【白猫】GENPEI WARS Story
ギオン・テンプルの鐘の声、ジェネレーターの響きあり。 LEDの花の色、ウィナー・マスト・ロスのルーチンを表す―― |
2015/07/24 |
目次
主な登場人物
story1 鏑矢アラート
<ギオン・テンプルの鐘の声、ジェネレーターの響きあり。
LEDの花の色、ウィナー・マスト・ロスのルーチンを表す。
おごれる人もノットエターナル。スプリングナイトドリームの如し。
ハイスペックもついにはレガシー。
ひとえにメタルストームの前のジャンクパーツに同じ。>
ベンケイ | シャナオウ | ゼロキス |
見参ログインッ!状況インストールッ!!
大将、あんたのそりゃあ、いったいなんだ?
こういう作法なんだよ!それよりお前、なんでついてきたんだ。
地の果てまでもついていくっていっただろうが……水くせえなあ。
ううう~やりにくい!で、その人はどうしたんだ。
は、はなしてよ~ベンケイさんっ!
あんちゃんか?俺のツレだ。そこらにいたんで、連れてきた。
おいおい、ここは『エリア・シキシマ』。生身の人間には、危ない場所だぞ。
な、なんで、そんなとこに連れてきたんですか~!
落ち着けあんちゃん。見たとこフツーじゃねえか。
普通だったら、いいんだが……
あーん……?
<一同の立つ場所に、ミサイルが着弾した!>
うわー!
よいっと……フン、あぶねえあぶねえ。
こちらを狙ったんじゃないな。流れ弾だ。
えーっと、ここ、どういう島なんです?
簡単にいえば、我らMINAMOTOと、敵であるTAIRAが争う係争の地だ。
俺には、この先の街を占拠するTAIRAを討ち果たすというタスクが与えられている。
……なるほど、面倒に巻き込まれた……ってわけだね。ははは……
<賑やかなー同の鼻先を、蝶が行き過ぎる…>
***
<一同からかなり離れた場所…………闇に潜むものたちがいた。
ダージは、肩に止まった蝶に話しかける。>
ダージ | リンプイ |
そろそろ連中、島にやってくるころあいだな。おいリンプイ。どーだ。
モハメドーンが、ターゲットを見つけたの!
<蝶は、少女の声を返す。
この『忍蝶』は音声を伝遥させることができるのだ。>
でかしたぜ畜生。ちょっと何話してるのか教えろや畜生。
畜生じゃなくてリンプイなの!えっとね、なんか『TAIRA』の街に行くって!
正面からぶつかるってのか。バカな奴らだ。おいリンプイ、お前はここで偵察と警戒。
あたしは大丈夫なの。ダーさんと一緒にいくの!
お前はバックアップだ。チョウサクはこのまま借りてくぜ。
<リンプイの『忍蝶』を連れて、ダージは闇の向こうに飛び去った。>
初級:魁デストロイ | |
いっとくが、遊びじゃないんだぞ。 | |
ヒマツぶしにはちょうどいいせ。 | |
わかった!これは夢だ! |
story2 阿頼耶識コマンド
<シャナオウ主従は、峠より目前に広がる街を見下ろした。>
ここが機械の街……?そうは見えませんけど。
最近は、人間そっくりのボディを作れるようになってるからな。
見た目だけか?
『心』も実装されている。人のそれとは仕組みが異なってはいるがな。
仕組みがちがうって、どういうことなんです?
この島の民人は、この島を離れては『心』を保てない。
民人は、この島にある<認識のルーン>と接続を行わねば、フレーム問題を処理できないんだ。
島を離れても心をもてるのは、俺のようなスタンダロンタイプに限られる。
えーっと、よくわかりません……
フン、心なんかあるから、煩悩が生まれるんだ。
でも、心がなくちゃ、恋もできないじゃないか!
心があるから、人は際限なくほしがり、思い通りにならぬものを憎み、道理に昏くなるんだ。全く救えねえな。
ベンケイのいうこと、一理ある。『心』が芽生えたからこそ、MINAMOTOとTAIRAは敵対したのだ。
そして俺も……心があるから、迷うのだろうな。
煩悩即菩提ってもんよ。よし、さっそく焼き払うか。
ちょ、ちょっと!!
……兄より下された命は、街を支配するTAIRAの討伐――犠牲は問わぬといわれている。
<悩む一行の鼻先で、蝶が舞う。>
***
なんか連中、どーでもいいことを悩んでるなあ。
ダーさん。ダーさん。ここの人たち、みんなメカなの?
ああ、そーらしいな。
でも、あたしにはみんな人間と同じに見えるの!
そうだな。この島の連中、まるで人間だ。俺にはそこがムカつく。
連中の話、わからないでもねえ。心なんてものがあるから、人間はムカつくのさ。
確かに、悪いことを考えるのも、心があるから……なのかもなの。
ところで、リンプイ。例の手筈はどうなってる。ちゃんとやれんだよな?
