バイナル編集のすゝめ
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カーパーキングの一番の特徴でもあるバイナル編集についての解説記事です。
バイナルって何?
バイナルとは車に自由に図形などのステッカーを貼ってボディーをラッピングできる機能のことだ。
語源はvinyl(ビニール)のネイティブな発音(váinl,ヴァイナルからだと言われている。そのため海外に行ってビニール袋を「ビニールバッグ」と言っても伝わらない
PS4ソフト「GRAN TURISMO Sport」などでは同様の機能をリバリーと表記しているのでカーパ内でもリバリーと言う人もいる。
目次 (バイナル編集)
- バイナルって何?
- 編集画面の見方
- カラーピッカー
- NG!バイナル編集でやってはいけない事
- 環境依存文字の使用
- バイナルバグの例(検証)
- 人が不快になる言葉を書き込まない
- よくあるトラブルと対応策!
- ワールドに入ったらバイナルが表示されてない!
- バンパーに貼ると側面からバイナルが飛び出る!
- [基本]一工夫で脱初心者バイナルテクニック!
- 重ね文字
- 角丸四角形
- 縁取り文字
- メタリック質感[簡易版]
- エアロパーツの塗り分け
- ステッカーボム
- チルトアップサンルーフ
- レーシングカー ゼッケン
- [応用]更にバイナルを極めるテクニック!
- 文字重ね+
- リアルなナンバープレート ベース
- 文字色反転
- 再現・架空車
- 痛車
- よく使われるバイナルと用途
- 痛車制作の流れ
- 線画はどうやって描くの?
- 色塗り
- 痛車制作のコツ
編集画面の見方
沢山のUIが表示されて難しそうに見えるが、一つ一つの機能を覚えればすぐに使いこなすことができる。
下部のステッカーリストから好きなものを選び、ボディの貼りたい箇所でタップをするとバイナルがボディに表示される。
バイナルの操作UIで任意の位置・サイズにしたら「決定」ボタンで確定することができる。決定ボタンを押したタイミングでお金が支払われる。
各バイナルの一覧はこちらから→バイナルデータベース
カラーピッカー
カラーピッカーを使ってバイナルの色を調節できる。
左のスライダーで透明度を調節可能だ。
また、カラーコードを入力することで直接色指定することもできる。こちらは同じ色に揃えたい場合に役立つので痛車などを作るときに使える。
NG!バイナル編集でやってはいけない事
バイナル編集でやってはいけないことをまとめてみた。
環境依存文字の使用
これはよくある事で、●や■等の環境依存文字と呼ばれる記号、Simeji(キーボードアプリ)で出した特殊な記号や文字をTEXTバイナルに使用してしまうとAndroid-iOS間やSimejiをインストールしているか否かで表示が異なり、バイナルが正しく表示されなくなる。
いわゆるバイナルバグで自分からはバグって見えないが他人から見ると表示がおかしくなっているのでエンブレムや痛車、何かのアイコンを作るときはTEXTから図形を出すのではなくデフォルトの図形バイナルを使用しよう。
なお、Arialフォントの半角文字もOS間で表示が異なる。痛車などを作る際にお世話になるカッコはそれほど表示が崩れないものの、細かいところを削るのに使う人も多いであろうハイフン(-)はガッツリ表示が異なってしまう。また、数字も見て分かる程度には表示が変わってくる。
NG! | OK! |
バイナルバグの例(検証)
実際にAndroidとiOSでどのように見え方の差があるのかが実験してみた。
- 画像左が自分視点(Android)、右が相手視点(iOS)
↑フォントデザインの違いから、ナンバーの数字に使っているバイナルの形が崩れている。
- 画像上が自分視点(Android)、下が相手視点(iOS)
↑図形はサイズがおかしくなっている。カーボンなどによく使われているローマ字数字の『Ⅲ』は形が崩れなかったが『〆』などの記号はそもそもフォントのデザインが違った。
人が不快になる言葉を書き込まない
あたりまえのことだが、テキストバイナルで誰かの個人情報や誹謗中傷、卑猥な事を書き込むことはしないこと。
利用規約にも、NSFWと呼ばれる不適切な発言やバイナル*1は禁止されている。というより、そもそもカーパーキングの規約的なもの以前にモラルの問題である。
よくあるトラブルと対応策!
ワールドに入ったらバイナルが表示されてない!
