ショートストーリー投稿板 コメント一覧 (93ページ目)
-
-
冒険者さん
2812014年11月23日 22:41 ID:qoh3dfk1「くぅ……こんな、ヤツラに……!!」
大きな帽子を被った少女は、眼前のアクーアの群れを睨み付ける。
アクーアは物理攻撃を半減する特殊モンスター。魔法攻撃、属性攻撃が有効手段だが、残念ながら少女はそれらの攻撃方法に精通していなかった。
「こんな時、ガーネットなら炎剣で切り抜けたのだろうな……」
苦笑いを浮かべながら、しかし、少女は戦意は失わない。
-
-
冒険者さん
2802014年11月23日 22:34 ID:qoh3dfk1「俺は、この剣を誰に捧げればいいんだろうな……」
白銀の刃を見つめていると、
「くっ……この!!……やぁ!!」
少し、獣道の先から女性の声と剣撃の音が響いている。
「たしか、この先は……まずい!!」
クライヴは剣を抜き放ったまま走り出す。
この先はあのアクーアの縄張りだった。
-
-
冒険者さん
2792014年11月23日 22:27 ID:qoh3dfk1「……はぁ」
薄々感じてはいたが、やはりダンテ団長とファーベル王女はそういう仲なのだろう。
「望みはないなぁ……」
騎士と言う人間は、大抵は王女に好意を抱くものさ。
好意を抱いた相手の想い人は、自分の上司。
腕っぷしでは勝てるが、これはそんな話ではない。
「諦めるしかないな…」
クライヴはそう独り呟くと、スラリと剣を抜き放つ。
-
-
冒険者さん
2782014年11月23日 22:20 ID:qoh3dfk1「俺は、もう少し森で修行してきます」
そんな空気に耐えきれず、クライヴはそう言いながら森へと走って行った。
「アイツも真面目だな」
「少し真面目過ぎるとこもあるけどね」
ダンテとキャトラは、クライヴの僅かな変化に気がつかなかった。
「クライヴさん……」
アイリスだけはクライヴの変化に気がついていたが、その原因まではわからなかった。
-
-
冒険者さん
2772014年11月23日 22:15 ID:qoh3dfk1「愛されてるわねー」
「ファーベルさんを悲しませてはいけませんよ?」
「う、うるさい!!」
顔を赤く染めながら、ダンテはこの話は終わりだ。と手を振った。
「……」
そんな二人と一匹のやり取りを見ながら、クライヴは取り残されたような気持ちでいた。
-
-
冒険者さん
2762014年11月23日 22:11 ID:qoh3dfk1「アイリス、キャトラを止めてくれ…」
「すみませんダンテさん。わたしも気になります」
「……はぁ」
一匹と一人に詰め寄られ、ダンテはうんざりしたような表情を浮かべる。
「大した内容じゃない」
「ほぅ?」
「身体に気を付けてください。無茶はしないでください。
と書いてあった」
少しだけ照れくさそうに、
ダンテはそっぽを向いた。
-
-
冒険者さん
2752014年11月23日 22:06 ID:qoh3dfk1「何て書いてあったの?」
「あぁ…やはり、まだまだ復興には時間がかかりそうだと言う話だな」
キャトラの質問に、ダンテは重苦しく答える。
没落した王国の復興は、並大抵の苦難ではない。わかってはいたが、現実はやはり天久はない。
「他には?」
「……は?」
「他には何て書いてあったの?」
「いや……これは、別にいいだろう」
「そんな言い訳が通用するとでも?」
キャトラはニンマリと笑いながらダンテへと詰め寄る。
-
-
冒険者さん
2742014年11月23日 22:01 ID:qoh3dfk1「ふん…手間をかけたな」
「なんて書いてあるのよ?」
「いや、まだ読んでないから知らないぞ」
「さっさと読みなさいよ」
「…ここでか?」
「当たり前でしょ」
「…はぁ、わかったよ」
ダンテはため息を一つつくと、手紙に目を通す。
「………………………………………」
全て読み終えるとダンテはは手紙を丁寧に折り畳み、懐へしまいこんだ。
-
-
冒険者さん
2732014年11月23日 21:52 ID:qoh3dfk1「あ、ダンテにクライヴ!!こんなところにいたのね!!」
「ダンテさん。お手紙が届いてますよ」
