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【白猫】KINGS CROWN2 Story

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作成者: にゃん
最終更新者: にゃん

2018/06/13


目次


Story1 受け継ぎし者たち

Story2 託す者の務め

Story3 招待状

Story4 戴冠式

Story5 受け継がれる答え

Story6 受け継がれる信念

Story7 受け継がれる使命

Story8 アイシャの戴冠

Story9 ジュダの戴冠

Story10 シエラの戴冠

最終話 KINGS CROWN




プロローグ 受け継ぎし者たち



三つの王冠は、受け継ぎし者のもとへ――


………………

…………

……


アイシャさん、お疲れ様でした。

こちらこそ。いい経験になったよ。ただ――

試練を越えても、何も起さないみたいだが?

実はまだ、やらなければならないことがあるんです。


これ以上、俺に何を望む?

<白の巫女>に、王冠を授けてもらう必要がある。

<白の巫女>……?

ああ、必要なことだ。


で、<白の巫女>つつーのはリスのことなんだけど……

リス?

あーっと、アイリスのこと。

じゃあアイリスから……?



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story2 託す者の務め



今日もとってもいい天気ね!

でも、なにか起こる気がするわ!

みなさ――――――ん!!

ほらみなさい!オスクロルがはしってきたわ!

おーい、リスー!

あ、シャルさんだ。

お――ーい!

ユキムラね!この組み合わせは色々あったけど――

たぶん精霊の王冠をたぶん精霊の王冠を授けられた三人ね!

はい。その節はお世話になりました。

すんごい力が宿った王冠だったわよね。えっと、王冠の名前は――

<キングス・クラウン>ですね。

ああ、あの王冠のおかげで、俺は大切なことを学んだ。

私もです。

まー、いい経験だったことは認める。

で、その王冠はどうしたのよ。

あげた。

そうよね。見当たらないと思ったけど、大事にしまってあるのね。

…………

あげた!?

そ。

意味わかんないんだけど!

シャルロットさん。それじゃ伝わりませんよ。

だって説明めんどいもん。

えっと、どういうことですか?

オレたちは王冠に宿る精霊に選ばれただろ。

たしか、そうだったわね。

王冠は<選ばれし者>に、力を与えるために存在する。

私たちは、充分な力を持った。そういうことだと思います。

宝の持ち腐れってのもアレだし、なら受け継がねーとじゃん?

王冠が、再び選んだんですね?

ああ、次の<選ばれし者>をな。

それで、お願いに来たんです。

新たに王冠に選ばれた方々に戴冠をして頂きたいんです。

王冠が力を発揮するには、<白の巫女>に授けてもらわなくちゃならない。

力を貸してもらえないだろうか?

はい、もちろん構いません。

でさ、あたしらは盛大なパーティーで祝ってもらったっしょ?

そうね、セーダイだったわね。

ならあたしらも、豪勢にね!パーッと祝って、戴冠式をやってやりたいわけよ。

……なによ、アンタらしくないわね。

いやいや、マジで。これが本心。

ならビーフの用意はいらないわね。

それはいる!むしろそれしかいらない!

えっとですね、つまり新しく王冠を授かる方にも、戴冠式をやってあげたいな、と……

いかがでしょうか?

ああ。精霊たちも、パーティーをしないと怒るだろうしな。

そうですね。いいと思います。

ふたりはどうふたりはどう思う?

そうね!サンセーよ!どうせなら豪華なパーティーにしましょ!

よし、そうと決まれば準備よろしくー!

アンタもー緒にやんのよ!



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story3 招待状


到着っと……

フレイヤ、ありがとね。

気にする必要はありません。あなたに、必要なことならば。

うん。アイリスに、会わなくちゃ。

それならば、無駄足だよ。

あなたは……

アイシャだ。どうやら目的は、同じらしいな。

私はシエラ。無駄足って、どういうこと?

彼女はいない。王冠を彼女の手から授かるのは、お預けのようだね。

z待て、ということだ。

これはこれは、まさか君までいるとはな。

ジュダ。

知り合いなの?

鎖の縁だよ。

はじめましてジュダ。私はシエラ、よろしくね。

お前も、選ばれた者か……

ということは、あなたも?

待て、とはどういうことだい?

これだ。

招待状だね、戴冠式の。

戴冠式?

手紙の差出人は、オスクロル、ユキムラ、シャルロット。

来い、ということだ。俺たち、三人でな。

<白の巫女>に王冠を授かることで、力は目覚めると言っていた。

じゃあ、戴冠のために式典をやってくれるってこと?

