ショートストーリー投稿板 コメント一覧 (92ページ目)
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冒険者さん
3312014年11月25日 19:21 ID:qoh3dfk1『魔』はそう言うと、全身から漆黒の闘気を吹き上げる。
明らかに、ガーネットが放っていた緋色の闘気を越える量に、クライヴは剣を握り直す。
「この女のもつ剣技。その奥義……見せてやろう」
漆黒の闘気を撒き散らし、『魔』はクライヴへ肉薄する。
「切り刻む」
「くっ!!」
「遅い!!」
「ぐぅ!!」
「閃光千陣!!」
「がはぁ……」
縦横無尽に振る舞われる神速の剣技を受け、クライヴを膝をついた。
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冒険者さん
3302014年11月25日 19:13 ID:qoh3dfk1「ふん……雑魚が」
『魔』はつまらなそうに呟くと、軽く剣を薙ぐ。
「ぐはぁ!!」
放たれた剣をかろうじて受け止めたシャロンは、ピンポン玉のように弾き返えされる。
「シャロン、平気か!?」
駆け寄ろうとしたクライヴへ、『魔』がいい放つ。
「余所見をするなよ。人間」
「ちぃ!!」
舌打ちをしながら、『魔』の剣を受け流し、クライヴは相対する。
「今すぐ貴様を叩き伏せて、ガーネットを解き放つ!!」
「ふん……そう簡単に出来るかな?
」
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冒険者さん
3292014年11月25日 19:06 ID:qoh3dfk1「乗っ取られたのか……ガーネット!?」
『魔』から一度距離を開けたクライヴは問いかける。
「ふん……中々の身体だぞ。コレは」
「貴様……ガーネットを返せ!!」
ニタリと笑みを浮かべた『魔』へ、シャロンが激高して斬りかかる。
「待てシャロン!!」
「止めるなクライヴ!!ガーネットは僕が助ける!!」
クライヴの制止を振り切り、シャロンは『魔』に肉薄する。
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冒険者さん
3282014年11月25日 19:00 ID:qoh3dfk1「どう言うつもりだガーネット!!」
白銀の剣を突き付け、クライヴは叫ぶ。
「……いいな、お前」
「……なん、だと……」
『魔』はそう言うと、漆黒の闘気を迸らせる。
「そろそろモンスターに飽きた頃だった。……付き合って貰うぞ!!」
「なん……っ!?」
まるで雷光のような速さで、『魔』はクライヴに肉薄する。
「メガフレイムブレイド」
「メガフリーズブレイド!!」
放たれた漆黒の炎剣を、クライヴはかろうじて受け止める。
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冒険者さん
3272014年11月25日 18:51 ID:qoh3dfk1「ガーネット、無事だったのか!?」
モンスターを討伐し終えた鎧の女性に、シャロンが駆け寄ろうとする。
「……」
シャロンを一瞥した鎧の女性ー『魔』は、ニヤリと口を吊り上げる。
「下がれシャロン!!」
溢れ出す殺気。巻き上がる漆黒の闘気に、いち早く反応したのはクライヴだった。
シャロン目掛けて打ち下ろされた緋剣を、クライヴは弾き返す。
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冒険者さん
3262014年11月25日 18:45 ID:qoh3dfk1「ここか!?」
クライヴが躍り出た場所は、森にしては珍しく開けた場所だった。
そして、目の前では緋色の鎧を着た女性が二体の巨大モンスターを相手に剣を繰り出していた。
「ガーネット!!」
シャロンの叫びに一瞥もせず、鎧の女性は緋色の剣に漆黒の炎を纏わせる。
「闇の炎に抱かれて消えろ」
圧倒的なまでの熱量で、二体の巨大モンスターを蹂躙する漆黒の炎を見つめながら、女性が呟く。
「二度と会うことはないだろう」
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冒険者さん
3252014年11月25日 18:37 ID:qoh3dfk1「ふん……中々の身体だな」
漆黒の闘気を全身から迸らせながら、緋色の鎧を着た女性が呟く。
ガーネットの身体に入り込んだ『魔』は着実にその支配を強めていた。
「来い。最後の肩慣らしだ」
『魔』はそう言うと、二体の巨大モンスターを相手に、獰猛な笑みを浮かべた。
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冒険者さん
3242014年11月25日 18:28 ID:qoh3dfk1「剣撃!?ガーネットは戦っているのか!?」
「わからない。ただ、今までの法則なら、巨大モンスターの可能性が高い!!」
クライヴは剣を抜き放つと、音が聞こえた方角へ走る。
「シャロン。もし巨大モンスターとの戦闘になったら、俺が陽動するから、背後から攻撃をしてくれ」
「了解だ!!」
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冒険者さん
3232014年11月25日 18:24 ID:qoh3dfk1「なあ、クライヴ。これは、気のせいなのだろうか?」