愛らしい少女と、白い毛並みが美しい猫が二人に歩み寄る。
「アイリスにキャトラか。良くこの場所がわかったな」
「アンタとクライヴがいないなら、どうせここで修行してると思ったのよ」
白猫ーキャトラはそういいながら、フフンと笑みを浮かべる。
「ダンテさん。お手紙です。ファーベルさんからですよ」
少女ーアイリスは、そう言うと白い便箋をダンテへ渡した。
-
-
冒険者さん
2722014年11月23日 21:45 ID:qoh3dfk1「ぐはぁ…」
闘気の一撃を受けた男は苦悶の声をあげると、片膝を着いた。
「ダンテ団長、勝負ありですね」
剣を収めながら、クライヴは男ーダンテへと歩み寄る。
「さすが、強いな。クライヴ」
軽く苦笑いを浮かべながら、ダンテは腰を上げる。
「いえ、自分はまだまだですよ」
「お前がまだまだなら、俺はとんだ雑魚になってしまうな!!」
謙遜するクライヴをダンテは豪快に笑い飛ばす。
-
-
冒険者さん
2712014年11月23日 21:38 ID:qoh3dfk1「甘い!!」
男の槍が眼前まで迫ったその瞬間、クライヴは空中へと身を躍らせる。
「おぉ…」
必殺の一撃をかわされた男は、空中のクライヴを茫然と見上げる。
「グランドクロス!!」
クライヴはそういい放つと、己の闘気を地上の男にぶつける。
その闘気は十字架を描き、地上を抉る。
-
-
冒険者さん
2702014年11月23日 21:31 ID:qoh3dfk1「行くぞ、クライヴ!!」
屈強な肉体に金色の鎧を纏った男はそう言い放つと、手にした槍に雷を纏わせる。
「でりゃぁ!!」
渾身の一撃。触れたもの全てを破壊し、蹂躙する必殺の槍を、青年ークライヴは、涼しげな瞳で見つめる。
-
-
シャロ×クラ
2692014年11月23日 21:24 ID:qoh3dfk1シャロン×クライヴのSSです。
のんびり書いてきます。
設定
クライヴはバルラの騎士。
ダンテの部下。
ファーベルが好きだった。
シャロンはガーネットの国の王女。
と言った設定でいきます。
-
-
冒険者さん
2682014年11月23日 10:29 ID:fb2iisfh『似た者同士』
パチンコ店の前で佇む二人。(銀魂コラボ)
コジロー「……」
銀時「……」
コジロー「フッ」
銀時「一杯やるか」
そして…。
アキヒコ&新八「昼間っからいい年した大人が何やってんすか!」
コジロー「べらんめえ、子供にゃあ分からない世界が大人にはあるのさ」
サオリ&神楽「もう本当に情けない!」
銀時「うるせえ、女にゃ分からねえ世界が男にはあるんだよ」
四人「どうせパチンコで負けたんでしょ」
コジロー&銀時「ギャフン(>_<)」
おしまい☆
-
-
冒険者さん
2672014年11月23日 10:14 ID:fb2iisfh『代用品』
入島自己紹介にて。
イリア「私を人と思うな、敵を倒す槍だと思え」
そして…。
ダンテ「イリア、背中をかいてくれ」
イリア「何故私が!?」
ダンテ「オレはいつも槍を孫の手代わりにしてんだよ」
するとそこに大量の洗濯物を抱えたアイリスがやって来た。
アイリス「イリアさん、しばらくこの洗濯物を持っててくれない?」
イリア「まさか、お前は槍を物干し竿にしてるのか!?」
アイリス「それが何か?」
イリア「前言撤回~、私は人間だ(ToT)」
二人「作戦成功♪」
イリアの人間らしさを引き出す二人の作戦でした。
おしまい☆
-
-
冒険者さん
2662014年11月23日 08:47 ID:fb2iisfhショートギャグ集 -その2-
前スレが読みにくくなったため、新しく立てます。
-
-
孔那
-
-
冒険者さん
2642014年11月15日 14:54 ID:atphn4ia『過剰演出』
チュンメイ「ジャアアアアン!」
キャトラ「え、ナニナニ、どしたの!?」
チュンメイ「演出のドラの音アル。実物がないから自分で言ったネ」
キャトラ「マメねえ」
チュンメイ「他にも気分を盛り上げるため、テーマ曲も考えたアル」
キャトラ「へえ~、どんなの?」
チュンメイ「ぼ~く~さ~つ~天~使~ 血みどろドロドロ チュンメイちゃん~♪」
