのね。

vよし、もうー回豆をまさ散らすぞ!

ぎにゃーーー!!!!

nあらら、なのです。

もうー回拾い集めましょう。

vすまない……

ヴァイス、アンタはね、なにかを始める前にまず周りがどう思うかを考えなさいよ。今後のためにも。

vそれがでさればアドリプでギターが弾けるようになるのか?

可能性はあるわね。要するに察するってやつよ。

n音楽は焦らずのんびりやっていればふわふわ降りてくるものなのです。

vなるほど。

nなのでー旦のんびり休憩なのです。生ドーナッツを作ってきたのでみんなで食べるのです。

いつまで経っても終わらない予感がするわ、この掃除!



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思い出5



r軽音部の部室を侵し、平和を乱す不届き者よ、覚悟なさい!

悩める弱きを助け、蔓延る悪をくじく、この守護天使ルカ・フォルティスが茶熊学園の放課後を――

守ったらーーい!!

v部室、入らないのか?

r気をつけてください!中に不届き者が潜んでいます!

v……そんな気配は感じない。

rいえ、この目でしかと捉えました。大地の奥深くより這い出てきたであろうそれはあまりに禍々しく仄暗い色を――

vただの小さなムカデじゃないか。

rいやぁぁぁあああ~~~!早く、早く外に!

ありがとうございます。見事な手腕でした、ヴァイスさん。

vみんなまだ来ていないのか?

r今日のセッションに参加するメンバーを呼んでくると皆さんが出ていった隙をあのムカデは狙ってきたのです!

これでようやくセッション開始まで心置きなく指先のアップにはげめます♪


 ***


rどうしたのですか、ヴァイスさん!指先に魂がこもっていませんよ!

vなにを弾けばいいか、わからない。

r今日のギターバトル、肺抜けたままでは戦いぬけません。

音楽は気合です!!

各パートが情熱の拳を音色に込め、ぶつけ合い、燃え上がり、高め合う――

そうしてバンドは本物となります!そのための今日のセッションです!

召し上がってください!

vオレは腹が減っているわけでは――

r腹が減っては戦はできません!わたしも食べたら――ーい!!

k騒々しいと思ったら……

m今日はバスケ部がお休みだからルカも元気があり余ってるんだよね~♪

n言われた通り、気合を入れて衣装に着替えてきたのです。

rまさか、対バンでセッションできるなんて、腕が鳴るぜ!

これもお前のおかげだ、ヴァイス。

vオレはなにもやってないぞ。

r色々と相談を受けた手前、みんなお前が心配なんだとよ。

z待たせたな、俺だ!

お、壮観だね~。伝説のカリスマバンド<Not lose Rose>のメンバーが勢ぞろいだ。

m伝説のカリスマバンドってあたしたちのこと?

kからかわれているのかしら?

zお前たち、結構有名なんだぞ。

r初耳ですけど?

vそんなにすごい人たちだったのか。

……

v大丈夫だ。すごい人たちに囲まれてアホの自分は場違いなのではないかと思っただけだ。

zじゃあ、さっそく始めっか!

vセッションが始まってしまった。困った……

なにを弾けばいいか……わからない……




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思い出6



vどうすれば……

vオレのパートを……アドリブで繋いでくれたのか、主人公……

<みんなと目が合った。

オレではうまく言葉にできない。だが、それらの目は咎めるでもなく試そうとするものでもなく――

なんだか妙に楽しくて……衝動が芽生えた。>

rまあまあだな!

zやればできるじゃねえか。

rそうくるならこっちも暴れたら――ーい!!

mやややややや~!!!!

kもうこうなったら仕方がないわね。

nぽろりん♪

v♪♪♪

rはっ、暴れすぎだバカ野郎!

zキリもいいし、ー旦休憩にするか。


zどうだ、楽しかったろう?

v…………

zだれかの真似や楽譜をなぞるのもいいが、自分たちの音楽を生み出すってのもバンドの醍醐味のーつだ。

もう終わっちゃったの?

差し入れ持ってきました♪

vキュインキュイン♪

rちょっと遅かったなー!さっきまでのヴァイスの暴れざま、抱腹もんだったんだぜ!

vピロピロピロ♪

アドリブで演奏できるようになったんですね♪

vグオ~ン♪ズッズッ♪

ふむふむ、なるほど、なるほど……

逆にフツーの会話ができなくなってる!

vキュイ~ン……






覚醒絵・覚醒画像


闇を奏でるギタリスト ヴァイス・グリーガー


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ヴァイス(NW)ヴァイス(NW)
武芸の高みを征く後継者のひとり。
戦いの外での学びを己の糧としている。


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