【黒ウィズ】アレス・ザ・ヴァンガード3 Story2
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story1 CARNⅣAL
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story2 LABYRINTH
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story3 LABOURS
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story4 TROJAN WAR
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story5 MISCHIEF
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story6 HERMES
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story7 エピローグ
目次
story1 INTRODUCTION
ちなみにこのぼく、ヘルメスXも不参加だよ☆だって、カーニバルのMCをするという、大事な使命があるもんね☆
アポロンⅥ |
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アフロディテⅨ |
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審判の美闘姫、アフロディテⅨもっとぼくに優しくして欲しい!
「前衛、指揮、サポートまでなんでもござれ。全体的な能力は高いものの、万能過ぎて決め手に欠けるという評判もあります」
アフロディテⅨもねえ。あれでもう少し、おっさんにもわかる言葉遣いだったらいいんだけど。
ゼウスⅠ |
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太万物を抱く天空神、ゼウスⅠ!この男の辞書に、恥じらいという文字はない☆
ちなみにゼウスⅠ。1stステージでは最後でクイズに答えず攻撃したため、大幅減点でギリギリ通過でした☆
しっかし、やっぱり優勝候補はゴッド・ナンバーズばっかりになっちゃうね。
経歴素性ー切不明!流星の如くあらわれし謎のヒーロー!その素顔に隠された秘密とは!?
マスクド・アテナ |
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疑惑の戦女神、マスクド・アテナ敵かな?味方かな?
あ、その前に、いったんCM入りま~す。
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もちろん神話還りじゃない人もたくさんいる。戦う力が強いだけでは、悪には勝てない。みんなの力が必要なんだ。
WE NEED A HERO。英雄庁です。
***
ハデスD962 |
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「私じゃないの」の言葉を呑んで、書いた始末書、星の数。ヴァンガード隊のお母さん、今日も今日とてお世話を焼くか。
背負う数字も苦労人、ハデスD962みんなの涙を誘って登場です!
言っちゃおうかなあ……チラッ、チラッ。あ~、言えない。言えないなあ。これ匂わせって叩かれちゃうなあ。
ちなみに実はおいらもヴァンガ――
血筋の良さならナンバーワン噛んだセリフもナンバーワンご存知、天下の箱入り娘!
ポセイドンOJ03 |
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この子もいまはヴァンガード所属なんだよね。なんだか急成長してるとかなんとか。ホントかなあ。
はい、じゃあどんどんいくね。次はこのヒーロー。うわあ、これテンションあがらないなあ。
ディオニソスⅫ? |
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なんか乱入してきた、黒猫連れた人。自称ディオニソスⅫです。信じる人いないよね。
アレスちゃん |
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合言葉はだっしゃしょかみんなのヒーロー!アレスちゃんだぁぁぁぁ!
アレスちゃん!アレスちゃん!アレスちゃん!アレスちゃん!アレスちゃん!アレスちゃん~!
いいよねアレスちゃん。ぼくは断然アレスちゃん推し。英雄庁的にはアレス零が正式名称だけどぼくはやっぱりアレスちゃんと呼びたい!
