【白猫】レオナルド・思い出
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奔放なる電子魔槍 レオナルド・リッツォ cv.狭川尚紀 ふまじめな態度の学生。 電子技術とルーンを組み合わせた魔槍を、特に努力もせず使いこなす。 |
メインストーリー
思い出1
<学生服を着崩した美貌の少年が、ため息を吐く。>
またオレのファンか。悪いけどサインは書かない主義なんだ。
<少年は、こちらを見て、うれしそうに笑った。>
思い出2
俺の国はルーンの加護が微妙でね。みんな魔力が弱いから、こーゆーの使ってんの。
ホント……こんなの、簡単すぎて学校で習うまでもないってのに。
思い出3
<仰向けに寝転んで、空を見上げ―――レオナルドは、真剣な顔でポツリとつぶやく。>
こんな天気のいい日に汗水垂らして勉強するなんて……そんなの、まちがってる!
主人公もさ、こんな日は何もしないで、昼寝してたいだろ?
<ふと、真剣な表情に戻って―――レオナルドはつぶやいた。>
思い出4
ついでに背も高けりゃカオもいい。野郎からは妬まれるけど、女の子にはモテる。
オレは何もがんばったことがない。がんばりようがないんだ。全部、普通にできちまうから。
がんばりたくてもがんばれないヤツの気持ちなんて―――がんばるヤツにはわかんねーんだよ。
それに…………いや、まあ、いいや
メンド……
思い出5
卒業試験は実技なんだけどさ。みんな、卒業したいもんだから必死で練習してくるわけよ。
でも……どうせオレには勝てない。何もしてないオレが、才能だけでみんなの努力を散らす。
恨まれるのは慣れてるけどさ、でも……やっぱ、気持ちいいもんじゃないよ。
オレはさ……うらやましんだよ。努力できるヤツ。努力する意思を持ってるヤツが。
それを、またオレは散らすんだ……たんぽぽの綿毛みたいに、せっかくの努力を踏みにじって。
やってらんないよな……あいつらも―――オレも……
思い出6
すげ……ちょっ……わけわかんねえ―――なんだよこれ。こんな光、世の中にあんのかよ……
<呆然と見開かれたレオナルドの両目から、透明なしずくが流れ落ちていく。>
こんなの。こんなきれいなもん……オレの人生にはなかったよ……
<レオナルドは、涙を流したまま目を閉じ……ぎゅっ、と小さく拳を握った。>
でも……オレだけは、他のみんなの何倍もの魔力を持ってたんだ。
みんなと同じフリをしなきゃって。そう思ったのに、結局、オレはできすぎて……孤独だった……
いろんな人が訪れて、いろんな人が暮らす島です。魔力の強い弱いなんて関係なく……
<涙をぬぐい―――レオナルドは目を開いた。>
オレ……ここに戻ってきても、いいかな……?
<うなずくと―――レオナルドは、穏やかに笑った。>
みんなに嫌われなくても、戻ってくるかもしんねえけど―――ま、よろしく頼むわ!
秀麗の電子槍術士 レオナルド・リッツォ
そりゃ――いろんなこと言われたぜ。
――それだけでもなかったぜ……!
***
――思うがままにさ。才能出し切ってみたオレを見て、こう言ったヤツがいた。
『ここまでコテンパンにやられると、むしろスガスガしい』ってな。
ま、そーゆーヤツだって多少はいるわけだしさ。
それによ……今回の試験、全力でやってみてオレは思ったのさ。
『才能をフルに活用しようとする』ってのも、ある意味努力なんじゃないかってな。
これからのオレは手を抜かねーぜ。
見せてやるよ。努力に目覚めた天才が、どんなもんかってことをな……!
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