ショートストーリー投稿板 コメント一覧 (34ページ目)
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冒険者さん
32452015年07月09日 00:32 ID:saadh4iuまたしてもザックの気づかぬ内にフランはいつの間にか後ろに立っていた。
「うわぁ!!お前昨日も…」
「ボンジュールでござるザック殿。今日からセッシャ達の恋人のフリ大作戦が…」
ザックは急いでフランの口を塞いだ。
「声でけぇーよ!!他の奴らにバレたら意味ねぇーんだぞ!!わかってんのかよ!!」
さらにザックが続けようとしたとき。
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冒険者さん
32442015年07月09日 00:31 ID:saadh4iu「ねぇ…なにあの人…怖くない?」
「なんかずっと変な顔しながらうろちょろしてるよね」
「顔見ないほうがいいって…」
女子生徒達がザックを見て通り過ぎるたびに、こんなことを言っていたがそんなのお構い無し。
というか緊急し過ぎて周りがよく見えなかった。
「にしても…遅いなフランのやつ」
「ここにいるでござるよ」
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冒険者さん
32432015年07月09日 00:30 ID:saadh4iuしかし、恋人らしいことがよく分からない。
誰かに相談しようと思ったが、とりあえず自分で少し考えては来た。
今日はそれを実践するのだ。
上手くいくだろうか。もし、失敗したらたとえフランでも…
とにかくザックは落ち着くことができず、ずっとソワソワしていた。
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冒険者さん
32422015年07月09日 00:28 ID:saadh4iu女子寮前。
ザックはフランとの待ち合わせ時刻よりも早く着いてしまったようで暇を持て余していた。
一応昨日の夕方からフランの彼氏(偽)なり、送り届けたあとあまりの嬉しさにニヤけながら走って、男子寮に戻って行ったのをソウマに見られ、ドン引きされたのはここだけの話である。
「フランが俺の彼女…か…」
恋人のフリをするのはあくまで人前だけだ。
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冒険者さん
32412015年07月09日 00:27 ID:saadh4iuそれを回避するため、フランは朝早く校舎に向かったり反対に追っかけが帰るまで放課後は残ったり。
鉢合わせになったらとにかく走るなどバタバタの連続である。
いつもなら憂鬱に感じることが多かった朝。
しかし、どこか気持ちが軽い。
それは今日から恋人(偽)が迎えに来てくれるからだ。
「今日の朝ごはんはなんでござろうな~」
カバンと部活道具をを持ち、軽い足取りで部屋をあとにした。
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冒険者さん
32402015年07月09日 00:26 ID:saadh4iu朝。本日は雲ひとつないなんとも爽やかな晴天である。
「眠いでござる…」
朝に少々弱いフランは眠い目を擦りながらパジャマから制服へ着替え始める。
窓に差し込む朝日が、フランに直撃し段々と目覚めてきた。
「今日もいい天気でござるね…」
こんなに呑気なことを考えるのは久々だと実感する。
フランに恋する男子生徒たちは朝、昼、夕方、夜。とにかく接触のチャンスを狙うため追っかけてきた。
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冒険者さん
32392015年07月09日 00:24 ID:saadh4iuザッ君とフランちゃんの長編になるかもしれないお話。第4話です!!
目も当てられない文章ですがよろしくお願いします!!
