クリスマス版レンファ・思い出
思い出まとめへ戻る
クリスマス版レンファへ戻る
思い出1
よい、こら、さっ、さ～。
よい、さっ、さっ！
雪を払って、ほい、さっ、さっ！
キャトラ
わっ――プッ！？
えっ、あ！ キャトラ！？
アイリス
だいじょうぶ、キャトラ？
キャトラ
ぷはっ！ だ、大丈夫だけど、
いきなり雪をかけられるとは
思わなかったわ……
わ、わざとじゃないのよ？
でも、ごめん。キャトラが
白くてわからなかったのよ。
アイリス
レンファさんは、
雪かきしてたんですね。
うん、そう。ほら、みんなが作った
クリスマス飾りや、サンタの人形が
雪に埋もれそうだったのよ。
キャトラ
へぇ～。レンファえらいじゃない♪
そ、そんなこともないけどね。
でも、せっかく飾ったのに、
雪で見えないのもったいないもの。
アイリス
そうですね。でも、
ひとりで雪かきは大変ですよ。
キャトラ
そうそう。だから、
アタシたちも手伝うわね！
みんな……ありがとう。
それじゃ手伝ってもらうわね♪
キャトラ
まっかせなさーい！
クリスマス飾りに積もった雪は、
主人公たちと、
レンファによって片付けられた。
キャトラ
こんなものかしらね。
そうね。あとは……よっと。
雪を払ったサンタ人形たちの頭に、
レンファは一つずつ笠を被せた。
アイリス
……笠ですね。
それ、どうしたかですか？
作ってきたの。これは人形だけど、
前から見かけるたびに、
寒そうだなって思ってたから……
キャトラ
もしかして、
レンファも寒いのは苦手なの？
に、苦手ってほどじゃないけど……
でも、寒いのは誰だって嫌でしょ。
……嫌よね？
アイリス
ふふ。そうですね。
これでよし……っと。
みんな、手伝ってくれてありがと。
アイリス
いいえ。私たちが、
したかっただけですから。
アイリス
されより、少し体も冷えましたし、
熱いお茶でも飲みませんか？
キャトラ
さんせ～♪
ほらほら、早くいきましょ！
あっ、ちょ、ひっぱらないでよー！
………………
…………
？？？
………………
思い出2
ね、ねぇ？ ちょっといいかな？
キャトラ
レンファじゃない。どうしたの？
あ……えっと……ちょっと、
みんなに聞きたいとがあって……
アイリス
なんでしょう？
あのね……
今朝、ウチの部屋の前に、
これが置かれてたんだけど――
そう言ってレンファが見せたのは、
カラフルな装飾の綺麗な箱だった。
キャトラ
どうみても、プレゼントの箱よね。
アイリス
……誰かからの贈り物ですか？
う、うん。たぶん……でも、
そう言うって事は、
コレをくれたのは
みんなじゃないのね……
キャトラ
え……誰がくれたかわからないの？
実は……そうなのよ……
アイリス
心当たりはないんですか？
レンファなくもない……かな。
だからこうして、みんなに話を
聞いてるんだし。
キャトラ
つまり、アタシたちからの
プレゼントだと思ったのね。
そうだったんだけどね。
でも……違うのよね？
アイリス
私たちじゃないですね。
キャトラ
う～ん。ねぇ、それ、
本当にレンファあてなの？
それは間違いないわ。
だってメッセージカードがあるし。
レンファの見せたカードには、
きちんと『レンファ様へ』と
書かれていた。
キャトラ
これじゃ間違いようがないわね……
他に心当たりはないの？
さっぱりね。
でも本当に、だれなのよ……
あぁ、もう……モヤモヤする！
キャトラ
気持ちはわかるわね。
あ、ちなみに箱の中身はなに？
カニよ。すごい大きいの……ほら。
キャトラ
おっきいぃいいー！？
なにこれっ！ うらやましぃい！！
そういえばキャトラは、
カニカマがスキなんだっけ？
キャトラ
そのままのカニも大スキです！
じゃあ、このカニはあげるわ。
ウチは食べるの気が引けてるし。
キャトラ
いいの？！やったっ！
今日はカニ鍋よ～♪
アイリス
……はぁ。
キャトラったら……もう……
………………
…………
？？？
………………
思い出3
あっ！？ ね、ねぇ！
ちょっと待ってっ！
キャトラ
な、なに！？ そんな大声出したら
びっくりするじゃない。
ご、ごめん。
でも、話があって……
アイリス
あの……お話って、その手にある
プレゼントのことですか？
キャトラ
