ショートストーリー投稿板 コメント#3295
ショートストーリー投稿板 #3295の返信コメント
- 冒険者さん
33049年まえID:e4wpaft7「……?どうかされましたか、皆さん」
小首を傾げるソフィに、クライヴ達は苦笑いを浮かべながら、何でもないよ。と返した。
「そうですか。でも、可愛いですよね、エドっぴー!私、大好きなんですよ!」
「そ、そうだね」
「はぁ……出来ればその海賊さまにお会いしたかったです」
そんな話をしながらも歩き続けると、一向の前に立派な氷の城が現れたのだった。
- 冒険者さん
33039年まえID:e4wpaft7「「「「エドっぴー人形?」」」」
「はい!その昔、奴隷商船に乗せられていた我が国の民を、救っていただいた海賊さまがいらっしゃいました。我が国ではその海賊さまへ感謝の意を表すため、彼をモチーフにしたキャラクターを作りました。それがエドっぴーです!」
「……そ、そうか」
ソフィの言葉に、クライヴ達は小さく頬をひくつかせる。
- 冒険者さん
33029年まえID:e4wpaft7「綺麗な街並みだな」
「そうですね。自然と共に生きる。先人たちの知恵を感じます」
「なぁ、見てみろよ。これ、見覚えないか?」
「……これは」
小さな出店で売られている土産物を、カルディナがクライヴに見せる。
「お父様に、似てないか?」
「確かに」
「言われてみれば面影が」
「それはエドっぴー人形ですね!!」
- 冒険者さん
33019年まえID:e4wpaft7「氷を使った街並み……綺麗だな」
「ねぇ、ソフィ。氷で家なんか作って寒くないのか?」
「はい。寒くありません!寧ろ、中は非常に暖かいです」
「へぇ……そりゃすごいや」
ソフィの言葉に、シャロンは感心したように頷く。
「では、私の皆さん!父が居る城へ向かいましょう!」
- 冒険者さん
33009年まえID:e4wpaft7「着いたか……」
「流石に疲れたよ」
それから歩き続けること、一時間。クライヴ達はようやくソフィの国へとたどり着く。
あまりの疲労から、面々は街の入り口に座り込んでしまう。
「皆さんお疲れ様でした!ここが私の国ー氷の国ーです」
真っ白な雪と氷を使い、家や街灯を作っている。
自然と暮らす知恵を感じさせられる街並みだった。
- 冒険者さん
32999年まえID:e4wpaft7「おぉ……灯りだ」
「はぁ……ようやくか」
疲労の色濃いため息を吐きながら呟く面々に、ソフィが振り返る。
「皆さん、頑張って下さい!あともう少しです!!」
そう言ったソフィの顔は、疲労困憊の表情ではなく笑顔だった。
「……負けられないな」
「あぁ……そうだな」
負けず嫌いな面々は、彼女に負けじと街の灯りを見据えながら歩き始めた。
- 冒険者さん
32989年まえID:e4wpaft7「……にしても、これはキツイな」
「あぁ……雪がかなり脚にくる」
「普段の鍛練がなければ、無理でしたね」
「ま、アイリスとキャトラは留守番で正解だったわね」
慣れない雪路に悪戦苦闘しながらも、クライヴ達はソフィの進んだ道を辿っていく。
「だが、俺たちよりも大変なのは先導するソフィだな。流石は雪国で育っただけはあるな」
感心するクライヴ達の前に、うっすらと街の灯りが見えてくる。
- 冒険者さん
32979年まえID:e4wpaft7「おかしいって、なにかあるのか?」
「……はい。確かに、私の国は非常に寒い国です。しかし、今この時期にこれだけの寒波がくるのは異常です」
険しい表情のまま、ソフィはクライヴへと顔を向ける。
「クライヴさん、城へ急ぎましょう。父ならば詳しい話を聞けるはずですから」
「わかった」
クライヴがそう言って頷いたのを確認すると、ソフィは皆へと向き直り、
「私の国はここから北へ向かった先です。先導しますので着いてきてください」
そう言って白銀の大地を歩き始めた。
- 冒険者さん
32969年まえID:e4wpaft7「へぇ、ここがソフィの国か……ずいぶんと寒いんだな」
飛行島を開けた場所に着陸させたクライヴ達は、ソフィの国に足を踏み入れる。
そんな彼等を出迎えたのは、白銀に染まった大地と、極寒の吹雪であった。
「確かにこれだけの寒さなら、飛行島の冬なんか大したものじゃないな」
防寒着に身をくるみながらも、シャロンとクライヴは身体をブルリと震わせる。
しかし、そんな彼等以上に険しい表情を浮かべていたのは、
「……おかしいです」
ソフィであった。