【白猫】ソフィ(茶熊版)・思い出
新体操部のホープ ソフィ・R・ファルク 華麗な演技をきめる氷の国の姫。 マットの上にダイヤモンドダストが舞う。 |
2015/06/09 |
メインストーリー
思い出1
皆様ごきげんよう。茶熊学園新体操部の、ソフィです。
いらっしゃい、ソフィ。あらそういえば、ソフィが普通の格好って初めてね。
普段はあったかそうな恰好をされてましたもんね。
はい。氷の国を少しでもアピールしたくて。
見て、ソフィが生足だわ。
はい。お恥ずかしながら。でも、国でも屋内では薄着ですよ。
でも……氷の家なんでしょ?
はい。でも氷の家は日光を透すので、暖かいんです。
日光で溶けちゃわないの?
氷はルーンで補強をしております。もちろんお風呂はレンガや岩でできてますよ?
そうだ、ソフィの国ってお風呂どうしているの?
そちらもルーンで温めてますね。ルーンを輝かせるためのソウルは豊富なんですよ。
ソウルは自然の恵みが多いところに豊富と言われてますけど。
氷の国の大地は凍ってますが、周囲の海はとても豊かなんです。
なるほど、それでルーンが使えるのね。
お風呂といえば、氷の国には温泉が沢山あります。
あら、いいわねえ。
我が国の温泉は、万病に効くといわれているんですよ!
そういうとこもアピールしてみたら?
私も温泉いってみたいです。
氷の国の温泉ツアー、いいですね!さっそく企画しましょう!
思い出2
はいっ!!
<ソフィがフープを使って演技をしている。>
輪っかを上に投げた!
ソフィさん、宙返りしながらキャッチしたわ。
スゴイわねえ。わ、また回った。見てるだけで目が回りそう。
皆様、ご覧いただきありがとうございます。
ソフィ、小さいころから新体操やってたのね。
はい。氷の国では新体操が盛んなのです。なので、私も先生について手ほどきを。
ふふ、小さいころは、よく先生に怒られて、泣いていましたね。
けっこう練習厳しかったのね。
でも、私にとってはいい思い出です。友達もできましたし。
その後私は……新体操をやめてしまいましたから。
どうしてですか。
……次期女王としての教育をうけるためです。
あ、そういうこと、ね……
我が国の女王は、永久凍土のルーンを扱えねばなりません。
すっごく寒くするルーンでしょ。なんでそんなルーン扱えないとダメなのよ。
永久凍土のルーンが失われれば、我が国は海に沈んでしまいます。
あっ……氷が溶けちゃうと、そういうことになるのね。
ですが、力が強くなれば、全てが凍り付いてしまいます。
我が国だけでなく、発生する寒波の影響で、数千の島が凍りつくでしょう。
永久凍土のルーンは、古の魔術によって、使用に関して条件が課せられてます。
一つはファルク家の血統を継ぐものであること。一つは女性であること。
ファルク家って……
氷の国の王家。つまり我が一族です。
女王はルーンに流れ込むソウルを調節して、氷の国を保たねばなりません。
重要な役割なのね……
はい、現在女王の任をになっているのは、お母様です。私もいずれ、その役目を……
思い出3
うわーい、デザートだ~
はい、氷の国でよく食べられている、ヨーグルトです。
あら、とっても濃厚ね。
そのまま食べてもおいしいですね。
ところで、ソフィ。氷の国の星たぬきって、たまごを生むの?
あ、覚えてらしたんですね。『たぬきのたまご』のこと。
ソフィさんの国のお菓子ですよね。
で、どうなの?たまご生むの?
それが、よくわかりませんでした……
あらら。
学長先生にも聞いてみたのですが、どうやら星たぬきさんたちの生態はよくわからないことが多いそうなんです。
つまり、卵を産むか産まないのかもよくわからないってこと?
いまのところ、卵を産んだという話は確認されていないらしいんですけどね。
ふーん。じゃあ、あのお菓子のネーミングはやっぱり適当なのね。
適当というか、空想ですね。実はネーミングをした方を私は知っておりました。
誰だったの?
はい。お母様です。
そうだったんですね。でも、卵って……
なるほど、ソフィのセンスってお母さん譲りだったのね。
私がいうのもなんですが、ちょっと変わった方なんです。
……どういう風に?
ぬいぐるみを作ったり、絵を書いたりが好きだったんです。
よく私や兄をつれて、こっそり遊びにつれていってくれました。
優しいお母さんだったんですね。
はい、とても……優しい母で。だから……兄を失ったときは……
ソフィさん……
(ソフィさんのお兄さんは、ソフィさんに永久凍土のルーンを見せてあげようとしてルーンの暴走に巻き込まれて……)
父の支えもあって、母は立ち直りました。
でも……すべてが元通りとはいきませんね。
思い出4
ふ~ん、あんたの国でも、もやし食べてるのね~。
そうなんですよ!温泉でもやしを育てています!