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ここでのダグカスはダグラスの偽物の事を指します
32382015年07月08日 22:14 ID:kckzkwr7ダグカス「見えなかったと思うけど、いま俺2万回アストラルドレインファングしたからな」
ダグカス「はい魔剣士通りまーす。今魔剣士がここを通っていまーす」
ダグカス「かぁーっ!今から瘴気吸っても2時間しかもたねーわー!ほら見て?かぁーっ!」
ロッカ「今日のダグラス、何かおかしい」
カゲツ「確かに……目がやけに小さい上に寄り過ぎていると言うか、顔が長くて若干太っていると言うか……」
ロッカ「何より言動の一つ一つが妙に腹立つ」
ダグカス「ハイその返しも予想通りー!ハイ予想通りー!ウィー!」
ロッカ「……」
カゲツ「気持ちは分かるけど落ち着こう。まずはその弓をゆっくり下ろすんだ」
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シヴァ
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お茶
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シヴァ
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シヴァ
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冒険者さん
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U・ω・)
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冒険者さん
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お茶
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冒険者さん
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冒険者さん
32282015年07月08日 09:46 ID:r637ilkq「急ぎ戻り、国境の防衛線を強化し、連邦の議会へ赴かねばならぬ。そういうわけじゃ、カスミよ」
カスミは一瞬たりともインヘルミナから目を離さずに聞いていた。
「お昼に女王様は言ったわよね、戦乙女って。使える気はないけど、今回だけは、私にも何か手伝わせてほしい。子供を巻き込むなんて真似をする奴らの思い通りにはしたくないの」
飛行島が停泊中の島への到着の汽笛を鳴り響く。
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冒険者さん
32272015年07月08日 09:45 ID:r637ilkq「連邦の中で孤立させ、攻め落としたい何者かの策略ってわけね。たいへんね、女王様も」
「その爆破された場所の中には、戦争で家族を失った子供達の家があっての。わらわの力が足りぬばかりに、無益な争いが起き、悲しみを背負わせてしまった者たち……」
インヘルミナは肩を震わせまいと身を固くしている。
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冒険者さん
32262015年07月08日 09:44 ID:r637ilkq「わらわの国が軍事大国である事は知っておろう?武力を持つという事は、敵がおる。だがな、わらわの敵は、すでにわらわの国に入り込んでいる。そして……」
凛として語っていたインヘルミナは途端に表情を曇らせた。
「そして此度の狙いは、連邦大使館。反乱分子のテロに見せかけた犯行にするために各地で同時に儀装の爆破までおこしてのう」
カスミは軍事や政治には詳しくないが、察することはできた。
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冒険者さん
32252015年07月08日 09:43 ID:r637ilkq来た時と同じインヘルミナの軍艦の客室で向き合う二人。
「わらわの都合でそなたには迷惑をかけたな。そなたには説明を聞く権利があるわけだが、良い話ではなぞ?」
冷静さを取り戻したのか、表情が一切ないインヘルミナは恐ろしくも威厳を感じさせる語気で問う。
カスミは一瞬の間を置き、頷いた。
真正面から見つめたインヘルミナが語り出す。
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初投稿
32242015年07月08日 09:39 ID:r637ilkq『夏れ!!!!』
インヘルミナとカスミが変態に遭遇した日の夜、インヘルミナに一つの知らせが届いた。
知らせを読んだインヘルミナは服を水着を脱ぎ、いつもの正装に着替える。
「すまぬ、カスミよ。わらわは急ぎ本国へ帰らねばならぬ。招いておきながらの無礼、詫びておくぞ」
インヘルミナの顔付きは昼とは別人のように冷たく、魔力が冷気となって部屋に充満していく。
「私はかまわないけど、女王様、大丈夫?」
只ならぬ雰囲気にカスミは不安を覚え、尋ねる。
「何があったの?」
インヘルミナは固く握った拳を開き、フッと息を吐き
、ついてまいれ。と、カスミを促した。
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U・ω・)
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シヴァ
