コジロー・思い出

コジローの思い出とボイス

思い出1

コジロー

へぇ、これが飛行島ねぇ、

中々痛快なもんだな、

空に浮かぶってぇのは。

アキヒコ

すっげーなー。

雲が下にあるぞー。

セオリ

こんな高いトコ、

はじめてやわぁ。

キャトラ

あれ？　アキとセオリも一緒なの？

セオリ

遊びに来たでー。

アイリス

大丈夫なの？

セオリ

たまに来るくらいなら

差し支えあれへんよ。

アキヒコ

オイラもー。

コジロー

まったく、

やっとガキどものお守りから

解放されたと思ってたのによぉ。

セオリ

強がりはって。

寂しくなったら、

いつでも帰ってきてええんやで？

アキヒコ

オイラもちょいちょい

コジローに会えると

安心するなー。

コジロー

ってやんでぇ。おめぇらと

一緒にするんじゃねぇや。

俺様は大人だぜ。

キャトラ

借金まみれの大人でしょ。

ここではツケ禁止だからね！

コジロー

そいつぁどうかな？

キャトラ

＿人人人人人人人人人＿

＞　　禁止！　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

コジロー

わりわり、

そう目くじら立てなさんなって。

俺様は生まれ変わったのさ。

コジロー

と、見せて、

何も変わっちゃいねぇがな。

コジロー

主人公、

俺様参加記念に、

宴会すっから金貸してくれ。

キャトラ

ダメよ主人公！

ガマグチ死守だからね！

思い出2

キャトラ

コジローには苦言を呈さなきゃ

ならないわ。

コジロー

なんでぇ？

キャトラ

お金にだらしなさすぎ！

コジロー

いいじゃねぇかよ、

誰にも迷惑はかけちゃいねぇぜ？

キャトラ

うそ！

弟には迷惑かけてるでしょ！

知ってるんだから！

コジロー

そりゃいいんだよ、

兄弟っつったらおめぇ、

財産だって共有だろ？

アイリス

そうでしょうか……

コジロー

昔、聞いたことがあんのよ。

俺の物は俺の物、

弟の物は――

キャトラ

でも甘えちゃダメだと思うわけ。

コジロー

最後まで言わせろてんだ、

ったくよぉ……

キャトラ

アンタも大人なんだからさぁ、

ちゃんと自立して働きなよ～。

コジロー

言われるまでもねぇ、

だから呉服屋やってたじゃねぇか。

キャトラ

食えてなかったでしょ！

コジロー

キーキー言うなぃ、

些細なことじゃねぇか。

キャトラ

些細じゃない！

ちょっとそこ座りなさい！

コジロー

そいつぁ勘弁だぜ。

キャトラ

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　　待ちなさい！　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

アイリス

キャトラ、ムキになってるね……

思い出3

コジロー

…………

コジロー

ひなどりや

さえずる枕に

雲の峰……か。

キャトラ

コジロー？

どうしたの？

でっかい独り言ねぇ。

コジロー

おう、キャトラか。

独り言じゃねぇぜ。

これは＜俳句＞ってやつさ。

キャトラ

俳句？

コジロー

五文字、七文字、五文字で、

まぁなんか感動したこととか

伝える文化だな。

アイリス

面白いですね。

何に感動したんですか？

コジロー

この島は飛んでるからよ。

巣の下に雲があるもんだなぁ、

っつーとこだな。

アイリス

たしかに、言われてみれば、

ちょっと不思議なことかも。

コジロー

ま、でも、イマイチだったな。

もうちっとひねるとするか。

キャトラ

ひねる？

コジロー

俳句を作るってことさ。

キャトラ

アタシもひねる！

コジロー

おう、やってみな。

五、七、五だぜ。

キャトラ

え～っと……

キャトラ

おかしって

食べるとどうして

なくなるの？

アイリス

キャトラ……

キャトラ

どう？

コジロー

…………

コジロー

素質あるじゃねぇか。

キャトラ

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　　やったぁ～！　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