もしかしなくてもソレ……
このまえと同じヤツ？
う、うん。そうなのよ……
またウチの部屋の前に置かれてて。
キャトラ
いちおう確認するわね。送り主は？
それも前と同じ。
知り合いにも聞いてみたけど、
みんな自分じゃないって……
アイリス
……そうなんですね。
キャトラ
あ、そうだ！
中身も同じだったりするの？！
アイリス
……キャトラ。
キャトラ
ち、違うわよ！？
カニだったらいいなっと思ったけど、
レンファのことも心配してるから！
ありがと。でも残念。
今度の中身は髪飾りだったわ。
レンファが箱を開けて見せると、
中には美しい髪飾りが入っていた。
アイリス
わっ……
すごく綺麗な髪飾りですね！
あれ……でもこの髪飾り……
うん、ウチがつけてるのと、
そっくりでしょ？
キャトラ
ほんとねぇ……そっくり。
でも、今つけてる方は、
ママが贈ってくれたものだから、
ウチに二つ目は必要ないの。
アイリス
その気持ちはわかる気がしますね。
形は同じでも、この髪飾りが、
ウチにとっての特別だから♪
キャトラ
なら、プレゼントはどうするの？
それなんだけど……アイリス。
よかったらこれ、貰ってくれる？
アイリス
え？ 私がですか？
うん、ウチには必要ないけど、
使わないのはもったいないでしょ。
それに、この前は雪かきを
手伝ってもらったしね。
そのお礼よ。
アイリス
いえ、でも……あれは……
キャトラ
いいんじゃない、アイリス。
レンファの言う通り、
誰も使わないのはもったいないし。
無理にってつもりはないの。
ただ、よかったらどうかなって。
アイリス
……そうね。
ありがとう、レンファさん。
大事にしますね。
うん。そうしてくれると、
ウチも嬉しいかな♪
………………
…………
？？？
………………
思い出4
あ～……ねぇ、みんな？
えっと……ちょっといいかな？
キャトラ
……ねぇ？ まさかと思うけど……
キャトラ
キャトラは察しがいいわね……
そのまさかよ……
キャトラ
……今度はなにが贈られてきたの？
……まだ開けてなくて、
部屋に置いてあるわ……
アイリス
そうなんですか？
ええ。ちょっと勇気がでなくて……
キャトラ
勇気がって……なんか
危なそうなプレゼントだったの？
ううん。箱は前回と同じものよ。
ただ、これでもう三回目だから、
さすがに不気味になってきてて……
キャトラ
あぁ……なるほどね……
最初は送り主がわからなくて、
ちょっとモヤっとしたくらいよ。
悪意みたいなのも感じなかったし。
逆に、まごころっていうか……
誠意みたいなのを感じたくらい。
アイリス
私がいただいた髪飾りも、
とっても丁寧な作りの品でしたね。
ええ。そういう品だから、
アイリスに譲ったわけだけど……
でも、三回目ともなると、
いいかげん相手がわからないのが、
怖くなってきて……
キャトラ
……そうね。
ここは犯人を突き止めましょ！
アタシにいい考えがあるわ！
アイリス
え……犯人？
なにか考えがあるの？！
教えてキャトラ！
キャトラ
簡単よ。
犯人はいつも、部屋のドアの前に、
プレゼントを置いていく！
キャトラ
なら、アンタが廊下で
張り込めばいいじゃない！
あ……そっか！？ そうよね！
ウチ……わりと早寝で、
夜更かししないから、
張り込みとか思いつかなかったわ。
アイリス
……そ、そうだったんですね。
そっか……張り込み……
あ！ え、えっと……みんなはさ、
今夜とか……ヒマだったりしない？
キャトラ
そりゃヒマではあるけど……
なに？ アンタ怖いの？
なっ！ なに言ってるのかなぁ～
ウチが、こ、怖いわけないでしょ！
キャトラ
そうなんだ。じゃ、ひとりで大丈――
こっ、怖くないけど！
で、でもほら！ みんなだって
犯人は気になるでしょ？！ ね？
キャトラ
……あ～はいはい。わかったわよ。
気になるから一緒にいてあげるわ。
アイリス
私もご一緒しますね。
''あ、ありがと。それじゃ今夜……
ウチの部屋に集合よ！
絶対だからね！
思い出5
キャトラ
それじゃ、これから
連続プレゼント置き去り犯の
張り込みを始めるわ！
キャトラ
みんな、充分に警戒するよーに！
警戒って……
一緒に張り込むのは助かるけど、
少し気合入れ過ぎじゃない？
キャトラ