あ、ミラじゃない。意外な組み合わせ。
そうでもないのよ。一緒に厨房借りてお料理したりとかしてたし。
そういえばミラって料理できたんじゃん。もやし限定で。
もやし以外もいけるっての!
お料理、楽しそうですね。
そーねえ。なんか作ってみよっか。
それでは、みなさんで何か合作をしませんか?
お! いいわねえ!
じゃあ、ケーキでも作ってみましょうかね。
おお、ケーキ、いいわねえ。
…………
……
まずは卵白をかきまぜます。
こっちはシロップと、ホイップクリームを……と。
みなさん、手際がいいですね。
まー基本は同じじゃない?ガーってやってバーッてやってさ。
でた、カンで料理するタイプ。
いや、どっちかというとそれはソフィよ。
あら、そうなの?
はい、ミラ様にはいろいろ教わりました。ふふふ。
…………
……
ではクリームを塗って……イチゴをならべます!
おおっ、完成したわ。
さっそく食べましょ!
待ちなさいよ。まずは余韻を味わってからでしょ。
ヨイン!?
そうですね。完成した喜びを胸にいだきましょう。
頑張りましたもんね。
そんなのいいから早く味あわせて!
思い出5
えいっ!!
<リボンを手にしたソフィは、可憐な演技をきめた。>
すごいわソフィ。
リボンで模様が描かれてるみたい。
まるで夜空のオーロラのよう……
ありがとうございます、皆様。
ところでソフィ、なにか新体操の大会とかに出ないの?
……学園対抗試合があるそうなので、もし機会があればと考えておりますが。
ソフィさんなら入賞を狙えますよ。
私など、まだまだです。……えっ?
何、どうしたの?
インヘルミナ!?
其方らに用はない。用があるのは殿のみぞ。氷の国の姫君。
女王陛下、ごきげんうるわしゅう。
我が出向いた理由は一つ。
……はい。
我が国と貴国は古よりの友邦。わらわは貴国とふたたび誼を通じたい。どうじゃ。
……願ってもないお言葉です。ですがそれは……
連邦への加盟――など、考えずともよい。今は、のう。
我が国は汚名を恐れぬ。そして、いかなる国よりも公正である。よく考えるがよい。
ソフィ、顔色悪いけど大丈夫。
問題ございません。私は大丈夫です。
インヘルミナさんのいってたこと、そんなにショックだったんですか?
……いえ、とても……ありがたいお言葉です。
ただ……連邦の強国であるインヘルミナ様の『冬の国』と、『氷の国』の関係強化を、好ましく思わぬものも多いでしょう。
国と国との関係って、難しいんですね。
……そうですね。私個人としては、インヘルミナ様をお慕いしておりますが。
ソフィってやっぱり王女なのね。自分の国のことしっかり考えてるんだわ。
はい、まだまだ至らぬ王女ですが。
でも私は……ちゃんと女王としてやっていけるのでしょうか。
ソフィさん……
……ごめんなさい。少し不安になってしまいまして。
……私は、茶熊学園で皆様と学べるということに、浮かれていたようです。
思い出6 (友情覚醒)
なんて……暖かい光。ありがとうございます、主人公様。
再びこの私を、励ましてくださるのですね。
いいじゃないの。学生の間は浮かれてても。
ソフィさんは立派な女王様になれますよ。
……ありがとう、ございます……
あれ、ルーンの光が……消えない。
<光は……ソフィの体を包み込んだ。>
「……
この声は――!!」
「……君のお蔭で、僕は解放された……ありがとう、ソフィ。」
「お兄様……!
一つだけ、教えてください。お兄様は――私のために、永久凍土のルーンを。」
「お前が女王を継げば、もう……氷の島を出ることはできない……
でも、僕も……あのルーンを使えれば……交代で島から出られるだろ。」
「お兄、様……」
「いい考えだと思ったけどなぁ。」
「……私の……私のために……」
「……僕はもう行くよ。立派な女王におなり……ソフィ……」
「お兄様……お兄様っ……!」
<光は、消えた――>
ソフィのお兄さん、永久凍土のルーンに触れようとして……亡くなったって。
それに、あんな理由が……
さっきの、声が、お兄さんだとしたら……
地上に残っていたお兄さんの想いを、ルーンがかなえてくれた……そういうことかもね。
ソフィ、あんたって……女王様になったら、もう……
ずっと……島の外には出られない……
はい――。それが、王家として生まれたものの定めです。
私は、その定めを受け入れます。民のために……大好きな人たちのために。
でも、その前に学生生活を楽しみたいと思います!
<ソフィは、リボンでポーズをきめた!>
おおっ! きまった!
見ていてくださいね……お兄様。
オーロラの舞姫