【白猫】覇戦のレガリア Story 序章
2019/06/27
覇戦のレガリア Story0
覇戦のレガリア Story5
後日談
目次
story1 争いをなくすのだ!
その地は混迷を極めていた。
差し込む光は細く、命の価値はあまりに軽い。
多くの血が流れた。
流れた血は戻らない。
見果てぬ荒野、火花散る剣戟、そこは乱世の島――
名は、タイカン――
ハオ | ??? | ??? |
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皆が待ってます。いいから行きますよ。
…………
……
眼前に並ぶ万の軍勢――
その視線を一身に、覇王が集める――
ケンセイ・ライゴウ cv.山寺宏一 |
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お前たち。ひとつだけ覚えておけ。
俺は、俺以外の人間が好き勝手にやってるのが、大嫌いだ。
この島を! 闇が好き勝手してやがる! それが気にいらねえ!
喧嘩を売られた。だから買う。どうだ、お前たち!
「「「然り! 然り! 然り!」」」
これよりライゴウ軍は、闇に与するオードの属国、リツを攻める――
俺たちの手で、タイカンから争いをなくすのだ!
全軍、俺について来い!
「「「うおおおおおおおおおおお!!!」」」
story2 乱世の島タイカン
「お連れしました。」
<連邦加盟国・冬の国> インヘルミナ cv.大原さやか |
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「ご苦労。下がってよい。誰もいれるな。」
「はっ!」
「一国の女王とサシで話たぁ、緊張するね。」
「対等な立場だ。
わらわはV.O.Xではなく、聖王家の者として貴殿を見ている。」
「そりゃどうも。だが俺は仕事をしに来ただけだ。」
「……書状のことか?」
「そうだ。<法王>様とのお約束さ。
もし、タイカンの島が統一されれば。他人事じゃなくなるだろ?」
「…………」
……
…………
<帝国・皇帝> |
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「聞いたかい? ジュダ。」
「……なにをだ。」
「乱世の島、タイカン。」
「帝国からは遠い島だ。所縁はない。」
「そのタイカンが、統一されるかもしれない。
あそこは普通の島の、十倍以上の広さがある。
けれどもずっと乱世が続き、島内で国が分裂し、混迷を極めていた。
だが、一人の男が現れた。
男は雷のような速さで、国土を広げ――
ずっと戦争が続いていた島を、たったひとりの王が、わずか数年で、統一を果たすかもしれない。」
「……それがどうした。」
「この手紙がね。」
「……法王の書状。」
「さて、時代は動くかな?」
story3 オズマの依頼
「まもなく到着します。」
<法王>オズマ cv.関俊彦 |
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「おーう。ありがとよ。」
「はい、支度してくださいね。」
「なんだよ。移動時間で仕事しろって言わないのか?
らしくねえなあ、ジョニー。」
「らしくないのは、あなたなんじゃないですか?」
「……たまにはいーんじゃないの?
うまい酒飲めたんだ。それで充分だろ。」
「そうですか。」
「あれ、今かっこよくなかった?」
「はい、着きましたよ。」
「おいジョニー、オレを無視するたぁ、てめえも偉くなったもんだな。」
「後でならいくらでも聞きます。先に要件をすませてください。」
飛行島の方々、出迎えてくれてますよ。」
「おっと! そいつは待たせちゃいけねえな!」
…………
……
なんだかただならぬ予感がするわね……
主人公、特にお前にとっては。
――それなりにいるしね。
で、ケンセイっつー男に会ってくれ。
どうだ、引き受けてくれるか?
で、一つだけ、言っとくことがあんだけどよ……
story4 古き誓い
<戦場を震わすは、勝利の咆哮――>
その中心にいる王の瞳は、遥か遠くを見つめ――
……
…………
今より十数年前。オードの首都、シセイ近くの森――
「……なぜ、奴隷である俺を逃がす?」
「我が父が死んだ。つまり今日からオードの王は我。逃がすも殺すも、我が決める。」
「同情ならいらねえ。」
「笑止!」
「!」
「同情などでこのゴーマは動かぬ!」
「…………」
「貴様はオードに滅ぼされし国、ライゴウの王子だったな。」
「だったら、どうした。」
「憎むか。」
「…………」
「憎いのなら抗えッ! 挑めッ! できないのならば、貴様の魂は死の瞬間まで奴隷!
貴様には器がある! 王となる器だl
ゆえに貴様には、我の知る全てを授けた!
王に相応しき振る舞いを! 戦の術を! 治世の術を!」
「奴隷の割にはマシな待遇だった。……そういうことか。
……なら、お前の目的は?」
「……ケンセイよ。この島は争いが多すぎるとは、思わないか?」
「あ?」
「この島の民の命は小石よりも軽い。」
「…………」
「この島の者の多くは死が身近にある。ゆえに灼熱を知らんのだ。心に燃える、灼熱を。
希望、可能性、奇跡……わずかに灯る光へと続く道を、知らんのだ。」
「それと、俺を逃かすことに何の関係がある?」
「争いのない島をつくる。だが道を切り開かねばならん。」
「お前……」
「力を貸せ。
オードに巣食う悪は根が深い。外と内からだ。我と貴様で、悪しきを滅ぼし、この島に泰平をもたらす。」
「とっとと島を出て、逃げるかもしれねえぞ。」
「……貴様はそんな男ではない。」
行け。ケンセイ。貴様の道を切り開け!
そしていつの日か、タイカンに平和を!」
…………
……
まぁ、お好きにどうぞ。お疲れなら、お休みでもとってください。
後のことは、私のほうでやっておきます。
さっさと来い。闇の王子。