思い出4

セオリ

コジローはんいますかー？

キャトラ

あらセオリ、どうしたの？

セオリ

ちょっと話があるんよ。

＜粋染屋＞の店主の

コジローはんになぁ。

アイリス

お店がどうかしたの？

セオリ

なんや、店を建てるときに、

出資してくれはった

言う人が来てなぁ。

セオリ

正味な話、ちゃんと

お金返してくれるんかいな、

ちゅーてきたんや。

キャトラ

あーあ、その人もかわいそうねぇ。

赤字で返すアテなんか

ないんでしょう？

セオリ

んー、皮肉なことなんやけど、

コジローはんがおらんくなって、

少しずつ儲けが出てきたさかい、

不可能ちゅーこともないんやけど。

セオリ

いっぺんに返すんは

さすがにキツイからなぁ。

コジローはんに相談したいんよ。

キャトラ

セオリにまで迷惑かけて、

どーしよーもないヤツねぇ～。

セオリ

まあ、いざとなったら

将軍はんが肩代わりする、

言うてはったけど。

キャトラ

それはよくないわ！

セオリ

せやんなぁ。店主の意見が

いっちゃん大事やんなぁ。

アイリス

……セオリちゃんはいい子ね……

セオリ

あ！　向こうから来るの、

コジローはんや！

コジロー

どうだアキ？この染物。

こんな見事な色合い、

中々あるもんじゃねぇぜ。

おかげで値は張ったがなぁ。

アキヒコ

まーた悪いクセだー。

知らねーぞ、

セオリに怒られたってー。

コジロー

なぁーに、黙ってりゃ

バレやしねーって。

セオリ

……コジローはん……？

コジロー

おわっ！？

セ、セオリおめぇも来てたのか……

セオリ

……ウチらの苦労も知らんと……！

セオリ

＿人人人人人人人人人人人人人人＿

＞　　怒るでしかし！　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

コジロー

ま、待て、誤解だー！

キャトラ

少しはこりればいいんだわ。

思い出5

コジロー

……ったくよぉ、

なんだってんだ……

キャトラ

出た、借金大王。

コジロー

ってやんでぃ。

こないだから、セオリもずっと

カリカリしてるしよぉ。

コジロー

やりづらくってしょうがねぇぜ。

キャトラ

自業自得でしょ～？

コジロー

へっ、どいつもこいつも

物事を点で考えやがって。

アイリス

点？　ですか？

コジロー

たしかに俺様、今は

借金で首が回らねえ。だけどよ、

あくまで＜今は＞だぜ。

コジロー

いつまでも貧乏なんてな、

俺様だってイヤだっつぅの。

コジロー

だからよ、俺様は

未来に向かって投資してんのさ。

キャトラ

屁理屈ばっかりこねて～。

アンタがそんなこと言っても、

何の説得力もないわよ～。

コジロー

普段がちゃらんぽらんだからか？

キャトラ

わかってんじゃない。

コジロー

…………

コジロー

ゆくすえの

目じるし兼ねる

蛍かな

キャトラ

……なにそれ？

コジロー

…………

キャトラ

なんとか言いなさいよぉ～！

アイリス

……コジローさん？

思い出6

コジローの体が光に包まれる……

コジロー

…………

コジロー

よき風を

つつむ光の

きらめきて

コジロー

束と強まり

闇も散るかな

キャトラ

あー！

五、七、五じゃない、

ルールいは～ん！

コジロー

こういうのもあんのさ。

規則に縛られるなよ。

アキヒコ

おーい、コジロー！

アイリス

どうしたのアキくん？

アキヒコ

なーんか人が来てさー、

コジローにこれ渡してくれって。

賞金だって。

キャトラ

＿人人人人人人人人人人＿

＞　　賞金！？　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

コジロー

やれやれ、待ちくたびれたぜ。

キャトラ

ちょっと、どういうこと？

おかし買って！

コジロー

いいぜ。

俺様の俳句集がな、

本になることになったのよ。

アイリス

すごい、おめでとうございます！

セオリ

コジローはーん！

キャトラ

あ、セオリ。

セオリ

こないだは堪忍なぁ。

あの染物、まさかウチの

即位祝いとは知らんかったんや。

セオリ

おーきに、コジローはん。

ウチめっちゃ嬉しかったわぁ。

コジロー

ってやんでぃ。

あんくれぇで大げさな野郎だぜ。

セオリ

高かったんやろ？

コジロー

ガキがんなこと

気にするんじゃねぇや。

賞金はまだまだあるぜ。

キャトラ

……そういうことだったのね。

じゃあその賞金で、

借金も返すんだね。

コジロー

それとこれとは別の話よ。

キャトラ

へ？

コジロー

さあ、セオリ、アキ、

パーッとやりにいこうぜ！

コジロー

宵越しの金なんぞ残したら、

末代までの恥でぇ！

アキヒコ

＿人人人人人人人人＿

＞　　おー！　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

セオリ

ちょ、コジローはん？

コジロー

なぁに、心配すんなって。

金は天下の回りものってな。

そのうち懐に転がってくらぁ。

セオリ

……そういうノーテンキな

考え方やから……！

コジロー

お、おい待て、

怒るなって、どのみち

これからは俳句で稼げるし……

セオリ

そういう問題やない！

もっとしっかりせんと、

アカンちゅーとるんや！

コジロー

うぉ、やめろ、

こっち来んじゃねぇや！

アキヒコ

またおっかけっこかー。

二人とも飽きないねー。

アイリス

ふふ、

三人は本当に仲が良いわね。

家族みたい。

キャトラ

アタシたちだって！

アイリス

そうね。

ね、主人公？

ボイス

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