そういうことだろう。わざわざ、ありがたいね。

時が来たら、行く。それだけだ。

そうするとしようか。

ねえ、ちょっと待って。

プレゼント用意しましょうよ。

私たちもお返しするの。やってもらってばっかも、ね。

……ふむ。退屈より、いいかもしれないね。

あなたはどう?

――まさか、俺もか?

当然じゃない。

…………

ただ待つより、いいんじゃないか?

……いいだろう。付き合ってやる。

決まりね!

ちょっとだけ寄り道しましょ!



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story4 戴冠式


すごく賑わってるね。

パーティーは賑やかなほうがいいでしょ!アタシの人脈フル活用よ!

こんな盛大な式にして頂いて、ありがとうございます!

ああ、実に美しい。

この黄金比を徹底したデザイン、現代を代表する建築士モル・ド・リレオの設計じゃないか?

よくわからんけど、豪華でいいじゃん!ご馳走もあるし!

ねー、まだ食っちゃいけねーの?腹減ったー。

ダメに決まってるでしょ!

主役がまだなのよー。あとちょっと待ちなさい!

そうですね。

みなさんが得た力が、受け継がれていくこと。

ーつが二つに、寄り集まって、点が線に、強くなっていく。

キングス・クラウンは、待ち受ける困難に立ち向かう力をくれる。

きっとご馳走も、待ってくれます♪

ちぇー、わかってるよー。そんくらい。

みなさん!いらっしやったみたいです!

ようやくか!盛大に迎えようじゃないか!

しゃあない。迎えてやるかー。

オッケー!じゃあ司会はキャトラさんに、まっかせなさーい!


じゃあみんな、待たせたわね!

ただいまより、キングス・クラウンの戴冠式を始めるわ!

新たに王冠を受け継ぐ、三人の入場よ!


予想を上回る華やかさだね。

なんでも構わん。

……それよりも、なぜ奴らがいる。

「ふたりとも今日は堂々と主役だねぇ。

「ふふふ、退屈しない見世物ね。

「ジュダさん、アイシャさん、おめでとうございます!

式とやらに招待される人種ではない。

どこかで噂でも聞きつけたのかな。

噂を盗むのは、私たちの得意分野じゃないか。

……ふん。

うわー、予想よりずっと豪華……

人がたくさんいるけど、大丈夫?

……今日だけです。あなたが主役ですから。

「シエラさん、おめでとうございます!

「くっ……!やはり竜騎士団団長に相応しい器だったな!

あ、ふたりも来てくれてるんだ!……ということは。

「シエラ!お、おめでとう!

ナギ!高いところは飛べるようになった?

「今日は、お祝いに来ただけ!それは関係ない!

これで役者は揃ったわね!

では開式の挨拶を、アタシから!

みんな!今日は集まってくれてありがとね!

キングス・クラウン戴冠式、開幕よ!




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story5 受け継がれる答え


わぁ、これ美味しい!なんて料理だろう……

食べないんですか?

食べてもいいのですか?

いいと思います。パーティーですから。

ご親切にありがとうございます!あまりパーティーというものに、参加した経験がないので……

そうだったんですね。なら楽しんだほうが、招待した人も喜んでくれると思いますよ。

たしかに……!そうですね。

申し遅れました。ルウシエといいます。

ティナです。よろしく。

て言っても、私もパーティーとかあまり知らないんだけどね。

そうなんですか?とてもしっかりされて見えます。

お祝いする気持ちがあれば、みんないっしょだよ。

そうですね……その通りな気がします。

うん!ー緒にお祝いしょ!


えーおほん、テステス。

じゃあみんな、盛り上がって来た所だと思うけど、前方にチューモク!

王冠を託すオスクロルと、継承するアイシャ――

ふたりからの挨拶よ!


アイシャさん、このたびは、おめでとうございます。

ありがとう。しかし、君には迷惑をかけたね。

いいえ、試練を乗り越えたのはアイシャさんです。

まさか子どもに戻っちゃうとは思わなかったですが……

……それは言わないでくれ。

ごめんなさい。とても可愛らしかったので、つい……

まったく……

だが、――何かを得たことは、認めるよ。

力の恐さを知っているアイシャさんなら、きっとキングス・クラウンを――

信じています、アイシャさん。

承ろうオスクロル。

君が授かり得た答えごと、受け継ごう。

はい!よろしくお願いいたします。

……それで、なんだが。

はい?

やはり世話になったと思う。だから君に、これを。

これは……

ジェリービーンズだ。

わぁ、いただきますね!ありがとうございます。

こちらこそ。礼を言うよ。




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story6 受け継がれる信念


いやー、いいですねえ。継承!受け継がれる力!