編集画面では問題なく表示されているのにオンラインの部屋に入るとバイナルが表示されないということが起きることがある。
これはレイヤーに問題があるときの症状で、一部のバイナルのレイヤーを下げ過ぎたがためにレイヤー値が"-(マイナス)"になってしまいプログラム上 ボディの下にバイナルが入り込んでいる状態になっている。(レイヤー値をプレイヤーが確認することはできないが、Wikiではボディがレイヤー値0としてレイヤー値が+だとボディ上、-だとボディ下としている)
解決策として、全体のバイナルのレイヤーを上げて前面に移動、底上げする方法が有効だ。面倒だがこれしかない。
↑基準のキャンバスの上に貼っていればバイナルが消えることはない
事前の対策に痛車などの大作を作るときは、まずはじめにレイヤーの基準点となるキャンバス代わりの四角バイナルを貼ってその上で作業することを勧める。
バンパーに貼ると側面からバイナルが飛び出る!
バンパーやサイドミラーにバイナルを貼ったとき、側面フェンダーやサイドガラス付近からバイナルがはみ出て表示されてしまい困ったことがあるだろう。
これらは前後バンパー等からはみ出た分のバイナルが表示されているので、サイズを調整して横幅をギリギリはみ出ない程度にする事で対処することが可能だ。エアロの塗り分けなどでバンパーにバイナルを貼るときは必要以上にサイズを大きくしないほうが良い。
↑このようにはみ出ないようにサイズを調節してやることで対応可能だ。
[基本]一工夫で脱初心者バイナルテクニック!
簡単ですぐに使えるバイナルテクニックをまとめたぞ!
リアルな表現を可能にするものから効率的なテクニックまで…随時追加して行く予定だ(^ν^)
重ね文字
文字列をそのまま貼るのではなく、重ねて縁取り風にすることでリッチなテキストにすることができる。
複製機能を使ってテキストバイナルをコピー、ひとつ下のレイヤーへと移動させ白か黒に色を変更後少しずらして重ねると良い。
レイヤーとは?
↑わかりやすく図にするとこのような感じ(CLIPSTUDIOより引用)
レイヤーとは各バイナルが貼られた階層のことを指す。
デジタルイラストを描く人などには馴染み深いがレイヤーを上下操作することでバイナルを他のバイナルより奥(背面)に移動させたり手前に移動させ最前面に表示させたりすることができる。新規に貼ったり複製したバイナルは自動的に最前面のレイヤーに表示される。
角丸四角形
〈使用ステッカー〉
- 四角バイナル ×2
ナンバープレート等に多用される角丸四角形。
カーパーキングにはデフォルトで角丸図形がないため自分で作る必要がある。様々な方法があるがここでは一番シンプルで簡単なやり方を紹介する。
上記画像のように四角いバイナルを2枚貼り付け一方は縦に少し長く、もう一方は横に少し長くする。角がかけているが遠くから見ると角丸に見える。大きいサイズには向かないがナンバープレートなどサイズの小さなものには向いている手法だ。バイナルを数も2枚と枚数節約に貢献できる。
これを活用することでリアルなナンバープレートベースを作ることが可能だ!