「いや、気のせいではないな。これは明らかに……異常だ」
足跡を辿っていた二人は、辺りの異変に警戒を抱く。
「モンスターの死体が多すぎる。それも、奥へ進んでくと量が増えている」
「しかも、最初はタヌキやジープだったのが、コボルトやアクーア、強くなっている」
「見ろ、シャロン。小さいがミノやウッホだ」
「一体、ガーネットはどうなって……っ!?」
首を傾げる二人の耳に、剣撃の音が届く。
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冒険者さん
3222014年11月25日 18:17 ID:qoh3dfk1「まさか、封印されていた魔に襲われたのか!?」
「わからない。ただ、可能性は高そうだな」
クライヴはそう言うと、森の奥へと続く足跡を見つめる。
「とりあえず、この足跡を追いかけよう」
「わかった」
二人は頷き合うと、森の奥へと進んで行った。
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冒険者さん
3212014年11月25日 18:11 ID:qoh3dfk1足跡を辿って行くと、二人の前に大きな木が現れる。
その木は中ほどから見事に両断されていた。
「こ、これは……彼女がやったのか?」
「あ、あぁ……多分」
「凄まじい力業だな……ん、これは?」
唖然とするクライヴの足元に、白い縄が転がっていた。
「……まずいな」
「その縄がどうかしたのか?」
苦い表情で縄を見つめるクライヴは、シャロンに説明すり。
「これは恐らく、魔を封印していた縄だ。この木に、縄でもって括り着けていたんだ」
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冒険者さん
3202014年11月25日 17:50 ID:qoh3dfk1「ずいぶんと、朝と雰囲気が違うな……」
「辺りはあまり暗くなってないのに、この森だけは薄暗くて不気味だね」
森へと到着した二人は、朝とは違う森の様子に警戒を抱く。
「幸い、彼女と思われる足跡が残っている」
クライヴは地面に残った少し小さめの足跡を指差す。
「あ、本当だ」
「これをまずは辿っていこう」
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冒険者さん
3192014年11月25日 17:43 ID:qoh3dfk1「まあ、ガーネットならたとえアクーアの群れに襲われても平気だと思うけど……心配だな」
「なら、探しに行こう」
クライヴはそう言うと、クルリと踵を返す。
「まだ、辺りはあまり暗くなってない。暗くなる前に見つけるとしよう」
「僕も一緒に行くよ」
「わかった。キャトラ、アイリス。行ってくる」
「はい。気をつけて下さい」
「遅くなったら夕飯のオカズが減るからねー」
「それは大変だ。シャロン、急いで見つけるとしよう」
「ガーネットも交えて、夕飯を食べるとしよう」
二人は頷き合うと、ガーネットの消えた森へと向かった。
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冒険者さん
3182014年11月25日 17:35 ID:qoh3dfk1「ねぇ、クライヴにシャロン。ガーネットがどこに行ったか知らない?」
修行を終え、アジトに戻った二人にキャトラが問いかける。
「ガーネット、まだ戻っていないのか……」
「最後に見たのが昼前だから、そろそろ戻っていると思っていたが……」
「まだここに来たばかりだから、迷ってしまったのかしら?」
心配そうな表情で呟くアイリスに、シャロンが言う。
「たしか、ガーネットは少し方向音痴だったかも……」
「まさか、森の中で迷子……てことか?」
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シャロ×クラ
3172014年11月25日 17:29 ID:qoh3dfk1シャロン×クライヴのSSです。
第三話になります。
闇落ちガーネットとか、実際に搭載されたら財布が飛びそうです。
では、宜しくお願いします。
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孔那
3162014年11月24日 23:35 ID:fqzx3g8i『いいな~。私達の世界にも有ればいいのに。』 『あははは。あったらね。』そう言えば、皆の 所って。『イルミネーションは、日本や他の国からかな?』 (なるほど~、そうゆうこと。) 現実にはあって、皆の世界にはない。
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孔那
3152014年11月24日 23:25 ID:fqzx3g8i『ワーッ綺麗。』 私の地元で光がある。幻想的な…。 『これはな、来年の2月までやってる。』 『イルミネーション?』『うん。』 いつまで続くか。
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冒険者さん
3142014年11月24日 22:26 ID:qoh3dfk1第二話完です。
闇落ちガーネットさん。いいと思います。
例の如く、五時だ辻は笑ってやって下さい。
明日、三話を頑張ります!