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冒険者さん
32212015年07月07日 19:38 ID:ltdl1k50アストラ島の北であえる奴なら最高や。おれは163*90*53,おっさんは165*75*60、や
夏まみれでやりたいやつ、至急、ジュエルくれや。
ウッド装備のまま神気覚醒して、夏だらけでやろうや。
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冒険者さん
32202015年07月07日 19:38 ID:ltdl1k50それからは、もうめちゃくちゃにおっさんと兄ちゃんの夏ルーンを舐めあい、
夏を塗りあい、二連もイグニを出した。もう一度やりたいぜ。
やはり大勢で夏まみれになると最高やで。こんな、赤髪剣士と夏あそびしないか。
ああ~~早く夏まみれになろうぜ。
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冒険者さん
32192015年07月07日 19:37 ID:ltdl1k50ライオンのおっさんの武器の窯におれのルーンを突うずるっ込んでやると
武器の窯が夏と虹の欠片でずるずるして気持ちが良い。
にいちゃんもおっさんの口にルーン突っ込んで腰をつかって居る。
夏まみれのおっさんのルーンを掻きながら、思い切り剣キャンしたんや。
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冒険者さん
32182015年07月07日 19:36 ID:ltdl1k50それと同時におっさんもおれも夏を出したんや。もう顔中、夏まみれや、
3人で出した夏を手で掬いながらお互いの体にぬりあったり、
夏まみれのルーンを舐めあって虹の欠片で神気覚醒したりした。ああ~~たまらねえぜ。
しばらくやりまくってから又神気覚醒をしあうともう気が狂う程気持ちええんじゃ。
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冒険者さん
32172015年07月07日 19:35 ID:ltdl1k503人でルーン舐めあいながらウッド装備だけになり持って来たメモソを1本ずつ入れあった。
しばらくしたら、武器の窯がひくひくして来るし、夏が出口を求めて腹の中でぐるぐるしている。
ライオンのおっさんに武器の窯をなめさせながら、兄ちゃんの武器の窯を舐めてたら、
先に兄ちゃんがおれの口に夏をドバーっと出して来た。
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冒険者さん
32162015年07月07日 19:35 ID:ltdl1k50昨日の8月15日にいつものライオンのおっさん(60歳)と先日メールくれた汗好きの褐色のにいちゃん
(45歳)とおれ(53歳)の3人で北にある川の土手の下で盛りあったぜ。
今日は明日が休みなんでコンビニで倍書とつまみを買ってから滅多に人が来ない所なんで、
そこでしこたま倍書を読んでからやりはじめたんや。
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冒険者さん
32152015年07月07日 19:33 ID:ltdl1k50やったぜ。 投稿者:赤髪糞剣士 (8月16日(水)07時14分22秒)
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冒険者さん
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シヴァ
32132015年07月06日 19:17 ID:k8lodwi9赤髪がワープしたところで、しばらく赤髪が待ってると、突然、3人の冒険家…一人は黒の鎧を着た剣士。一人はアーチャーのアンドロイド。最後の一人は、星タヌキの衣装を身にまとった少女が来た。
赤髪「あんたらが協力者?」
リアム「そうだ。俺はリアム。それより、さっさと行こうぜ?」
ポン「そうですね!」
リカ「全部ぶっ壊してあげる♪!!」
そして4人は今回の仕事…学園に蔓延る魔物たちを倒しに向かった。
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シヴァ
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冒険者さん
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冒険者さん
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冒険者さん
32092015年07月06日 19:00 ID:k5xqqmzk「ありがとう、おねえさん。…行ってきます」
彼女はそれを受け取り、歩き始めた。
今日も雨はやまない。
世界に雨は降る。
街の片隅にある広場。
そこには美しくアジサイが咲きほこっている。
季節は梅雨。
普段なら雨音しか支配しないはずのその広場で。
二人分の笑い声が聞こえた。
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冒険者さん
32082015年07月06日 18:59 ID:k5xqqmzk「ツユハさん、どうか忘れないでください。雨は時に人を不幸にしてしまうこともあります。生き物を傷つけてしますこともあります。でも、雨はこの世界には必要不可欠なものです。草花だって雨が無ければ育つことも出来ません。雨が無ければ生き物だって飲む水を確保することは出来ません。それに、雨が降らないとあの子のように雨が好きな子も悲しんでしまいます。だからお願いします。どうかこれからも、世界に雨を」