強くて可愛くてカッコよくて、もう優勝だよね。負けたとしてもすでに優勝してるよね。今大会はアレスちゃんのためにあるのでした☆
……というわけで、これらの注目選手を含む24名によって、2ndステージが競い合われるよ。
あ、ちなみにゴッド・ナンバーズは神器があるから有利じゃん、って思ったそこのキミ。安心していいよ。
カーニバルの間、神器はメインスタジアムの特別展示室に預けられて、みんな統ー規格の人造神器を使用しているからね☆
といったところで、選手紹介はおしまい☆もうすぐはじまる2ndステージで、また会おうね~☆
story2 FALL HEROES
2ndステージに進出した24名のヒーローは、メインスタジアムのフィールドに集められていた。
ところで、さきほど放送されていた、ヴァッカリオの名解説は聞いたか?あれは昔からなにをやらせても上手で……。
ひとしきり、君たちに弟自慢すると、アポロンⅥは去っていった。
アレイシアの声に、アフロディテⅨは鋭い視線を君たちに向けた。
アフロディテⅨはそれだけを告げると、馴れ合いを嫌うように、君たちから距離を置いた。
両手を広げ、ゼウスⅠが近づいてきた。相変わらず、全身からは謎の自信が満ち溢れている。
勢いよく叫ぼうとするアレイシアの口を、エウブレナが両手でふさいで、下がっていく。
ふたりがアレイシアの両脇を抱えて離れていくので、君もなんとなくゼウスⅠから離れた。
アレイシアがヒーロ一体操を始めるのを見て、ホッと息をつくエウブレナに、どうしてゼウスⅠと会話させたくないの、と君は訊いた。
「指図もルールもいらねえ。オレが救う相手は、オレが決める。」
それがゼウスⅠの口癖らしいですわ。本部も頭も悩ませているって、お父様が言っていましたわ。
宿している神の力に、性格も影響受けるってこと?と君は問う。
ところが今のゼウスⅠ様に色濃く出た性質は――ゼウス神の好色でしたの。
なるほど、と君が納得すると共に、なんとも言えない沈黙が落ちる。
と、そこで巨大モニターに、MCの姿が映った。
ゲスト?と君が思っていると、スタジアムの通路から子供たちがあらわれた。
子供たちは迷うことなく、ヒーローたちのもとへ駆けてきて、それぞれのそばに立った。どうやら競技者とおなじ数がいるようだ。
次の瞬間、地面が消失した。
ぼふ、と音がして、着地する。どうやら子供といっしょにクッションの上に落ちたようだ。
周囲にアレイシアたちの姿はない。どうやら全員バラバラになったようだ。
神話の時代、ダイダロスが造ったという迷宮。それは牛頭人身の怪物を封じ込めるためのものだった。
ちなみに、それぞれの脱出のヒントは子供たちが知っているから、仲良くなって聞き出してね☆
ゴールはこのスタジアム。先着12名が3rdステージ進出になるよ。それじゃ、みんな、がんばってね~☆
君はうなずき、傍らに立つ少年の手を取り、地上を目指して歩きだした。
***
君は襲いかかってくる機械を倒しながら、迷宮を進んでいた。
しかし、問題がひとつあった。
守るべき子供が、わりとクソガキだった。ヒントを教えてくれないだけではなく――
ウィズを乱暴に触ろうとするわ、君のローブで鼻水を拭こうとするわ、ひとりで走り出そうとするわ……。
とにかく、迷宮を移動するのに邪魔でしょうがなかった。おかげで、想定の半分も移動できていない。
このままでは、この勝負、勝てないかもしれない。君は焦りながら、勝手に走り出した子供のあとを追う。
――だが、苦戦しているのは君だけではなかった。
も、もうダメ!あはははははは!あははははははははははははははは!
赤巻紙青巻黄巻紙!~~~~~~!
守るべき相手がいつでも協力的とは限らない☆さあ、ヒーローたちはこの難題にどう立ち向かうのかな?
だが、このわずかな後、早くも迷宮からの脱出に成功しようとしているヒーローがあらわれた。
アポロンⅥに預けられた少年も、はじめは彼に反発していた。だが――
万物を温めるアポロンⅥの笑顔に、少年はまたたく間に陥落。ヒントを提供し、協力して迷宮からの脱出を目指した。
そしてわずかな後には、日の光の差す迷宮の出ロへとたどり着いていた。
手を携える少年に笑いかけ、アポロンⅥはゴールヘと向かい、歩きだす――
story3 SUPPORTER
ヒーローたちが地下の迷宮をさまよっているころ、スタジアムでもまた、戦うものたちがいた。
アレスちゃん!アレスちゃん!みんなのヒーローアレスちゃん~!
店長(あだ名)改め、団長(ガチ)である。
彼はカーニバルの開催が決定するなり、溜まりに溜まっていた有給休暇を全取得。(アルバイトでも有休は労働者の権利である)
有志とアレスちゃん応援団を結成し、今日という日に備えて、厳しい特訓の日々を送っていた。
集まったアレスちゃんファンの同志たちが、いつしか団長と呼ぶようになっていたのも自然なことであった。
よ~し、もういっちょいくぞぉ~!ア・レ・ス!ア・レ・ス!A・R・E・S、ア・レ・ス~!