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冒険者さん
3132014年11月24日 22:23 ID:qoh3dfk1「このままでは……終われない……!!」
ガーネットはそう呟くと緋剣を抜き放ち、木を両断する。
ハラリと、白い縄が宙を舞った。
「絶対に次は負けない!!」
ガーネットがそう叫んだときだった。
『ナラバチカラヲアタエヨウ』
「……え?」
『ヤミノフウインハトカレタ……キサマノカラダヲイタダクゾ』
「な、何を……あぁぁぁっ!?」
身を焼くような痛みに、ガーネットは苦悶の叫びを上げた。
第二話
完
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冒険者さん
3122014年11月24日 22:15 ID:qoh3dfk1「くそ!くそ!くそ!」
ガーネットは木の幹に拳を打ち付ける。
「あんな、あんな負け方を姫様の前で!!」
確かに、あの時の自分は冷静ではなかった。
水蒸気で視界が塞がれたが、視界が無い状況の戦闘経験もあった。
「何故!!アイツは!!あの時!!笑っていたんだ!!」
必殺の炎剣を見つめながら、クライヴは笑っていた。
ガーネットにとって、それは初めての……屈辱だった。
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冒険者さん
3112014年11月24日 22:08 ID:qoh3dfk1「……私の敗けだ」
ガーネットはそう言うと、両手を上げた。
「ガーネット!!」
水蒸気が晴れ、視界が戻ると、シャロンはガーネットへと駆け寄る。
「ケガはなかったか?」
「~~っ!!」
心配そうな表情のシャロンに、ガーネットは唇を噛み締める。
「少し、席をはずします。姫様、すみませんが失礼します」
「あ、ガーネット!!」
シャロンの制止を振り切り、ガーネットは、森へと駆けて行った。
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冒険者さん
3102014年11月24日 22:04 ID:qoh3dfk1「くっ!!視界が……」
白い濃霧のような視界の中、ガーネットは一瞬、クライヴを見失う。
その一瞬が、全てだった。
「君がもう少し冷静だったなら、違う結末だったかもしれないな……」
ガーネットの背後に回り込んでいたクライヴは、ピタリとガーネットに剣を突き付けていた。
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冒険者さん
3092014年11月24日 21:59 ID:qoh3dfk1これが、あの有名な炎剣。凄まじい迫力!!