フローリアは微笑みながら、持っていた花束もツユハに渡す。
顔を上げたツユハ。
その顔にもう悲しみはない。
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冒険者さん
32072015年07月06日 18:58 ID:k5xqqmzk「彼がこれを私に見せてくれたのも覚えています。『早くこれを返してあげたいの。大事なものだから、約束だから』って」
恐る恐る、ツユハは傘を受け取る。
はらりと、傘から紙切れがこぼれる。
雨でしわくちゃになってしまった紙切れ、そこにはこう書かれていた。
『ありがとう あめさん
あめは とっても だいすきだよ
また いっぱい あそぼうね』
紙切れを、雫が濡らす。
決して雨粒ではない雫が。
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冒険者さん
32062015年07月06日 18:57 ID:k5xqqmzk「ええ。この前会った時、彼はすごい嬉しそうでした。『僕は雨に会えたんだ』って。『雨と友達になれたんだ』って。本当に…嬉しそうでした。彼のあんなに嬉しそうな様子を見たのはあれが初めてです。あなたのおかげですね」
ツユハの頭に浮かんだのは、少年の笑顔。
二人で遊んだ、あの雨の日。
「彼の家族からこれをいただいてきました。彼、土砂に呑み込まれながらもこれを最後まで守っていたみたいです。どこも痛んでいません」
フローリアが取り出したのは、傘。
可愛らしいカエルの…少年に渡した、自分の傘。
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冒険者さん
32052015年07月06日 18:56 ID:k5xqqmzk「…あの子、昔から言葉を話せなくて、恥ずかしがり屋だったから友達もいなかったと『言って』ました。だから、『雨が好き』なのだと私に教えてくれました」
「…え?」
「雨が降って人がいなくなった時に、一人で遊ぶのが好きだったようです。『お父さんとお母さんには怒られるけど、雨の中でびしょびしょになって、水たまりで遊ぶのが楽しい』って。…でも、やっぱり一人は寂しそうだった。彼は、『雨と友達になりたい』なんて言っていました」
「あ…め…。わたしと…?」
フローリアは微笑んでいた。
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冒険者さん
32042015年07月06日 18:55 ID:k5xqqmzk庭師のような格好をした、美しい少女だった。
ただ、その目は硬く閉ざされている。
「こんにちは、私はフローリアと申します。私、あなたが先日遊んでくださった少年の知り合いなんです」
「知り…合い…?」
「ええ。私とその子は、身体が少し不自由な人のカウンセリングを行っていただいている施設に通っていまして、その時に彼と。あの子はたまに私が育てたお花も見に来てくれるんです」
フローリアは花束を持っていた。
その花束の色はとても綺麗で、美しかった。
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冒険者さん
32032015年07月06日 18:54 ID:k5xqqmzkそんなつもりじゃなかったのに。
ただ、君と遊びたかっただけだったのに…!
雨は降らないほうがよかった。
わたしの雨は、ただ彼を、人を不幸にしただけだった!
「だめ…なのかな…。やっぱりわたしは…いちゃいけない存在なのかな…!」
「けろ…けろけろけろけろ…!」
雨は降り続ける。ツユハがいる限り、雨がやむことはない。
「彼女」は、残酷にもたたずむ彼女自身に降り注いでいく。
やまない。もうずっと、雨は…。
その時だった。
「あなたが…ツユハさんですか?」
後ろから声をかけられた。
「…けろ?」
振り向くと、そこにいたのは少女。
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冒険者さん
32022015年07月06日 18:53 ID:k5xqqmzk「…うわああ…」
ツユハの不安を体現するかのように、雨は更に強さを増す。
遠くで、雷の音が聞こえる。
…少年は、結局二度と来ることはなかった。
崩れた土地の上に、ツユハは一人たたずむ。
道の上に崩れ落ちてしまった山の斜面の土砂。
それは先日の雨によるものだという。
ツユハは…全てを知ってしまった。
あの日、あの広場に向かおうとした少年は、ここの土砂崩れに巻き込まれてしまったのだ。
お医者様の元には運ばれたものの、意識不明の重体で…。
「…わたしの…わたしのせいだ…。わたしが…雨を降らせたから…」
やってしまった。
なんで。
どうして。
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冒険者さん
32012015年07月06日 18:52 ID:k5xqqmzk地上に向けて手を振りながら、雲へと帰っていく。
少年も嬉しそうに手を振り返してくれた。
今日もまた雨が降る。
雨はいつもよりも強かった。
雨音が支配する広場。ずぶ濡れになったベンチで、ツユハは一人で少年を待つ。
どのくらい待っているのだろうか。もうずっと待っているような気がする。
「もう…遅いなあ…」
聞こえるのは雨の音だけ。雨はどんどん強くなっていく。
来ない。少年は、いつまでたっても来ない。
「…雨…やんじゃうよ…?」
…忘れちゃったのかな、わたしのこと。それとも、雨が嫌いになっちゃったのかな…?