ナンバープレートベースが実装されている現在、使用頻度は少ないかもしれないが色々なものに応用してみよう。
ナンバープレートについてはここも参照
縁取り文字
〈使用ステッカー〉
- TEXTバイナル ×4
文字をきれいに縁取る。
ベースとなる太字のTEXTバイナルを複製してレイヤーを下げる。縁取り用に4枚複製し、上下左右にそれぞれ少しずつずらす。縁取り用のバイナルは白か黒にすればキレイに見え、見やすくなる。
メタリック質感[簡易版]
鉄パイプなどの質感を再現するテクニック
〈使用ステッカー〉
- 四角 ×1
- グラデーション ×4
灰色などに設定したバイナルの上に黒色のグラデーション×2白色のグラデーション×2を画像の順番で並べる。グラデーションバイナルは黒色が内側に向かって、白色は外側に向かって薄くなるように向きを調整しておく。(上記画像は分かりやすくするために白バイナルを離して貼り付けている)
それぞれのグラデーションバイナルの透明度はスライダーを動かして30%〜50%くらいにしておく。
応用することでメーカーエンブレムや周辺パーツのクオリティを格段に上げることができる。経験と慣れと時間が必要な作業だ。
エアロパーツの塗り分け
バンパー等を塗り分けるだけでイメージがガラッと変わる。
〈よく使用されるステッカー〉
- 四角バイナル
フロントバンパーなどにバイナルを貼る場合、側面からはみ出た分がリアバンパー等別パーツに表示されてしまうのではみ出さないように注意すること。
デフォルト | 塗り分け後 |
ステッカーボム
フェンダーやボンネットに集中的にステッカーを貼り付ける。
派手なカラーバイナルを沢山使って、はみ出さないように貼り付けるのがポイントだ。
チルトアップサンルーフ
サンルーフが少しだけ傾いているようなチルトアップ状態に見える。
〈よく使用されるステッカー〉
- 三角バイナル×2
- 90度カーブバイナル×2
やり方は単純で、サンルーフの横に左右1枚ずつ三角ステッカーを貼ったあとカーブバイナルで角をとるだけ。三角バイナルは黒く半透明にしておこう。
レーシングカー ゼッケン
レーシングカーに貼られているゼッケンの簡易的な作り方
〈使用ステッカー〉
- 四角バイナル×3~
- テキストバイナル×1~
縁取り用の黒いバイナルを貼り、その上にひと回り小さくした白色の四角バイナルを貼る。スポンサー枠用の四角バイナルを上部に貼り付け(はみ出さないように注意)中央部分に大きく番号を貼り付ける。ゼッケンナンバーは太字(Boldを二枚重ね等)にして縦長にすると見栄えが良くなる。
①見やすい色で枠を作る | ②上からベース色を貼る |
③AUTOBACSの場合オレンジ | ④GT300はイエロー |
SUPER GT GT300の場合はナンバー部分が黄色になる。海外レースだと黒ベースや青色のものなど色々なバリエーションがある |
ちなみにSUPER GTゼッケンのAUTOBACSロゴは「●」バイナルの上にボディ同色にした「く」を貼ることで丸バイナルを切り抜くことができ、簡易的に表現可能。
[応用]更にバイナルを極めるテクニック!
文字重ね+
〈使用ステッカー〉
- TEXTバイナル ×3
3枚のテキストを斜め方向にずらして重ねることでより立体的な文字を作る。近未来感があってかっこよく見える。
↑1番上と1番下のレイヤーは同じ色にする。
リアルなナンバープレート ベース
リアルなナンバープレートのベースの作り方。
簡単な角丸四角タイプに比べると少し手間とバイナル枚数がかかるが、それなりのクオリティになるのでナンバープレートに拘りたい方にオススメだ。
〈使用ステッカー〉
- 四角形(ベース用) ×2
- 四角形(枠用) ×8(白色×4,黒色×4)
これでリアルなナンバーベースを作ることができる。
文字など、一般的なナンバープレートの詳しい作成方法として、あわせてこちらも参考にすると良い。
仮ナンバーやユーロナンバーなど、特別なもの・海外のものは、こちらも参考にすると良い。
文字色反転
テキストバイナルの色を下地の色によって反転させる少し凝った表現方法。
〈よく使用されるステッカー〉
- テキストバイナルバイナル
- テキストバイナル(上塗り用)「(」など
- 90度カーブバイナル
ロゴやレースカー等で文字の貼付け場所がちょうど色の切り替わる場所だったときに文字の色を下地に合わせて反転させることで見やすく強調することができる。
ボディ色と対照的な色のバイナルで上からなぞるようにバイナルを貼っていく。
再現・架空車
↑ランエボ(@TikTok23782199)とインプレッサ(@HI_GR86)
バイナルペイントを応用してカーパーキングに収録されていない別の車両を擬似的に再現した車両を再現車という。(例:トランジットをアルファードに、プリオラ・M3 GTRをアルテッツァに…)
