ヴィルフリート・思い出
ヴィルフリートの思い出とボイス
思い出1
――背筋に悪寒が走る。
冷気を受けたように、
肌が粟立つ――!
???
貴様か。この島の主は。
豪奢な衣装の男の瞳、
ただならぬその眼光、
磔にされたように体が動かない!
キャトラ
な……なんなのよアンタ……?
ヴィルフリート
我が名はヴィルフリート。
未練抱く亡者どもを統べる、
不死者の帝王――
ヴィルフリート
世では<吸血鬼>とも
呼ばれている。
キャトラ
きゅっ……!?
アイリス、下がって!
ヴィルフリート
怯えるな。
ここへ来たのは別件だ。
ヴィルフリート
我は彷徨える魂の審判。
恨み募りし死者の陳情を聞き、
故、正当であれば蘇らせる。
アイリス
死んだ人を……
生き返らせるの……?
ヴィルフリート
そう――。
この<執心のルーン>により、
まつろわぬ<不死者>としてな。
キャトラ
こいつ邪悪だ!
主人公!
アイリス
待って!
主人公!
アイリス
いま斬りかかっては……!
ヴィルフリート
賢明だな、娘。
アイリス
……もう少し、
聞かせてください。
ヴィルフリート
近頃、我との謁見を望む、
哀れな魂が増えている。
ヴィルフリート
元凶はおそらく、<闇>。
あの卑俗な一族の仕業だろう。
ヴィルフリート
帝王とて、身は一つ――
所在無く惑う魂の全てに、
一々付き合ってはおれぬ。
ヴィルフリート
<闇>を滅するのだ。
これ以上、恨み抱く
亡者を産まれさせぬために。
キャトラ
あれ……?
イイヒト、なの……?
思い出2
キャトラ
ねぇねぇ、ヴィルフリートぉ……?
ヴィルフリート
何用だ。猫よ。
キャトラ
アタシはキャトラよ!
ヴィルフリート
ほう、我に名乗るとは、
命がいらぬと見える……
キャトラ
な、なんかあるの?
ヴィルフリート
ククク……
何の用だと聞いている。
キャトラ
べつにたいしたことじゃ
ないんだけど……
お日様平気なの?
ヴィルフリート
無論だ。
他者の血も、必須ではない。
我を縛る制約は、我が縁のみ。
キャトラ
えにし?
家族のしがらみ……とか?
ヴィルフリート
ほう、聡いな。そうだ。
我が身に宿るは、
呪われし父の血。
ヴィルフリート
父は暴君だった。
生者も死者も、父には玩具。
戯れに、平凡な村娘だった
母に手をかけ、我を産ませた。
アイリス
お母さんは、人間……?
ヴィルフリート
そうだ。我は母を愛し、
母を虐げた父を憎んだ。
アイリス
そんな、実のお父さんを……
ヴィルフリート
実の父だからこそだ。
我は父を討ち滅ぼした。
その際、形なき父の魂が、
全て我に染み込んだ。
ヴィルフリート
……いまでは理解も示そう。
帝王となり、知った。
支配者は孤独でもあるのだ。
ヴィルフリート
悪逆の限りを尽くした父は、
……弱かったのかもしれない。
キャトラ
……他に家族はいないの?
ヴィルフリート
妻がいる。
キャトラ
アラ!
アイリス
人間ですか?
ヴィルフリート
そうだ。我知らず、
母の面影を求めたのかも知れぬ……
キャトラ
おくさんはいまどちら?
ヴィルフリート
眠り続けている。
アイリス
えっ……!?
ヴィルフリート
冷冷たる水晶の中で、
三千年にもなろうか。
ヴィルフリート
――父を取り込み、一時、
我も同じく暴帝となった。
ヴィルフリート
見かねた妻は、呪われし秘法で、
自ら水晶の中へと
沈み込んでいったのだ――
思い出3
キャトラ
ねえ、
ヴィルフリートのおくさん、
まだ起きないの……?
ヴィルフリート
……罰なのであろう。
たった一人愛する者を、
失い続けることが……
アイリス
なにをしてもだめなんですか?
ヴィルフリート
……僅かだが、
予兆は現れている。
キャトラ
え!? 詳しく教えて!
アンタ怖いけど、おくさんの
ためなら協力するわよ!
ヴィルフリート
ふむ。
キャトラに協力してもらわねば
はキャドラぬかもしれんしな。
キャトラ
へ!?
ヴィルフリート
あれは我が心身ともに憔悴し、
居城で呆然としていた
ときのこと――
ヴィルフリート
……見ろ、真円の月だ。
思い出すな。お前と出会った夜も、
血塗られたような赤き月だった……
――ヴィルフリートの視線の先、
冷たい水晶の中に横たわる美女は、
瞳を閉じ、唇を結んだまま、
その語りにも身じろぎもしない……
ヴィルフリート
……なぜ目覚めてくれない。
……我は己の悪行を悔いている。
千年もの間、詫び続けている。
……まだ足りぬというのか……?
