【黒ウィズ】アレス・ザ・ヴァンガード3 Story7

エピローグ

　神は去った。

つっかれた～～～～～！

　精魂尽きたのか、アレイシアは大の字になって倒れ、ネーレイスもアフロディテⅨもへたりこんでいる。

　ゼウスⅠはなぜだか満足気に、倒れたまま天に拳を突き出しているし、残った選手で立っているのは君とエウブレナぐらいだった。

魔法使いさんもお疲れさま。今回も、お世話になっちゃったわね。

ところで、これ、カーニバルの優勝はだれになるにゃ？やっぱり最後に立っていたキミかエウブレナにゃ？

　ということは、これから決勝開始だね、と君は言った。

えっ！？私はいいわよ、もう。疲れちゃったし、魔法使いさんの優勝で……あら？

　君の周囲が淡く光りだした。残念ながら、帰る時が来たようだ。

えっ……待って。いま貴方が帰ったら、優勝は……。

　エウブレナの言葉は、途中から聞こえなくなった。そして――

　気がつくと、君は魔道士ギルドに立っていた。

「む？どうしたのだ？まだ魔道杯は開催していないぞ。気合を入れるのはいいが、ほどほどにな。

　君は自分の宿に戻り、魔遭杯に向けて英気を養うことにした。

　不完全燃焼で、戦う者の本能がうずうずしている。今度の魔道杯は熱くなりそうだ。

　ー方その頃、君の消えたスタジアムでは――

　エウブレナがジャスティス・カーニバル優勝の栄冠を手に入れていた。

な、なんで！？

　こうしてジャスティス・カーニバルは幕を閉じ、アレイシアたちは帰途についていた。

なんか、思ったよりいろいろ大変だったね。でも、すっごい楽しかった！

エウブレナ、優勝特典の新ルール、どうしますの？

まさか優勝するなんて思ってなかったもの。これから考えるわ。

　アポロンⅥは本部に残り、事後処理に奔走し、アテナⅦとヘバイストスⅪはまた何処かへと姿を消した。

　ゼウスⅠはアポロンⅥによって本部に連行されたが、なぜか褒められる気満々の顔をしていたという。

そういえばリベッさん、ずっと本気だったよね。なにか変えたいルールあったの？

あったの。うちのフォースさ、歴代Ⅸが何人も在籍してるわけ。やりにくいったらないから、命令系統を別にしたかったんですけど。

そりゃ残念だ。ま、やりにくい部下と仲良くしてちょうだい。

（やりにくい部下はテメエだ、この××××！テメエの素顔がデータに残らないようにするのに、どんだけ手間かけたと思ってやがる！）

（まあまあ、そのためのボスじゃないの。感謝してますよ、ホント）

そういや、Ⅰが制服を自分のデザインのに変えたい理由、聞いた？

ヒーローはみんな、お腹を出しすぎている。冷やさないか心配だからな。あったかくしなきゃダメなのさ。

……だってさ。いいヤツかよ。余計なお世話だっての。

そういえば店長、神様に詳しいんだね。どこかで勉強してたの？

え！？あ～、はい。実は学生時代に神話学を専攻していまして……。

　――かくして祭典は終わり、日常が始まる。

　もっとも、ヒーローという生き方は、平穏とはほど遠いものではあるのだが、それもまた、彼女たちの日常である。

よーし、今日も明日も明後日も！ずっとボクらはヒーローだ！やるぞぉぉぉぉぉぉぉ！

アレス・ザ・ヴァンガァァァァド！！

アレス・ザ・ヴァンガード３　
～ジャスティスカーニバル～
END

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