スイカ・思い出

スイカの思い出とボイス

思い出1

とぉおおーッ！！！

スイカ

スイカ、飛行島に推参ですっ！！

アイリス＆キャトラ

････････････

スイカ

おや？　みなさん、

鳩がまめでっぽーを

食らったような顔をしてますね？

キャトラ

とつぜん出てこられたら、

誰でもビックリするわよ！

アイリス

･･････新しいお仲間さん？

スイカ

はい！　私、スイカっていいます！

お世話になりますっ！！

アイリス

ええ。私はアイリスよ。

よろしくね。

スイカ

こちらこそ、

よろしくお願いしますっ！！

キャトラ

･･････とりあえず、新入りなのは

わかったから、

声のトーン落としなさいよ。

スイカ

トーン？

キャトラ

声が大きいって言ってんのよ！

スイカ

なるほど！　わかりましたっ！

キャトラ

全然わかってないじゃないっ！

スイカ

あ･･････ごめんなさい。

里で、『挨拶は元気よく』って、

言われてたので･･････つい。

キャトラ

まぁ、元気に挨拶できるのは、

いいと思うけどね･･････

キャトラ

それでアンタ、

飛行島になにしに来たの？

スイカ

もちろん修行にきました！

アイリス

･･････修行？

スイカ

そうなんです！

私、忍者なんですけど、

まだまだ全然未熟なので！

キャトラ

へ～。そうなの？

スイカ

『忍者とは、忍ぶ者』だって、

頭領が言ってるんです。でも―――

スイカ

私、忍ぶのがすっごく

下手なんですよ！

キャトラ

あ～～うん。

アンタ、そんな感じよね。

スイカ

わかるんですかっ？！

私、どうにも静かにしてるのとか、

苦手なんです！

スイカ

でも私の夢は、

一人前の忍者になること！

それは諦められません！

キャトラ

本気なのね。

スイカ

もちろんですっ！！

だからはるばる飛行島へ、

修行にきたんです！

アイリス

あの･･････なんで、飛行島なの？

スイカ

ここには、世界中から強い人たちが

集まっていると聞きました！

スイカ

そんな人たちの中で揉まれれば、

きっとスゴイ修行が

できると思うんです！

スイカ

なので、これから

よろしくお願いします！！

キャトラ

あ、うん･･････

まぁ、がんばんなさい。

スイカ

はいッ♪

思い出2

スイカ

････････････ぁぁぁああしゅーーっ！！

キャトラ

なっ、なに、この声？！

それに地響き？！

アイリス

･･････近づいてくる･･････！

耳を澄ませて声の出所を探ると

土煙をまきあげながら、

スイカが走っていた。

アイリス

スイカちゃんだったのね･･････

キャトラ

そうみたいね･･････

スイカ

あっ！

スイカ

みなさん、こんにちはっ！！

キャトラ

はいはい、こんにちは。

あと、声大きいわよ。

スイカ

あ･･････えへへ。

またやってしまいました。

アイリス

修行、がんばってるのね。

スイカ

はいっ！　忍者として、

足腰の鍛錬は大事ですから！

キャトラ

･･････だからって、西瓜を引っ張り

ながら走るのはどうなのよ？

スイカ

この西瓜に気が付きましたかっ！？

さすがです！

キャトラ

あんだけずるずる引っ張ってたら、

嫌でもわかるわ！

アイリス

･･････割れたりしないの？

スイカ

大丈夫です！

これは本物じゃなくて、

鉄球ですから！

キャトラ

なっ！？　アンタそんなもの

引っ張って走ってたわけ？！

スイカ

この西瓜の重みが、私をさらに

鍛えてくれるんですよ！

キャトラ

全然平気そうだけど、

どういう体力してんのよ･･････

スイカ

そうですっ！　みなさんも、

私と一緒に修行しましょう！

キャトラ

え･･････

スイカ

冒険家の世界は、

強者の世界だって、

頭領が言ってました！

スイカ

そんなみなさんと修行したら、

もっと強くなれると思うんですっ！

キャトラ

･･････アンタ、もう十分

強いと思うけど･･････

スイカ

えへへ、褒められてしまいました♪

お礼に西瓜をお貸ししますねっ！！

キャトラ

ちょっと待ちなさいってば！

まだ走るなんて、言ってな―――

スイカ

さぁっ！

みんなで修行をはじめましょうっ！！

まずはダッシュ１００本です！

キャトラ

ぎにゃーーっ！！

思い出3

スイカ

すぅ～～すぅ～～す～い～かぁ～♪

おいし～い、すいかぁ～♪

キャトラ

ご機嫌じゃない。なんかあったの？