懺悔の声は、硬質の水晶に
無慈悲に跳ね返される……
ヴィルフリート
…………………………………………
…………………………………………
………………………………はぁ……
ヴィルフリート
ぼくちゃんもう疲れたじょ。
???
……ぷっ!
ヴィルフリート
!?
いまのは……!?
???
…………
ヴィルフリート
…………
ヴィルフリート
気のせいであったか……
……そうであろうな……
いまさらこのようなことで……
ヴィルフリート
……妻の目覚めを待ちながら、
石の上にも三年。
と言いつつはや三千年。
???
……ぷぷっ!
ヴィルフリート
聞いたぞ妻よ!
今度は確かに聞いた!
笑ったな? 笑ったろ!
ヴィルフリート
知らんぷりするな!
ニコニコ可愛い顔をしおって!
口の端がピクピクしてるぞ!
笑いたいんだろ、なぁ、妻よ!
ヴィルフリート
――ということがあった。
まだ起きては来ぬが、
声は聞こえているのだろう。
キャトラ
あ、アンタ……?
アイリス
ぼくちゃん……?
ヴィルフリート
ぽっと出たのだ、あの瞬間に。
それが吉と転じた。
キャトラ
石の上にも三千年って。
ヴィルフリート
それは追い打ちだ。
証拠を掴むため、瞬時に
ひねり出したギャグだ。
ヴィルフリート
一連が終わり、我は悟った。
妻は、お笑い好きなのだ。
笑わせれば、起きるかもしれぬ。
ヴィルフリート
以来、居城に戻る度、
我は妻へ面白話を語る。
ヴィルフリート
反応が良いときもあれば、
静まったままのこともある。
妻は、厳しい。
キャトラ
意外と面白夫婦じゃん……
ヴィルフリート
笑い事ではない。
妻には、早く目覚めて欲しい。
ヴィルフリート
だが、やればやるほど、
妻はこう言ってる気がするのだ。
『からの? からの?』と――
ヴィルフリート
恥を忍んで、我は請う。
妻が思わず飛び上がる、
最高のネタをくれはしないか!?
キャトラ
アタシたち、旅芸人とかじゃ
ないんだけど……
思い出4
ヴィルフリート
生身だった頃、
妻は一切笑わぬ女だった。
ヴィルフリート
笑顔は不敬とされていたのだ。
また、夫である我は吸血鬼。
ヴィルフリート
みだりに笑っておれば、
魔女として引っ立てられただろう。
妻は我慢していたのだ。
キャトラ
その積年の我慢が、
いまふんしゅつしちゃってる
わけなのね。
アイリス
ヴィルフリートさんは、
既にたくさんのギャグを
おくさんに見せたんですよね。
ヴィルフリート
うむ。
アイリス
どういうジャンルのものが
手応えよかったですか?
ヴィルフリート
シュール、あるいはナンセンス……
世にそう分類されるものが、
妻の好みであるらしい。
キャトラ
じゃあ、『べろべろべろ~』とか、
ヘンな顔しても
ダメってことね~。
ヴィルフリート
我がやれば逆にアリかもしれぬが。
アイリス
どぅだぁ~い?
アイリスだよぉ~?
ミステリアスだろぉ~?
キャトラ
なにそれ。
アイリス
ごめん。
ヴィルフリート
我がやれば逆にアリかもしれぬが。
キャトラ
アンタのオリジナルはないの?
ヴィルフリート
……ふむ。
ヴィルフリート
そうだ。
パンツを履かぬというのは
どうであろう。
アイリス
えっ……!?
キャトラ
アンタ、それは……
ヴィルフリート
考えてもみろ。そもそも、
我がパンツを履いている保証など、
どこにあるというのだ?
ヴィルフリート
大人の男は人前でズボンを脱がぬ。
確かめる術などありはしない。
確証なくば、履いているか
いないのか、確率は二分。
ヴィルフリート
まさに究極的神秘の命題。
深淵なるエニグマ。
その空間が、ここにある。
キャトラ
……で?
ヴィルフリート
この一連の説明まで含め、
どこかでおかしくなってきて
笑いはしないだろうか。
キャトラ
多分ないから、
パンツは履いときなさいな。
ヴィルフリート
無念だ。
思い出5
ヴィルフリート
なんということだっ……!
不死者の帝王たる、
この我が……!
ヴィルフリート
怨嗟を叫ぶ死霊とて、
これほどの悔悟を抱きはすまい!
アイリス
ヴィルフリートさん、
怒ってる……
やっぱり怖いねキャトラ……
キャトラ
ううん、アタシ慣れてきた。
ヴィルフリート!
どうしたの? 仕事? 家庭?
ヴィルフリート
家庭だ……!
キャトラ
ほら、怖くない。
ヴィルフリート
我としたことが、
失態を犯してしまった……!
ヴィルフリート
事を急くあまり、妻に
ダジャレ50連発などと……!
我ともあろう者が……!
キャトラ
おもろいおっさんだなぁ。
ヴィルフリート
貴様、我を愚弄するか!
死者たちとの謁見は、
日々滞りなく進めている!
妻との対面は刹那に過ぎぬ!