そんなことないわ！
レンファの方が甘過ぎよ！
……えっ、そ、そう？
キャトラ
いい？ よく考えてみてよ。
犯人は深夜、女の子の部屋に来ては
こっそりプレゼントを置いていく。
う、うん。部屋の前までだけどね？
キャトラ
どうかしらね。犯人はレンファの
部屋どころか、生活習慣まで
把握してる可能性があるのよ？
ウチの生活……習慣……？
キャトラ
レンファが『いつ食べて』
『いつお風呂に入って』
『いつ寝るのか』を知ってるのよ。
キャトラ
つまり犯人は、アンタを狙う……
変質者かもしれないの！
――え。……えぇええっ！？
アイリス
どうしてそう思うの、キャトラ？
キャトラ
思うっていうか、
そういう可能性があるって話よ。
実際、事件は起こってるんだし。
きゃ、キャトラ、アイリス……
うっ、ウチ、どうしたらいい？
キャトラ
どうするもなにも、現場を押さえて
ぶっとばせばいいじゃない。
そんなの無理よっ！？
キャトラ
え？ なんでよ？
だって怖いじゃない！
キャトラ
怖いって……アンタ強いでしょ！？
それでも、怖いものは怖いのよ！
それに気持ち悪いじゃない！
キャトラ
……えぇー……
アイリス
……犯人に怯えちゃってるわね。
キャトラ
だ、大丈夫だってば。
アタシたちもいるんだし。ね？
そ、それはそうだけど……
で、でも……へ、変質者なんて……
アイリス
……キャトラ。
レンファさんを、おどかし過ぎよ。
キャトラ
ごめん……ちょっと反省してるわ。
こ、今夜はずっと起きてるよね？
ね、寝るの怖いし……
ちゃんと見張っててよ？
キャトラ
う、うん……わかっ――
？？？
…………
キャトラが返事をしかけた時、
廊下の端で大きな影が動いた。
ッ！！ いやぁあああーッ！！
思い出6
……ぁ……る、ルーンの光……？
……怖い気持ちが消えて……
勇気が湧いてくるみたい……
ありがと。主人公に
勇気をもらったから、
ウチはもう大丈夫よ！
さぁ、変質者でもなんでも
かかってきなさい！
レンファのあげた悲鳴に、
硬直して動かなかった影は、
その言葉にゆっくり近づいてきた。
サンタ人形
…………
……え。サンタ……の人形……？
近づいて確認できた姿は、
その手にプレゼントを持った
サンタの人形だった。
キャトラ
なに、これ……？
なんで人形が動いてるのよ……
アイリス
あの……あなたは一体……
サンタ人形
………。……！
……あなた、喋れないのね。
でも、身振り手振りじゃ――あれ？
その笠、ウチが作った……
サンタ人形
……！！
アイリス
……頷いてますね。
キャトラ
もしかして、レンファに
笠のお礼をしてたんじゃない？
え……？ そうなの？
サンタ人形は大きく頷くと、
手にしていたプレゼントを
差し出してきた。
……これ、もらっちゃっていいの？
……そう、とっても嬉しいわ。
ありがとうね。
笠のお礼、たしかに受け取ったわ♪
人形はレンファの言葉に頷くと、
くるりと振り返って去っていった。
……ハァ。……びっくりしたわ……
まさか人形がお礼にくるとはね……
アイリス
それだけ嬉しかったんですよ。
キャトラ
でも、
変質者でなくてよかったじゃない。
ほんとよ……って、キャトラ！
さんざん脅かしてくれたけど、
犯人、全然違ったじゃない！
キャトラ
えっ！？ いや、ほら
アレはあくまでも予想だし！
ウチ、本気で怖かったんだからね！
キャトラ
ま、まぁまぁ。それよりほら、
最後にもらったプレゼント、
なにが入ってるのよ？
あぁ、コレ？ なんだろ……
そんなに重くないけど……
レンファが箱をあけてみると、
中にはクリスマスケーキが
入っていた。
おっきなケーキ……あ、そうだ。
これ、みんなで食べましょ。
せっかくのクリスマスなんだし。
キャトラ
あ、アタシもいい？
もちろんよ。そりゃ、
おどかされたりもしたけど、
心配してくれたのも本当でしょ。
キャトラ
それはもちろん！
レンファは仲間なんだから！
うん、だからいいよ。一緒に
クリスマスお祝いしましょ！ ね！
ほら、メリークリスマス♪
キャトラ
メリークリスマース♪
うん！ みんなでクリスマス！
＜めでたい＞わね！
お祝いに、一差し踊るわ♪
よいこらさっさ～よいさっさ～♪
聖夜に祝いの鐘が鳴る～♪
