メッセージ・アイロン掛けの心得
徳州扒鶏
徳州扒鶏:若、服が届いた。オレにぴったり、どうもありがとう。
徳州扒鶏:しかし、なぜ突然オレに服を?
若:特に理由はない、ふと思いついたから送ったんだよ。
若:以前、符にも送ったんだ。兄弟二人それぞれ一着ずつ、ちょうどいいだろ。
徳州扒鶏:符の飛魚繍春服か?
徳州扒鶏:オレの飛魚雲錦とは確かに同工異曲の妙があるな。
若:あなたたちのためにオーダーメイドしたものだよ! 次回は二人一緒に着て見せて。
徳州扒鶏:それは……符は承諾するかどうか。
徳州扒鶏:符はオレと同じものを使うのを嫌っているようなので。
徳州扒鶏:オレが新しい服を着た姿を見たいなら、いつでも来て。
5分後
徳州扒鶏:ああ……若、来るならもう少し待ってくれ。
徳州扒鶏:新しい服に少しシワがあって、アイロンをかけないと。
若:新しい服はよくシワになるものだ。アイロンが必要か?郭執事から借りてくる。
徳州扒鶏:大丈夫。オンラインショップで最新型の自動温度制御アイロンを購入したんだ。
徳州扒鶏:袖の生地はシルクだから、低温の方がいいよ。そうしないと服が傷んじゃうからね。
徳州扒鶏:だから、アイロンの温度を111.1度に設定した。
徳州扒鶏:アイロンをかける時には力を入れずに、動かし続けること。同じ個所に5.8秒以上とどまらないこと。
徳州扒鶏:すまん……
徳州扒鶏:アイロン掛けの心得を、思わずしゃべりすぎてしまった。
5分後
徳州扒鶏:よし。シワはのびたぞ。
若:じゃ、新しい服を着る姿を見に行ってもいい?
5分後
徳州扒鶏:ああ……若、来るならもう少し待ってくれ。
徳州扒鶏:いや、裾の部分にまだシワがあるのがわかった。もう少しアイロンを掛けてからで。
5分後
若:もういいか?
5分後
徳州扒鶏:ごめん……若、明日来てくれないか?
徳州扒鶏:この新しい服を一番完璧な状態で着ないと、若の気持ちに対して申し訳がない。
若:いいよ……着たら、僕のところに来てくれる?
徳州扒鶏:うん。
―――話終わり―――
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