イサミ・思い出

思い出まとめへ戻る

イサミへ戻る

思い出1

イサミ

ここが飛行島ですか……

なるほど、空を飛ぶというのは、

実にいい気持ちですね……

キャトラ

そうでしょ？

お日様もほぽかぽかして、

すっごく快適なんだから。

イサミ

……私にはいささか、

まぶしすぎる気もします……

イサミ

ともかく、これから

お世話になります。

私は弓士。

みなさま方の敵を、

この一矢にて貫きましょう。

アイリス

頼りにしてますね、イサミさん。

イサミ

私もシズクと同じく、

定期的にこれを飲まねば

正気を保つことはできません……

そう言うと、イサミは
腰の瓶を持ち上げてみせた……

イサミ

ですから、なにかと

お手間をおかけするかも

しれませんが……

キャトラ

うん。まー、でも、

それは仕方ないよ。呪いだもの。

ちゃんと受け入れてあげるから。

アイリス

ええ。お気になさらずに。

イサミ

みなさまのご厚情、

深く感謝いたします。

どうか、シズクにも、

同じように接して頂けましたら……

キャトラ

いーよ。おっけーおっけー！

アイリス

イサミさん、シズクさんに

お優しいんですね。

イサミ

シズクは我が一族の宗家。

私の主でありますから。

キャトラ

それだけかしらねぇ？

イサミ

共に育ったため、

妹に対するような

気持ちも抱いております。

キャトラ

なるほどー。

心配性のおにーちゃんだ？

イサミ

かもしれませんな。

キャトラ

おっけーおっけー！

ちゃーんと面倒見てあげるから！

アンタも、人の心配ばっか

してないで、ここでの生活を

存分に楽しみなさいな！

イサミ

有り難きお言葉……！

アイリス

ふふふ……

思い出2

イサミ

これは、みなさま。

キャトラ

アラ？アンタ、

なんかケガしてない？

イサミ

個の程度、いつものことです。

＜鬼退治＞が生業ですから。

生傷の絶えることはありません。

キャトラ

無茶な商売してるわね～。

アイリス

キャトラ、商売とは

ちょっと違うと思うよ？

キャトラ

ところでさ、

イサミとシズクって、

主従関係なのよね？

イサミ

はい。そもそも我が一族は、

宗家に当主が

絶対的な権力を持っていました。

アイリス

……でも、過去形なんですね？

イサミ

ええ。現在では、

そのような習慣は廃れています。

なにより――

――我が一族はもう、

私とシズクしかおりませんから。

キャトラ

……そうね。

でも、そこで暗くはならないわよ！

イサミ

その方が有り難いです。

キャトラ

そうよ！イサミ！

アンタちょっと、

マジメすぎるのよ！

アイリス

きゃ、キャトラ？

キャトラ

アンタがチンウツとしたら、

どーしてたって空気が

どよーんとしちゃうし！

もうちょっと、明るくなって！

……みたら、いいじゃないの～。

ないの～。

アイリス

(キャトラ……！

今日は、安定しないキャラで

攻めるんだね……！

イサミ

……たしかに。

シズクにもよく言われるのです。

キャトラ

なんて？

イサミ

『＜この朴念仁。
クソ真面目オールスターズ。
コンクリート頭モンスター＞』と。

キャトラ

ひえぇ……！

シズクが言う？それ？

イサミ

ふにゃふにゃしたときに。

キャトラ

あ、な～る……

アイリス

あの状態のときの

シズクさんの発言は、

真に受けなくてもいいのでは？

イサミ

いえ、なんとなく思うのです。

ああ、普段思っていることを

そのまま言ってるんだろうな、と。

アイリス

そんなことも……

キャトラ

……う～ん……

ないとも言えないかも……

イサミ

キャトラ殿にも

ご指摘を受けた上は、

私の性格に問題があるのでしょう。

改善出来るよう、

努力して参ります。

キャトラ

そ～ゆ～とこが

クソマジメなんのよ！

イサミ

でもないかもしれませんよ？

キャトラ

……お？？

思い出3

イサミ

よう！坊ちゃん嬢ちゃん、

猫の大将！元気かい？ ''