スイカ

えへへ♪　これですっ！

スイカが見せたのは、

大きくて立派な西瓜だった。

キャトラ

いちおう確認するけど、

ホンモノの西瓜よね？

スイカ

もちろんですっ！

それに、ちゃんと井戸水で

冷やしてありますっ！

キャトラ

ってことは、これから西瓜を

食べるとこだったわけね。

スイカ

はい♪　私、西瓜が

大好きなんですっ！

キャトラ

なるほど。アンタがご機嫌の

理由はわかったわ。

アイリス

スイカちゃん。名前が同じだから

西瓜が好きなの？

スイカ

あ、それ違います。

スイカ

私、里の西瓜畑で拾われたから、

名前がスイカなんです。

アイリス

･･････どういうこと･･････？

スイカ

私、捨て子なんですよ。

キャトラ

あ、アンタ、なにあっさり

重大発表してんのよ？！

スイカ

重大･･････なんですかね？

私は気にしてないんですけど。

キャトラ

なんでよ？

スイカ

だって私は、私を育ててくれた

里のみんなが、

親だって思ってますから。

スイカ

だから捨て子だったとか、

鬼の血を引いてるとか、

そういうの気にしません。

スイカ

大事なのは、里のみんなが私に、

優しくしてくれたことですから♪

アイリス

･･････スイカちゃん･･････

スイカ

私はスイカ。名前をくれた頭領と、

里のみんなと、

畑の西瓜が大好きな―――

スイカ

修行真っ最中の半人前忍者です！

他のことは知りません♪

キャトラ

･･････なるほどね。

キャトラ

オッケー、アンタがいいなら、

アタシたちも気にしないわ。

アイリス

そうね。スイカちゃんは

スイカちゃんだものね。

スイカ

えへへ、ありがとうございますっ！

そうだ、この西瓜、

みなさんにもご馳走しますねっ！

アイリス

いいの？

スイカ

はいっ！　私の好きな里の味、

みなさんにも知って

ほしいですからっ！

思い出4

スイカ

にじゅーごっ！　にじゅーろくっ！

にじゅーななっ！

スイカが大金棒を

フルスイングするたび、

凄まじい風が巻き起こる。

キャトラ

な、なんなのこれ･･････

スイカ

素振りですっ！

私、一日千本の素振りが、

日課になっているんです！

アイリス

スイカちゃん、

腕力もすごいのね･･････

キャトラ

強いにもほどがあるでしょ！

どんだけよ！

スイカ

いいえっ！

私なんて、まだまだですっ！

スイカ

ちょっと力が強いくらいじゃ、

一人前にはなれませんっ！

スイカ

最低でも目隠ししたまま相手に、

ぱかんって当てられないと！

キャトラ

いや、目隠しはいらないでしょ･･････

キャトラ

だいたい、そんな力があるなら、

忍者じゃなくてもいいんじゃない？

アイリス

そうね･･････スイカちゃんなら

冒険家になっても、

すぐにやっていけるわ。

スイカ

ありがとうございますっ！

でも私がなりたいのは

忍者ですからっ！！

キャトラ

なんでそこまで忍者にこだわるの？

スイカ

だって私、忍者が好きですから♪

スイカ

ちっちゃいころからずっと、

頭領や里のみんなのことを見てて、

カッコイイって思ってましたっ！

スイカ

それで決めたんです。私も将来は、

みんなと同じ忍者になるってっ！！

アイリス

･･････スイカちゃん･･････

キャトラ

いい顔してるじゃない。いいわ、

アタシたちも応援してあげるわ！

スイカ

はいっ！

ありがとうございますっ！！

スイカ

えへへ、気合い入ってきましたっ！

今日の素振りは回数ましましです！

アイリス

ふふっ。がんばって。

キャトラ

全力でやんなさいっ！

キャトラ

あ、でもコッチに向けては止めて

･･････スゴく怖いから･･････

思い出5

キャトラ

･･････うぅ････････････

アイリス

大丈夫、キャトラ？

キャトラ

だめぇ･･････体がだるくて･･････

ぜんぜんやる気がでないわ･･････

アイリス

食欲もないみたいだし･･････

困ったわね･･････

スイカ

とぉおおーッ！！！

スイカ、すいさーんっ！！

スイカ

と、あれ？　キャトラさん、

ぐったりしてますけど、

大丈夫ですか？

キャトラ

見りゃわかるでしょ～･･････

アイリス

最近、暑くなってきたから、

体調をくずしたみたいなの･･････

スイカ

なるほどです。

夏バテですねっ！！

アイリス

夏バテ･･････？　でも、

