2018/06/13
目次
Story1 受け継ぎし者たち
Story2 託す者の務め
Story3 招待状
Story4 戴冠式
Story5 受け継がれる答え
Story6 受け継がれる信念
Story7 受け継がれる使命
Story8 アイシャの戴冠
Story9 ジュダの戴冠
Story10 シエラの戴冠
最終話 KINGS CROWN
プロローグ 受け継ぎし者たち
三つの王冠は、受け継ぎし者のもとへ――
………………
…………
……
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22506%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
アイシャさん、お疲れ様でした。
こちらこそ。いい経験になったよ。ただ――
試練を越えても、何も起さないみたいだが?
実はまだ、やらなければならないことがあるんです。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22536%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
これ以上、俺に何を望む?
<白の巫女>に、王冠を授けてもらう必要がある。
<白の巫女>……?
ああ、必要なことだ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22545%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
で、<白の巫女>つつーのはリスのことなんだけど……
リス?
あーっと、アイリスのこと。
じゃあアイリスから……?
投票イベント
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22621%22%20height%3D%22784%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
story2 託す者の務め
今日もとってもいい天気ね!
でも、なにか起こる気がするわ!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22488%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
みなさ――――――ん!!
ほらみなさい!オスクロルがはしってきたわ!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22423%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
おーい、リスー!
あ、シャルさんだ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22497%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
お――ーい!
ユキムラね!この組み合わせは色々あったけど――
たぶん精霊の王冠をたぶん精霊の王冠を授けられた三人ね!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22612%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
はい。その節はお世話になりました。
すんごい力が宿った王冠だったわよね。えっと、王冠の名前は――
<キングス・クラウン>ですね。
ああ、あの王冠のおかげで、俺は大切なことを学んだ。
私もです。
まー、いい経験だったことは認める。
で、その王冠はどうしたのよ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22523%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
あげた。
そうよね。見当たらないと思ったけど、大事にしまってあるのね。
…………
あげた!?
そ。
意味わかんないんだけど!
シャルロットさん。それじゃ伝わりませんよ。
だって説明めんどいもん。
えっと、どういうことですか?
オレたちは王冠に宿る精霊に選ばれただろ。
たしか、そうだったわね。
王冠は<選ばれし者>に、力を与えるために存在する。
私たちは、充分な力を持った。そういうことだと思います。
宝の持ち腐れってのもアレだし、なら受け継がねーとじゃん?
王冠が、再び選んだんですね?
ああ、次の<選ばれし者>をな。
それで、お願いに来たんです。
新たに王冠に選ばれた方々に戴冠をして頂きたいんです。
王冠が力を発揮するには、<白の巫女>に授けてもらわなくちゃならない。
力を貸してもらえないだろうか?
はい、もちろん構いません。
でさ、あたしらは盛大なパーティーで祝ってもらったっしょ?
そうね、セーダイだったわね。
ならあたしらも、豪勢にね!パーッと祝って、戴冠式をやってやりたいわけよ。
……なによ、アンタらしくないわね。
いやいや、マジで。これが本心。
ならビーフの用意はいらないわね。
それはいる!むしろそれしかいらない!
えっとですね、つまり新しく王冠を授かる方にも、戴冠式をやってあげたいな、と……
いかがでしょうか?
ああ。精霊たちも、パーティーをしないと怒るだろうしな。
そうですね。いいと思います。
ふたりはどうふたりはどう思う?
そうね!サンセーよ!どうせなら豪華なパーティーにしましょ!
よし、そうと決まれば準備よろしくー!
アンタもー緒にやんのよ!
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story3 招待状
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22605%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
到着っと……
フレイヤ、ありがとね。
気にする必要はありません。あなたに、必要なことならば。
うん。アイリスに、会わなくちゃ。
それならば、無駄足だよ。
あなたは……
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22512%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
アイシャだ。どうやら目的は、同じらしいな。
私はシエラ。無駄足って、どういうこと?
