クリスマス版ミラ・思い出

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思い出1

ミラ

信徒のみんな！

メリークリスマぁーっス！！

ミラ

聞いていた通り、いろんな人が

集まるパーティみたいね。

ククク、布教にはもってこいだわ！

アイリス

やる気まんまんですね。

ミラさん！

ミラ

とーぜんよ！　この日のために、

なけなしの生活費をはたいて、

新しい修道服を仕立てたんだから！

ミラ

いま報われる、三食もやしライフ！

悪魔の教えを世に広め、

黒い讃美歌で満たしてあげるわ～！

キャトラ

それはいーんだけどさ。

いや、いーのかどーかも、

もーよくわかんないけど。

キャトラ

アンタ、＜クリスマス＞って

どういうものか、

ちゃんとわかってる？

ミラ

え？　みんなで楽しくパーティ

やって、プレゼントをもらうって

お祭りのことでしょ？

キャトラ

あ、やっぱ、知らないんだ。

アタシも聞いたばかりだから、

それほど詳しいわけじゃないんだけど、

クリスマスっていうのはね――

ミラ

＜きよしこの夜＞？　＜聖夜＞？

…………。　マジで？

アイリス

そうらしいですよ。

ミラ

悪魔が祝っちゃダメなヤツじゃん！

キャトラ

だから、いいのかな～、って

思ったんだけど。

ミラ

いいわけないじゃないのぉ～！

ミラ

ウッ、な、なんか、心なしか、

気分が悪くなって吐き気が……

うっぷ……

アイリス

だ、だいじょうぶですか！？

キャトラ

ていうか、修道女のフリしてるのに

＜清い＞とか＜聖なる＞とかが

苦手なのって、どーなのよ……

ミラ

あ、悪魔なんだからしょーがない

じゃないのよぅ！　いつもの修道服

だって、着慣れるまでに、すんごく

時間がかかったんだからね！？

アイリス

今日のミラさんがノリノリ

だったのって、ひょっとして

服が黒いからだったんですか……？

キャトラ

だいたいさ～、

今まで、＜ホーリーヒール＞とか、

バンバン使ってたじゃない。

ミラ

あれ実はホーリーじゃないもん！

それっぽいエフェクトと名前で

ごまかしてるだけで、

実際は呪いの一種だもん！

アイリス

え？　のろいで傷って治るんですか？

ミラ

傷は治るけど、代償として、

しばらく、何かの角に

小指をぶつけやすくなるよう、

因果が呪われるわ。

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　 地味！！　 　　　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

ミラ

うっぷ……もうダメ……

胸やけと二日酔いとこむらがえりが

一度に来た感じ……死ぬぅ……

アイリス

ミ、ミラさん！？

目を開けてください！

ミラさぁ――――んっ！

キャトラ

ていうか、クリスマスの意味を知る

までは平気だった、ってことは、

コレ、単なる気分の問題なんじゃ

ないの……？

思い出2

ミラ

はー･･････はー･･････　はー･･････はー･･････

アイリス

ミラさん、落ち着きました？

ミラ

何とかね･･････　ジョバンニに頼んで、デスメタルを聞かせてもらってたわ･･････

キャトラ

それでなんとかなるんだ。

アイリス

ミラさんて、ジョバンニくんやハルカさんとけっこう仲がいいですよね。

ミラ

まあ、フォースターで関わった連中とは、なんだかんだ、そのあとも付き合いあるわねー。

ミラ

･･････アレのあとの打ち上げ、だいたい記憶が飛んでるんだけど、なぜか、その翌日から、みんなが優しくしてくれるのよね･･････

キャトラ

＜なぜか＞も何もないよーな気がするけど。

ミラ

ユンロンは、ちょくちょく地酒とヤモリの黒焼きを持ってきてくれるし･･････

ミラ

スズネは、たまに禍々しいドクロの風鈴をプレゼントしてくれるし･･････

ミラ

ジョバンニは、さっきみたいに、あたしが落ち込んでいると、デスメタルを聞かせてくれるし･･････

ミラ

ミゼルコルデは、何かとオバケを連れて遊びに来るし･･････

ミラ

･････････････････

ミラ

あれ？ひょっとして、あたしが悪魔だってこと、みんなにバレてない！？

キャトラ

アンタと付き合いがある人なら、そりゃだいたいバレてるでしょ。

アイリス

ハルカさんは？

ミラ

あの子は、＜シスター、シスター＞ってよく相談に来るのよね。

ミラ

･･････そっか、あの子だけ、あたしが　悪魔だって気づいてないのよね。

ミラ

純粋なのはいいけど、心配ね。そんなことで、いつか悪いヤツにだまされたりしないかしら･･････

キャトラ

ユンロンたちも、たぶん、同じこと思ってるわよ。アンタに。

思い出3

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　 ぺっ！　ぺっ！　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

