キワム・思い出

キワムの思い出とボイス

思い出1

キワム

なあ、ちょっといいか？

アイリス

はい？　私ですか？

キャトラ

ちょっと、ナンパならお断りよ。

キワム

！　……お前、

言葉を話せるんだな。

キャトラ

だったらなんなのよ？

キワム

……＜ガーディアン＞って言葉に

心当たりはあるか？

キャトラ

がーでいあん？　ナニソレ。

アイリス

守護者とか、そういう意味ですか？

キワム

……はぁ～、やっぱりか。

あー、どうしたモンかなー……

キャトラ

あのさぁ、質問するなら、

まず名前くらい名乗ったらどう？

キワム

あ、悪い……そうだよな。

俺はキワム。んで、コイツは――

ワン！ワン！

キャトラ

うわっ！　な、なによアンタ！

アイリス

あら、かわいいワンちゃんね。

キワム

おいクロ！

いきなりじゃれつくんじゃない！

犬が苦手だったらどうするんだ。

クロ

クウウ～ン……

キワム

驚かせてごめんな。

クロも反省してるってさ。

そう言ってキワムは、
小さな箱のようなものを見せた。

＜ごめんな！＞

キャトラ

へぇ～、それで言葉がわかるのね。

アイリス

はじめまして、キワムさん。

アイリスです。

キャトラ

アタシはキャトラ。

こっちは主人公よ。

キャトラ

で、話を戻すけどさ、

ガーディアンってなんのこ――

クロ

ハッ、ハッ、ハッ、ハッ！

キャトラ

ちょ、顔が近い近い近い！

レディに失礼よアンタ！！

アイリス

キャトラったら、

もうクロちゃんと仲良しね。

キャトラ

なんでじゃー！

アイリス

これからよろしくお願いしますね、

キワムさん。

キワム

え？　よろしくって……

俺をここに置いてくれるのか？

アイリス

はい、歓迎しますよ。

もちろんクロちゃんもー緒にです。

キワム

！俺たちを、歓迎、か……

……ありがとな。

しばらく世話になるよ。

キワム

ぎにゃー！

早く引き剥がしてぇ～！

クロ

フンスンフンスン！

キワム

あ、おい、クロ！

ったく、はしゃぎすぎだっての……

思い出2

キワム

…………うへぇ～……

キワムは、飛行島の端から、
眼下の海をのぞきこんでいる。

キャトラ

キワム、そんなとこで

なにしてんの？

キワム

なあ……この島さ、

いきなり落ちたりしないよな？

キャトラ

そんなの当たり前でしょ。

――って言いたいとこだけど……

キワム

な、なんだよ？

アイリス

飛行島は、

私たちにもわからないことが

たくさんあるんですよ。

キワム

……それってやばくないか？

なあ、今からでも降りたほうが

いいんじゃないか？

キャトラ

まあ、大丈夫だって。

キワムは心配性ねえ。

キワム

い、いや、でもな～･･････

キャトラ

そんなことでビビってたら

冒険家なんてできないわよ。

ね、主人公。

主人公

――♪

キワム

冒険家……

そういえば、お前たちって、

いろんなとこ旅してるんだよな。

キャトラ

それはキワムも同じでしょ？

キワム

あ、ああ、まあな……といっても、

旅っていうほど気楽なもんじゃ

ないけどな。

キャトラ

ふ～ん？

キワム

……俺には帰る場所がないからさ。

とにかく生きるのに必死だったよ。

アイリス

キワムさん……

キワム

あ、別に旅がイヤだったって

わけじゃないぜ。

俺には＜仲間＞がいたからな。

キワム

あいつらとー緒だったから、

どんなつらいことも

乗り越えることができたんだ。

クロ

ワンワン！

キワム

はは、そうだな。

お前にも何度も助けられたよな。

キャトラ

えぇ～、このむちころが～？

クロ

バウバウ！

キャトラ

ぎにゃー！

ウソだから！　冗談だから！

アイリス

今は、おー人なんですか？

キワム

あー……うん。

ちょっと事情があってな。

キャトラ

キワムの仲間なら歓迎するわよ？

キワム

……ああ、ありがとな。

空飛ぶ島なんて見たら、

あいつらきっと驚くぜ。

…………

思い出3

キワム

おーい、クロ！

散歩にでもいこうぜー。

お前たちも一緒にこないか？

キャトラ

アタシたちも？

キワム

俺だけじゃ土地勘なくてさ。

いろいろと話も聞きたいしな。

アイリス

いいですよ、いきましょう、

キワムさん。

…………
………　

キワム

へぇ～、お前たち、

ほんとにいろんな場所に

行ってるんだな。

キャトラ

ま、そのぶん

危険な目にもあったけどね。

グァァァアアァ！！

キャトラ

こんなかんじで

いきなり魔物が襲ってきたりね。

もう慣れたもんよ。

キワム

いや、慣れすぎだろっ！

キワム

……みんなは下がっててくれ。

ここは俺たちがやるよークロ！

く我が心の化身よ、共に進もう、
我と共に挑め＞

――アウデアムス！

ガアアァァー―！！

キャトラ

うそー！？

アイリス

ク、クロちゃん……！？

キワム

蹴散らせ、アウデアムス！

異形の怪物となったクロは、
瞬く間に魔物たちを倒していく！

キワム

……初めて会ったとき聞いたよな。

＜ガーディアン＞って言葉に

心当たりはないかって。

キワム

これが＜ガーディアン＞だ。

俺たちが敵と戦うための、

『力』ってやつさ。

キャトラ

ア、アンタたち、

―体何者なわけ……？

キワム

……それは、