無論、声援を飛ばしているのは彼らだけではない。スタジアムに詰めかけた市民たちは、各々が支持するヒーローを応援している。
いや、スタジアムだけではない。放送を見ているオリュンポリス中の市民が、モニターの前でヒーローの名を叫んでいた。
ジャスティス・カーニバルとは、まさしくオリュンポリス全てがー丸となる大祭なのだ。
そんなスタジアムの片隅に、柱に隠れるようにして、モニターに熱い視線を送るひとりの男がいた。
かつてヘパイストスⅪと呼ばれた男――アイスキュロスである。
視線の先にあるモニターに映っているのはマスクド・アテナ。なにを隠そう、その正体はアテナⅦことネルヴァである。
かつてふたりはプロメトリックに味方し、アレイシアたちと戦った。そしてその後、自らの正義を探す旅に出た。
アテナⅦの裏切りは市民には知られていない。すべての罪が自分にかぶるよう、ヘパイストスⅪが工作しておいたのだ。
公式には、アテナⅦは騒乱の際に負傷したため、ゴッド・ナンバーズを辞し、いずこかで静養していることになっている。
今回、カーニバルの開催を知り、自らの力と心を試すため、ネルヴァは正体を隠して参加することに決めたのだった。
ならば、アイスキュロスがするべきことはただひとつ。その勇姿を見守るだけだ。
――様々な者の思いを乗せて、カーニバルは進んでいく。
story4 ESCAPE
言うことを聞いてくれない子供たちを預けられたヒーローたちだったが、それぞれが前へ進み出していた。
ゼウスⅠは傍らの少年をひょいと抱き上げると、まっすぐに歩きだす。
……そうか、暗闇が怖いのだな。私も幼いころはそうであった。
マスクド・アテナは膝をつき、少女と目線の高さを合わせると、優しくその手を取った。
アレイシアの熱いHEARTは少年の柔軟な心にたやすく火を点け、ふたりは迷宮を駆け回っていた……。
ー方、君も順調であった。少年のわがままぶりに、はじめこそ手を焼いたが――
無理難題を言う相手に振り回されることは慣れている。君は少年のご機嫌を取り、見事にヒントを聞き出していた。
一番慣れ親しんだ無理難題の相手にうなずき、君は迷宮を進む。
***
と、言っているそばから、迷宮の出口から出てきたのは――
Ⅸちゃん、Ⅸちゃん。勝利の秘訣はなに?ぼくにこっそり教えてごらんよ。
Ⅸちゃんと組んでたキミ。どうやって協力したのかな?
そうしている内に、二番手がゴールにたどりついた。それは――
おっと、そうこうしているうちに、3位と4位が続けて到着だよ。
さあ、残りの席は8つ!勝ち取るのはどのヒーローかな?
その後、順調にヒーローたちがゴールにたどりつき、勝ち抜きを決めていった。
君もまた、7位でゴールし、3rdステージヘの進出を決めた。
その後、8位から10位までもゴール。そして11位と12位が――
と、そんなわけで、3rdステージに進出する12人のヒーローが決定しました☆
だが、その言葉に、スタジアムには歓声よりもざわめきが広がった。無理もない。
アポロンⅥがゴールしていないのだ。
2ndステージ開始よりわずかな後。だれよりも早く迷宮の出口を発見したアポロンⅥはゴールに歩を進めようとした。
だが、共にいる少年の足が止まった。
アポロンⅥには、それだけで充分だった。
それからアポロンⅥは、競争相手が目の前を通り過ぎていくのを、笑顔で見送った。
申し訳無さそうに見上げる少年の頭を優しく撫で、笑顔のまま、待ち続けた。
結局、少年の弟を連れたヒーロー、イリスA109は最下位であらわれた。
幼い兄弟は手をつないでゴールに走り、アポロンⅥは申し訳無さそうにするイリスA109と肩を組みゴールした。
そう言い切るアポロンⅥの顔には、ー点の曇りもない笑顔だけがあった。
アポロンⅥ、まさかの2ndステージ敗退。だが、光明神の化身を讃える声は陰ることなく、いや増してオリュンポリスに響きわたった――
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story1 CARNⅣAL
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story2 LABYRINTH
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story3 LABOURS
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アレス・ザ・ヴァンガード3 Story6 HERMES
アレス・ザ・ヴァンガード3 Story7 エピローグ