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リリエル・ド・アンドレアン CV:佳村はるか
貧血気味の吸幽鬼の少女。
健康を目指し今日を精一杯生き抜く。 |
メインストーリー
思い出1
吸血鬼のリリエルです……お久しぶりで――
ガハッ！！！
！！
すいません……いきなり血を吐いてしまって……
大丈夫ですか……
お、お気遣いなく……
すぅ～……はぁ～……
ふう……これでもう安心です。
ほんとに？
吸血鬼は滅多なことでは倒れませんから……
私は違いますが……
じゃあダメでしょ！
気分が悪くなったらいつでも言ってくださいね……
ところで、病院にはちゃんといってるんでしょうね？
はい……ようやく、吸血鬼でも診てくれるお医者さんを見つけまして……
よかったじゃない。で、どんな治療をしてるの？
とにかく安静にしろと言われました……
なんか適当ね。というか、アンタっていつも静かにしてる気がするけど……
実は最近、＜シャドーボクシング＞にはまっていまして……
なにそれ？
シュッ、シュッ……こんなふうに拳を交互に突き出す運動です……
少しきついですが……体力がつくらしいですよ……
そういえば、リリエルさんはいろんな健康法を試しているんでしたね。
運動するのはいいけど、ほどほどにね。
大丈夫です……無理はしません……
シュッ、シュッ……みなさんも一緒にどうですか？
お、やる気ね主人公。
シュッ、シュッ――
グハッ！！！
また血を……！
ノック……アウトです……
ぎにゃー！ しっかりしてー！
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思い出2
ふふふふ……
最近のリリエル、元気そうでなによりだわ。
ふふふ、キャトラさんが４匹に見えます……
ちがった……！
大丈夫ですか……少し休んだほうが……
お気遣いなく……おそらく私はもう……
え？
先日、主治医に言われたんです……あらゆる手を尽くしても、治る見込みがないって……
いつ死んでもおかしくない状態らしいですよ……
うそ……そんな……
医者が問違ってる可能性は……
私だって１００％信じてるわけではありません……でも……
ご家族にそのことは伝えたんですか……？
いいえ……どうせ誰も心配していませんし……
なんで……
私は一族の中で特に身体が弱く……恥さらしと郷楡されてきました……
しかも大家族なので私のことは二の次……両親は私の名前すら覚えていません……
私は家族に……見限られたんです……
あ、でも……１番上の兄だけは私に優しくしてくれました……
体調が悪くて家族旅行はいつも置いてけぼり……そんな私のために、兄は残って看病してくれて……
私がイジメられてるときなんかは、必ずかばってくれて……それで私より怪我しちゃったり……
素敵なお兄さんですね……
はい……しばらく会えていないので、さみしいです……
もしかしたらもう……会えないかもしれませんね……
私が死んだら……兄は――
死なせないわ！
ええ？
私たちがなんとかしてみせます！
冒険家ギルドに掛け合って、その手の情報を集めてみるわ。だから……
みなさん……ありがとうございます。
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思い出3
ここは……？
噂によるとこの街には＜健康仮面＞つていう健康マニアがいるらしいの。
そのひとに会えば、リリエルさんの体調がよくなるかもしれません。
名前からして、あまり期待はでさないかもだけど……
いえ、お気持ちだけでもうれしいです……
私たちがそのひとを探してる間は、ここで休んでてくださいね。
……さて、どこにいるのかしらね。＜健康仮面＞っていうくらいだから仮面を……
見て、あそこ！
ふっ、はっ、ほっ。
＜仮面をつけた男が、とてつもなく長い階段を登ってくる。＞
ここへは裏から回れば楽なのに、なんでわざわざ階段を……！
ふう……いい汗かいたな。ここらでひとつ。
＜男は持っていた布をピンと張り、背中にあてがった。＞
ふん！てやあ！とおりゃああ！
乾布摩擦をはじめたわ！？
なにあの勢い！背中痛くないの！？
――よし、健康！！
見なかったことにしましょう。
待ってキャトラ、あのひとがたぶん……
ゴバッ！！！
ぎにゃー！リリエルが血を！
む？そこの少女、大丈夫か！
この健康仮面が来たからにはもう安心だ！
アンタ、どういう立ち位置なの！？
頭がクラクラします……
そいつは不健康だ！
お気遣いなく……吸血鬼なのでこれくらいは……
吸血鬼だと？そうか、だったら――
＜健康仮面は二の腕をリリエルの口元に差し出した。＞
さあ、私の血を飲め！
すいません……今の私が血を吸えば、あなたの命を奪うかもしれません……
そうまでして、私は生きたいとは思いません……
そうか……なら、仕方ない。
代わりといってはなんだが、今の君にぴったりの健康法を教えてあげよう。
ありがとうございます……
ちょうど真上に、頑丈な棒がある。そこにぶら下がってみるんだ。
は、はい……とう。
棒をつかんだら、そのままキープするんだ。
キ、キープゥゥ……えっと、それでこれはいったい……？
＜ぶら下がり健康法＞だよ。
これで健康に……？
あとは君次第さ。では、私は用事があるのでこれにて。
え、あ、ちょ……
なんだかうさんくさかったわね……
それでどう、リリエル？体の調子は？
そうですね。なんだか背筋が伸ぴて、呼吸がしやすくなったというか。
うそっ！？リリエルさんがハキハキ喋ってる？
こ、これは……一時的なものなんでしょうが、すごいです。
きっとリリエルにしか効果はなさそうな健康法だけど……信用できるわね、健康仮面。
とりあえず、もう一度話を聞いてみましょう。
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思い出4
レモンをかじったら、お風呂に入ってすぐ寝るんだぞ。
けほっ、けほっ。うん、わかったよ健康仮面。
頭で逆立ちはまだ早い。まずはコプラのポーズを練習するんだ。
いっつもアドバイスありがとね。健康仮面のおかげで元気だよ。