浪漫を感じます~。

サイファー、さっきからお酒ばっか飲んでるし……

飲んべえさんじゃなくて、あたしはあんな風にかっこよくなりたいなぁ。

大丈夫ですよ、お嬢さん。

あなたキラキラしてますし、可愛いですから!

え!?あ、ありがとうございます?

警戒しないでください。わたし、守護天使ですから!

て、天使!?

はい!天使のルカです!

お、お茶くみのエリスです!お茶、そうぞ!

これはこれはご丁寧に!どうもですー。

ではー緒に茶でも飲みながら、続く方々を祝いましょう!

は、はい!


つづいて挨拶するのはこのふたりよ!

ユキムラ!ジュダ!よろしくね!

ああ。任せてくれ。

…………ふん。

あんたの言葉を借りるなら、戯れだったか?

試練、か。存外悪いものでもなかったな。

――己を知った。そして、壁も。

持ってるのか、持たざるかは、些末なことだと……

ここで言うのは違うかもしれないが、俺も学ばせてもらったよ。

絵に応用するか。

かもな。

――フッ。好きにしろ。

己の信じる道を、進む、か――

ああ、それが信じられないくらいの力になる。

キングス・クラウンは、任せた。

いいだろう。受け継がせてもらう。お前の、意思もな。

あんたになら、安心して任せられる。

……受け取れ。

これは、筆、か?

よい骨を使った。

ありがとう。使わせてもらうよ。

好きにしろ。



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story7 受け継がれる使命



……継承とは美しいものですね。クリカラ様。

クリカラ様?

「ミューミュー♪

「ギャギャギャ!

「ピー!ピー!

まあ、なんと愛らしい……!ぴよぴよ、なんちゃって……

あ、こんなとこいたー!

はぅ!!

セツナ、まだ式の最中ですよ。大きな声はダメです。

でも勝手にどっかいっちゃうからさー。

ごめんね、迷惑かけちゃった?

い、いえ!迷惑などなにも!

よかった!アタシはセツナ!よろしくね!

トワといいます。

チハヤと申します。

戴冠式、素敵ですね。

はい、絢爛豪華な会場です。敷地内には、大きな浴場もあると聞きました。

お風呂ですか!それはいいですね!

トワはお風呂好きだもんね!あとで入りに行こーよ!

残念ながら、今日はおばけの団体客様の方で貸し切りみたいです。

オバケ!?いやムリムリ!ってかなにその団体!

残念です。お風呂、入ってみたかったですが……

今日はみな様に、祝福を。

そうですね。

だね!あたしら巫女だし!


はい!では三番目、最後の挨拶よ!

シャル!シエラ!出番よ!

よーやくー?待ちくたびれたー!

まーまー。最後だし、シャンとしましょ。

わーってるって。とりあえず、お疲れさん。

うん、ありがと。

ま、わざわざ言うことはねーかなー。

なによそれ。

だって大事なもんとか、わかってんじゃん。

あなたの助言のおかげ。じゃなきゃ試練から、逃げてたかも。

あの邪神竜とまた戦うなんて、予想もしなかったし。

でもやりきった。

それは間違いなく、自分で越えたからじゃん?

なんだか照れるわね。そう堂々と言われると……

なんつーか、あたしもガラじゃななんつーか、あたしもガラじゃないんだけど……

うん、シエラになら、任せられる。

ありがとう、シャル。

おう。つーことで、最後はらしく、しときますか!

うん、じゃあせっかくだし、それで。

わたくしは光焔の御子――もう己の使命から目を背けたりはいたしません。

あなたを待つ運命にも、その王冠は力となることでしょう。

シエラ、あなたに、キングス・クラウンを託します。

あなたの持つ光とともに、受け取ります。

……おっけ、まかした。

はい、まかされました。

で、シャル、これは私からのお礼。

え、マジ?やった!なにこれビーフ!?

残念サクランボ。スキルニシキよ。とっても美味しいんだから。

農家の娘の、お墨付きよ。

あー聞いたことあるそれ!めっちや美味しいやつじゃん!あれ、シエラが作ってんの!?

私の実家でね。もしよかったら今度サクランボ狩りでもする?

するする!約束な!

うん、約束。



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story8 アイシャの戴冠



豪奢な玉座だな。

私たちが戴冠して頂いたときも、立派な会場に移動しましたね。

雰囲気が大事だって、言ってるヤツがいたからな……

王冠を授かることで力を得る、か。

アイリスの言葉が力になるのよね。

リス、なんて言葉だっけ?