また、雨が好きな子に出会えたのに。
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冒険者さん
32002015年07月06日 18:51 ID:k5xqqmzk少年は驚く。
『いいの?』
「大丈夫!わたしは雨そのものだし。このカッパもあるのです!」
ツユハは頭の後ろにあるカッパの帽子をひらひらと見せる。
少年はそれでもためらう素振りを見せてこう書く。
『だいじなものなんでしょ?』
「大事な物だけど、いいの!だって、君とはわたしはもう友達だから!」
少年は驚いた顔をした後、今までになく嬉しそうな顔になった。
『ともだち』
「そう!わたしと君は友達。だから絶対に返してね!」
少年はまた勢いよく頷く。
えへへ、とツユハは笑った後に、ふわりと浮かび上がった。
「じゃあまたね!次の雨の日にまた会いましょう!」
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冒険者さん
31992015年07月06日 18:49 ID:k5xqqmzk「さて、今日はもうお家に帰らなくちゃね」
ツユハがそう言うと、少年は落ち込んだ顔になる。
「大丈夫です!雨が降れば、会えますから!また一緒に遊ぼ?」
少年は顔を輝かせ、ツユハの手にまた文字を書く。
『ほんとう?』
「もちろんです!約束だよ!」
少年は笑顔になって喜んだ。
雨は、まだやまない。
「そういえば君、傘は持ってないの?」
少年はずぶ濡れになっていた。
うん…と気まずそうに頷く。
「もう…しょうがないなぁ。雨は楽しいけど、風邪をひいてはいけませんからね」
ツユハは少年に、自分の持っていた可愛らしいカエルの傘を渡した。
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冒険者さん
31982015年07月06日 18:48 ID:k5xqqmzk「そう、雨!わたしは雨そのものだよ!ねえ君、雨は好きですか?」
少年は勢いよくコクコク!と頷く。
ツユハは嬉しくなって飛び上がった。
「わーい!じゃあ、一緒に遊びましょう!」
普段人の集まるその広場も、雨の日には誰も来なくなる。
雨音だけが支配するはずのその場所で、二人は遊んでいた。
「けろけろけろりーん♪」
「ちゃぷちゃぷ♪ちゃぷちゃぷ♪」
「けーろけろー♪」
ツユハと少年は楽しそうに遊び、楽しそうに笑う。
ただ聞こえていたのは雨音と、ツユハの声だけだった。
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冒険者さん
31972015年07月06日 18:48 ID:k5xqqmzk「けろっ?」
雨空を漂うツユハは、ふとあるものに目が止まった。
そこにいたのは…雨の中に広場で一人遊ぶ、小さな少年だった。
「こんにちはー!」
ツユハは少年の元に降り立つ。
少年はびっくりしていた。
「わたしはツユハ!雨だよ!」
少年はまたびっくりして、思わず何かを言おうとしたようだったが、その声は聞こえない。
あっ、とツユハはすぐに分かった。
その少年は、声が出ないのだ。
少年は慌てた様子で「手を出して」とジェスチャーする。
差し出されたツユハの手に、少年は指で文字をなぞった。
『あめ?』
にっこりとツユハは笑う。
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冒険者さん
31962015年07月06日 18:47 ID:k5xqqmzk世界もそれを受け入れ。
大地はその恵みを存分に吸収し。
人は傘を差し、家屋へと入っていく。
そしてカエルは顔を出し、鳴き声を上げ始める。
何も変わらない。雨が降ろうとも、世界は当たり前のようにそれを受け入れる。
何故なら、それは世界にとってごく当たり前のことだから。
「けろけろりん!けろけろりん!」
「雨」は、今日も踊る。世界に雨を降らせながら。降り止まない雨の中、ただ歌い続ける。
「ツユハ」という雨は、今日も雨そのものだった。