迫り来る炎剣を見つめながら、クライヴは、笑った。
「ーーっ!!」
その笑みに、ガーネットが一瞬気圧される。
「メガフリーズブレイド」
刹那、クライヴの放った氷剣がガーネットの炎剣を弾き返す。
炎と氷。相反する属性がぶつかり合い、辺りに水蒸気が立ち込める。
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冒険者さん
3082014年11月24日 21:53 ID:qoh3dfk1「姫様を呼び捨てとは、万死に値する!!」
「緋剣のガーネット。本当なら、もう少し違う形で手合わせをしたかったが、仕方ない……」
クライヴは剣を構え、言う。
「……来い」
「……良い度胸です。ならば、私の炎剣で燃え尽きなさい!!」
ガーネットはそう言い放つと、剣に緋色の炎を纏わせる。
「メガフレイムブレイド」
灼熱の剣撃がクライヴに襲いかかった。
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冒険者さん
3072014年11月24日 21:48 ID:qoh3dfk1怒りに身を任せながらも、鋭い剣閃をクライヴは紙一重で交わす。
「ほ、本気なのか!?」
「貴様は、剣を抜いた相手に本気を問うのか?」
ギラギラとした眼光を宿し、ガーネットは笑う。
「そうか、わかった」
クライヴはそう言うと、白銀の剣を抜き放つ。
「クライヴ!?」
「シャロン、下がっていてくれ」
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冒険者さん
3062014年11月24日 21:40 ID:qoh3dfk1「バルラのクライヴ……白銀の水騎士か」
「俺を知っているのか?緋剣のガーネット」
「貴様の武功は、私の国にも届いている。なかなか、出来る男だと思っていた……だが!!」
ガーネットはそう言うと、緋剣をギィンと抜き放つ。
「姫様をたぶらかすとは、許さんぞ!!」
「い、いやたぶらかすだなんて……」
「言い訳は無用!!現に、姫様はあんな恥ずかしい表情を浮かべてたではないか!!」
「見ていたのかガーネット!?」
「あんな表情、私は見たことない!!うらやましい!!だから、切る!!」
「わけがわからないよ!!」
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冒険者さん
3052014年11月24日 21:29 ID:qoh3dfk1「姫様を探してこのガーネット、飛行島までやってまいりました」
「久しぶりだな、ガーネット。元気そうで良かった」
家族と再開を果たしたような笑顔で、シャロンはそう言う。
「それで、姫様。この優男は一体どこの馬の骨でしょうか?」
険しい表情を浮かべながら、ガーネットはクライヴを睨み付ける。
「あぁ、彼は……」
「バルラ国の筆頭騎士、クライヴだ」
鋭い眼光でガーネットを見据えながら、クライヴは名乗りをあげる。
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冒険者さん
3042014年11月24日 21:22 ID:qoh3dfk1「貴様、姫様に何をしている!!」
「……え?」
凛とした声と共に、緋色の風が二人の間を駆け抜ける。
「姫様、ご無事ですか!!」
「が、ガーネット!?」
緋色の剣士ーガーネットを見つめながら、シャロンは驚きの表情を浮かべる。
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冒険者さん
3032014年11月24日 21:16 ID:qoh3dfk1「うん……あ……そうか」
間接……てやつ、だよな。
やらかしたことに気がついたクライヴも、軽く頬を染める。
「す、すまない。配慮が足らなかった」
「い、いや……気にしないでくれ」
「その……すごく、美味しく頂きました」
「~~~~っ!?」
バカか俺は!!
真っ赤になるシャロンを見ながら、またもやらかしたことにクライヴはようやく気がついた。
その時だった。
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冒険者さん
3022014年11月24日 21:11 ID:qoh3dfk1コップを受け取ったシャロンは、ぐいっと水を煽る。
「旨いな。やっぱり、修行の合間に飲む水は格別だ」
「はは、同感だよ」
シャロンからコップを受け取り、クライヴは自分の分の水を注ぐ。
「じゃ、俺も一杯頂くかな」
「……あ」
旨そうに水を煽るクライヴを、シャロンは少し顔を赤く染めながら見つめる。
「どうした、シャロン?」
「い、いや……なんでもないよ……」
目を軽く逸らしながら、シャロンは手を振る。
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冒険者さん
3012014年11月24日 21:06 ID:qoh3dfk1「ふぅん……世の中は広いな。力を吸収か」
「吸収なんて特殊属性は、レアなケースだよ」
コップに張った水を捨てると、クライヴは新しく水を入れる。
「少し休憩しようか。シャロンも飲むだろう」
「あぁ、頂こう」
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冒険者さん
3002014年11月24日 21:01 ID:qoh3dfk1すると、水に浮かぶ葉っぱがパリパリと凍り始めた。
「ふむ、シャロンは俺と同じ氷属性だね」
「他には何があるんだ?」
「身近なのなら、炎属性なら葉っぱが燃える」
「ガーネットだな」
「あとはうちの団長なら、葉っぱがぐるぐる動く。これは雷属性だな」