ボディ形状などが似たベース車両を用意してライトやグリル等をバイナルで作る。W221で再現されたクラウンは誰もが見た事あるはず。痛車同様、画像を見ながらの作業になる。しかし、既存のライトパーツやグリル類などはそのままで、上からバイナルを貼ることもできないためバイナルペイントに腕のある人以外がチャレンジすると大抵の場合ベース車両の面影が強く残ってしまい見るも無惨なクオリティーになる。オンライン部屋でバカにされたりバッシングされる事も多いのでバイナルに自信がないならやめておいたほうが良い。
↑ランドクルーザーを現行のものに擬似的に再現した車両
一方の架空車とは、再現車と同じような方法で全くオリジナルの車両を擬似的に作ることを指す。他人に見せられるクオリティーにするには難易度が高いので初心者が手を出すべきではない。上手い人は良いベース車両を見つけ違和感なく作り上げるので、遠目から見ると本当に別の車両に見えてしまう。作られた架空車はSNS等を通じて販売していることがあるので気になった人はチェックしてみよう。
注意点としては、この手のカスタムはいくらクオリティが高くても嫌うプレイヤーがなぜか他のカスタムより多く存在すること。何度かTwitterで炎上騒動が起こっている。
作例を見る
痛車
カーパーキングで一度は見かけるであろう高クオリティな痛車。あれらは画像をボディに貼り付けているのではなく、ちゃんと線画一本一本図形などのバイナルで作られている。バイナル痛車は繊細な作業が得意な日本人が生み出したJapaneseHentai技術である。
なお、痛車制作を得意とし沢山作っているユーザーは痛車職人と呼ばれる。
ここでは痛車制作における基本構造を紹介する。
ここではアウトライン(輪郭の線画)を描くやり方で解説します。
(あくまで管理人流の作り方です。)
よく使われるバイナルと用途
- TEXT…輪郭・髪の毛等、ほとんどの線画に使われる。
- 丸図形(●)・しずく形…塗りつぶしなどの色塗りに使うことが多い。
その他、四角形や丸(○)などキャラクターによって様々
痛車制作の流れ
基本的に痛車は画像などを元に模写する要領で作っていく。
プリントアウトした画像やこまめにアプリのタスクを切り替えて画像を確認、Android端末であればフローティングウィンドウ機能を使用して画面の端に常に画像を表示させながら作業する…といった方法が多い。ボンネットや左サイドに作ることが多く、玄人はトランクに作ったりもする…
線画はどうやって描くの?
キャラクターの線画は基本的にTEXTバイナルの 『(』(カッコ)を使用する。*4*5
カッコバイナルを平たく長くする事で細くて緩やかなカーブを作ることが出来る。参考画像を元にバランスを考えて適切な場所に適切な形のバイナルを設置していく感覚だ。
色塗り
肌の色や髪の毛の色などを忠実に再現するのは難しい。そのため画像からカラーコードを摘出するサイト等を使用して大体の色を決めると良い。*6色塗りに使用するバイナルは場所によって形を変え、サイズを上手いこと調節し無駄なく配置することでバイナル枚数節約に大きく貢献できる。
痛車制作のコツ
①ベースとなるキャンバスを設置する
痛車を作る前にまず、キャラクターを描く場所にベースとなるキャンバスとして四角形バイナル等を敷いておくことをオススメする。これは前述したトラブルの『オンラインでバイナルが見えない』を防止するためだ。設置したキャンバスの上に痛車のバイナルを設置していけばこのようなトラブルに見舞われることは無いので安心だ。
②補助線を引く
はじめの慣れないうちは、作っているとどんどん形が崩れていき全体のバランスがおかしくなってしまう。そのため中心となる縦線や目・鼻・口の距離感が分かりやすくなるような補助線を引いておくと良い。
③先に線画を完成させる
線画の途中で塗り始めてしまうとバイナルのレイヤー構造がごちゃごちゃになってしまうので先に線画を作り終えてから塗り始めたほうが良い。
〈Tips〉
▶作画崩壊を防ぐ対策
補助線や手本なしでズレることなくキャラクターを作るのは難しいだろう。そこで作画崩壊を防ぐ一例を紹介する。
①ペイントする面のボディのスクリーンショット等を撮影。
②画像加工アプリ*7などを使用して先程撮影した画像に参考画像を合成して出来上がりイメージを確認。
③合成画像に等間隔に補助線を手描きで描き込む。
④画像と同じ様に車のボディにもテキストバイナルを使用して等間隔に補助線を貼り付ける。*8)
実際に作っていくときは先ほど作った画像を見ながら作業をすることになる。補助線の本数や太さも作成した画像に合わせておこう。
作例を見る
- 線画を描かないタイプ
黒色のアウトラインを描かずに直接色付きのバイナルで作る方法もある。こちらはバイナルの節約にもなり見た目も美しくなるが、きれいに作るには線画を作るのに色々と技術が必要になってくる。(黒アウトライン付きだと多少雑に色塗りしてもアウトラインで誤魔化せる)
どちらの手法で作るかは人それぞれだ。