主人公「……!!(ネタ古っ!)」
チュンメイ「斬って 殴って 叩いて 刺して 撃って 発して でもそれって私の愛アル~♪」
キャトラ「白プロには、そんなスプラッターな演出ありませんから!(汗)」
おしまい☆
-
-
クリリ
2632014年11月15日 14:46 ID:atphn4ia『名付け親』
頭領「だ~れがつついたポコペンポコペン…。お前は今日からミカンだ」
ミカン「わーい、ミカンタッベヨーw」
頭領「お前はリンゴだ」
リンゴ「はい。可愛い名前♪」
頭領「お前はレモン、お前はイチゴ、お前はメロン(巨乳的な意味で)だ」
三人「はい、ありがとうございます!」
頭領「そしてお前は…」
名無し「ドキドキ…」
頭領「お前はドリアンだ」
ドリアン「私だけ可愛くない~(ToT)」
頭領「何を言うのですかドドリアさん。果物の王様なのですよ」
ドリアン「しかもいきなり名前間違えられた~(ToT)」
おしまい☆
-
-
孔那
2622014年11月14日 16:38 ID:fqzx3g8iブレイヴザライオン。『ぶはっあはは。』スズネ『何を笑ってるの(汗)』ダグラス『今日、俺のイベントが来たから喜んでるらしくてさ。』カモメ、アマーリエ『(嬉しいのかな。らーらーら~♪)』
-
-
孔那
-
-
孔那
2602014年11月11日 18:15 ID:fqzx3g8iザシュッ 又、何かを斬る音。『誰かが敵を。』私は、見守るしか無かった。…、と ?『オーイッ何してんだ?』孔那『あっ。』そこにいたのは。『レオ?終わったの。ボスは?』『デューイとクライヴの三人で倒したよ。』孔那『そうか。(ん?待てよ。確かボスは)』オリジナルになりました。
-
-
冒険者さん
2592014年11月10日 01:55 ID:arlb4awt超一流作曲家の超一流の煽り(ホラホラァ↑)だ!! 生で拝んでオドロキやがれッ
作曲家の少年!! ジョバンニ・タクティモニス!!!
猫兄弟はこの女に頭蓋を砕かれた!!
帝国海軍のシリアルキラー!! カモメ・ナルミだ!!!
アラサーの女戦士が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ ガネさんッッ
俺達は君を待っていたッッッガーネット・フレイムの登場だ――――――――ッ
-
-
冒険者さん
2582014年11月10日 01:54 ID:arlb4awtサッカーの練習はどーしたッ W杯の炎 未だ消えずッ!!
ドリブルもフェイントも思いのまま!! スズネ・ハヅキだ!!!
特に理由はないッ トウモロコシが強いのは当たりまえ!!
農家にはないしょだ!!! はじけるイエロー!
K・S・コーン・ポップがきてくれた―――!!!
公爵家で磨いた槍術!!
頭お花畑の高飛車お嬢様 アンナ・セイクリッドだ!!!
実践射撃だったらこの人を外せない!! お兄様 ハヤト・カミシロだ!!!
-
-
冒険者さん
2572014年11月10日 01:53 ID:arlb4awt禁呪はオレのもの 邪魔するやつは思いきりお前をホワチャアーーーッ!!!!
呪われた拳士 ルーグ・シェプ・イル!!!
男を磨きにピレント島へきたッ!!
美麗の弓士 カゲツ・トウヅキ!!!
ダメっぷりに更なる磨きをかけ ”元気くのいち”ミカン・カラタチが帰ってきたァ!!!
今の自分に魔導士の資格はないッッ!! オカ魔 便所民!!!
中華四千年の多段ヒットが今ベールを脱ぐ!! 若き軍師 ハオ・ファンランだ!!!
敵の群れの中でならオレはいつでもHP80%未満だ!!
鷹眼の鳥人 ジュエル・クォン 本名で登場だ!!!
-
-
冒険者さん
2562014年11月10日 01:52 ID:arlb4awtオレは性能上で最強ではないキャラ設定上で最強なのだ!!
御存知オナルド レオナルド・リッツォ!!!
クンフーの本場は今やフォースター5th紙芝居にある!! 誰かこいつらをなんとかしてくれる奴はいないのか!!
リー・レイ・チュンメイだ!!!
堅ァァァァァいッ説明不要!!
HP+15%‼︎! 防御+15%!!! 被ダメージ-15%!!!