「ほぅ……」
「特殊な知り合いは、葉っぱが枯れた」
「それは何属性なんだ?」
「わからない。ただ、ソイツは敵の力を吸収することができちまうらしい」
「できちまう?」
「あぁ。ソイツの口癖なんだよ。できちまうからには、やらないとなって。いいやつだよ」
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冒険者さん
2992014年11月24日 20:54 ID:qoh3dfk1「闘気の性質?」
「そう。闘気には個人差があって、強さや量はもちろん。属性もあるんだよ」
クライヴはコップに水を張り、葉っぱを浮かべる。
「これが、一番簡単な属性判断方法でね。水見式って奴さ」
「水見式……」
「コップを包むように闘気を当ててごらん」
「……わかった」
シャロンはそう言うと、神妙な面持ちで闘気を放つ。
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冒険者さん
2982014年11月24日 20:49 ID:qoh3dfk1「緋剣に師事していたなら、なんで魔法剣まで習ってなかったんだ?」
「いや、彼女の教えはフィーリングによるものが多くてね」
過去を懐かしむように、シャロンは笑みを浮かべる。
「ガッと詰め寄り、ズバッと切りかかり、どりゃあと打ち捨てるのです!!とか言われても、ね……」
「……なら、ほぼ独学であの剣を?」
「基本は徹底的に叩き込まれたからね。ただ応用の部分、 特に闘気の使い方が苦手なんだ」
「そうか、ならまずは闘気の性質を調べないとかな」
クライヴはそう言うと、水筒と葉っぱを取り出した。
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冒険者さん
2972014年11月24日 20:41 ID:qoh3dfk1「これが、バルラの筆頭騎士の実力か……ガーネットと同等、いやそれ以上かも」
剣を受け取りながら、シャロンは悔しそうに呟く。
「ガーネット……もしかして、緋剣のガーネットかい?」
「通り名までは知らないが、緋色の髪と鎧。放たれる炎剣を見たら、そんな通り名になりそうだな」
「彼女が、シャロンの師匠と言うわけか」
「師匠でもあり、姉の様な存在でもあった。大切なひとだよ」
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冒険者さん
2962014年11月24日 20:13 ID:qoh3dfk1「はぁ!!」
眼前まで迫ったシャロンの剣を見切り、クライヴはその剣を弾き飛ばす。
「嘘……だろ」
あまりにもあっさりと必殺技を破られたシャロンは、弾き飛ばされた剣を茫然と見送る。
「なかなかの実力だね。少なくとも、アクーア以外のモンスター。コボルトや骸骨には後れは取らなそうだ」
弾き飛ばした剣を拾い上げ、シャロンに手渡した。
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冒険者さん
2952014年11月24日 20:08 ID:qoh3dfk1クライヴのその言葉に、シャロンは軽く笑みを浮かべながら、
「ならば、僕の全霊をぶつけよう!!」
全身から闘気を解き放つ。
「へぇ、闘気も使えるのか」
「行くよ!!」
闘気で強化した脚力で、弾丸ような速さでクライヴに肉薄する。
「でりゃあ!!」
身体を独楽のように回転させながら、シャロンは必殺の剣を放つ。
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冒険者さん
2942014年11月24日 20:02 ID:qoh3dfk1「はぁ!!てい!!やあ!!」
シャロンの放った疾風の如き三連撃を、クライヴは涼しい顔で受け流す。
「なかなかいい筋だね。良い師に学んでいるのがわかるよ」
「むぅ……手強いな」
一旦クライヴから距離を開け、シャロンは剣を握り直す。
「これでもバルラの筆頭騎士だからね」
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冒険者さん
2932014年11月24日 19:57 ID:qoh3dfk1「本気で来ていいよ」
余裕綽々な表情のクライヴを、シャロンは睨み付ける。
「へぇ、余裕そうじゃないか。昨日はアクーアに遅れをとったが、僕の剣は甘くないよ」
「まあ、見せてみなよ」
「……叩き伏せてあげるよ!!」
星を散りばめた剣を抜き放ち、シャロンは猛然と切りかかる。
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冒険者さん
2922014年11月24日 19:53 ID:qoh3dfk1「では、クライヴ。さっそく修行と行こうじゃないか!!」
大きな帽子を被った少女ーシャロンはそう言うと、クライヴに笑いかける。
「やる気満々だな。シャロン」
アクーアの群れに襲われていたのは昨日のこと。
まさか、朝一から修行の催促をされるとは思ってもいなかった。
「じゃあ、まずは手合わせをしようか」
クライヴはそう言うと、スラリと剣を抜き放つ。
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シャロ×クラ
2912014年11月24日 19:45 ID:qoh3dfk1シャロン×クライヴのSSです。
第二話になります。
では、よろしくお願いいたします。
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冒険者さん
2902014年11月24日 07:55 ID:qoh3dfk1感想ありがとうございます!!
