【白猫】The Shining Shadow 4章 Story
story あの人を探して
とても強い憎しみと悲しみを、どこにもぶつけられずに苦しんでいるようだったから……
それは、優しい心を持っているからだと感じました。
……心を失ってはいないんです……きっと、余計に辛いはず……
それにはまず、あの人を見つけなきゃ!
story 黒天の誘惑
tガラシ~、ガラシ~、とってもカラ~イ、トウガラシはいらんかね~。
tここにはキミたちがいる。無人つてわけでもないんだ。構わないだろう?
私はトーヴェ。トウガラシ売りだ。お一つどうだい?辛いよ?
tな~んだ、残念。いまならオマケで、耳よりな情報をつけるのに。
tじゃあ買ってよ~。
t滑稽な猫ちゃんだなあ。蛇も舌を巻きそうだ。じゃあ、特別サービスだよ。
――四枚の翼を得た蛇は、既にわずかに空を飛べる。
tひゆ表現だよ。四つの武器を解放したことさ。空を飛ぶというのもたとえだよ。
簡単に言うと、現時点で、彼はヒトに戻ることが可能だ。
tでも、このまま、<闇>と戦い続ける道も選べる。
オトモダチのキミたちは、彼にどっちをオススメする?
tああ。精悍で柔和、かつ知的で誇り高く、優しい、元の大戦士の姿にね。
t…………
<――思い悩むフローリアの背後で、トーヴエが静かに曲刀を振りかぶる――>
t聖なる花の乙女――――その生き血、頂いたッ!!
Aグオオオォォッ!!
t――邪魔してくれたな、<地べた這いずりのたうつ蛇>よ。
Aクロキタイヨウ……!ノミコンデクレル……!
tやれやれ。かつて私に仕えた戦士とはとても思えない言葉だ。
――身の程を知れ。
Aグウウウウウッ!?
t四枚程度で届くと思ったか。中天に輝きし、我は<贋作の太陽>。
たとえその翼七枚揃い、<落陽を呑む忘我の毒蛇>に生まれ変わろうとも――
――伝承通りに、おめおめと呑まれはせんッ!!
<トーヴェの凶刃が、ギラリと黒い光を放ち、アシャクァトルの頭上に迫る!>
t――貴様は……
『私はもう一人のあなた』、イラケッチイ……
tなにをほざくか白蛇が!貴様と我を同格だと思うなよ!
t――くっ!
Aグォォォォォッ!!
スイレンの人は、諸悪の根源を討ちとろうとしています。
その目的を果たさずに、力を捨てて人間に戻ることは、望んでいないだろうと思うから……
彼がいつの日か闇を討ち――
――再び光の中に、戻ってくることを――
The Shining Shadow 1章 Story ~闇に堕ちた太陽~
The Shining Shadow 2章 Story ~太陽に弓を引く蛇~
The Shining Shadow 3章 Story ~光を失くした剣~呪剣
The Shining Shadow 4章 Story ~蛇想う祈りの杖~
The Shining Shadow 5章 Story ~叛逆の槍を弾く鏡~
The Shining Shadow 6章 Story ~斧の音が誘う贄~
The Shining Shadow 7章 Story ~黒き彼我見の双刃~
The Shining Shadow 最終章 Story ~落日の蛇~
花言葉を伝えて Story 2015/05/22