彼女はいない。王冠を彼女の手から授かるのは、お預けのようだね。
待て、ということだ。
これはこれは、まさか君までいるとはな。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22542%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
ジュダ。
知り合いなの?
鎖の縁だよ。
はじめましてジュダ。私はシエラ、よろしくね。
お前も、選ばれた者か……
ということは、あなたも?
待て、とはどういうことだい?
これだ。
招待状だね、戴冠式の。
戴冠式?
手紙の差出人は、オスクロル、ユキムラ、シャルロット。
来い、ということだ。俺たち、三人でな。
<白の巫女>に王冠を授かることで、力は目覚めると言っていた。
じゃあ、戴冠のために式典をやってくれるってこと?
そういうことだろう。わざわざ、ありがたいね。
時が来たら、行く。それだけだ。
そうするとしようか。
ねえ、ちょっと待って。
![](https://cdn.gamerch.com/s3-assets/images/common/lazyload.png)
?
プレゼント用意しましょうよ。
私たちもお返しするの。やってもらってばっかも、ね。
……ふむ。退屈より、いいかもしれないね。
あなたはどう?
――まさか、俺もか?
当然じゃない。
…………
ただ待つより、いいんじゃないか?
……いいだろう。付き合ってやる。
決まりね!
ちょっとだけ寄り道しましょ!
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story4 戴冠式
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22589%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
すごく賑わってるね。
パーティーは賑やかなほうがいいでしょ!アタシの人脈フル活用よ!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22556%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
こんな盛大な式にして頂いて、ありがとうございます!
ああ、実に美しい。
この黄金比を徹底したデザイン、現代を代表する建築士モル・ド・リレオの設計じゃないか?
よくわからんけど、豪華でいいじゃん!ご馳走もあるし!
ねー、まだ食っちゃいけねーの?腹減ったー。
ダメに決まってるでしょ!
主役がまだなのよー。あとちょっと待ちなさい!
そうですね。
みなさんが得た力が、受け継がれていくこと。
ーつが二つに、寄り集まって、点が線に、強くなっていく。
キングス・クラウンは、待ち受ける困難に立ち向かう力をくれる。
きっとご馳走も、待ってくれます♪
ちぇー、わかってるよー。そんくらい。
みなさん!いらっしやったみたいです!
ようやくか!盛大に迎えようじゃないか!
しゃあない。迎えてやるかー。
オッケー!じゃあ司会はキャトラさんに、まっかせなさーい!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22417%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
じゃあみんな、待たせたわね!
ただいまより、キングス・クラウンの戴冠式を始めるわ!
新たに王冠を受け継ぐ、三人の入場よ!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22576%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
予想を上回る華やかさだね。
なんでも構わん。
……それよりも、なぜ奴らがいる。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22576%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
「ふたりとも今日は堂々と主役だねぇ。
「ふふふ、退屈しない見世物ね。
「ジュダさん、アイシャさん、おめでとうございます!
式とやらに招待される人種ではない。
どこかで噂でも聞きつけたのかな。
噂を盗むのは、私たちの得意分野じゃないか。
……ふん。
うわー、予想よりずっと豪華……
人がたくさんいるけど、大丈夫?
……今日だけです。あなたが主役ですから。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22525%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
「シエラさん、おめでとうございます!
「くっ……!やはり竜騎士団団長に相応しい器だったな!
あ、ふたりも来てくれてるんだ!……ということは。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22506%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
「シエラ!お、おめでとう!
ナギ!高いところは飛べるようになった?
「今日は、お祝いに来ただけ!それは関係ない!
これで役者は揃ったわね!
では開式の挨拶を、アタシから!
みんな!今日は集まってくれてありがとね!
キングス・クラウン戴冠式、開幕よ!
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story5 受け継がれる答え
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22519%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
わぁ、これ美味しい!なんて料理だろう……
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%2250%22%20height%3D%2250%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
食べないんですか?