公式設定なんてあったんですね……知らなかったです。
何となく、そんな感じかな?で書いていたので。
頑張って今夜には2話書いてきます!
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冒険者さん
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孔那
2882014年11月24日 00:52 ID:fqzx3g8i昨日、難波パークのイルミネーションを見ました。小説でも言いかもね。
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冒険者さん
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冒険者さん
2862014年11月23日 23:27 ID:qoh3dfk1「アクーアに二度と不覚を取らないためにも、魔法剣を修得したいんだ」
「あ、あぁ……そっち」
結婚とかそう言うのじゃないのね。
クライヴは少しだけ残念そうに呟く。
「僕は某国の王女にして騎士、シャロン。君は?」
「俺はバルラの騎士クライヴだ」
「クライヴ。良い名だな!!これから宜しく頼むぞ」
シャロンはそう言うと、クライヴに向かっててを差し出す。
「あぁ、こちらこそ宜しくシャロン。言っとくが、俺の修行は厳しいぞ?」
「ふん、望むところだよ!!」
二人は固く握手を交わしながら、笑いあった。
第一話
完
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冒険者さん
2852014年11月23日 23:20 ID:qoh3dfk1「……」
「いや、ごめん……」
しばらくして、シャロンの身が自由になった頃。二人の間には、気まずい雰囲気が流れていた。
「……エッチ」
「……すまない」
「嫁入り前なのに……」
「……はい」
「……責任、とってくれるかい?」
「……はい」
責任かぁ……まあ、こんな可愛い娘ならいいかな。とクライヴが思っていると、シャロンは笑みを浮かべながら言う。
「ならば、君のあの氷剣を僕に教えてくれ!!」
「……はい?」
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冒険者さん
2842014年11月23日 23:14 ID:qoh3dfk1「大丈夫かい?」
クライヴはアクーアの群れを蹴散らし、辺りの安全を確かめると、シャロンに手を伸ばす。
「ありがとう。助かったよ」
クライヴの手を仮りなが、シャロンは腰を上げる。
しかし、
「あっ……」
「うわっ!?」
アクーアの液体の効力が抜けきっていないままだったシャロンは、バランスを崩してクライヴを押し倒す。
「す、すまない!!」
顔を赤く染めながら、シャロンは急いで起き上がろうとするが、なかなかうまくいかない。
「……いいにおいがする」
「……!!」
「あ、いや……その……」
思わず本音が出たクライヴを、シャロンは真っ赤になりなが睨み付ける。
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冒険者さん
2832014年11月23日 23:05 ID:qoh3dfk1「あぁ……」
シャロンの瞳に、初めて絶望が宿る。
アクーアの群れが放つ無数の爪が、シャロンの身を引き裂く。
その瞬間だった。
「でりゃあ!!」
シャロンの横を、白銀の風が吹き抜ける。
「メガフリーズブレード」
白銀の風ークライヴは剣に冷気を纏わせながら、アクーアの群れを切り刻んでいった。
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冒険者さん
2822014年11月23日 22:47 ID:qoh3dfk1「来い!!某国の王女にして騎士シャロン、お前らなんかに負けてたまるか!!」
少女ーシャロンはそういい放つと、アクーアへと切りかかる。
しかし、
「な、なん……だと……」
足が、動かない!!
アクーアの第二の特殊性、謎の液体で、相手の自由を奪う。
「く、こんなところで……」
必死に動こうとするが、シャロンの身体は謎の液体の効力により、動かない。