……光のみちしるべです。

今は、はっきりと、言葉が私の中に。

きっとみなさんに、精霊が新たなる力を。

アイシャさん。ジュダさん。シエラさん。

王冠をお預かりしてもいいですか?

もちろん。

断る理由はない。

はい、よろしくね。

――わかりました。

<アイリスが玉座へと登る――>

アイシャさん、前へ。

ああ。

<目を閉じ、アイリスは王冠を掲げる――>

白き光の、導きを――

精霊カジャ、あなたの力を、選ばれし者へ――

――アイシャ・アージェント。

はい。

あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。

あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。

あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。

選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――

……これは。

戴冠される者に、より適した形へ。

オスクロルさんやユキムラさん、そしてシャルさんが、王冠を託すほどの力を身につけたように――

キングス・クラウンも、成長していくのだと思います。

…………なるほどね。

認識と存在は流転する、か。

が、己なくして、世界をみることはできない。

ここで得た答えを、新たな問いを解く力にする。

――選ばれたのならばそう誓おう。

あなたの名を、今ー度。

――アイシャ。

私は解を求める者。



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story9 ジュダの戴冠



ジュダさん、お願いします。

ああ、いいだろう。

…………

精霊オウスイ、あなたの力を、選ばれし者へ――

――ジュダ。

ああ。

あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。

あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。

あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。

選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――

…………

俺を選ぶ……

精霊の考えることなど知るわけもないが――

手を貸すならば存分に、我が力となるがいい。

――あなたの名を、今ー度。

我が名はジュダ――

――己が我儘、貫かせてもらう。



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story10 シエラの戴冠



シエラさん、こちらに。

うん、お願いします。

はい、よろしくお願いいたします。

精霊ライダス、あなたの力を、選ばれし者へ――

――シエラ・スキルニルグ。

あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。

あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。

あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。

選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――

…………

私は、自分の運命と共に行く。

この先何があろうと、何からも、逃げないわ。

…………

私たちは、ね。

まったく、あなたは……

あなたの名を、今ー度。

自分の運命に従う。逃げはしないし、隠れもしない。

選ばれた運命(ちから)は、きっと使いこなしてみせる。

私の名は、シエラよ。



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最終話 KINGS CROWN


<――王冠が、選ばれし者に戴冠された……

三人とも、お疲れ様です。

こちらこそ。

世話になった。

ありがとう、アイリス。

キングス・クラウンがみなさんの力になることを、願っています。

…………

その王冠は、王の冠ではありません。

力を持つ、それに相応しい者の証明です。

みなさんが試練を越え、無事戴冠できたことを、喜ばしく思います。

じゃあ、これは私たちからのお礼。

わぁ、ありがとうございます♪

ジェリービーンズ、ですか?

スキルニシキ味のね。

合作だよ。受け取ってくれ。

美味しそうですね!ありがとうございます♪あ、この白いジェリービーンズは?

よい骨の味がする。

そちらも、合作だ。ー応ね。

ありがとうございます。頂きますね♪

……好きにしろ。


……

…………


いやー終わった終わったー!なー、このサクランボ食おーぜー!

もう、雰囲気だいなしよ?

シエラ、あの人間に続きなさい。

あら珍しいわねフレイヤ。

スキルニシキ、なのでしょう?

はいはい、わかりました。

あのー、アイシャさん。

なんだい?

ジェリービーンズ占いって、私にもできますかね?

ああ、簡単さ。

本当ですか?挑戦してみたいんですけど……

ジェリービーンズを取り出して、思いつくことを述べてくれ。

えっと……それだけ、ですか?

ああ、それだけだ。あの占いは適当だからな。

軽くて、羽のような握り心地、確かに使いやすそうだな……

――気に入ったか?

ああ。筆柄のしなやかさは見事としかいいようがない。

奇跡と謳われる伝統工芸士、エドシロ・タンネンの作品のような――

比肩するものはない。

――へぇ。言い切るじゃないか。

当然だ。それはただ純粋に――

よい骨だ。


アイリスもおつかれさま。

ふたりとも、色々ありがとね。

気にしないの!

きっとアイリスにとっても、大事なことだったんでしょ。

……うん。……きっと。

困ったことがあったら、いつでも言うのよ!

そして私たちもパーティー会場に戻るのよ!

ご馳走食べなくちゃ!力二カマ残してあるし!

さぁ、アタシにつづきなさーい!

ふふふ、私たちも行こうか。




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