こっちか聞きたいくらいだよ。

アイリス

キワムさん……？

アウデアムス

ガウッ！　ガウッ！

キャトラ

ひぇぇぇ！

た、食べられるうー―！！

キワム

大丈夫だよ、キャトラ。

コイツは俺たちの味方だ。

キャトラ

だからって、こんな巨体で

じゃれつかれたらタマんないわよ！

てかなんでアタシばっかり！？

キワム

はは、もしかしたら

気に入られたのかもしれないな。

キャトラ

ならせめて元の姿に戻ってぇ～！

思い出4

キワム

121……122……123

124……125……！

アイリス

あらキワム、筋トレ中？

キワム

ああ……

ガーディアンに頼り過ぎるなって

トキオさんに忠告されてさ。

だから、俺も

いざってときに戦えるよう

自主トレしてるってわけ。

アイリス

トキオ、さん？

キワム

……トキオさんは、

俺の先輩みたいな人でさ。

すっげえ頼りになるんだぜ。

キャトラ

それって前に言ってた、

―緒に旅してる仲問ってひと？

キワム

おう、それそれ。

まあ、ほかにもいるけどな。

キワムは、箱のようなもの――
＜フォナー＞に映る写真を見せた。

キャトラ

へぇ～、その箱、

そういう機能もあるのね。

アイリス

これに映っている人たちが、

キワムさんの仲間？

キワム

こっちのメガネかけてる人が、

さっき言ったトキオさん。

んで、俺の隣りにいるのが

スミオ――トキオさんの弟だ。

その反対にいる女の子がヤチヨ。

スミオとヤチヨは俺の幼馴染でさ。

俺たち４人は同じ街で育ったんだ。

キャトラ

ねぇねぇ、こっちの

ピースしてる女の子は？

キワム

ああ、そいつはアッカ。

まあ、ワケあって俺たちの

仲間になったんだよ。

キャトラ

へぇ～、みんな仲良さそうな

雰囲気じゃん？

キワム

まー、スミオはすぐ突っ走るし、

ヤチヨは小言ばっかだし、

アッカなんていまだに

よくわかんねえとこあるけどなー。

キャトラ

こらこら、そ一ゆこと言わない。

キワム

冗談だって。

ほんとにいいやつらだよ。

ほんとに、な……

…………あいつら、

今頃なにしてんのかな……

キャトラ

キワム？

クロ

クゥン？

キワム

…………

思い出5

キワム

うーん……みんな無事かな……

怪我とかしてないかな……

もし＜収穫者＞の連中に

見つかったら……

いや、でもトキオさんなら

うまくやってくれるはずだし……

クロ

くぅ～～ん……

キワム

なあ、クロ、

きっと大丈夫だよな？

クロ

ワン！

フォナーに表示された文字は――

＜腹減った！＞

キワム

ああー！　心配だーーー！！

キャトラ

どしたのキワム……

アイリス

なにかあったんですか？

キワム

いや、俺自身は

なんでもないっていうか、

仲間に何かあるかもっていうか……

キャトラ

んん～？

キワム

……あいつらのこと思い出したら、

急に不安になってきたんだよ……

何かあったんじゃないかって……

キャトラ

そんな大袈裟な……

キワム

大袈裟じゃないんだよ！

現にな、俺たちは何度も

命を狙われて――！

アイリス

キ、キワムさん……？

キワム

！　わ、悪い……

つい当たっちまった……

キャトラ

いや、別にいいけどさ……

キワム

…………ごめん。

少し、頭冷やしてくるよ。

主人公

…………

思い出6

キワム

うお！？　なんだ、この光……！

キワム

え、落ち着いたかって？

あ、ああ……言われてみれば

確かに……

キワム

っ！

仲間なら心配するんじゃなくて

信頼しろ、か……

キャトラ

心配してばっかりじゃ、

逆に信用してないように

見えちゃうからね。

アイリス

信じましょう、キワムさん。

きっとみなさんは無事ですよ。

クロ

ワン！

キワム

……ああ、そうだな。

きっと大丈夫だ。

あいつらは強いからな。

キワム

しっかし、お前ってすごいのな。

不思議な光は出すし、

空飛ぶ島のリーダーはってるし。

……俺もお前みたいになれれば、

みんなを守れるように

なれるのかな……

キャトラ

キワムとク口だって、

すごい力もってるじゃない。

キワム

……実はさ、

ガーディアンとして戦えるように

なったのは、つい最近なんだよ。

だから、その、なんていうかさ、

イマイチ自信がないって

いうかさ……

キャトラ

んもう、ヒクツねえ！

なら主人公とー緒に

修行でもしたら～？

キワム

！　修行……いいなそれ！

なんか強くなれそうな

かんじがするな！

キャトラ

それじゃ二人でギルドの依頼でも

こなしてきなさい。

キワム

おう、まかせておけ！

クロ

ワンワン！

お、クロもやる気満々ってか？

よーし、やってやろうぜ！

キワム

＜我が心の化身よ、共に進もう、
我と共に挑め＞

俺たちは、共に強くなる……！

――アウデアムス！

グルルルル……！！

キワム

よっし、準備オーケ―だ！

それじゃ、行こうぜ！

アイリス

主人公、

キワムさん、いってらっしゃい。

キャトラ

がんばってお仕事するのよ～。

キワム

……待っててくれよ、みんな。

俺、ちゃんと強くなって帰るから。

誰かを守れるくらいに

強くなってみせるからな……！

ボイス

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