アイリス

どうしたんですか、ミラさん。

……塩、まみれ？

ミラ

そーなのよ！

クルーシャのヤツが、

いっきなり塩まいてきたの！

キャトラ

腐ってもエクソシストだしねぇ。

そりゃ、悪魔を見つけたら、

塩くらいまくでしょ。

ミラ

なんでエクソシストが塩まくのよ！

キャトラ

……ホントだ。ごめんミラ。

なんかもうソレが当たり前みたいに

なっちゃってた。

アイリス

＜塩のルーン＞の力で作り出した、

聖なる塩って話でしたけど……

ミラさん、平気なんですか？

ミラ

聖なる感ぜーんぜんないもん。

ただしょっぱいだけ。

ミラ

だからどーってことないんだけど、

と・に・か・く・しょっぱいのよ！

もー許せないったらないわ！

キャトラ

へっぽこエクソシストＶＳ

へっぽこ悪魔……

決着つかなさそうねぇ。

ミラ

誰がへっぽこよ、誰が！

あたしはコツコツ地道にがんばって

いつか成果を上げるタイプなの！

ミラ

そう、だから、こんな苦難に

めげてる場合じゃないのよ！

こんな塩、もやしに振って

おいしくいただいてやるわ！！

クルーシャ

あ、邪悪を発見！

ててててーい！

ミラ

んぎゃー！　しょっぱいぃぃ～！

ちょっコラあんた何すんのよもう！

クルーシャ

修道女を偽る悪魔な悪魔が、

この聖なる夜を穢すだなんて、

言語道断！

クルーシャ

輝ける塩の力で退治してみせます！

ミラ

ふーんだ！　上等じゃない。

だったら今日こそ決着つけるわよ。

あんたみたいなゼロスター女、

けっちょんけちょんにしてやるわ！

マウリツィオ

＜今日こそ決着をつける＞……か。

――私も同意見だ。

ミラ

げ。

マウリツィオ

異教の神の祝祭で、悪魔を消し去る

というのも、また一興……

逃しはせぬぞ、フェンリエッタ！

ミラ

ひ、ひぃ――――っ！

クルーシャ

あ、待ちなさい悪魔！

てーい！　てててーい！

マウリツィオ

ふははははははははは！

アイリス

……楽しそう、ね？

キャトラ

本人たちは本気だけどね。

思い出4

ミラ

え、えらい目に遭ったわ･･････

キャトラ

あら、お帰り。無事だったのね。

ミラ

そのへんにいたクライヴを

泣き落として、盾になってもらって

逃げてきたわ･･････

アイリス

･･････ひょっとして、クライヴさんも

ミラさんが悪魔って

気がついてないのかしら･･････

ミラ

ホント、いい加減にしてほしいわ！

ちょ～っと悪魔の教えを布教してる

だけで誰にも迷惑かけてないのに！

アナザー

まったくだ。こういう差別は、

なしにしてもらいたいものだな。

キャトラ

アナザー？　どうかしたの？

アナザー

まちがえて、メアのプリンを食べて

しまってな。怒り狂ったヤツの

チェーンソーから逃げてきた。

キャトラ

何やってんの。死神。

アイリス

そういえば、悪魔と死神って、　同じ種族じゃないんですか？

ミラ

ぜんぜん違うわよ。悪魔、魂とか食べないもん。

アナザー

人間と契約を交わす際に、　代償として魂を要求する悪魔が　多いと聞いたことはあるが？

ミラ

別に、食べるために魂をもらう

わけじゃないのよ。

他に、いろいろ使い道があるの。

キャトラ

たとえば？

ミラ

人形に憑依させて、自分の下僕に

するとかね。

それで、こき使ったりして――

キャトラ

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　鬼だ！悪魔だ！ 　 ＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

