【白猫】クルーシャ(ギャラクティカ)・思い出
2018/01/20
メインストーリー
クルーシャ・ブラッティ CV:井上喜久子 己を見つめ直す自称エクソシスト。 塩ではない何かを掴め! |
思い出1
覚めない悪夢に聖なる光を!エクソシストのクルーシャ・ブラッティです!
自称エクソシストのね。
……相変わらず冷たいですね、キャトラさんは。
アタシは事実をいったまでよ。
それとも、悪霊退治のほうは順調ってわけ?
いえ、まったく……
なのに自分はエクソシストだと?
たまたま最近、調子が悪かっただけです!
だったら、どんなふうに悪霊退治するのか見せてごらんなさいよ。
ええともです。とくとごらんになりやんせ。
変わった言葉づかい……!
<塩のルーン>よ、私に力を!
<クルーシャの手の中に大量の塩が生み出された。>
悪霊退散、ててて~い!
…………
キャトラの顔に、塩が……
どうです?これが……
で?
で?
こんなんで悪霊退治できるの? 相手はナメクジじゃないのよ?
猫一匹、びくともしないじゃないのよ!
ぐうぅ……
キャトラ……クルーシャさんを試したわね……
わかってますとも! 塩じゃ悪霊は祓えません!
ええっ!?
かといって、どうしろというんです! 除霊術ってかなり難しいんですよ!
そこは努力しなさいよ!
無理です!
じゃあ、エクソシストなんかやめてしまえ!
自称なので、やめるもなにもありません!
ひらきなおるな!
うう……どうせ私は人間失格です……
落ち着いてください。クルーシャさんには、<エクソピューティーサロン>があるじゃないですか。
クルーシャさんのエステティシャンとしての腕は、私が保証します。
それもダメなんです……
え?
実はあれから経営不振におちいり、お店をたたむことになりました……
なんでまた? 好調だったような気もするけど。
ブームなんてすぐ終わるものです……
それに、従業員のみなさんとは短期契約でしたし……私一人の力で立て直すことなんて……
残念です……
それで、これからどうするのよ?
そこなんですよ! 私にエクソシストは向いていないですし……
塩に頼り続けるのも限界が見えてきた気がしますし……
ようやくそこに気づいたか。だったら、新しい道を探すしかないわね。
アンタにしかできないことが、他にもきっとあるはずよ。
私たちも手伝いますから。
みなさん……
………………そうですね。私、自分の可能性を探してみます!
思い出2
それではキャトラさん、好きな金額をどうそ。
666G。
ほう、厄介な数字ですね。ですが……
てい!
<クルーシャはお金の詰まった金魚鉢に片手を突っ込み――>
ててーい!
<適当な金額を掴んでは、取り出した。>
どーれ、その手の中には……
しっかりと数えてくださいね。
ひいふう……ふむふむ……
666G!ぴったりだわ!
また正解……!
ふふふ、これで私の実力が証明されましたね。
それにしても、なんでこんな特技を?
私は来る日も来る日も、塩を握っては投げ続けました。
それでどうやら、いい塩梅の握り加減をマスターしていたようなのです。
いつも加減とか考えてるようには見えなかったけど……?
理由はどうあれ、この特技を活かして新しい仕事につなげたいと思います。
たとえば……
…………
ないんかい!
は、畑に種をまく仕事とか……
種を正確にまくだけが畑仕事じゃないのよ。
じゃ、じゃあ、カジノのディーラーになってトランプを投げるとか……
それも同じよ。だいたい、トランプはたいていそれも同じよ。だいたい、トランプはたいてい一枚ずつ配るし、握り加減とか……
どうしてキャトラさんはイジワルなことばかり言うんです!
正論だからよ!
うう……私にもできることがきっとあるはず……
思い出3
へい、らっしゃい!
立派なまな板……!
飛行島でなにはじめようとしてんのよ!
寿司屋です!
はあ?
いろんなお魚がたくさん……どこからこれを……
お魚は板前のトシさんから。シャリはお米の守護者さんからいただきました。
いつの間にそんな知り合いが……?