なの?
例のってったら、そらアレだろ!
あ、ちゃんと生ハムメロンをもってきたの!ダーさんのぶんも!
それじゃねえ!!
中級:沙羅双樹ドグマ | |
俺を試すつもりか、兄上。 | |
悩んでるねえ、パパ。 | |
ぱ、パパ!? |
story3 もののふスピリット
さて、ぶっとばすか。これも諸行無常だ。
ぼ、僕はやりませんよ!!
お前たち、手を出すな。
遠からんものはセンサーにて聞け!近くは寄って光学系で見よ!
我こそはMINAMOTOが将、シャナオウなり!
この<八龍のルーン>の輝きを恐れぬものは、かかってまいれ!
<シャナオウの胸に、光の粒子が集まり、―つの結晶になる。>
「あ、あのルーンは!!」
「MINAMOTOよ!!MINAMOTOの将がせめてきたわ!」
おいおい大将、なんでわざわざ名乗った上に、場所を教えるんだ。
たしかに、将のやることじゃないかもしれないよな。
タスク外の行動……これでますます兄に疎まれることになりそうだ。
そうか、シャナオウさん、街のみんなを逃がすために……
酔狂なもんだな、大将。だがそれも一興か。
鬼ロボ武将 |
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MINAMOTOノ『シレモノ』が『デリート』シテ クレヨウゾ!
(……逃げてくれ、みんな………むっ、このようなときに通信か)
シャナオウ殿。早くTAIRAをデリートいたしたまえ。
申し訳ありませぬ。状況のエミュレートに、時間がかかりました故。
シャナオウ殿、TAIRAについたピープルを守ろうというのか。
それがし、戦闘用デバイスであるまえに、MINAMOTOの将でありますれば!
見事なる武者ぶりなり。シャナオウ殿。お志を貫かれよ。
後は万事、この作戦指揮AIユキヒラにお任せあれ。
ユキヒラ殿……ありがとう。御身のお心遣い嬉しく思う。
***
ダーさんダーさん!なんであの人自己紹介したの?
さーな。気まぐれだろ。だが困ったな。乱戦になったら手が出せねえし。
……畜生、ムカつくぜ!
***
TAIRAの者どもよ、いざ尋常にッ!!
ハッソウブースト!!
上級:―命バトルフロント | |
いさ征かんバドルでフィールド! | |
物足りんぜ。 | |
なるほど、ピンチだった。 |
story4 仁王スタンド扇ターゲット
ステータス『アッパレ』ナリ、シャナオウ!!
ダガ キサマノ ステータスハ スデニ『ムネン』ナリケリ!
<町中から、TAIRA方の機械兵士が殺到する。>
ま、また敵がきたあ~!?
むっ、大将っ!!
ハッ!?
むおおお!
<ベンケイは、機械兵士の銃撃にー人で立ちはだかった!>
ベンケーイ!!
……ベンケイッ……お主……俺のために……
<ベンケイは、仁王立ちのまま、動かない……!>
……う、うそだろ、ベンケイさん……あんたが、こんな……!
くっ……この俺に、もっと力があれば……!
あー、かゆ。
ベンケイ!?
この程度でくたばるかよ。
ですよねー!!
あっぱれなり、ベンケイ!
……むっ?高熱源体が接近?
なんですか、それ?
あれじゃねえか。
ああ、ミサイルのことか……
て一!!ミサイル!!
フハハハ。コノ『ミサイル』ヲ イヌイテ ミヨ!
くっ!この街ごと我らを葬るつもりか!
どどどどどうしましょう!
ゼロキス殿、貴殿の弓が頼りだ!
やってやれ、あんちゃん!!
え、えええ~!?
あんちゃんは、やるときはやる男、だろ?かっこいいとこ見せてみろよ。
くそー!!できれば女の子にそういわれたかったー!!
<ゼロキスは矢を放った!矢は……ミサイルの信管を射抜く!>
ステータス「ミゴト」ナリ!ホメテヤロウゾ。
や、やったああ!!
女のハートは外すのになあ。
ゼロキス殿、次はやつの眉間を撃て!
ぼ、僕がですか~!?
絶級:合戦インカミング | |
山を貴いてドライヴするまでよ! | |
じゃ、高山絶所を縦横するかい。 | |
わ、わ、二発目のミサイル! |
story5 因果ブレードハート
ハーッ!!
<シャナオウは、TAIRAの将のAIが宿るメカを破壊した!>
討ち取ったりー!!
ステータス『アッパレ』ナリ、シャナオウ……!データ……アップロード……
汝の辞世の句、確かにダウンロードした。往生するかよい。
やった!やりましたよ!
