【白猫】The Shining Shadow 2章 Story
story 轟く叫び
――一ツ目ハ拳。地ヲ割り砕キ、何モカモ奈落ヘト落トセ。
ニツ目ハ弓。空ヲ地表ヲ泳ギ動ク者、全テヲ射貫ケ。
一族ノ怨念込メラレシ、闇二堕チタル戦士ノ武具ヲ、解キ放ツノダ――
――アシャクァトル ヨ!
A――グォォォアアアアア!!!
………………
…………
……
この遺跡も……怒りと悲しみで溢れかえってる……
てことは……またメチャクチャ強いのがいるってこと……?
……おそらく……
……でも、怖気づいてなんかいられないわ!
だけど、十分注意していきましょうね?
…………
(前に出会った、蛇のようなあの人……
あの人の苦しみも……感じる……!)
story
今度は……弓ね。でも、これも……?
……そうね。<闇>に侵され、呪われているみたい……
こないだのといい……これってなんなのかな……?
<シバルバーの魔神具>だよ。
イシュプール?
イシュプールさん、どうしてここに?
ちょっと人を……いや、蛇を探していてね。
蛇……?
ねえねえ、しばるばあのまじんぐ、ってなんのこと?
闇濃き冥府に沈み、呪われた武器のことさ。
ぎにゃっ!?呪いヤダッ!
でもね、呪いを克服したとき、武器も<人>も、とてつもない進化を遂げるんだよ。
……と、言われている。
少し説明しよう。私のいた、<太陽と蛇の民の里>に古くから伝わる話だ。
<太陽と蛇の民の里>では、神には三種類あると言われている。
ーつは、神と生まれ神である者。<贋作の太陽>という奴がいる。彼がこれだ。
二つ目は、蛇と生まれ神になる者。私のことだね。
そして三つ目が、人と生まれ蛇となり、そして神になる者――
元々は人間の<彼>が、最終的に一番力を持つと言い伝えられている。
永きに渡り苦しみ続け、己の存在すら曖昧にしてしまう、その見返りなのかもしれない。
……ねえイシュプール、話が難しくてよくわかんないんだけど?
私だって、全部わかっているわけじゃないんだよねえ。
頼りないわねぇ。
キャトラったら……それで、イシュプールさん、その、<彼>って……?
……<彼>の次の名は、<落陽を呑む忘我の毒蛇>。
数万年前に闇に討たれた、<太陽と蛇の民の里>の誇り高き大戦士だ。
……と、言われている。
ふうん……?
で、私の待ち人なんだ。わかってると思うんだけど、見かけたらおしえてよ~ん。
じゃ。
……イシュプールったら、なんだったのかしら?
ともかく、こんな物騒なところ、さっさとおいとましましょ。
…………
……ううん、平気よ、主人公。ただ……
……闇に敗れて、数万年前から苦しんでいる……
どんなに……辛いだろうと思って……
ごめんなさい。もう行きましょう。
遺跡には、まだ奥があるみたいだけど……
探索するのなら、細心の注意を払いましょう。
ここはまだ……<闇>がとても濃いから……!
The Shining Shadow 1章 Story ~闇に堕ちた太陽~
The Shining Shadow 2章 Story ~太陽に弓を引く蛇~
The Shining Shadow 3章 Story ~光を失くした剣~呪剣
The Shining Shadow 4章 Story ~蛇想う祈りの杖~
The Shining Shadow 5章 Story ~叛逆の槍を弾く鏡~
The Shining Shadow 6章 Story ~斧の音が誘う贄~
The Shining Shadow 7章 Story ~黒き彼我見の双刃~
The Shining Shadow 最終章 Story ~落日の蛇~
花言葉を伝えて Story 2015/05/22