チッチョ・ブルローネだ!!!
季節限定キャラはピンポイントに追加してナンボのモン!!! 超賞味期限切れ!!
ハロウィンからミゼリコルデ・ルナドロップの登場だ!!!
-
-
冒険者さん
2552014年11月10日 01:51 ID:arlb4awt養豚場から幻想の森の吟遊詩人が上陸だ!! 聖緑の音楽家 アマーリエ・グラス!!!
ルールの無い魂狩りがしたいから死神になったのだ!!
コロプラに虐げられる様を見せてやる!!アナザー・ガロウズ!!!
めい土の土産に118000Gとはよく言ったもの!!
味方殺しの奥義が今 協力プレイでバクハツする!! 占星学者 スピカ・パールムーンだ―――!!!
銀シャリこそが地上最強の穀物だ!!
まさかこの方がきてくれるとはッッ マイ・ヒカリネ!!!
肉が食いたいから屠殺場にきたッ キャリア一切不明!!!!
はらへりコック キャシー・オルコックだ!!!
-
-
冒険者さん
2542014年11月10日 01:51 ID:arlb4awt雑学は3科目制覇だが人間関係なら全階級オレのものだ!!
クールインテリシティボーイベア シペ・コロ・カムイだ!!!
既存キャラの死体蹴りは完璧だ!! 獅子髪の剣士 ダグラス・ウィンゲート!!!!
全冒険家のワースト・総票数は私の中にある!!
MAXスピードの神様が来たッ ロベルト・ヒンメル!!!
SDの出来なら絶対に敗けん!!
さいかわのズッコケ見せたる 新人メイド チェルシー・コリンズだ!!!
協力プレイならこいつが怖い!!
軟派なカウボーイの武闘家 デューイ・マックスウェルだ!!!
-
-
冒険者さん
2532014年11月10日 01:50 ID:arlb4awt全冒険家入場!!
コボルト殺しは生きていた!! 更なる研鑽を積んだ結果新参の剣士共に蹂躙された!!!
若き騎士!! クライヴ・ローヴェルだァ――――!!!
TNKの件はすでに我々が勘違いしている!!
人造人間ミオ零式だァ――――!!!
悪を見つけ次第鉄拳制裁しまくってやる!!
剛拳女王 アルザーン・ユンサルだァッ!!!
悪魔の布教なら我々のお布施がものを言う!!
純白修道女 ミラ・フェンリエッタ!!!
真の2番手を知らしめたい!! 白魔術見習生 ハルカ・グレイヘヴンだァ!!!
-
-
クリリ
2522014年11月08日 15:00 ID:cb40q7c7『叩けば直る!』
キャトラ「最近ミオの調子が悪いわね」
アイリス「ならばグリーズさんに直してもらいましょう」
そして…
グリーズ「ああ、この程度なら叩けば直るよ」
アイリス「そうですか」
グリーズ「そうよ。大丈夫大丈夫」
そう言うとグリーズはミオの後頭部を軽くはたいた。
キャトラ「あの、ミオの頭部がすっ飛んでいったんですけど…」
グリーズ「ん、ああ…。まあ、こいつの分まで私が代わりに働くよ…(滝汗)」
おしまい☆
-
-
冒険者さん
2512014年11月08日 14:53 ID:cb40q7c7シャロン「キミのナイトになろう」
メア「わーい、やったー」
そして、とある大衆劇場にて…。
シャロン「どーもー、ナイトでーす」
メア「どもー、メアでーす」
二人「「二人合わせて『ナイトメア』でーすww」」
シャロン「あのなあメアちゃん、ウチこう見えて実は王女様なんやで」
メア「んなアホなーww」
ドッと観衆から笑いが湧いた。
そうしてお笑いコンビ、ナイトメアは関西風のノリで庶民に愛されたのだった。
おしまい☆
-
-
冒険者さん
2502014年11月07日 23:38 ID:fb2iisfh『信者を増やせ』
ミラ「最近、新参者達の像がたくさん出来て人気を集めてるみたいね。ならば私も自分の像を作って信者を集めるわよ!」
そうして数日後、タウンの一角にミラ像が置かれた。
ミラ「よし、完成ね。しかもかなり注目を集めてるわww」
しかしミラがよく見ると、みんなスカートの中を覗き込むようにミラ像を見上げていた。
ヨシオ「ウヒョー、良い眺めだぜ!」
ユンロン「ホホ、寿命がのびるのう♪」
ミラ「あんた達、どこ見てんのよー(ToT)」
そうしてミラ像はあっという間に撤去されたのだった。
おしまい☆
-
-
冒険者さん
-
-
冒険者さん
