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【白猫】ガルガ(茶熊)・思い出

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん


ガルガ・ドラグ cv.興津和幸
茶熊学園に学びに来た討滅士。
故郷を救う手立ては戦いのみにあらず。

2020/09/18


メインストーリー
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思い出1



g久しいな。

ガルガさん、こんにちは。

いらっしゃい。学園でも会ってるけど。

gそうだったな。

どーお、学園生活は?

g得るものは多い。

それはよかったじゃない。アンタにとっちゃ、何やっても新鮮なんじゃない?

gかもしれん。

部活にも入部されてましたよね。

gああ、ボクシング部だ。

練習しなくても強そうね……

gそんなことはない。

ボクシングにはルールと技術がある。磨かなければ通用はしない。

そーゆーもんかしら。

g奥は深い。今は基礎練習に費やしている。

練習ではどんなことを?

g縄跳びから始める。鏡を見てシャドー。そしてサンドバッグを叩き、ミット打ちを行い、そしてスパーリングをする。

ほほう。成果は出ているの?

g主人公、頼む。

<ガルガがミットを渡した。>

gどのコンビネーション、打撃か、俺が指示する。受けてくれ。

あ!ミット打ちね!なんだかポクサーっぽいわ!

ふたりとも頑張ってね!

gワンツー!

gジャブ!ジャブ!フック!

gストレーアッパー!

すごい迫力ね……!

うん、そうだね……!

g今の呼吸で行う。次はお前の指示で打撃する。いいか?

gでは行くぞ。手は抜かん!

いざ!ドラグ、推して参る!

練習の気迫とは思えないわ……

そ、そうだね。



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思い出2



gはぁあああ!!

熱心ね。でもちょっと練習多くない?

gああ、試合が決まった。

試合ですか?

g武装学園ボクシング部。交流試合だ。

茶熊学園を代表し俺が戦う。

学園の名を汚すわけにはいかない。この学舎に、我がグローブをかけて勝利の誉を捧げよう。

重いわね。もっと気楽でいいんじゃない。

g敗北は許されん。

今日はスパーリングを行う。

まさか主人公と!?

g階級が異なる。主人公にはスパーパートナーを用意してもらった。


よお、来てやったぜ。

スパーパートナーって、レインさんだったんですね。

強えヤツと喧嘩ができるって聞いたからな。

g…………

フン、いいじゃねえか。……そうだよ、こういうことだろうが!

何か?

お裁縫だか料理ばっか呼びやかって!

俺はこういうのを待ってたんだ!

g準備はできているみたいだな。

いつでもいいぜ。来な。

g感謝する。無論、全力だ。

あ、レインさん、グローブを……

手を保護して喧嘩なんざできねえよ。真剣勝負だ!

g……無理強いはしない。真剣を求めるなら、応じるまでだ。

面白え。最高だな、オメー。

gその賛辞には拳で応えよう。

オラァアアア!

gハアァアアア!


おうおう、やってるじゃねえか。

オウガじゃない。アンタも呼ばれたの?

ボクシングの練習相手が欲しいって聞いてな。

面白そうだから来てみたんだが……

ラァ!!

gガアッ!

ボクシングなのか、あれは。

違うと思うわ……



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思い出3



gハァッ!!ワンツー!ワンツーフック!!

はぁはぁはぁ……

大丈夫ですか?

お疲れね。ちょっと追い込み過ぎじゃない。

gいや、俺の動きが硬い。

そんな風に見えなかったですが……

g初めて剣を握った時に似ている。

力みがスタミナを無駄に奪っているんだろう。

俺の拳はボクシングという技術に対して最適化していない。

ふーん、ボクシングって難しいのね。

g奥の深い技術だ。

ストレートひとつ習得するにも時間がかかるだろう。だが問題はそこではない。

力みが技の向上を阻害している。

そこまで分析してれば、後は修正してくだけじゃない。

gその通りだ。時間があればの話だがな。

交流戦、近いんですか?

g近い。

間に合わせようと思えば思うほど。焦りが生まれる。焦るほど力みが生まれる。

焦ってるようには見えないけどねぇ。

g噛み合っていないんだ。

どゆこと?

g俺にとって戦いとは負けることが許されないものだ。

討滅士の敗北は死を意味する。実際に何人もの戦士が己の際を間違え、命を落とした。

この短期間でボクシングの極意を体得するのは不可能だ。

つまり負けることのできない戦いに俺は不完全なまま挑むことになるだろう。

重く考え過ぎじゃない。ボクシングはスポーツなんだから楽しんでもいいのよ。

gスポーツ?楽しむ……?

そうよ。部活として健全な考え方よ。

g…………

俺は戦士だ。だからやり方はひとつしか知らない。

ハアアアアア!

サンドバックが……!

粉々になっちゃった。

g己の背負うもの、誇りのため、全力を賭すのみ!