握りの特技を活かせる仕事を探していたら、お寿司屋さんにたどり着きまして……
そこで才能をかわれた私は日夜、板前修業に励み……
じゅるり……まあなんでもいいわ。とりあえず、腕前をみせてもらおうかしら。
ええともです!
キャトラ……よだれをふこうね。
では、好きなネタをどうぞ!
じゃあ<エンガワ>!
へい、どうぞ!
小手返し二手です!
そんなちょっと握っただけで……いや、でも形はキレイね……
もぐもぐ……むっ!? しかも美味い!
身のしまったネタに、ふっくらとしたシャリの食感……口の中に海が広がってるみたい……
まさに完璧な握りだわ!
キャトラって、お寿司に詳しいのね……!
さあ、どんどん注文してください。
<ネギトロ>1
へい!
もぐもぐ……<カツオ>!
へい!
もぐもぐ、<ホタテ>あと<ヒラメ>!それと追加で……
あ、え、ちょ……
クルーシャさんの握りの早さを、キャトラの食い意地が上回ったわ。
もぐもぐもぐ……
え、えっと……<サーモン>です。
違うわよ!アタシは<サーモンハラス>を頼んだの!
その前に<ビントロ>を頼んだはずだけど、どうしたの!
そ、そうでしたっけ?
言い忘れてたけど<ビントロ>はあぶりでお願いね。ワサビは少なめにして……
うう……もうわかりません!
!
ご、ごめん。ちょっとムキになっちゃったわ……
私……いっぺんに言われるとパニックになるんです……
この前も、たくさん注文が入って……頭が真っ白になって……
どうやら私は、お寿司屋さんに向いていないようですね……
思い出4
<辺り一面、氷で覆われた景色が広がっている。>
まーるっ♪
<クルーシャは氷の上に、大きな円形の傷をつけた。>
こんな寒いところに呼びだして、なにをするかと思ったら落書き?
いいえ、これは<力ーリング>をするための準備です。
なんですかそれ?
とある国で流行っているスポーツです。
なんでも、優勝者には高額の賞金が出るとか!
まじめに働きなさいな……
私は握るだけでなく、投げるほうの力加減にも自信があります。
練習を積めば、優勝も目じゃないと思います。
言い切るわね……でもまあ、そこまでやる気なら応援してあげる。
それでどんな練習を?
それがあまりよく知らないんですよね。
石を滑らせて、できるかぎり円の中におさめるとかなんとか……
そんな適当で優勝できるの? だいたいなんでゴザを持ってるの!石はどうしたのよ石は!
石は重いので。これをこう、パタンっと。
って、なにゴザ敷いてんのよ!まさか……
キャトラさんをゴザに乗せて、石の代わりに滑らせるんです。
なに考えてんのよ!
手伝ってくれたら賞金は山分けしますから!
ならいいわ!やってやろうじゃない!
では投げますよ、キャトラさん。ゴサから落ちないでくださいね。
どんとこいよ!
ここから円までおよそ40メートル離れています。キャトラさんの体重を考えると力加減は……
『て』5つぶんですかね。
ててててて~い!
おお~、すべる~。
<クルーシャの描いた円を目指し、キャトラが氷の上を緩やかに滑っていく。
円まであと数メートル……そのまま、そのまま……
……止まった。
…………
キャトラが円の中に収まってる……すごいです、クルーシャさん!
いえ、円の中心で止めるはずでしたがわずかにそれました……
そうなんですね……
けど、今のはなかなかおもしろかったわ。もっかいやりましょう。
お願いします! よし、今度はもっと力を抜いて……
さあ、アタシを投げなさい!
てててて~い!
おお~、すべ……あれ?
途中で止まっちゃったわ……
もうなにやってんのよ、クルーシャ。
す、すいません……
もっかいよ!投げて!
は、はい……てて……て――
どうしたのよ?ちっとも進んでないけど。
さささ、寒くて体が動きません……
いまさら!?