-
-
孔那
2472014年11月06日 21:17 ID:fqzx3g8i中の人つながり。私『何か、ヤル気が?』『よぉーっ』『カイル?』もういなかったと思ってたから。リオンもそう。私とフリオニールは、生きていた二人を眺めていた。
-
-
孔那
2462014年11月06日 21:03 ID:fqzx3g8i入るよ。クライヴ『まいどー♪』私『…、どんな返事してんねん!!』デューイ『漫才かよ(汗)。』レオナルド『ウ~ン。』さーせん
-
-
冒険者さん
-
-
冒険者さん
-
-
冒険者さん
2432014年11月04日 23:51 ID:k5xqqmzk「特別にミオさんにもあげちゃいます。大事にしてくださいね。そして…これからもよろしくお願いしますね!」
そんなハーティに、私は冗談めかして言う。
「私は、今あなたと友達になりたいと感じているのですが…これも心なのでしょうか?」
すると彼女は、鮮やかに咲き誇るお花畑の中で、可愛らしく微笑んでみせた。
「はい!私もあなたと友達になりたいと感じているので、きっとそうなのでしょう!」
―おしまい―
-
-
冒険者さん
2422014年11月04日 23:49 ID:k5xqqmzk何を失っても、心だけは失いたくないと私はあの時思えたのだ。
「…ありがとう、ハーティ。おかげで目が覚めました」
私は飛行島のみんなといたい。私の心を以て、喜びも、楽しさも、そして悲しみだってみんなと分かち合っていきたい。
もう私は機械でも、兵器でもない。共に助け合える「仲間」として、彼らと冒険をしよう。
共に、世界の果てまで。
不意にハーティは私の頭に花の冠を被せてきた。
-
-
冒険者さん
2412014年11月04日 23:48 ID:k5xqqmzk「ハー…ティ…」
気が付けば、私の頬に何かがつたっていた。
拭ってみると、それは涙だ。
涙も初めて流した。しかし、涙は確か悲しい時に流すと聞いている。でも私が今感じているものはそれではない。
これは、嬉しさ。
心とはなんと不思議なものだろう。嬉しい時にも涙を流すものなのだろうか。
でも私は、そんな心に触れてみたいと思えたのではないか。
ああ、そうだ。
なぜ忘れていたのだろう。
私が動けなくなった時、ルーンレプリカを、心を手放したくないと願ったのは、他でもない私ではないか。
-
-
冒険者さん
2402014年11月04日 23:47 ID:k5xqqmzk「私も同じです、ミオさん。博士にすら引き出すことの出来なかった私の心を、アイリスたちは温かさを以て引き出してくれたんです。私は、『嬉しい』という感情を知ることが出来たのが本当に嬉しかった…。これはもう、一生の宝物です。」
だから、とハーティは続ける。
「私、心を手に入れたことを後悔なんてしません!悲しいことや、つらいこともこれからいっぱい感じるのかもしれません。それでも、それ以上に私はアイリスたちと嬉しさも楽しさも共に分かち合っていきたいと思えたんです!もちろん、ミオさんとも!だから、ミオさんも心を手放そうだなんて思わないでください。そんなのきっと、誰も喜びませんよ」
-
-
冒険者さん
2392014年11月04日 23:45 ID:k5xqqmzk「こんな思いをするくらいなら…やはり私には心などいらなかったのでしょうか?」
だが、ハーティは優しく首を振った。
「いいえ。そんなことはないと思いますよ。ミオさんは、どうして心を手に入れることが出来たんですか?」
「それは…皆さんのおかげです。キャトラが、―――(主人公の名前)が、アイリスが、私に心を教えてくれました」
私がこの飛行島に来て間もなくの頃。
キャトラは、―――は、アイリスは、こんな私に楽しそうに接してくれた。私を「かわいい」と言ってくれた。
そしていつしか彼らの喜びを、感情を共に享受したいと思うようになり、気が付くと私には心が芽生え始めていたのだ。
-
-
冒険者さん
2382014年11月04日 23:44 ID:k5xqqmzk心が無かった頃の私には、こんなことはなかった。
どれだけの屍を築き上げようが、心を痛めたりなどしなかった。ただ「殲滅兵器」であり続けることが出来た。