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22609%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
食べてもいいのですか?
いいと思います。パーティーですから。
ご親切にありがとうございます!あまりパーティーというものに、参加した経験がないので……
そうだったんですね。なら楽しんだほうが、招待した人も喜んでくれると思いますよ。
たしかに……!そうですね。
申し遅れました。ルウシエといいます。
ティナです。よろしく。
て言っても、私もパーティーとかあまり知らないんだけどね。
そうなんですか?とてもしっかりされて見えます。
お祝いする気持ちがあれば、みんないっしょだよ。
そうですね……その通りな気がします。
うん!ー緒にお祝いしょ!
えーおほん、テステス。
じゃあみんな、盛り上がって来た所だと思うけど、前方にチューモク!
王冠を託すオスクロルと、継承するアイシャ――
ふたりからの挨拶よ!
アイシャさん、このたびは、おめでとうございます。
ありがとう。しかし、君には迷惑をかけたね。
いいえ、試練を乗り越えたのはアイシャさんです。
まさか子どもに戻っちゃうとは思わなかったですが……
……それは言わないでくれ。
ごめんなさい。とても可愛らしかったので、つい……
まったく……
だが、――何かを得たことは、認めるよ。
力の恐さを知っているアイシャさんなら、きっとキングス・クラウンを――
信じています、アイシャさん。
承ろうオスクロル。
君が授かり得た答えごと、受け継ごう。
はい!よろしくお願いいたします。
……それで、なんだが。
はい?
やはり世話になったと思う。だから君に、これを。
これは……
ジェリービーンズだ。
わぁ、いただきますね!ありがとうございます。
こちらこそ。礼を言うよ。
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story6 受け継がれる信念
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22313%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
いやー、いいですねえ。継承!受け継がれる力!
浪漫を感じます~。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22257%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
サイファー、さっきからお酒ばっか飲んでるし……
飲んべえさんじゃなくて、あたしはあんな風にかっこよくなりたいなぁ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22568%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
大丈夫ですよ、お嬢さん。
あなたキラキラしてますし、可愛いですから!
え!?あ、ありがとうございます?
警戒しないでください。わたし、守護天使ですから!
て、天使!?
はい!天使のルカです!
お、お茶くみのエリスです!お茶、そうぞ!
これはこれはご丁寧に!どうもですー。
ではー緒に茶でも飲みながら、続く方々を祝いましょう!
は、はい!
つづいて挨拶するのはこのふたりよ!
ユキムラ!ジュダ!よろしくね!
ああ。任せてくれ。
…………ふん。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22587%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
あんたの言葉を借りるなら、戯れだったか?
試練、か。存外悪いものでもなかったな。
――己を知った。そして、壁も。
持ってるのか、持たざるかは、些末なことだと……
ここで言うのは違うかもしれないが、俺も学ばせてもらったよ。
絵に応用するか。
かもな。
――フッ。好きにしろ。
己の信じる道を、進む、か――
ああ、それが信じられないくらいの力になる。
キングス・クラウンは、任せた。
いいだろう。受け継がせてもらう。お前の、意思もな。
あんたになら、安心して任せられる。
……受け取れ。
これは、筆、か?
よい骨を使った。
ありがとう。使わせてもらうよ。
好きにしろ。
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story7 受け継がれる使命
……継承とは美しいものですね。クリカラ様。
クリカラ様?
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22432%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
「ミューミュー♪
「ギャギャギャ!
「ピー!ピー!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22517%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
まあ、なんと愛らしい……!ぴよぴよ、なんちゃって……
あ、こんなとこいたー!
はぅ!!
セツナ、まだ式の最中ですよ。大きな声はダメです。
でも勝手にどっかいっちゃうからさー。
ごめんね、迷惑かけちゃった?
い、いえ!迷惑などなにも!
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22521%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
よかった!アタシはセツナ!よろしくね!