だっひゃひゃひゃひゃ！

キャトラ

そうだった……

アンタにも、『ゴキゲンモード』が

あるんだったわね……

イサミ

な～に引いてやがんだ？

明るくなれっつたのは

おめーらじゃねーかよ？

キャトラ

そうはいったけど、

そーなれとはいってないわよ！

イサミ

こまけー猫の大将だな。

そんなんだから

ちっちぇえままなんだぜ？

キャトラ

ちがうわよ！

猫の標準サイズだわよ！

それに満腹になれば、

倍くらいにおっきくなれるし！

アイリス

(キャトラ……！

それで大きくなるのは

おなかだけだよ……！)

イサミ

だひゃひゃひゃ！

そいつは失礼したぜ！

キャトラ

そーよ！

イサミ

で、俺になんの用だ？

キャトラ

アンタが呼び止めたんでしょーが！

イサミ

じゃあ、俺はおめーらに

なんか用があったってことか？

キャトラ

知らないわよ！もー！

アンタね！陽気になると、

いい加減すぎるのよ！

イサミ

お、いいモン持ってんじゃん。

もらっとくぜ。

キャトラ

ああ～！！！

アタシのカニカマ！

返せ～！

イサミ

うめぇ。

キャトラ

ああ～！！！

……うわぁ～ん！！！

アイリスー！

ヒゲのおっさんが、

アタシのカニカマ食べっちゃったー！

アイリス

よしよし、キャトラ。カニカマは

、戻ればまだあるから、ね？

イサミ

メソメソすんなよ。

喰っちまったもんは

しょうがねえだろ？

キャトラ

イヤだー！

イサミのこのカンジ、

イヤだよー！

シズク

イサミ！なにをしている！？

アイリス

あ、シズクさん……？

イサミ

おーシズク。

今日もべっぴんだねぇ～。

シズク

馬鹿なことを……

早く正気に戻れ！

イサミ

なんでぇ、

いい気分だっつーのによ。

シズク

いいから……！

もうみなさん、

かなり怒っているぞ！

キャトラ

うん！怒ってる！

早く飲みなさ～い！

イサミ

ちぃ、しゃあねえなぁ……

…………

……キャトラ殿……

キャトラ

むう！

イサミ

本当に、申し訳ありません……！

キャトラ

許さな～い！

''買ってもらうからね！

カニカマ百本！

いや！

3500万本！

イサミ

……わかりました。

一生かけても償います……！

アイリス

あ、あ！イサミさん！

いまのは盛りすぎですから、

百本でも多いですから！

ダメだよキャトラ？

キャトラ

だってそのくらい傷ついたもの……

アタシの猫心……

シズク

……みなさん、このたびは

イサミがお恥ずかしい真似を……

なんとお詫びすればよいか……

キャトラ

……シズクがそれ言える？

シズク

うっ！？

……ともかく、行くぞ、イサミ。

向こうで頭を冷やせ。

イサミ

すまない、お前にまで

恥をかかせた……

シズク

それはいいから……

キャトラ

ほんとにもう、あの二人ってば、

ちょっと油断すると

ロクなもんじゃないわね！

アイリス

まあまあ、もう許して

あげてもいいと思うよ？

キャトラ

ふんだ！

思い出4

キャトラがイサミに
お説教をしているようだ。

キャトラ

まったく！しっかりしなさいよ！

どっちかがふにゃったり、

あるいはどっちもふにゃったり！

だいたいねぇ！イ

サミはおっさんだからいいけど、

おっさんでいいよね？

イサミ

……お好きなように……

キャトラ

じゃあおっさんね！

おっさんだからいいけど、

シズクは女の子なんだよ！？

アンタよりも、危険が一杯なの！

アンタが守らなくちゃ

いけないじゃない！

イサミ

……おっしゃる通り。

キャトラ

瓶だってアンタが持っているんだし、

もっと自分の責任を

しっかり見つめてよね！

イサミ

……はっ。

アイリス

キャトラ、もうそのくらいで……

キャトラ

うん。もうやめるよ。

言いたいことは言ったからね。

イサミ

キャトラ殿のお言葉、