ハハハ！この世に不健康があるかぎり、私は戦い続ける！
がんばれー！健康仮面ー！
いたわね、健康仮面。
なんだか子供たちのヒーローみたいね……
おや、君たちじゃないか。＜ぶら下がり健康法＞はどうだったかな。
効果はあるにはあったのですが……やはりまだ体調が……
そうか……しかし、残念ながら今の君をこれ以上健康にする方法は……
待ってよ！この子は生きるか死ぬかの瀬戸際なの！
なんでもいいから教えて！お願い！
…………
健康になる方法は健康になる方法はないが生きる方法なら……
え？それは……
ぐっ！？
大丈夫ですか！？
あ、ああ……ただの頭痛だ……
なにを言ってるんだ。いい加減、無茶はやめろ……
このひとは？
私の主治医だ。
主治医って……健康なのに？
どこが。こいつは余命１年だった。それをなんとか１０年間、生きながらえている。
じゅ、１０年もですか……
あり得ない話だがな。
なにか秘訣が…………
死ねない理由があるのさ。
え？
余命１年と宣告された私は、ヤケになってあらゆる健康法を試した……
もちろん、それで助かるはずもない……だが……
子供たちがこいつの健康法を面白がって真似しだしたんだ。
そしたらいつの問にかヒーローあつかいだ。人の気も知らないでな。
ああ、だが……子供たちは笑ってくれた……私に生きる希望を与えてくれた……
子供たちの笑顔を守るために私は、死ぬわけにはいかないんだ……
それが生きる秘訣……
ま、ただの根性論だ。だが、生きる意志が生きることにつながるのだろう。
君にもなにかあるはずだ。死ねない理由が。
私には……なにも……
むっ！あそこに不健康そうな子供が！
あ、あの……
君は優しい。きっと大丈夫だ。ではな！
ちょ、待ちなさいよ！そんな無責任な――
…………
ごめんリリエル……けっきょく助かる方法は……
他を探しましょう。きっとまだできることがあるはずよ。
みなさん……ありが――
リリエル！？
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思い出5
う、うーん……ここは？
飛行島よ……
よかった、気がついて……
あれから私はどれくらい倒れていたんですか……
丸３日間ずっとです……
健康仮面とあの医者のおかげで、なんとか一命はとりとめたけど……
わかってます……自分の体のことは一番……
私……もうすぐ死ぬんですね……
そ、それは……
まだよ！まだ助かる方法がきっと……
いいんです……もう……これが運命だったんです……
どうせ私がいなくなっても……誰も困りませんし……
生きてる意味なんて……
そんなこと言わないでください……
そうだわ！血よ！血！
アンタはいつも血が足りなくて苦しそうだった！
だからアタシの血を吸うのよ！
しかし……それではキャトラさんの命を奪うことに……
３人で分けるならどうです！それならきっと……
みなさん……ほんとうにありがとうございます……
でも、お気持ちだけで……
最後にほっとしました……こんな私でも必要と……
され……て……
…………
リリエルさん！
主人公！なんとかして！
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思い出6
真っ暗……
そっか……私は死んで……
あれ……？でも意識があるってことは生きてる……？
どっちでもいいか……どうせ生きてても死んでるのと同じ……
「……の……しめ！」
え？なに……？
「一族の恥さらしめ！また貧血で倒れただと……」」
この声はお父さん……？しかも私か小さい頃の……
ああ、これ……走馬灯ってやつだ……
「お姉様、また血を吐いて……服が汚れるので近づかないでくださいね。」
うるさい……
「棺桶の掃除、ちゃんとやりなさいよ。それともなに？あんたが入る？」
私だって好きでこんな体に生まれたわけじゃない……
「あなたの名前……なんだったかしら？」
もう、なにも見たくない……聞きたくない……
早く……死――
えっ……光……？なんだか……あったかい……
「リリエル！大丈夫か！」
お兄ちゃんの声……
「そんな奴にかまうな！病気がうつる！いいか、お前は長男として私の跡を……」
「家族を見捨てるやつが、当主になんかなれるかよ。ほらリリエル、貧血に効く薬だ……」
そうだ……こんなふうにいつも、お兄ちゃんは私をかばって……
「ああ、ごめん。さっきトマトジュースをこぼしちゃって……」
「そうでしたの？ 私はてっきりリリエルお姉様の血かと……」
このときも……
「棺桶の掃除なら、俺が代わりにやっておいたぞ。」
「はあ……あなたはリリエルに甘すぎだわ。」
このときも……
「俺もあんたの名前忘れたよ。」
「なっ！？母に向かってなんてことを……！」
このときも……
「ごめんなリリエル……その病気だけは代わってやれなくて……」
ありがとうお兄ちゃん……でも安心して……私はもう……
…………
ダメだ……なに言ってるの……
こんなに感謝してるのに……まだなにも返せてないのに……
私……死にたくない……
――生きたい――
…………
リリエル！
よかった……目を覚まして……
私は……生きてるんですか……？
ええ、もちろん！アンタは生きてる！
ふふふ……なんだか頭痛もおさまって、いい気分で――
グハッ！！！
やっぱり体は治って……
そうみたいですね……でも、大丈夫です。
私には『死ねない理由』がありますので……
え？それって健康仮面の言ってた……
どんなに血を吐いて倒れても……どんなに役立たずと言われても……
たとえ生きる秘訣が嘘だったとしても……
今まで私を支えてくれたひとたちに……恩返しをするまでは……
なにがなんでも、生きてやろうと思います。
生きる者 リリエル・ド・アンドレアン
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その他
| 名星会 |
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人物紹介
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