さすがだな、大将。
これもゼロキス殿のおかげだ。その業前、今後も活かしていただきたい。
い、いやあそれほどでも……えっ、今後!?
ありがとうございます。シャナオウ様。
街の人たちですね!
ステータスは、クリーンであるか。
はい。街の者たちに、フェイタルダメージを受けたものはおりません。
よかった……
シャナオウ様と、主従の方々に救っていただかねばいまごろこの街は……
いや、俺が攻めいらねば、そもそも危険にあうこともなかったはずだ。許せ。
だよなあ。そもそもアンタがいなければ……こんなことにゃならなかったのさ。
<商人の手が、シャナオウの胸に突き立った!>
ぐはっ!
大将!
しゃ、シャナオウさんっ!!
<商人の手の中には、輝く<八龍のルーン>がある!>
じゃあな、あばよ。
てめえ!!
シャナオウさん、しっかり!
……く……不覚フォルト……
大丈夫か。おい。
しばらくは、大丈夫だ。俺はいいから、あの者を追え。
あのルーンは、機械生命体を進化させ、さらなる力を与える。悪しき者の手に、渡してはならぬ。
大将、立てるか。
ああ、だがもはや俺に、タスクの、実行は……
わ、わかりました。僕らに任せて、シャナオウさんはここで安静に!
そうじゃねえだろ。
えっ!?
てめえだけ寝てるつもりか?根性入れろや根性!
根性で、フェイタルダメージが覆りはせん。俺はもっとも効率の高い戦術を……
効率とかじゃねえだろ。あんたはどうしたいんだ。
……決まってる。あの野郎の面を、ぶちのめしてやりたい。
……それか、心ってもんだろ。大将。
心か………面倒なもんだな、全く。
征くぞお前たち。あの痴れ者クラッカーより、ルーンを取り返す!
破滅級:決戦ファーストバレー | |
このまま倒れはせん! | |
殴り返すも悟りの道よ。 | |
シャナオウさんを助けるんだ! |
最終話 応報ジャッジメント
<そこは、エリア・シキシマの奥深くに瞬された、秘密の工場施設……
40のセキュリティゲートをくぐり、ダージは施設の最深部に到達した。>
さすがに厳重だな。ムカつくぜ。
<ダージの肩に止まった蝶は、ふわりと宙に舞い、消えた。>
……ダージよ、首尾よく成功したようだな。
<誰もいないサーバールームに、声が響き渡る。>
フフフ……MINAMOTOにつたわりし機械進化を為さしめるルーン。
ああ。これが<八龍のルーン>だ。ついに我が手に……!
オイオイ、報酬が先だろう?
そうであったな。
<刹那、数百条のレーサー砲撃が、忍者の体を蒸発させる。
残されたルーンを、マシンハンドがつかみ取った。>
ヒャハハハハ!!ついにこのAIユキヒラが……!
あーあ、お前ら、そういうとこ『人間』だよな、全くよ。
なっ!?わ、わしのサーバールームが!!
<工場のいたるところに……蝶たちが舞っている。
蝶たちは、輝く鱗粉をまさ散らす。鱗粉は爆発し、炎を上げた。>
蝶々地雷なの!ダーさんと一緒に忍び込んでたの!
やれやれ、『手筈』どおりいってよかったぜ。
あいつは半人前だが、忍法はー級だからな。いや、鱗法かい。
<忍者は、虚空の中から降り立った。その身には傷一つない。>
き、貴様ッ……!?
数か月前。この工場で作られた兵器の実験で、関係ねえ島が犠牲になった。
……あ、あの島かッ!?
俺はどうでもいいんだが、雇い主がお冠でね。手を下した奴を消してほしいってよ。
いちおう確認しとくが、てめえの差し金……だな?AIユキヒラさんよ。
***
くそっ、あの忍者ヤロー、みつからねえ!
シャナオウさん、大丈夫!
……予備電源が、ある……ダガ、モウ、ダメカモ。
気合いで発電しろや!
なんだ、お前らまだいたのか。
<ダージは、八龍のルーンを投げてよこした。>
返すぜ。じゃ一な。
お。
こ、これはシャナオウさんの……!
……貴様、名は。
『弔いの歌』よ。
フッ……なんとも、雅な名だ。
***
働いたら腹減ったな。ムカついてきたぞ。
飛行島の宿屋さんで、ご飯にするの!
ガツガツッ!ガッ、ガッ!!
むしゃむしゃむしゃ。ごふっ。
ぎゅいーん……ぎゅいーん……
…………
いらっしゃい、ダージさん。リンプイちゃん。
……アジフライ定食。
私はのり巻きセットなの!カッパ巻き食べるの!
……フン。
えっ?
ふう、充電まであと3分か。
今日は宿屋が賑やかね!
りんりんぷんぷんなの!