トワといいます。
チハヤと申します。
戴冠式、素敵ですね。
はい、絢爛豪華な会場です。敷地内には、大きな浴場もあると聞きました。
お風呂ですか!それはいいですね!
トワはお風呂好きだもんね!あとで入りに行こーよ!
残念ながら、今日はおばけの団体客様の方で貸し切りみたいです。
オバケ!?いやムリムリ!ってかなにその団体!
残念です。お風呂、入ってみたかったですが……
今日はみな様に、祝福を。
そうですね。
だね!あたしら巫女だし!
はい!では三番目、最後の挨拶よ!
シャル!シエラ!出番よ!
よーやくー?待ちくたびれたー!
まーまー。最後だし、シャンとしましょ。
わーってるって。とりあえず、お疲れさん。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22551%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
うん、ありがと。
ま、わざわざ言うことはねーかなー。
なによそれ。
だって大事なもんとか、わかってんじゃん。
あなたの助言のおかげ。じゃなきゃ試練から、逃げてたかも。
あの邪神竜とまた戦うなんて、予想もしなかったし。
でもやりきった。
それは間違いなく、自分で越えたからじゃん?
なんだか照れるわね。そう堂々と言われると……
なんつーか、あたしもガラじゃななんつーか、あたしもガラじゃないんだけど……
うん、シエラになら、任せられる。
ありがとう、シャル。
おう。つーことで、最後はらしく、しときますか!
うん、じゃあせっかくだし、それで。
わたくしは光焔の御子――もう己の使命から目を背けたりはいたしません。
あなたを待つ運命にも、その王冠は力となることでしょう。
シエラ、あなたに、キングス・クラウンを託します。
あなたの持つ光とともに、受け取ります。
……おっけ、まかした。
はい、まかされました。
で、シャル、これは私からのお礼。
え、マジ?やった!なにこれビーフ!?
残念サクランボ。スキルニシキよ。とっても美味しいんだから。
農家の娘の、お墨付きよ。
あー聞いたことあるそれ!めっちや美味しいやつじゃん!あれ、シエラが作ってんの!?
私の実家でね。もしよかったら今度サクランボ狩りでもする?
するする!約束な!
うん、約束。
TOP↑
story8 アイシャの戴冠
豪奢な玉座だな。
私たちが戴冠して頂いたときも、立派な会場に移動しましたね。
雰囲気が大事だって、言ってるヤツがいたからな……
王冠を授かることで力を得る、か。
アイリスの言葉が力になるのよね。
リス、なんて言葉だっけ?
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22482%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
……光のみちしるべです。
今は、はっきりと、言葉が私の中に。
きっとみなさんに、精霊が新たなる力を。
アイシャさん。ジュダさん。シエラさん。
王冠をお預かりしてもいいですか?
