グリーズ・思い出

グリーズの思い出とボイス

思い出1

グリーズ

おばちゃんは整備士のグリーズだ。

よろしく頼むよ！

たくましい筋肉を誇る女性が、

豪快に笑う。

アイリス

よろしくお願いします！

キャトラ

整備士ってことは、

機械とか直せちゃう人なの～？

グリーズ

もちろんさ！　専門は飛行艇だけど

それ以外も任せてくんな！

グリーズ

あと、

力仕事もあったら言っておくれ、

並みの男にゃ負けないよ！

グリーズ

それから、

必要ならみんなの分の食事も作るし、

言ってくれたら掃除や洗濯も―――

アイリス

すごい……

なんでもできるのね……

キャトラ

それに相当な世話好きみたいね～。

思い出2

グリーズ

ふむ。こんなもんかねぇ。

グリーズが、何やら大きな機械を

整備している。

アイリス

こんにちは、グリーズさん。

その機械は？

グリーズ

誘導灯さ。

非空挺が着陸する目印として、

明かりをともすんだ。

グリーズ

この島は、いろんなお客さんが

飛行艇で来るからね。

キャトラ

そっかぁ～。

アタシたちは、島にいるから

気にしてなかったけど……

アイリス

これから来る人にとっては、

目印がある方がありがたいものね。

グリーズ

そういうこと。

グリーズ

ま、この手のことは、

おばちゃんに任せておきな！

思い出3

グリーズ

ちょっと、

主人公！

グリーズ

服のエリがよれよれじゃないか。

ほら、見せな。

グリーズ

これをこうして……よし。

こんなもんでどうだい！

アイリス

優しいんですね、グリーズさん。

グリーズ

つい、放っておけなくてねぇ。

息子にゃ怒られるんだけどさ。

アイリス

お子さんがいるんですね。

グリーズ

ああ、生意気盛りでね。

世話を焼かれるのが、

めっぽう嫌いなんだ。

キャトラ

なるほど～。男の子って、

そういうトコあるわよね～。

グリーズ

まったくだ。

『もう大人なんだから』って

言うけどね……

グリーズ

おばちゃんから見りゃ、まだまだ

ケツの青いガキだってのさ！

思い出4

グリーズ

ふぅむ……

アイリス

どうかしましたか、グリーズさん？

グリーズ

主人公の

ルーンドライバーってのは、

かなり変わってるね。

グリーズ

いったいどこで、

コイツを手に入れたんだい？

アイリス

それは……

グリーズ

……事情があるみたいだね。

いいさ、今の質問は忘れとくれ。

グリーズ

しかし……わかっちゃいたけど、

世界中には、ほんとに

色んな機械があるんだね。

グリーズ

機械はどんどん進化していく。

でも、人間は……

アイリス

グリーズさん……？

グリーズ

ああ―――悪いね。ほうけちまった。

今のも忘れといておくれ。

思い出5

グリーズ

…………

グリーズが、

むっつりと腕組みをしている。

アイリス

グリーズさん……？

何かありました……？

グリーズ

整備士の間で、

よくないウワサが流れててね……

グリーズ

ロボットを、殺戮兵器に仕立てて

使ってる国があるらしいんだ。

キャトラ

さ、殺戮兵器ぃ～！？

グリーズ

兵士としちゃ優秀さ……

燃料の補給さえできてりゃ、

不眠不休で戦える……

グリーズ

それに感情がないから、

どんな相手も殺せる。

老人でも子供でもね……

アイリス

そんな……

グリーズ

機械が進歩すれば、世の中ってもん

は、どんどん便利になっていく……

グリーズ

だけど人間が進歩するわけじゃない。

いつか機械を止められなくなる。

グリーズ

その時……おばちゃんたち整備士に、

何かできることはあんのかね―――

思い出6

グリーズ

ないんだい、この光は……！？

みたこともないよ……！

グリーズ

主人公……

あんたの光なのかい……？

グリーズ

励ましてくれるってのかい？

あんた……

アイリス

グリーズさんは、

みんなのお母さんだもの……

キャトラ

落ち込んでたら、

そりゃ心配もするわよ～！

グリーズ

ふ……ふふ。

うれしいこと、言ってくれるねえ。

グリーズ

ありがとうよ。

おかげで、気が楽ンなった。

グリーズ

あんたたちみたいな子がいる限り、

きっと人間は進歩を止めない……

グリーズ

機械とだって、

うまくやっていけるに違いない……

グリーズ

よし、そうと決まりゃあ、

やるこたァひとつだ！

キャトラ

やることって～？

グリーズ

もっとがんばって、新しい技術も

どんどんモノにしていくのさ！

グリーズ

おばちゃんだって、

まだまだ働けるんだからね！

アッハッハ！

ボイス

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