こんな場所で、太もも出しすぎました……
まったく、こうなったらもうカーリングはあきらめて帰るわよ。
いやです……まだ練習が……
へんなところでガッツみせないでよ!
…………
クルーシャさんが固まった!?
主人公! 運ぶの手伝って!
思い出5
ててて~い……
<クルーシャがパンくずを投げると、小鳥たちが集まってきた。>
なにやってんのよアンタ。
見ての通り、小鳥にエサをあげてるんです……
あの……クルーシャさん、少し痩せました?
おまけに目の下にすごいクマが……
もう人生に疲れました……
いったいなにが……?
あれから自分の可能性を信じ、ありとあらゆる仕事をこなしたのですが……
なにをやってもダメダメで……
たとえばどんな?
農家の手伝いをすれば、『種をまくだけが仕事じゃない』と怒られクビに……
だから言ったでしょうに……他には?
新聞配達をすれば、『投げ方は完璧』と誉められるも、道を覚えられなくてクビに……
そういうの苦手そうだったものね……他には?
森から出てくる星たぬきを数える仕事をすれば……途中で寝てしまいクビに……
アンタの特技と関係なくなってきたわね。
他にも<ベビーシッター>、<結婚式の司会者>、<引越し屋>、もろもろたくさん……
どれも1日も経たずクビに……
なんというか、選択を間違ってる気がするわ……
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる……あれって本当なんですかね……
もうすでに100発近く撃ってるんですが……
そんなに!?
――うっ――!?
クルーシャさん!?
そういえぱ最近、寝ていませんでした……
もう無茶をして……
このまま眠ってしまえば楽なのかもしれませんね……
私はもう……ここから一歩も動きたくないです……
てててーい……!
思い出6 (友情覚醒)
この光は……もう朝ですか?
なんでもいいから起きなさ……えっ?
はい?
クルーシャ、アンタの服……キラキラしてるわよ。
ルーンの光がなにかに反射してる……
この光の粒は……塩?
それってもしかして、汗が乾いて……
白い服でわからなかったけど、アンタそうとう汗かいてたのね。
なるほど……そうでしたか……
こんなになって……なんたかみじめですね……
それは違いますよ。
え?
そんなになるまでクルーシャさんは頑張った……
その汗はいねば、努力の結晶よ。
努力の結晶……これが……
…………
ぺろ。
なに舐めてんのよ!それは塩だけど、もとはアンタの……!
しょっぱ!!!
なんだかこの展開、前にも見たような……
いやな予感がするわ……
なんて苦くて塩辛い汗……
まるで、世の中そんなに甘くはないと、教えてくれているようです……
そして、これくらいでへこたれるなと、励ましてくれているような……!
都合のいい解釈を……
けど、アンタの努力は本物だから、そのガッツを武器にまた新しい道を探しなさい。
……やはり、私には塩しかなかったんです。
へ?
塩と私は一心同体……塩の限界を認めることはすなわち、自分の限界を認めること……
塩で悪霊が祓えない……そんなの誰が決めたんです!
アンタよ!
だったらなんだというのです!
今こそ塩の底力、見せてやりますとも!
あーもう、はいはい。
<塩のルーン>よ、私に力を!
<クルーシャの手に中に、大量の塩が生み出された。そしてそれを――>
小手返し二手ててーい!
<お寿司のように握った。>
どうぞ、食べてください。
どうぞじゃないわよ! そんなの食べたら体こわしちゃうわ!
ぎにゃー!!!
ふふふ、キャトラさん。ついに塩に恐れをなして逃げましたね。
これぞ塩の力……悪霊退治も不可能ではありません!
もう、勝手になさい! アンタはそういうやつだったわ!
どこまでいっても、塩、塩、塩っ!
少しくらい成長したっていいのにね! ぎにゃー!!
私は塩のエクソシスト、クルーシャ・ブラッティ!
覚めない悪夢に聖なる光を!
塩と人生 クルーシャ・ブラッティ
その他