もちろん。
断る理由はない。
はい、よろしくね。
――わかりました。
<アイリスが玉座へと登る――>
アイシャさん、前へ。
ああ。
<目を閉じ、アイリスは王冠を掲げる――>
白き光の、導きを――
精霊カジャ、あなたの力を、選ばれし者へ――
――アイシャ・アージェント。
はい。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22231%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。
あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。
あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。
選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22454%22%20height%3D%22800%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
……これは。
戴冠される者に、より適した形へ。
オスクロルさんやユキムラさん、そしてシャルさんが、王冠を託すほどの力を身につけたように――
キングス・クラウンも、成長していくのだと思います。
…………なるほどね。
認識と存在は流転する、か。
が、己なくして、世界をみることはできない。
ここで得た答えを、新たな問いを解く力にする。
――選ばれたのならばそう誓おう。
あなたの名を、今ー度。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22575%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
――アイシャ。
私は解を求める者。
TOP↑
story9 ジュダの戴冠
ジュダさん、お願いします。
ああ、いいだろう。
…………
精霊オウスイ、あなたの力を、選ばれし者へ――
――ジュダ。
ああ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22270%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。
あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。
あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。
選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22443%22%20height%3D%22800%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
…………
俺を選ぶ……
精霊の考えることなど知るわけもないが――
手を貸すならば存分に、我が力となるがいい。
――あなたの名を、今ー度。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22592%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
我が名はジュダ――
――己が我儘、貫かせてもらう。
TOP↑
story10 シエラの戴冠
シエラさん、こちらに。
うん、お願いします。
はい、よろしくお願いいたします。
精霊ライダス、あなたの力を、選ばれし者へ――
――シエラ・スキルニルグ。
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22800%22%20height%3D%22231%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
あなたに祝福を与えます。――恩恵に与る喜びを、不断の意志へと変えなさい。
あなたに栄光を与えます。――その名は永遠に輝き、征くべき道を照らすでしょう。
あなたに力を与えます。――命の灯が消えるまで、真の正義はあなたと共に。
選ばれし者よ。いま、精霊との契約によりて、汝に光の加護を授けん――
![](data:image/svg+xml,%3Csvg%20xmlns%3D%22http%3A%2F%2Fwww.w3.org%2F2000%2Fsvg%22%20width%3D%22429%22%20height%3D%22800%22%3E%3C%2Fsvg%3E)
…………
私は、自分の運命と共に行く。
この先何があろうと、何からも、逃げないわ。
…………
私たちは、ね。
まったく、あなたは……
あなたの名を、今ー度。
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自分の運命に従う。逃げはしないし、隠れもしない。
選ばれた運命(ちから)は、きっと使いこなしてみせる。
私の名は、シエラよ。
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最終話 KINGS CROWN
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<――王冠が、選ばれし者に戴冠された……
三人とも、お疲れ様です。
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こちらこそ。
世話になった。
ありがとう、アイリス。
キングス・クラウンがみなさんの力になることを、願っています。
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…………
その王冠は、王の冠ではありません。
力を持つ、それに相応しい者の証明です。
みなさんが試練を越え、無事戴冠できたことを、喜ばしく思います。
じゃあ、これは私たちからのお礼。
わぁ、ありがとうございます♪
ジェリービーンズ、ですか?
スキルニシキ味のね。
合作だよ。受け取ってくれ。
美味しそうですね!ありがとうございます♪あ、この白いジェリービーンズは?
よい骨の味がする。
そちらも、合作だ。ー応ね。
ありがとうございます。頂きますね♪
……好きにしろ。
……
…………
いやー終わった終わったー!なー、このサクランボ食おーぜー!
もう、雰囲気だいなしよ?
シエラ、あの人間に続きなさい。
あら珍しいわねフレイヤ。
スキルニシキ、なのでしょう?
はいはい、わかりました。
あのー、アイシャさん。
なんだい?
ジェリービーンズ占いって、私にもできますかね?
ああ、簡単さ。
本当ですか?挑戦してみたいんですけど……
ジェリービーンズを取り出して、思いつくことを述べてくれ。
えっと……それだけ、ですか?
ああ、それだけだ。あの占いは適当だからな。
軽くて、羽のような握り心地、確かに使いやすそうだな……
――気に入ったか?
ああ。筆柄のしなやかさは見事としかいいようがない。
奇跡と謳われる伝統工芸士、エドシロ・タンネンの作品のような――
比肩するものはない。
――へぇ。言い切るじゃないか。
当然だ。それはただ純粋に――
よい骨だ。
アイリスもおつかれさま。
ふたりとも、色々ありがとね。
気にしないの!
きっとアイリスにとっても、大事なことだったんでしょ。
……うん。……きっと。
困ったことがあったら、いつでも言うのよ!
そして私たちもパーティー会場に戻るのよ!
ご馳走食べなくちゃ!力二カマ残してあるし!
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さぁ、アタシにつづきなさーい!
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ふふふ、私たちも行こうか。
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KINGS CROWN3