まだ夏って時期じゃないけど･･････

スイカ

暑くなり始めた時期に、

かかることもあるんです。

そしてそれは―――

スイカ

つまり私の出番ということです！

いきますっ！！

スイカ

やぁああーッ！！

スイカストラーイクッ！

スイカは大きく振りかぶると、

キャトラの口へ真っ赤な

西瓜を投げ込んだ。

キャトラ

んんっ？！

アイリス

キャトラ？！

キャトラ

あっまぁ～い♪　それに、

とっても冷えてておいしぃ～♪

アイリス

あの･･････スイカちゃん、これは･･････

スイカ

西瓜は夏バテと疲労回復の

効果があるんですよ。

アイリス

そうなの？

スイカ

今、食べさせた西瓜は、

里で育てた夏バテに

よく効く特別な西瓜です。

スイカ

これですぐに、夏バテなんて

吹き飛ばせますっ！！

キャトラ

なるほどね。うん、ちょっと楽に

なってきたかも。ありがと。

スイカ

あ、いえ。私は私に出来る事を

しただけですから･･････

キャトラ

アンタもなんか元気ないじゃない。

その西瓜、自分でも食べなさいよ。

スイカ

いえ、これは違うんです。

夏バテじゃなくて･･････

スイカ

ちょっとだけ、自分の未熟さが

悔しくて･･････えへへ･･････

キャトラ

どういうこと？

スイカ

私の目標は、

＜正義の忍者＞なんですっ！

アイリス

正義の･･････忍者？

スイカ

はい！　ちっちゃい頃、寝る前に

頭領がお話してくれたんです。

正義の忍者の話をっ！

スイカ

仲間をささえ、守り、助ける！

それが正義の忍者です！

キャトラ

へ～、カッコイイじゃない。

スイカ

ですよねっ！　だけど･･････

私はぜんぜんダメダメだから･･････

キャトラ

そんなことないでしょ。

アンタはアタシのこと、

こうして助けてくれたじゃない。

スイカ

いいえ、本当の忍者の忍術なら、

もっとずっとスゴイんです！

スイカ

西瓜で応急処置って方法じゃ、

まだまだなんです･･････

スイカ

だから私･･････こんなので本当に、

一人前になれるか不安に

なっちゃって･･････

アイリス

主人公･･････

思い出6

スイカ

っ？！　まぶしいです！

スイカ

あれ･･････けど、なんだろ･･････

この光すごく･･････ほっとします･･････

キャトラ

ねぇ、スイカ。アタシはもう、

アンタが一人前だって思うわよ。

スイカ

な、なんでですか？！

キャトラ

アンタの目標は、

みんなを助けたり、守ったりする、

正義の忍者でしょ。

スイカ

は、はい･･････

キャトラ

それなら、もうなってるじゃん。

スイカ

え･･････えっと･･････？

キャトラ

アンタ、私のこと助けてくれたわ。

忍術だったかどうかは

関係ないでしょ。

キャトラ

仲間をささえ、守り、助ける。

それが正義の忍者なんでしょ？

アイリス

･･････そうね。方法が

大切なわけじゃないもの･･････

スイカ

そうなんだ･･････私、ずっと

形ばっかり気にしてたんだ･･････

スイカ

それよりも大切なのは心･･････うん。

頭領も言ってました･･････

忍者は心が全てを支えてるって。

キャトラ

だったらやっぱり、

アンタはもう一人前よ。

アタシたちが認めてあげるわ。

スイカ

は、はいッ！！

ありがとうございますっ！！

スイカ

あの、みなさん！

私、みなさんに聞いて

ほしいことができましたっ！

キャトラ

なに？　なんでも言ってみなさい。

スイカ

私、新しい目標ができましたっ！

アイリス

新しい目標･･････？

キャトラ

次はなに？　一人前にはなったし、

忍者とは別の目標でも出来た？

スイカ

いいえ。一人前と

認めてもらえたからこそ･･････

次は一流を目指しますっ！！

アイリス

一流･･････？

スイカ

はいっ！

一人前はスタート地点です！

スイカ

だから次は、先をいく先輩たちの

背中に追いつきたいんですっ！！

キャトラ

なるほど。アンタはやっぱり、

忍者の道を進むのね。

スイカ

はい！いつか頭領たちみたいな、

最高の忍者に･･････

正義の忍者になりますっ！

キャトラ

それじゃ、早速修行しなさいっ！

まずは、飛行島の外周を

マラソンよっ！

スイカ

はいっ！！　いってきますっ！！！

ボイス

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