ガルガの対戦相手が心配だわ……



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思い出4



g…………

v悩んでいるようだな。

gヴァイスか。

v力になれそうなら、話を聞くぞ。

g俺はボクシング部に所属した。ボクシングは知っているか?

v無論だ。サーベルで戦うポイント制競技だろう。

g……それはフェンシングだ。

v

gまあいい。競技が何かなど今は些末なことだ。

vオレは知りたいんだが……

g勝利へのこだわりが、動きを固くする。

理想のボクシングからは程遠いのだ。

v意外だな。お前ほどの使い手でも、悩むんだな。

g悩む時は悩む。

今は妙なクセひとつでも、ストレートの軌道を歪ませてしまう。

vそんなこと気にしなくてもお前は直毛だろう。

g……髪の質の話ではない。

v…………

ひょっとしてボクシングの話か?

g最初からそう言っている。

v……すまん。わざとではないんだ。

gだろうな。

v話をそらしてしまったな。そういうことならば、少しは話せるかもしれない。

gほう。

vストレートはただのストレートだ。

gなに?

vパンチは、ただのパンチだ。

そこに勝ちも負けもない。ただの動作だ。そしてお前の中にあるものだ。

gまだ俺の中にはない。ボクシングの技術は。

vいや、ある。今、お前が持っているものが、お前のボクシングであり、そして、ボクシングではない。

ただのパンチだ。本質はそれだけだ。

gそれならばわかる。戦闘と同じだな。

v区別の必要はない。お前が培った技、経験、すべてはお前の上にはない。

こだわりを捨てるんだ。もっとも、最初からそれができるはずだと思うが。

g…………

スポーツと戦いは、同じか。

vそうだ。

g……なるほど。

どうやら自ら壁を作っていた。最初から壁などなかったようだな。

v誰にでも迷うことはある。力になれたのなら幸いだ。

ところで俺も迷ってるんだが、聞いてくれるか?

g聞こう。

v軽音楽部にはどう行けばいい?道を忘れてしまった。

g……連れて行こう。



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思い出5



g次のメニューは!

gサンドバッグだな。5分で行く!!

ハァアアアア!

ガァアアア!

すごい音だけど大丈夫!?仇討ちか何か!?

汗が滝みたいに……お水をどうぞ。

g減量中だ。代わりに乾燥したマッシュルームを頼む。

gすまんな。

乾燥したマッシュルームなんてどーするのよ。

g口に含んでおけば、水分を吸収する。これで追い込みをかける。

そこまでするの!?

gそのまま縄跳びを行う。主人公!

30分間二重跳びだ。引っかかったら最初からやり直す。カウントを頼む。

できるの!?

gできるかではない。やるだけだ。

ガルガさん……

どうしてそこまでするのよ。

g壁を壊さなくてはならない。

壁ですか?

g先へ進むために、徹底的に追い込む。

疲れ、倒れ、体力が空になる。だがもうひとつ奥に、自分でも知覚していなかった体力が残っている。

そこに触れなければいけない。俺というー個の中身を確認する作業だ。

わからないけど、そういうもんなのかしら?

うーん、そうなのかな……

g出し切り、限界を超えた先、己の目測よりも先に真の限界がある。

そこを知ることで飛躍する。戦いとは、そういうものだ。

戦い?ボクシングじゃなくて?

g同じことだ。

行くぞ!!うおおおおお!!


…………

……


gえぐりこむように……

滅する!

相変わらずサンドバッグは粉々になるけど……

なんだか前よりボクサーって感じのパンチね!

gいや、ダメだ。

なんでよ、もう十分過ぎると思うけど、これ以上やったらホントに相手が心配なんだけども!

gこれは俺のパンチだ。俺が会得した、俺だけのパンチだ。

それではダメなんですか?

g己のパンチという過信が、勝利をつかもうとする。

その勝利への執着が、俺の動きを鈍らせるだろう。

そ、そうなんですか?

主人公、これ以上は相手が心配よ!練習をストップさせて!



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思い出6



g…………

どう?これ以上練習する必要ある?

オーバーワークは体にもよくないと思いますよ。

gそういうことか……

どうしたの?自分の拳なんか見ちゃって?

g俺の打撃というものは存在しない。

パンチは、ただのパンチだ。

だからボクシングも、普段の戦闘も変わりないということか。

何かをわかったみたいで、よかったですね。

うん、そうね。何かわかったのか、ぜんぜんわからないけれど。

g礼を言う。俺は俺というー個として、交流試合に望めそうだ。

対戦相手の無事を祈るわ……


…………

……


g世話になったな。

あら、ガルガじゃない。

今日はどうされたんですか?

g試合の結果の報告に来た。

相手は無事!?

gああ、1ラウンドKOだ。最初のジャブで勝負は決した。

よかった~……

おめでとうございます、ガルガさん。

g勝利は嬉しいが、敗北もあり得た。それだけだ。

……だが感謝を。

感謝って誰に?

g練習に付き合ってくれた主人公に。

そしてお前たち。それから学園で交わった者たちに。

赤い海の闘争だけでは培えなかった経験が、俺にボクシングの本質を教えてくれた。

ふふ、よかったわね。

ガルガさんなりに、学園生活を楽しんでらっしゃるんですね。

gああ、そういうことになるのだろうな。

そしていつか、この穏やかな暮らしを、我が故郷にも……

今は極めるのみ。主人公、ミットを持ってくれないか?

これ以上強くなってどーするのよ……







覚醒絵・覚醒画像


  ガルガ・ドラグ


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