浪花東星斑・伝記

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伝記

追憶

　　浪花東星斑は現代の杭州港で化霊。杭州港は造船業が発達し、航路が整備され、貿易が盛んで文化の許容範囲も広い。そんな場所の風土の影響により、開放的な性格の浪花東星斑は、柔軟な思考ですぐに現代社会に溶け込んだ。

　　現代の海運の発達のおかげで、遠くの海域でとれる東星斑は、新鮮なまま杭州の料理人に届けられることに感動した彼は、航海史に強い興味を示し、一心不乱に天文数理、航海測定について研究し、歴史の源流にさかのぼり、探索を試みた。その後、彼は古代から現代にかけた歴史に精通した、海事研究員の教授になった。

容姿

　　浪花東星斑という料理の主な食材であるスジアラは、色がきれいで観賞用によい。そのため化霊した彼も、よく目立つ赤い髪をしている。そのほか、スジアラの体表にある星のような「星斑」は、彼の目の下にもあり、それが泣きぼくろになっていて、彼の魅力をさらに高めている。彼は自身のハデな見た目は、教授としてあまり相応しくないと自覚し、いつも控えめにしている。だが生まれつきの姿は簡単に変えられず彼は普段着で工夫するしかなかった。できるだけ身なりを整え、小さな隙も作らないように注意した。

　　服装については、その多層構造の襟のデザインは、浪花東星斑という料理の波しぶき状の盛りつけをモチーフとしているようだ。ネクタイについたアクセサリーは、コンパスの針で、服には海の波、北極星、北斗七星といった図案が描かれている。これらはいずれも航海における船位測定に対する、彼の熱意を暗示している。

技能

　　長年にわたって海図に慣れ親しんできた経験から、浪花東星斑は非凡な船位測定能力を身につけた。彼は自分で改良したさまざまな測量機器を使ってデータを取得し、綿密なアルゴリズムを用いて計算し、効果が最大限になる攻撃方法を導き出し、攻撃を行う。

　　戦闘中は、目標を細かく観察して有用な情報を入手し、敵の行動を妨害して、進攻を食い止める。そして敵の弱点を探り出すと、情報を仲間と共有し、戦闘をサポートして、チームを勝利へと導く。

味

　　浪花東星斑はスジアラを主な食材として、浙江料理特有の蝦油滷で調理した現代の料理である。作り方はまずスジアラをおろしてよく洗い、「浪花」という切り方で切る。さらに100℃ほどの油で魚の頭と身に火を通したら取り出して盛りつけ、魚の白身を波しぶきの形にする。

　　蝦油滷、砂糖、黄酒などの調味料を鍋に入れてくずあんを作り、均等に魚の身にかけ、最後に酒に盛りつけてでき上がり。味はおいしく塩の香りにあふれ、見た目は独特の美しさがある。魚の肉はやわらかくて消化しやすい。子供から老人まで大好きな杭州風味の逸品。

天性の才

　熱く激しい見た目から、浪花東星斑の第一印象は軽薄で情熱的であるといわれることが多い。だが彼と少し言葉を交わすと、実はおとなしく、学識豊かな知識人であることがわかる。

　落ち着いており理性的だが、堅苦しくはなく、むしろユーモラスで、理系の知識をジョークのネタにすることができる。そして教授として、楽しい授業を提唱している。おもしろい学習法を苦心して研究し、学生たちに気楽で楽しく勉強してもらいたいと考えている。

絆

　「虞舜の駒、民国の老師、幻境の主、龍王の養子……互いに平行線の食魂たちを空桑に集めるとは、空桑の若様にはすぐれた何かがあるに違いない。

　しかし若様がまだあどけない子供ということには、まったく驚かされる。

　……

　伊君の魅力がわかってきたような気がする。こんなに仲間を信じて受け入れる人は、確かにあまり多くない。私には身の回りの人を捕らえて話さない魅力があるとよく言われるが、伊君のような人こそ、真の魅力があるのだと思う。いつの間にか私もあの人が編んだ「空桑」という名の漁網にかかったのかも……」

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