素蒸音声部・手紙
半分風雅
主人公名:
〈手紙の筆跡は、ずいぶん急いで書かれたように見える。〉
空桑は貴方の治める国、てっきり規律正しい場所だと思っていたが、廊下は騒がしく、騒音ばかりで、まったく管理できていない!
統治の仕方が分からないのなら、指揮はすべて私に任せれば良いんだ。
蓬莱の国主
同袍同沢
主人公名:
〈くしゃくしゃの手紙。丸めて捨てた後、一度拾って書き直したみたい。〉
最近の蓬莱国で音楽が多様化し、おかげで毎日いろんな騒音を聞くようになった。
あの神獣は喜んでいるようだが、私はもう何日もよく眠れない日が続いている。
全て貴方のせいだ。空桑の若として、当然責任を取らなければならない。すぐにこちらへこい、貴方に私の苦しみを思い知らせる必要がある。私のお詫びとしてな。
蓬莱の国主
以心伝心
主人公名:
〈手紙の字は少し乱れている。これを書いた人はずいぶん急いでいたようだ。〉
最近、あの変な服を着てギターを弾く人がよくここに来る。音楽塾の設立を手伝ってほしいと言ってきたが、本当につまらないことだ。
彼も蓬莱の存亡に役に立ったことだ、これらの凡人に天才を仰ぎ見る機会を与えよう。私も他人に借りを残したままなのは嫌いだ。
空桑には、音楽が分かる人々が多少はいるようだな。貴方が前に見せてくれた演奏技術は、彼らから学んだものだろうな?
貴方には才能がある。そんな中途半端ではもったいない。暇があれば私の授業に来なさい。貴方の才能を開花させるには、私の指導が必要だ。
〈注:場所は新しく建てられた教室。時間通りに来てください。〉
夙音
金蘭之契
主人公名:
〈きれいな便箋の書き始めには、美しく整った文字が並んでいる。だが後半の筆跡はますます乱れていく。〉
手紙なんぞ、所詮古臭いものだ。私に言いたいことがあるなら、こんな回りくどい方法など取らず、直接会いにくればいい。
あの奇妙な欲望と衝動が、最近また力を強めてきたな。
頭の中は貴方との記憶ばかりが占めて、不安でしかない。これでは心置きなく創作に取り組むことができない。
傍にいてほしい。
貴方がここにいて、私の欲望と衝動を再び燃やしてくれれば、また落ち着くことができるはず。貴方のために作る歌を、ちゃんと完成させたい。
夙音