戒めとして、心に

刻みつけました……

キャトラ

よろしー。

イサミ

…………

主人公殿。シズクって可愛いですか？

主人公

！

キャトラ

なっ……！

急になんなの！？

イサミ

あ、いえ、一般的な男性の目からは

シズクがどう見えるのかお尋ねしたく。

主人公

……。

イサミ

申し訳ない。唐突でした。

忘れてください。

キャトラ

マジメな顔したヘンな質問で、

主人公を困らせないでよね。

イサミ

すみません。

……ふにゃふにゃしたシズクには、

かなりのスキがあります。

キャトラ

まあ、たしかにねぇ。

イサミ

しかもあれは、私と違い、

いくらか記憶も失うそうで。

キャトラ

あ、そーなんだ。

……むしろ、アンタは

記憶ちゃんとあったのね……

イサミ

……心配なのです。

兄も同然に、

一緒に育ってきた身としては……

キャトラ

ワルイムシが

ついちゃわないかって？

イサミ

まあ……私が口を出すことでは

ないかもしれませんね。

どんな形でもいいのでしょう。

シズクが、一緒に歩める人間を

見つけ出してくれさえすれば。

思い出5

イサミがシズクを背負って
やってきた……

シズク

うへぇ……

もうたべられないよ……

キャトラ

シズク、寝ちゃってる……？

どーしたのよイサミ？

イサミ

……鬼を討ち漏らしました。

アイリス

あ、＜鬼退治＞にいいてらしたんですか？

イサミ

はい。それがいまでも、

我が一族の使命ですので。

キャトラ

で、シズクが時間切れで

ふにゃふにゃして

寝ちゃったのね？

腰のソレ飲ませて、

しゃんとさせれば

良かったのに？

イサミ

……シズクは普段から、

少々飲み過ぎていますから。

アイリス

え……？

イサミ

飲み過ぎは、命を縮めるかも

しれないのです。

キャトラ

そーなの！？

イサミ

おそらく。

ですから、出来る限り

飲ませたくないのです。

キャトラ

でも……じゃあ、アンタは？

アンタだってガブガブ

飲んでるじゃない？

イサミ

私は丈夫ですから。

キャトラ

ちょっ！

根拠のないこと言って！

イサミ

……私一人で討てる敵であれば、

シズクにこれを飲ませることは

したくないのです。

シズクは我が一族の当主。

たしかに、縛る掟もありますが……

……彼女には、人並みの

せというものを掴んで欲しい。

平凡な家庭を築き、

子を産んで……

アイリス

イサミさん……

イサミ

シズクは気丈ですから、

私の言うことを

聞き入れてくれません。

なので……

眠ってくれれば、

それでいいのです……

キャトラ

アンタ……。アンタが代わりに

犠牲になることを、

シズクが望むとでも思うの！？

イサミ

ですから、眠っているうちに

事を済ませておくのです。

キャトラ

アンタ……違うよ、きっと、

そういうのは……

二人の体質って

ギャグっぽいけど、

実は意外と深刻で、大変で……

……でもさ。

もしアンタがいなくなったら、

シズクをわかってあげる人が

いなくなっちゃうんだよ？

イサミ

それは先の話です。

その頃には、シズクの側に、

別の誰かがいることでしょう。

キャトラ

イサミのわからず屋……！

イサミ

では、失礼します。

キャトラ

ダメだよ！

キャトラ

主人公！

思い出6

イサミ

この光は……？

アイリス

それは、ルーンの光……

心の、光です……

キャトラ

アンタみたいにね。

ガンコな心はさ、

一回さらけ出しちゃいなさいな。

イサミ

さらけ出す……？

シズク

…………

イサミ

シズク！

……起きたのか……

シズク

……起きていた。

イサミ

え？

シズク

聞いていた。

イサミ

なっ！？

シズク

一族の当主として、

イサミに言いたいことがある。

イサミ

……はっ。

キャトラ

(ねぇ、これって……)