ミラ

悪魔なんだから、

しょうがないじゃないのよぅ～。

アイリス

ミラさんも、そういうこと、

するんですか？

ミラ

あ、あたし無理。魂って、ちょっと

グロくて苦手なのよね～。

アナザー

俺は気にならないが、確かに、

生理的に魂がダメだと言うヤツは

世の中にも結構いるらしいな。

キャトラ

･･････魂って、なに？　モツみたいなもんなの？

思い出5

キャトラ

で、結局、布教はできたわけ？

ミラ

はっ！忘れてたぁ―――――っ！

キャトラ

最初の目的を見失って

どーするのよ･･････

ミラ

まずいわ･･････パーティが終わる前に

できるだけ多くの人に

布教しておかないと！

ミラ

行ってくるわ！

ばびゅーんっ！！

アイリス

･･････だいじょうぶかしら？

キャトラ

うーん･･････

誰に布教するかにも

よるだろうけど･･････

[暗転]

ミオ

神を信仰するつもりはありません。

アンドロイドですので。

ミラ

えーっと、神に祈りを捧げ、正しい生き方を続けることで、

死後、魂が天国らへんに　行けたり――

ミオ

私には、死という概念はありません。

兵器ですので。

ミラ

あ、やっぱり？

そうよねぇ～･･････

ミオ

ですが、魂といいものの存在には、

強く興味を抱いています。

魂とは、なんなのでしょう。

心とは別のものなのでしょうか？

ミラ

えっ？それは、そのぅ･･････

神様に聞いて～！

[暗転]

イリア

神も悪魔も知ったことではない。

立ちふさがるなら葬り去る――

それが私の信仰だ。

イリア

それで･･････悪魔よ。

おまえは敵なのか？

だとすれば、容赦は――

ミラ

ギャー！あたし、

悪い悪魔じゃないってばー！！

[暗転]

ミラ

ダメ･･････だったわ･･････

がくっ。

アイリス

全敗でしたね･･････

ミラ

なんでなのよぅ･･････

なんで信徒になってくれないのー！

あたしの何がダメなのよぅ～！

キャトラ

人選かな。

思い出6

ミラ

･･････信徒って、どこで売ってる？

いくら？　セールは何時から･･････？

アイリス

ミ、ミラさん、落着いて！

ミラ

も、ほっといて･･････

どうせ私なんて、ろくに布教も

できないダメ悪魔よ･･････

うう･･････ダメ悪魔だぁ～･･････

ユンロン

おや、これは珍しいのう。

神に仕える修道女が、

こんな場所でふて寝をしておるぞ。

ミラ

･･････ふぇ？　ユンロン･･････？

スズネ

いけませんよ、ミラさん。

こんなところで寝ていたら、

涼しすぎて風邪を引いちゃいます。

ジョバンニ

そうそう。身体には

気をつけないとですよ。

ハルカ

あんたが言わないの。

ほら。シスター、しっかりして。

今日はパーティなんだから！

ミゼリコルデ

ウチの子たちも心配しているわ･･････

ミラには、いつも

遊んでもらっているからって･･････

ミラ

みんなぁ･･････

ユンロン

ほれ、ヤモリの黒焼きじゃ。

この老いぼれでよければ、グチの捨て場所くらいには

なってやるぞい。

スズネ

はい、ミラさん。ドクロの風鈴です。

今回は、小型のドクロを

いっぱいぶら下げてみたんですよ。

ジョバンニ

僕も、新曲を書いてきました。

今回の曲はデュエットも

できるようにしてあるんです。

いっしょにどうですか？

ハルカ

これ、私の特製ジュース！

いろんな薬草を混ぜたから、

どんな疲労にも効果てきめんよ！

ちゃんと飲んでね、シスター！

ミゼリコルデ

ウチの子たちが、キャンディを

作ったの･･････ぜひ、ミラに

食べてほしいそうよ。

ミラ

うわぁああぁあぁん！

ありがとぉ･･････

みんな、みんな、ありがとぉぉ～！

キャトラ

みんな、なんか

手馴れている感じね～。

アイリス

ふふ･･････きっと、フォスターの

あとの打ち上げって、いつも

こんな感じなのね。

ミラ

うぅ･･････ぐすっ。あたし、あたし、

今なら本気で言えちゃうわ！

こんな仲間に出会わせてくれて･･････

ありがとう！神様！！

ミラ

よぉーっし！

今日は飲むわよ歌うわよ！

悪魔の本気のデスボイスで、

みんなを魅了してあげるわぁ～！

ハルカ

え？　悪魔？

ミラ

＿人人人人人人人人人人人人人＿

＞　ぎっくーん！ 　 　　＜

￣ＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹＹ￣

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