キャトラ
仕事は立派だよ。
でも、おくさんに対しては
ダメダメじゃない。
ヴィルフリート
くっ……!
痛いところを突く猫め……!
ツケネコめ……!
アイリス
ツケネコ……?
アイリス
……滑っちゃったんですか?
ダジャレ50連発。
ヴィルフリート
……そうだ。
キャトラ
途中でやめたらよかったのに。
ヴィルフリート
『次で取り返せるかも』と、
食い下がったのが後の祭りよ……!
やればやるほど
戻れぬ深みに……!
キャトラ
なんだかなぁ。
ヴィルフリート
わからぬだろうな!
妻のおらぬ数千年の孤独、
味わったことのない者に!
キャトラ
……ごめん、そうだよね、
寂しいよね……
ヴィルフリート
主人公……
何かないのか、何か……?
ヴィルフリート
貴様のような、
寡黙なる人物の発する一語こそ、
破壊力があったりするのだ……!
ヴィルフリート
あるのだろう!? わかっている!
その仮面の下に隠したギャグを、
我に分けてくれぬかっ!
思い出6
ヴィルフリート
この光は……!?
???
――息子よ。
アイリス
え?
ルーンの光の中に、
老いたヴィルフリートを思わせる
野生的な紳士が浮かび上がる――
ヴィルフリート
父か、我の内からわざわざ何用だ。
懺悔し、土に還る
決心がついたのか。
父
愚息め。慈悲深くも知恵を
授けに来た帝王に、
口の利き方を知らぬ奴よ。
キャトラ
あ、親子だなぁ。
ヴィルフリート
知恵だと?
父
貴様の母を射止めた、
とっておきのジョークだ。
父
『我は吸血鬼、汝の血を――
父
すいません、吸います!』
ヴィルフリート
失せろ。
父
ぐわあぁぁぁ……!
キャトラ
……なんだったの、
いまの面白親子喧嘩は……
ヴィルフリート
…………
ヴィルフリート
……しかし、なくもない、か……
キャトラ
ないと思うけど!?
ヴィルフリート
そうではない、父だ。
思えば物真似は、
まだ見せたことがない。
ヴィルフリート
滑稽な義父の真似というのは、
嫁心をくすぐるのでは
ないだろうか?
キャトラ
……まあ、やってみれば?
アイリス
私、思うんですが。
ヴィルフリート
なんだ。
アイリス
昔のことを反省して、
おくさんのために頑張る
ヴィルフリートさんの気持ち、
伝わらないわけありません。
アイリス
待ってらっしゃるんじゃ
ないでしょうか。
素直な『起きて』の一言を。
ヴィルフリート
……知った風な口を。
これは我と我が妻の
問題なのだ。
アイリス
……すみません。
ヴィルフリート
まあよい。下々の者の進言も、
時として的を射るもの。
ヴィルフリート
いざとなれば、
試すとしよう――
キャトラ
プライド高いんだから~。
ヴィルフリート
――では、我は居城へ戻る。
亡者たちも待っているしな。
キャトラ
死者たち相手に
モノマネの練習する気でしょ?
ヴィルフリート
愚かなことを。
ネタの安売りなぞせん。
ヴィルフリート
焦ることはない。時をかけ、
じっくりと吟味しよう。
ヴィルフリート
新鮮さ。唐突さ。
そのエッセンスこそ、
笑いには必要不可欠。
ヴィルフリート
昇華されし、珠玉の一言により――
ヴィルフリート
―ー堪えきれず、
笑い声とともに、
目覚める我が妻――
ヴィルフリート
目に映るようだぞ!
フッハハハハハハハ!
ボイス
状態 | ボイス |
---|---|
キャラ詳細画面 | 甦れ……不死者として! |
Lvアップ | ネタが浮かんだぞ |
スキル | 裁きを下す! |
交代時(入) | 平伏せ! |
交代時(出) | 死ぬなよ… |
クエスト開始時 | 彷徨う魂よ…何れの道を選ぶ |
クエスト中放置 | 静養もせいよう! |
クエストクリア時 | 貴様等は……不死者にすら値せぬ |
戦闘不能時 | 妻よ……許せ…… |
タウン1 | 我と謁見を望むか |
タウン2 | 帝王は多忙だ |
タウン3 | 魂を冒涜するな |
タウン4 | 隣の屋敷に塀ができたという |
タウン5 | まだ目覚めぬか |
攻撃1 | フンッ |
攻撃2 | デヤーッ |
被ダメ1 | クッ |
被ダメ2 | ガフッ! |
被ダメ3 | ウッ |
協力待機 手を振るorお辞儀 | 我と謁見を望むか |
協力待機 バンザイ | 見事だ |
協力中 土下座or頭を抱える | 何故だ… |
温泉 | 愉快だ |
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元野球小僧
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冒険者さん
192015年06月30日 20:28 ID:tv56irck自引するまでがんばろうとおもって今日までこのページ見なかったけど・・・
見たら改めて欲しかったなって思ったわorz
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182015年06月15日 08:31 ID:rh6o6nbe茶熊で奥さん起きてよかったね
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