アイリス

(そうね、私たちは、

ソロソロとこの場を

離れていきましょう)

キャトラ

(主人公、しんがりをお願いね)

シズク

イサミ。お前は、

私に隠し事をしていたな？

イサミ

……申し訳ありません。

シズク

それは、お前の一存だった。

当主として、それは

責める権利がある。

イサミ

……はい。

シズク

もう、よせ。

イサミ

…………

シズク

……やめよう、そういうのは。

私たちは、同じ一族、

同じ命運を背負っているのだから。

イサミ

…………

シズク

不服か。

イサミ

…………

シズク

……イサミは、

私に余計な気をつかっている。

私に、人並みに

幸せな家庭を持って欲しい。

そう思っているな。

イサミ

……はい。

シズク

自分の幸せについて、

私は私で考える。

お前にどうこう

言われることではない。

イサミ

…………

シズク

それに、私にとっても未来の話だ。

そして、未来には……

様々な可能性がある……

イサミ

……？

シズク

私と共に生きる、

誰にもその可能性がある。

わずかかもしれないが、

どんな者にも……

イサミ

？

シズク

お前にもその可能性がある、と、

考えたことはないのか？

イサミ

……ありません。

シズク

本当にそうなのか？

イサミ

……はい。

シズク

物心つく前より、共に修行したな。

共に、数多くの

悪鬼を討ち取ったな。

イサミ

はい。

シズク

なのに……一度もか……？

イサミ

…………

シズク

…………

イサミ

……一度、くらいは――

シズク

そうか！

イサミ

いえ！失礼しました！

私は分家の者です、

そんな身分違いは――

シズク

構わん！一度くらいならばな！

イサミ

ですから――

シズク

もう言うな！

イサミ

……はっ……

シズク

再びになるが……

未来には、様々な

可能性がある……

私と共に生きる者は……

いまは、お前で……

…………

……将来もそれが、

変わらない可能性も……

…………

イサミ

……そのときはこのイサミ。

当主のために、

骨身を惜しまず働くことを

お誓いいたします。

シズク

当主とか、分家とか、

もういいよ……

イサミ

……はい。

シズク

……もしも……万が一………

そうなったときは……

どこかの野で、屍になるまで……

イサミ

…………

シズク

…………

イサミ

……だひゃひゃひゃひゃ！

まかせとけっっーの！

俺が守ってやるぜ！

主人公・キャトラ・アイリス

！

シズク

お～♪ たっのもしぃ～♪

そんじゃ～、そんなかんじで

いいかんじによろしく～♪

キャトラ

ず、ず、ず、

ズコー！

キャトラ

イイカンジだと

思ってたのにぃ……！

イサミ

だひゃひゃ！

おう、シズク！

いまから鬼退治、一件行っとく？

シズク

のったぁ！よぉ～し！

おにたいじだぁ～！

キャトラ

待ったー！

そんなふにゃふにゃで！

頭を冷やしなさぁ～い！

アイリス

……あの二人は、

いまの関係のままで

いいのかもしれないわね♪

思い出7

イサミ

だっひゃひゃひゃひゃ！

おめーら、楽しくやってっか？

キャトラ

げげっ！　いきなり
『ゴキゲンモード』じゃない！

イサミ

おう、俺はごきげんだぜ！
やっぱ、なにごとも楽しくだよな！

アイリス

そう思いますけど、
私たちに何か用があったんじゃ･･････

イサミ

お？　おぉ･･････それな！
ちょっと待っててくれや！

思い出8

イサミ

････････････申し訳ありません･･････！

みなさまのお力添えに、
改めて感謝の言葉を
お伝えするために来たのですが･･････

ここへ来るまでに、
またあの様な･･････不覚です･･････

励ましの言葉、痛み入ります･･････

これよりは一層の努力をし、
みなさまのお力になれる様、
精進して参ります。

---