それが今はどうだろう。たった一匹の子猫の死で、私はここまで揺らいでしまっている。
子猫だけではない。もしこの先、飛行島の住人の誰かが死んでしまったとしたら、今度こそ私はどうしようもなく動けなくなってしまうのではないだろうか。この、「悲しみ」という感情に押しつぶされてしまうのではないのだろうか。
もう私には、機械であり続けることなど出来なかった。
-
-
冒険者さん
2372014年11月04日 23:42 ID:k5xqqmzk「私がもっと早く駆けつけていれば、この子が死ぬことはなかったのでしょうか…」
「…ミオさん」
「この子だってもっと生きたかったはずです。もっとこの世界に長くいたかったはずです。それなのに…」
そんな私を見て、ハーティは顔を曇らせた。
「悲しいんですね。ミオさん」
「…悲しい?」
悲しい。初めて知る感情だ。
子猫を見つけてからずっとルーンレプリカの奥で感じる痛み。どことなく体が重くなったような感じ。これを悲しいと呼ぶのだろうか。だとしたら…。
「辛い…感情ですね、これは」
-
-
冒険者さん
2362014年11月04日 23:41 ID:k5xqqmzk「先ほど討滅したモンスターの近くにこの子が倒れていました。恐らく、モンスターに襲われてしまったのでしょう。…せめてこの場所でなら、この子も気持ちよく眠りにつくことが出来るだろうと思いまして」
「そう…だったんですね…」
ハーティは子猫を埋葬するのを手伝ってくれた。
お花畑の中央で小さな穴を空け、その上にそっと子猫を下ろす。
優しく土を被せた後、私は思わず言葉を漏らしていた。
-
-
冒険者さん
2352014年11月04日 23:40 ID:k5xqqmzkハーティの無邪気に笑う姿に、私もつられて笑ってしまう。
「ふふっ、そうですね。きっとアイリスなら喜んでくれますよ」
「ミオさんは、ここで何をなさっていたのですか?」
そのハーティの問いに、私は一瞬言葉を詰まらせてしまった。
しばらく躊躇った後に、抱えていた包みをその場に置き、その布を解いてみせた。
「………!」
ハーティは絶句する。
そこにいたのは、無残に引き裂かれ、とっくに冷たくなってしまった子猫だった。
-
-
冒険者さん
2342014年11月04日 23:37 ID:k5xqqmzk「あはは。バレちゃいましたか。そうです、私は人間ではありません。博士に作られたロボット、ハーティです。この飛行島にはつい最近やって来ました。よろしくお願いしますね。…あなたは?」
「私は、ミオ。対モンスター用に製造された、人造人間です」
「え…それじゃあ、あなたも?」
「はい、あなたと似たようなものです。…それで、ハーティはここで何をしていたのですか?」
「ああ、それはですね」
ハーティが左手を掲げると、その手には花の冠が握られていた。
「これをアイリスにプレゼントしてあげようと思って作っていたんです。今はお花も綺麗だし、アイリスもきっと喜ぶこと間違いなしです!」
-
-
冒険者さん
2332014年11月04日 23:36 ID:k5xqqmzk私はここを訪れていた。両手で小さな包みを抱え、花の合間を縫って歩いていく。
すると、前方に先客の姿を認めた。
「ふふふふふ~ふふ~ん♪ふふふふふ~ふふ~ん♪」
楽しそうに鼻歌を歌いながら花を摘んでいるのは、金髪の少女。しかし私は違和感を覚えた。
何故なら、その左肩からは歯車が生えていたからだ。
「あの、そこのお嬢さん」
「――はい?」
私は思わず声をかけてしまっていた。
「もしやあなたは…人間ではないのですか?」
そう問いかけると、少女は悪戯っぽく笑った。
-
-
冒険者さん
2322014年11月04日 23:35 ID:k5xqqmzkそう、私は機械。
人の憎悪によって生み出された兵器。
目的はただ一つ。全ての魔物を破壊し尽くすこと。
そのために、私は戦う。私が動きを止めるその日まで。
ルーンレプリカにエネルギーが流れ、エリミネイトプログラムが起動を開始する。
そのプログラムに従い、私は動き始めた。
「了解しました。目標を、殲滅します」
『心』
飛行島にも色々な場所がある。
私達の住む街。遺跡。森。そして、時期によってはとても綺麗に咲き誇る、お花畑。